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SS(書き下ろし)
友達デート 21
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この施設は、桜宮財閥の関係するところでは無いし。
β向けの施設にしては、あのプロレスラーにでもなれそうな警備員は物々しい。
普段からあんな警備員がいたら、ゆっくり家族連れで楽しんでいられない。
子どもなら、怖がって泣き出すんじゃないか?
スーツ姿の中で一際抜きん出た背格好の男性が、周りに指示を出した後に俺達の元に歩いてきた。
彼は、長身と整った顔の造りで一目でαとわかった。
他にもαらしき人間はいたが、彼だけはフェロモンを纏っていなくても只者ではない雰囲気がある。
優等αだろうか。
三枝もなにか感じるところがあるらしく、一歩一歩近づいてくるその人物に、何をするつもりなのだろうと緊張している。
この施設の中では浮いて見えるほど、場違いだ。
意思の強さを表す眉の強さ、鋭い眼差しが印象的。
年齢は、50台後半と言ったところか?
前髪の一部は、白髪が混じっている。
着ているスーツも、生地からして他の従業員と違う。
「こちらの警備が行き届かず、不快な思いをさせてしまい申し訳ありません」
そんな人間が、Ωの特徴を全面に出している樟葉の前で止まり、軽くではあったが頭を下げたので驚いた。
樟葉に差し出した名刺には、この複合施設を傘下に治めるグループ最高責任者。
施設のトップでも、グループの事業部長でもなく。
最高責任者・・・が、わざわざただの支店のようなここに?
樟葉は、訳がわからない俺と三枝に挟まれながら黙ってその名刺を受け取った。
β向けの施設にしては、あのプロレスラーにでもなれそうな警備員は物々しい。
普段からあんな警備員がいたら、ゆっくり家族連れで楽しんでいられない。
子どもなら、怖がって泣き出すんじゃないか?
スーツ姿の中で一際抜きん出た背格好の男性が、周りに指示を出した後に俺達の元に歩いてきた。
彼は、長身と整った顔の造りで一目でαとわかった。
他にもαらしき人間はいたが、彼だけはフェロモンを纏っていなくても只者ではない雰囲気がある。
優等αだろうか。
三枝もなにか感じるところがあるらしく、一歩一歩近づいてくるその人物に、何をするつもりなのだろうと緊張している。
この施設の中では浮いて見えるほど、場違いだ。
意思の強さを表す眉の強さ、鋭い眼差しが印象的。
年齢は、50台後半と言ったところか?
前髪の一部は、白髪が混じっている。
着ているスーツも、生地からして他の従業員と違う。
「こちらの警備が行き届かず、不快な思いをさせてしまい申し訳ありません」
そんな人間が、Ωの特徴を全面に出している樟葉の前で止まり、軽くではあったが頭を下げたので驚いた。
樟葉に差し出した名刺には、この複合施設を傘下に治めるグループ最高責任者。
施設のトップでも、グループの事業部長でもなく。
最高責任者・・・が、わざわざただの支店のようなここに?
樟葉は、訳がわからない俺と三枝に挟まれながら黙ってその名刺を受け取った。
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