星のプランツガーデン

森野ゆら

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5章

やる気のすばる

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 児童会室から園芸クラブの部屋へ戻ってきてすぐ、すばるが部屋の隅にあったホワイトボードをガラガラと出してきた。

「早速だけど、七夕会で出す品物を考えよう!」

「ほんとに早速だな」

 風斗がつぶやき、イスに座ってボードを眺める。

「うん。ぼく、結構やる気だよ。前から自分が育てたものを誰かにプレゼントしたいっていう気持ちはあったから」

 すばるがマーカーのふたを取って、うーんと考えながら天井を見上げた。

「七夕会まであと二週間……みんなに喜んでもらえるものって何だろう?」

「鉢植えの花とか?」

 風斗がボソリと提案すると、すばるが「鉢植えの花」とマーカーを走らせた。

「そうだね。これからいっぱいつぼみをつけるペチュニアとか、喜んでくれるかも。あとは……そうだなぁ。ミニ寄せ植えとか、オジギソウがいっぱい育ってるから、低学年の子に喜んでもらえそうだし……」

 すばるが絵をまじえてボードに書き出していく。
 書いていくうちにいろいろひらめいたのか、すばるの表情が楽しそうになってきた。

「よぉし、いろいろアイデアが浮かんできたぞ! 里依ちゃん、風斗、忙しくなるけどよろしくね!」

 頭を下げるすばるに、私と風斗はうなずいた。

 ――そんなわけで。
 次の日から早速、三人でせっせと商品づくりの日々が始まった。
 毎日、昼休みと放課後を使って、すばるに教えてもらいながら、寄せ植えを作ったり、飾りをつけたり、材料を買いに走ったり。
 いつもの水やりや、植物の世話と並行しての作業はなかなか忙しい。
 そんな私は、隕石のかけらのこと、任務のことからすっかり気持ちが遠ざかってしまっていた。
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