ヘタレαにつかまりまして

三日月

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30 舞台

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まだ設営途中だったチョコレートエリアにも忍び込み、芝浦はスタッフと挨拶を交わしながらうまく販売や試食用のチョコレートを集めてくれて。
バレンタインコレクションを見ながら食べたらいいと、三人分の袋まで貰って小分けしてくれた。

チョコレートエリアは、販売店がテントを張っているだけなのかと思ったが。
通常、グラウンドとして使用している中央に等身大のお菓子の家と、チョコレートの流れる川、飴細工の動物がガラス越しに展示されていて。

フィナーレで、食べれるお菓子だけで作成したお菓子の家を特別料金を支払った人がバリバリ食べ尽くすらしい。
凄く勿体ないな・・・
平屋のスポンジやクリームを赤レンガに見立てて作られた家。
窓のステンドグラスまで、色とりどりの薄い飴で作られていてずっと保管して飾った方が良いんじゃないだろうか。

遥馬さんが飴細工に心を奪われ、「可愛いなぁ」と立ち止まったら、芝浦が最終確認をしていた製作スタッフに声を掛け、掌サイズの青い鳥を作って貰い手渡していた。

俺や樟葉にも、飾りとして使用していた金平糖を袋にいれて渡してくれる。
こういう気が利く行動は、松野達には出来ないな。
芝浦は人に対して屈託がなくて、いつも明るい笑顔で話してくれる。


「命ちゃん、芝浦君みたいに優しい相手で本当に良かったね」


すっかり打ち解けた遥馬さん。
照れ笑いする樟葉も、定形のの「・・・フフフ」ではなく、「エヘッ」と自然な笑い方になっていた。
俺達の同級生と仲良くなるのは、悪いいことではないはずなんだけど。

それ、清人さんの前では、絶対に言わないでくださいね・・・
芝浦が呼び出されると思います。
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