ヘタレαにつかまりまして

31 追試

42

クチリ

粘りを含んだ音は、内側から溢れだした蜜の絡まる音と合わさり、凶悪なまでに自分の淫らさを突き付けてくる。

こんなに、こんなにも、身体を変えられてしまうのか。

番のαの発情に、Ωは引きずられるとは聞いていたが。

その形の窪みも膨らみも。
細かな血管の浮きさえ感じてしまうくらいに。
襞の一枚一枚を拡げながら、ニチニチ音を立て捩じ込まれるヤマのペニス。

準備無しの行為は、身体に負担がかかっているはずなのに・・・まるで痛みを感じないのが怖い。
ヤマを受け入れる喜びが上書きされて、愉悦混じりの涙が頬を伝っていた。


｢ン、にゃぁ・・・やあ、あ、あ｣


口をいっぱいに開けていないと、息をするのも忘れてしまいそうになる熱量と圧迫感。
ヤマの動きが、浅い場所で止まって。
あぁ、止まってくれるのかと。
｢はうぅ｣情けない声を漏らしてしまった。
このまま貫かれたら、俺はどうにかなってしまう。