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③
③-1※
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どういうつもりなんだろうなぁ、と黒板を見ながら思った。
数式が書いてある文字は全く頭に入ってこない、先生があくびを噛み殺しながら説明をしている。
午後の心地よい風が教室を抜けて半分ほどの生徒は寝てしまっているか、うとうとしながらなんとかノートを取っているようだった。
酔ってたとはいえあんなこと、それに昨日なんて、酔ってないのにキスを受けいれた。
なのに黒坂を見る目はただの友達だとは違うとは思う。
自分ともそういう事をするくせに好きな人とデートもする、あんな真面目キャラのくせに案外体はだらしないんだろうか。
《しないの…?》
後ろに硬いそれを押し付けているときに言った元山の言葉、恋人でもないただの部活仲間にあんな事言うなんて、もしかして俺の方が体目当てにされてるのかもしれない。
もしくは、黒坂の代わりに…
それならいっその事、体だけでも繋ぎ合わせていたい。
俺なしじゃいられなくなるほど元山の体に染みつかせてやる…
部活が終わり薮と電車に乗って帰る、先に降りた薮にまた明日な~と手を振り見送るといつも降りる駅よりひとつ先の駅で降りた。
元山はひとつ後の電車に乗っているはずだ。LINEを送るとあと10分で着くよと返事がくる。
改札を出てコンビニの前でスマホをいじっていると画面にLINE通知が出た。
《どこいるの?》
《コンビニ前》
送るとすぐに改札から元山がトコトコと歩いてくる。部活中どちらも喋る事もなかったのに一緒に帰っているなんて不思議な感じだ。
畑の横を通り過ぎ住宅が密集している道へ出ると角のところが元山の家だ。
誰かの趣味なんだろうか、庭には花や木が植えられていてとてもオシャレに見える。
『ただいまー』
リビングのドアを開け『友達来てるからあとでご飯食べるね』と言っている。こちらを振り向くと階段を指差し2階だとジェスチャーした。
『あ、ちょ、田島?』
『部屋来ていいってことは、そういう事?』
『別に、そんなんじゃ、』
腕を掴み上げ顔を寄せると文句を言いながらも唇は避けなかった。
チュッチュッ
柔らかい唇を吸っていると元山の手が肩を押し体を離してしまう。
『ん、バッグ降させてよ…』
『うん』
バッグを椅子の上に降ろす元山の体を後ろから抱きしめる、部活の後のシャツは汗の匂いがしてツンと鼻をくすぐった。
『いい?』
元山は黙っている、でも拒否もしていない。
服の上から胸や腹を撫で回すと甘い吐息が漏れ出た。手が重なってくる、それはもっとしてって意味なのかもうやめてって事なのか分からない。
重なる手を無視してシャツの中へ入れていくと尖った先に指を這わせる、元山の体がピクっと反応した。
『ハアッ、あ、ん』
無言でそこを擦(こす)り上げ片方の手でジッパーを降ろしていく。下着の中へ差し込むともうそれは濡れていた。
クチュクチュクチュクチュッ
湿り気を帯びたそこを指で上下させると元山の喉が反って髪がサラサラと顔に当たる。舌を伸ばしその髪を舐め上げると整髪剤なんか使っていないらしいそこは何も味なんかしなかった。
『あっ、あっ、たじまぁっ、そんな、したらあっ、出ちゃっ、出ちゃうってばあっ』
『いいよ、出せば』
『あっんっ、出ちゃうっ、出ちゃっ、あひっ、あんっんんっ』
椅子にかかった液体を見下ろし興奮が増していく、元山の体からすべて搾り出して俺以外には射精させられないようにしたいなんて、思ってしまった。
『ハアッハアッ、あっん、ハアッ…』
崩れ落ちる体を支えてベッドへ上半身だけ乗せるとズボンと下着を降ろし真っ白なお尻に舌を当ててみた、本当はこんなところ初めて舐める。どうしていいかよくわからないけれど濡らさないといけないことだけ知っていたから。
