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SS(書き下ろし)
友達デート 19
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お揃いのヘアピンを着けたことで、樟葉の隠れていた可愛さが出てしまったからだろうな。
店を出て、樟葉の服を探しながら通路を進んでいたら声を掛けられた。
「ちは~、買い物にきてんの?」
「可愛いピンつけてるね~」
大学生くらいだろうか?
俺達より年上の男性二人組が、左右から挟むように現れて話し掛けてくる。
三枝は、相手にせず無視。
俺も、樟葉の手を強く握り直して無言。
「もしかして、そのまん中の子ってΩじゃない?」
こそこそっと、顔を近づけて聞いてくるところを見ると確信は無いようだ。
昔に比べ、Ωの待遇は見直されているからな。
他の人間が公言して、Ωに被害を与える結果を生めば社会的に制裁も受ける。
誘拐や拉致も減ったし、こういったβ向けの複合施設で声を掛けられるとは思っていなかった。
チラッと腕時計に目をやると、黄色に円盤が光っている。
めずらしがって声を掛けられているだけで実害はない、が、注意はするようにということか?
今までなら、俺の前にこういった人間が現れる前に萩野は排除していたんだが・・・珍しいな。
改めて、隣に来た男性を見てみる。
俺や三枝よりは一回り背が高いけれど、ヤマと比べると華奢でヒョロッとしている。
軽薄そうな笑い方は、全く好感が持てない。
「ん?
やっぱ、そうなの?
この辺、茅野学園が近いからさ。
Ωっぽい子がたまーに買い物に来るんだよねぇ。
あ、あれぇ、なんか、君見たことあるなぁ」
「あ"ーー、確かに!
でも、君はΩっぽくないよね。
俺ら、Ωの子とそこのゲームセンターで一緒にシール作るのに嵌まっててさ。
Ωコレクターっての、流行ってんの知らない?
まん中の子、ちょっと時間くれないかな?」
・・・こいつら、馬鹿なのな?
Ωと特定できるようなものを興味本意で所持して、それがΩを標的にした事件にでも使われたらどうする気なんだ?
大方、Ωを商売に使おうとしている人間の情報収集に上手く使われてるんだろう。
気持ちがそのまま顔に出てしまったらしい。
隣の男の目付きが険しくなった。
店を出て、樟葉の服を探しながら通路を進んでいたら声を掛けられた。
「ちは~、買い物にきてんの?」
「可愛いピンつけてるね~」
大学生くらいだろうか?
俺達より年上の男性二人組が、左右から挟むように現れて話し掛けてくる。
三枝は、相手にせず無視。
俺も、樟葉の手を強く握り直して無言。
「もしかして、そのまん中の子ってΩじゃない?」
こそこそっと、顔を近づけて聞いてくるところを見ると確信は無いようだ。
昔に比べ、Ωの待遇は見直されているからな。
他の人間が公言して、Ωに被害を与える結果を生めば社会的に制裁も受ける。
誘拐や拉致も減ったし、こういったβ向けの複合施設で声を掛けられるとは思っていなかった。
チラッと腕時計に目をやると、黄色に円盤が光っている。
めずらしがって声を掛けられているだけで実害はない、が、注意はするようにということか?
今までなら、俺の前にこういった人間が現れる前に萩野は排除していたんだが・・・珍しいな。
改めて、隣に来た男性を見てみる。
俺や三枝よりは一回り背が高いけれど、ヤマと比べると華奢でヒョロッとしている。
軽薄そうな笑い方は、全く好感が持てない。
「ん?
やっぱ、そうなの?
この辺、茅野学園が近いからさ。
Ωっぽい子がたまーに買い物に来るんだよねぇ。
あ、あれぇ、なんか、君見たことあるなぁ」
「あ"ーー、確かに!
でも、君はΩっぽくないよね。
俺ら、Ωの子とそこのゲームセンターで一緒にシール作るのに嵌まっててさ。
Ωコレクターっての、流行ってんの知らない?
まん中の子、ちょっと時間くれないかな?」
・・・こいつら、馬鹿なのな?
Ωと特定できるようなものを興味本意で所持して、それがΩを標的にした事件にでも使われたらどうする気なんだ?
大方、Ωを商売に使おうとしている人間の情報収集に上手く使われてるんだろう。
気持ちがそのまま顔に出てしまったらしい。
隣の男の目付きが険しくなった。
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