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4 予想外
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ヂュッブ ヂュッブ ヂュッブ
俺の腰を天井高く持ち上げ、膝裏を抱えたまま無言でストロークを繰り返す菊川。
ギラギラ貪欲に俺を求める瞳は血走り、荒い息を吐き出す唇の隙間から牙が絶え間なくダラダラと唾液を滴らせている。
抜ける寸前まで退いたかと思えば、自分のトロトロと蜜を滴らせるペニスが頬に当たりそうなくらい身体を曲げて受けいれることを強要する菊川の力任せな動き。
息苦しさと痛みに息継ぎさえ難しい状況なのに、俺は自由になった腕で自分の身体を抱きしめて身悶える。
菊川の腹が俺の臀部に当たる、パンッパンッと打ち鳴らす音をかき消す声でねだり続けていた。
「~ッんん、もっ⋯⋯あぁ、もっとッッ」
結合部分は繰り返される摩擦で赤く腫れ、強引な動きが時に内壁を捲り上げて、互いの精液が泡立たった白とのコントラストに鮮やかな朱を添える。
俺は、菊川が与えてくれる快感をただΩらしく貪欲に味わっていた。
タリナイ、タリナイ、シゲキガタリナイッッ
擦られるだけで簡単に果ててしまうような場所を刺激され、腰を震わせ啼きながら何度も白濁から透明へと色を変えた体液を撒き散らし果てているのに、物足りない。
決定的なナニカを求めて乞い続ける。
「グチュグチュに、してぇ⋯んんっ」
甘ったるい声で、新たな刺激を求め。
自分の性器に指を絡ませ。
菊川の下で淫らに踊る身体。
発情したΩは、自分の快感だけでは終われない。
自分を穿つ逞しいαの所有の証を刻まれるまで、身体が蕩けるほどに満たされても魂は渇いたままタリナイと泣き叫んでいる。
充足と渇望。
相反する感情のせめぎあいを同時に味わうジレンマ。
限界を超えて狂いそうになっても、自分の身体を蹂躙するαから終わりを与えられるまで啼き続けるしかない。
俺の腰を天井高く持ち上げ、膝裏を抱えたまま無言でストロークを繰り返す菊川。
ギラギラ貪欲に俺を求める瞳は血走り、荒い息を吐き出す唇の隙間から牙が絶え間なくダラダラと唾液を滴らせている。
抜ける寸前まで退いたかと思えば、自分のトロトロと蜜を滴らせるペニスが頬に当たりそうなくらい身体を曲げて受けいれることを強要する菊川の力任せな動き。
息苦しさと痛みに息継ぎさえ難しい状況なのに、俺は自由になった腕で自分の身体を抱きしめて身悶える。
菊川の腹が俺の臀部に当たる、パンッパンッと打ち鳴らす音をかき消す声でねだり続けていた。
「~ッんん、もっ⋯⋯あぁ、もっとッッ」
結合部分は繰り返される摩擦で赤く腫れ、強引な動きが時に内壁を捲り上げて、互いの精液が泡立たった白とのコントラストに鮮やかな朱を添える。
俺は、菊川が与えてくれる快感をただΩらしく貪欲に味わっていた。
タリナイ、タリナイ、シゲキガタリナイッッ
擦られるだけで簡単に果ててしまうような場所を刺激され、腰を震わせ啼きながら何度も白濁から透明へと色を変えた体液を撒き散らし果てているのに、物足りない。
決定的なナニカを求めて乞い続ける。
「グチュグチュに、してぇ⋯んんっ」
甘ったるい声で、新たな刺激を求め。
自分の性器に指を絡ませ。
菊川の下で淫らに踊る身体。
発情したΩは、自分の快感だけでは終われない。
自分を穿つ逞しいαの所有の証を刻まれるまで、身体が蕩けるほどに満たされても魂は渇いたままタリナイと泣き叫んでいる。
充足と渇望。
相反する感情のせめぎあいを同時に味わうジレンマ。
限界を超えて狂いそうになっても、自分の身体を蹂躙するαから終わりを与えられるまで啼き続けるしかない。
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