『たじまっ…?ちょっ、そんなとこぉっ』
『指挿れていいの?』
聞くと頬を染めてこちらを見てくる、声は聞こえなかったけど確実に元山の口は動いた。
『して』って。
『ハアッ、うっ、んん』
指の根本まで挿ってしまう、知識としては初めてだとすんなりは入らないなんて聞いてたからなんだか複雑な気分だ。
太ももを掴み中を動かすとピクッピクッと揺れる、痛そうじゃないし指を増やしてもいいかもしれない。
『最近した?』
『ハアッあっ、な、なにを?』
『こういうこと』
『あうっ、はあ、うっぅ』
聞きながら指を2本に増やしスムーズに出し入れする。
『やけに慣れてんなって思って』
『してなぃっ、んっ、たじま、だけっあんん』
黒坂と? と聞こうとしたけれどやめておいた。
もしそれでそうだよなんて言われたら萎えるし、それこそ俺としてる行為ってなんなんだよってわけがわからなくなる。
『ハア、ハア、たじま、ぁ』
『あ、ちょっと』
元山が振り返って足を上げたから中から指が抜けてしまう、正面を向き合った体制になってギュウと抱きつかれた。
『もう、して…?』
トロトロと視線が絡み合いキスをするとラグの上に2人とも倒れ込んだ。
ズボンと下着を降ろし反り勃ったものを握ると手探りで入り口を当てる、元山の腰が揺れて先端を合わせてくる。
少しずつ先端が入っていく、だけど半分ほど埋まったところで止まってしまった。
『締めんなよっ、んっ、入んねえって』
『ごめ、初めて、だから、ん、わかんない…』
見上げると眉間にシワを寄せて苦しそうな顔をしている、昨日も言ってたけど、どうやら本当らしい。
『マジかよ…抜く?』
『あっ、抜かないで…そのまま、してて』
元山じゃなかったら無理だって抜いていた。これじゃ生殺し状態だ。
震える腕を伸ばして引き出しから何か取り出すとボトルを目の前に差し出してくる。
『ん?』
『こ、これで濡らして?』
いわゆるローションってやつなのか、液体はピンク色で糊みたいにネバネバしてる。
なんでこんなもん持ってんだって聞きたいけれど今はそれよりこの苦しい状態をなんとかしたい。
繋がった部分に塗り込んでみるけれどやっぱり上手く動けなくて結局1度抜いてしまった。
先端に液体を垂らし塗り込んでいく様子を2人でただ見ている光景はなんだかおかしい。
たっぷり濡れたそれを握り直してまた入り口を当て広げていくとまだキツいけれどなんとか入っていく。
奥に進むたび元山が背中に腕を回してギュウギュウに抱きしめてくるから動き辛い。
『動けねぇって、ハア』
『だって、だってぇ、挿ってる、ぅ、たじまの、あう、ぅ』
『マジで、無理、もう…っ』
離してくれない元山の体ごとゆさゆさと揺さぶり出し入れするとあっという間に限界が近づく。腰を突き上げ更に奥まで入ると無意識に足が震えた。
『あっああっ、ハアッあっ』
視界が真っ白になる。荒く呼吸を繰り返し元山の上にぐったりと倒れ込むと汗が伝って滴り落ちた。
『たじま…もっと、して』
元山が背中を撫でながら囁いてくる。すぐには無理だって思ってたのに唇を寄せられてキスをすると中のものが勢いを戻していった。
『ああんっんっ、ハアッ、あっ…』
ボタンを外してシャツを開くと赤く染まる胸元や鎖骨に唇を落とす。白くてすべすべの肌をあちこち味わっていると腕を撫でた手がすべり落ち指が絡んだ。
ギュッと手を繋ぐとまた腰を上下させていく。今度はゆっくり元山の顔を見ながら。
『颯、颯、んっ、うっ』
黒髪をサラサラと揺らす元山は困ったように眉毛を下げて見つめてくる、そういえばさっきイったのは自分だけで元山は出していない。
片方の手を解き元山のものを握ってみると少し柔らかい、縮まりこんではいないが気持ち良いといった状態ではないことが分かる。
『やだ…っ、抜かないで、たじま…』
『萎えてんじゃん』
腰を引いていると手がギュウと握られる。
『いいから、挿れて…抜いちゃ、やだ』
