ヘタレαにつかまりまして

31 追試

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世間には、仲直りエッチが存在して。
喧嘩したあとの盛り上がりがあるのだと、萩野から習っていた。
ヤマが俺に怒ることなんて初めてだから、よしっと実践してみたんだが・・・ヤマには当てはまらないのか？

手を繋いで風呂場に向かう間も、ヤマは｢強く言い過ぎてごめんな｣と謝ってくる。
一向に、発情の気配がない。

脱衣場で服を脱ぎながら、困惑して唸ってしまう。
番相手が出来てからのほうが、萩野に相談することが増えている気がするな。

東の離れの脱衣場と浴室を繋ぐ扉横の壁には、全身を映す鏡が嵌め込まれていて。
脱ぎ終わった身体がそこに映ると、毎日がっかりしてしまう。
桜宮家では、体脂肪等計測できる体重計と合わせて毎日チェック。
数値に一喜一憂、僅かでも筋肉がつけば喜んでいたのだが・・・

今夜は特にだな。

いつも風呂に入るときは、事前に湯を張っておく。
俺より脱ぐのが早いヤマが先に中に入るから、二人同時に脱衣場にいる時間は短い。
今日は、事前準備が出来ていなかったので、ヤマが脱ぐ前に浴槽に湯を張りに浴室に入ってくれていた。

脱ぎ始めるのが遅くなったヤマは、鏡に映る俺の奥で上半身裸でまだベルトを外している途中。
ヤマの身体と一緒に鏡に映ると、αとΩ、種の違いがあるとはいえ、その格差は歴然だ。

自分の身体の鍛え甲斐の無さに溜め息も出てしまう。