星のプランツガーデン

森野ゆら

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1章

リーダーへの報告

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「東区夕日町でまた植物がいっせいに枯れているのが発見されました。西区一帯でも花壇の花が枯れており……」

 テレビからのニュースを聞きながら、私は着替えを済ませソファに寝転ぶ。

「はぁぁ。疲れた」

 東ひだまり学園、転校初日。
 日生すばるに接近できたのは、合格点だ。
 だが、園芸クラブという危険な組織を作っているとは……
 あいつ、ニコニコしつつも裏で何をやっているか分からない。
 ソファに寝転んで、今日見た植物たちを思い返していると、
 ぼすん!

「ぶえっ」

 いきなり上から何かが落ちてきた。
 顔面にのっている、そのやわらかいものをつかみ取る。
 大口を開けてキバをむきだしにした、青と白のシマシマ色した怪物……のクッション。
 気味の悪いクッションを床へ投げ捨て、天井を見上げる。
 ここは、リーダーが用意してくれたマンションの一室。
 東ひだまり学園へ徒歩十分で通学できるし、駅からも近い。
 利便性は文句なしなのだが……

「リーダーのこのセンス……なんとかならないのか」

 奇妙な目玉キャラクターがたくさん描いてある、黄土色の壁紙。
 テレビには三本のツノが生えている。(ツノつけるなら、リモコンつけてほしい)
 金色にギラギラ輝くカーテン(落ち着かない)
 壁に貼られたアニメのキャラクターのポスター(誰なんだこれは……)
 はぁ。それにしても今日は疲れた。
 ♡をつけた作り声を出すのも疲れるし、女子たちの鋭い視線が飛んでくるのも疲れたし、すばるの相手をするのも疲れたし。風斗ってやつはよく分からないし。

「このまま眠ってしまいたいが……報告書だけ終わらせておくか」

 仕方なく起き上がって、机の方へ向かった時、

 ブゥンブゥン……

 ソファの隅に放り出していた通信機が鳴った。
 あわてて手に取り、スイッチを押す。
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