首に腕を回してまたきつく抱きしめられる、足が腰に絡んで今度こそ動けない。
『お願い、して…? たじまの、おちんちんもっと欲しい…』
『お前さあっ、んっ、んっ』
『あっんっ、な、なに?』
『煽るなよっ、んっ』
腰だけを突き動かしてる光景ははたから見たら笑うだろうなあって思う。
でも止まんない、濡れてスムーズに出し入れできるようになると気持ち良さが脳天をかけるようで夢中で腰を振った。
『あっあっあっ、いっああっ』
『痛いのかっ? んんっ』
『ちがっ、いいっ、の、やぅ、出ちゃっ、出ちゃうっ』
お腹に当たるそれからドプドプと熱い液体が溢れる感覚が伝わってくる、本当はそこも触りたかったけれど隙間がないくらい抱きしめた状態でそれも出来ない。
『んっ、またっ、出そっ』
『あっああっ、たじまぁっ、やあっ、あっあっ!』
『くっぅ、んっ』
2人して体がガクガクと震えた。瞼の裏で光がフラッシュしている、荒い息が止まらずしばらく互いに何も言わなかった。
先に口を開いたのは元山だった。
『たじま…ん、もっかい…』
『なんだよ、そんなに気持ち良かった?』
『うん、良かった…』
言ってから恥ずかしくなったのか両手で顔を隠してしまう。
『そっかあ、良かったんだ?』
髪を撫でながら聞いてみると、元山は顔を隠したままで僅かに頷いた。
見下ろすとお腹に大量の液体が掛かっている、元山のそれがピクッピクッと跳ねてまだ液体を吐き出している。
俺としてイっちゃったんだと思うと口元が緩くなってしまった。
『じゃあさ、次は颯が乗れよ?』
抱きかかえ膝の上に乗せると昨日みたいに元山のお尻に俺のものが当たる。
『んぅぅ…入いんないってばぁ…』
『ちゃんと俺のちんこ握って? 自分でケツ挿れろよ』
手を取り元山の背中からそこに降ろしていくとまたガチガチに固くなっているものを握らせた。
『ん、んぅ、ハア、あ、あっあっ』
クププッニュプゥンッ
『ハアー、入ったじゃん、なあ、初めてなんて嘘なんだろ?』
腰を掴み小刻みに上下させると元山が左右に頭を振る。
『ほん、ほんとにっ、んっ、初めてっ、だからぁっ、あっんんっ』
『んっ、こんなすぐ咥えたのに? 嘘つくなよっ』
『ああっんっ!』
下からズンッと突き上げると喉を反らせ犬みたいに舌を出して元山は震え始めた。
『誰としたんだよっ? んっ、黒坂かっ?』
『ひがぅぅっ、はひっんっ、はじめてっ、んひぃっ、はふっ、あふ…っ』
『今だったら許してやるから…っ、ほらっ、言えよっ』
掴んだ腰を上げギリギリまで引き抜くと一気に突き上げた。
『ひゃああっ!あっああっ!』
大きな声に慌てて元山の口を手で塞いだ、さすがに遊んでたなんて言い訳が通りそうもない声だ。
『んんっ、んふっ、ふぅー!ふぅ!』
『誰だよ? んっ、した事あんだろ?なあっ』
耳元で囁きまた腰を突き上げる、元山の背中がビクンッと跳ねた。
『んんっ、んふぅっ、んんんっ!』
『んっ、もっ、俺以外とするなよっ』
グブッバヂュバヂュバヂュゥッ
『ほらっ、しないって、んっ、約束しろ!』
手を離してやるとまたダランと舌が出てしまった。
『はふっ、あぅ、イくうぅ…っ』
『約束したらイかしてやるよ…!』
グヂュンッ
『ひゃあんっ!』
『ほらっ、言えよ!』
ズヂュンンッズヂュズヂュッズヂュンッ
『しゅるっ、しゅるひゃらあっ、あひっ、イくイくイくぅぅ!』
『颯っ…!』
『イくイくっ、イくぅっ、ああんっ!』
ビュルルルッビュクッビュビュッビュクンッ
元山から飛び出た熱い液体が腹にボタボタと垂れてくる、さすがに3度目だ、勢いは無かった。
『ハアー…っ、ハアっ、ハア…』
ぐったりとした体は静かに床に落ちていった、眼鏡の奥の瞳はゆらゆら揺れていて頬を撫でても焦点が合っていない。
だけど、まだだ。いや、まだというより今か。
まだ固い自分のものを掴み収縮を繰り返しているそこに当てる、すんなり入っていくそこにまた腰を打ちつけ始めた。
『やらぁ、もっ、れきなぃん、んひぃ…』
『明日もっ、んっ、あさっても、ずっと!』
グチュウゥッ
『ひはぁあぁ…っ、あ、あぁ…っ』
『毎日しよっ、俺とだけ、んっ』
『あ…っ、あっ……』
『他のやつに、手も、足も、全部触らせちゃダメ…!俺のだけっ、俺のっ、颯…!』
『あふ、はふ…ひぃ……』
『約束…しろよっ』
『ひあぁぁ…っ!』
無理矢理小指と小指を絡ませる、ギュウッと握りしめて口へ入れた。
『はやてぇ…っ、はやて、颯っ、んっ、好きっ、好きだっ、俺だけの、んっ、颯っ』
ヂュプヂュプヂュプッ
カリッ、と小指を噛むと元山の唇が甲を描く。
『たじま…ぁ…』
『颯、颯、颯…っ』
中で弾ける、背中に汗が伝って元山へ落ちていった。
数式が書いてある文字は全く頭に入ってこない、先生があくびを噛み殺しながら説明をしている。
午後の心地よい風が教室を抜けて半分ほどの生徒は寝てしまっているか、うとうとしながらなんとかノートを取っているようだった。
酔ってたとはいえあんなこと、それに昨日なんて、酔ってないのにキスを受けいれた。
なのに黒坂を見る目はただの友達だとは違うとは思う。
自分ともそういう事をするくせに好きな人とデートもする、あんな真面目キャラのくせに案外体はだらしないんだろうか。
《しないの…?》
後ろに硬いそれを押し付けているときに言った元山の言葉、恋人でもないただの部活仲間にあんな事言うなんて、もしかして俺の方が体目当てにされてるのかもしれない。
もしくは、黒坂の代わりに…
それならいっその事、体だけでも繋ぎ合わせていたい。
俺なしじゃいられなくなるほど元山の体に染みつかせてやる…
部活が終わり薮と電車に乗って帰る、先に降りた薮にまた明日な~と手を振り見送るといつも降りる駅よりひとつ先の駅で降りた。
元山はひとつ後の電車に乗っているはずだ。LINEを送るとあと10分で着くよと返事がくる。
改札を出てコンビニの前でスマホをいじっていると画面にLINE通知が出た。
《どこいるの?》
《コンビニ前》
送るとすぐに改札から元山がトコトコと歩いてくる。部活中どちらも喋る事もなかったのに一緒に帰っているなんて不思議な感じだ。
畑の横を通り過ぎ住宅が密集している道へ出ると角のところが元山の家だ。
誰かの趣味なんだろうか、庭には花や木が植えられていてとてもオシャレに見える。
『ただいまー』
リビングのドアを開け『友達来てるからあとでご飯食べるね』と言っている。こちらを振り向くと階段を指差し2階だとジェスチャーした。
『あ、ちょ、田島?』
『部屋来ていいってことは、そういう事?』
『別に、そんなんじゃ、』
腕を掴み上げ顔を寄せると文句を言いながらも唇は避けなかった。
チュッチュッ
柔らかい唇を吸っていると元山の手が肩を押し体を離してしまう。
『ん、バッグ降させてよ…』
『うん』
バッグを椅子の上に降ろす元山の体を後ろから抱きしめる、部活の後のシャツは汗の匂いがしてツンと鼻をくすぐった。
『いい?』
元山は黙っている、でも拒否もしていない。
服の上から胸や腹を撫で回すと甘い吐息が漏れ出た。手が重なってくる、それはもっとしてって意味なのかもうやめてって事なのか分からない。
重なる手を無視してシャツの中へ入れていくと尖った先に指を這わせる、元山の体がピクっと反応した。
『ハアッ、あ、ん』
無言でそこを擦(こす)り上げ片方の手でジッパーを降ろしていく。下着の中へ差し込むともうそれは濡れていた。
クチュクチュクチュクチュッ
湿り気を帯びたそこを指で上下させると元山の喉が反って髪がサラサラと顔に当たる。舌を伸ばしその髪を舐め上げると整髪剤なんか使っていないらしいそこは何も味なんかしなかった。
『あっ、あっ、たじまぁっ、そんな、したらあっ、出ちゃっ、出ちゃうってばあっ』
『いいよ、出せば』
『あっんっ、出ちゃうっ、出ちゃっ、あひっ、あんっんんっ』
椅子にかかった液体を見下ろし興奮が増していく、元山の体からすべて搾り出して俺以外には射精させられないようにしたいなんて、思ってしまった。
『ハアッハアッ、あっん、ハアッ…』
崩れ落ちる体を支えてベッドへ上半身だけ乗せるとズボンと下着を降ろし真っ白なお尻に舌を当ててみた、本当はこんなところ初めて舐める。どうしていいかよくわからないけれど濡らさないといけないことだけ知っていたから。
『たじまっ…?ちょっ、そんなとこぉっ』
『指挿れていいの?』
聞くと頬を染めてこちらを見てくる、声は聞こえなかったけど確実に元山の口は動いた。
『して』って。
『ハアッ、うっ、んん』
指の根本まで挿ってしまう、知識としては初めてだとすんなりは入らないなんて聞いてたからなんだか複雑な気分だ。
太ももを掴み中を動かすとピクッピクッと揺れる、痛そうじゃないし指を増やしてもいいかもしれない。
『最近した?』
『ハアッあっ、な、なにを?』
『こういうこと』
『あうっ、はあ、うっぅ』
聞きながら指を2本に増やしスムーズに出し入れする。
『やけに慣れてんなって思って』
『してなぃっ、んっ、たじま、だけっあんん』
黒坂と? と聞こうとしたけれどやめておいた。
もしそれでそうだよなんて言われたら萎えるし、それこそ俺としてる行為ってなんなんだよってわけがわからなくなる。
『ハア、ハア、たじま、ぁ』
『あ、ちょっと』
元山が振り返って足を上げたから中から指が抜けてしまう、正面を向き合った体制になってギュウと抱きつかれた。
『もう、して…?』
トロトロと視線が絡み合いキスをするとラグの上に2人とも倒れ込んだ。
ズボンと下着を降ろし反り勃ったものを握ると手探りで入り口を当てる、元山の腰が揺れて先端を合わせてくる。
少しずつ先端が入っていく、だけど半分ほど埋まったところで止まってしまった。
『締めんなよっ、んっ、入んねえって』
『ごめ、初めて、だから、ん、わかんない…』
見上げると眉間にシワを寄せて苦しそうな顔をしている、昨日も言ってたけど、どうやら本当らしい。
『マジかよ…抜く?』
『あっ、抜かないで…そのまま、してて』
元山じゃなかったら無理だって抜いていた。これじゃ生殺し状態だ。
震える腕を伸ばして引き出しから何か取り出すとボトルを目の前に差し出してくる。
『ん?』
『こ、これで濡らして?』
いわゆるローションってやつなのか、液体はピンク色で糊みたいにネバネバしてる。
なんでこんなもん持ってんだって聞きたいけれど今はそれよりこの苦しい状態をなんとかしたい。
繋がった部分に塗り込んでみるけれどやっぱり上手く動けなくて結局1度抜いてしまった。
先端に液体を垂らし塗り込んでいく様子を2人でただ見ている光景はなんだかおかしい。
たっぷり濡れたそれを握り直してまた入り口を当て広げていくとまだキツいけれどなんとか入っていく。
奥に進むたび元山が背中に腕を回してギュウギュウに抱きしめてくるから動き辛い。
『動けねぇって、ハア』
『だって、だってぇ、挿ってる、ぅ、たじまの、あう、ぅ』
『マジで、無理、もう…っ』
離してくれない元山の体ごとゆさゆさと揺さぶり出し入れするとあっという間に限界が近づく。腰を突き上げ更に奥まで入ると無意識に足が震えた。
『あっああっ、ハアッあっ』
視界が真っ白になる。荒く呼吸を繰り返し元山の上にぐったりと倒れ込むと汗が伝って滴り落ちた。
『たじま…もっと、して』
元山が背中を撫でながら囁いてくる。すぐには無理だって思ってたのに唇を寄せられてキスをすると中のものが勢いを戻していった。
『ああんっんっ、ハアッ、あっ…』
ボタンを外してシャツを開くと赤く染まる胸元や鎖骨に唇を落とす。白くてすべすべの肌をあちこち味わっていると腕を撫でた手がすべり落ち指が絡んだ。
ギュッと手を繋ぐとまた腰を上下させていく。今度はゆっくり元山の顔を見ながら。
『颯、颯、んっ、うっ』
黒髪をサラサラと揺らす元山は困ったように眉毛を下げて見つめてくる、そういえばさっきイったのは自分だけで元山は出していない。
片方の手を解き元山のものを握ってみると少し柔らかい、縮まりこんではいないが気持ち良いといった状態ではないことが分かる。
『やだ…っ、抜かないで、たじま…』
『萎えてんじゃん』
腰を引いていると手がギュウと握られる。
『いいから、挿れて…抜いちゃ、やだ』
首に腕を回してまたきつく抱きしめられる、足が腰に絡んで今度こそ動けない。
『お願い、して…? たじまの、おちんちんもっと欲しい…』
『お前さあっ、んっ、んっ』
『あっんっ、な、なに?』
『煽るなよっ、んっ』
腰だけを突き動かしてる光景ははたから見たら笑うだろうなあって思う。
でも止まんない、濡れてスムーズに出し入れできるようになると気持ち良さが脳天をかけるようで夢中で腰を振った。
『あっあっあっ、いっああっ』
『痛いのかっ? んんっ』
『ちがっ、いいっ、の、やぅ、出ちゃっ、出ちゃうっ』
お腹に当たるそれからドプドプと熱い液体が溢れる感覚が伝わってくる、本当はそこも触りたかったけれど隙間がないくらい抱きしめた状態でそれも出来ない。
『んっ、またっ、出そっ』
『あっああっ、たじまぁっ、やあっ、あっあっ!』
『くっぅ、んっ』
2人して体がガクガクと震えた。瞼の裏で光がフラッシュしている、荒い息が止まらずしばらく互いに何も言わなかった。
先に口を開いたのは元山だった。
『たじま…ん、もっかい…』
『なんだよ、そんなに気持ち良かった?』
『うん、良かった…』
言ってから恥ずかしくなったのか両手で顔を隠してしまう。
『そっかあ、良かったんだ?』
髪を撫でながら聞いてみると、元山は顔を隠したままで僅かに頷いた。
見下ろすとお腹に大量の液体が掛かっている、元山のそれがピクッピクッと跳ねてまだ液体を吐き出している。
俺としてイっちゃったんだと思うと口元が緩くなってしまった。
『じゃあさ、次は颯が乗れよ?』
抱きかかえ膝の上に乗せると昨日みたいに元山のお尻に俺のものが当たる。
『んぅぅ…入いんないってばぁ…』
『ちゃんと俺のちんこ握って? 自分でケツ挿れろよ』
手を取り元山の背中からそこに降ろしていくとまたガチガチに固くなっているものを握らせた。
『ん、んぅ、ハア、あ、あっあっ』
クププッニュプゥンッ
『ハアー、入ったじゃん、なあ、初めてなんて嘘なんだろ?』
腰を掴み小刻みに上下させると元山が左右に頭を振る。
『ほん、ほんとにっ、んっ、初めてっ、だからぁっ、あっんんっ』
『んっ、こんなすぐ咥えたのに? 嘘つくなよっ』
『ああっんっ!』
下からズンッと突き上げると喉を反らせ犬みたいに舌を出して元山は震え始めた。
『誰としたんだよっ? んっ、黒坂かっ?』
『ひがぅぅっ、はひっんっ、はじめてっ、んひぃっ、はふっ、あふ…っ』
『今だったら許してやるから…っ、ほらっ、言えよっ』
掴んだ腰を上げギリギリまで引き抜くと一気に突き上げた。
『ひゃああっ!あっああっ!』
大きな声に慌てて元山の口を手で塞いだ、さすがに遊んでたなんて言い訳が通りそうもない声だ。
『んんっ、んふっ、ふぅー!ふぅ!』
『誰だよ? んっ、した事あんだろ?なあっ』
耳元で囁きまた腰を突き上げる、元山の背中がビクンッと跳ねた。
『んんっ、んふぅっ、んんんっ!』
『んっ、もっ、俺以外とするなよっ』
グブッバヂュバヂュバヂュゥッ
『ほらっ、しないって、んっ、約束しろ!』
手を離してやるとまたダランと舌が出てしまった。
『はふっ、あぅ、イくうぅ…っ』
『約束したらイかしてやるよ…!』
グヂュンッ
『ひゃあんっ!』
『ほらっ、言えよ!』
ズヂュンンッズヂュズヂュッズヂュンッ
『しゅるっ、しゅるひゃらあっ、あひっ、イくイくイくぅぅ!』
『颯っ…!』
『イくイくっ、イくぅっ、ああんっ!』
ビュルルルッビュクッビュビュッビュクンッ
元山から飛び出た熱い液体が腹にボタボタと垂れてくる、さすがに3度目だ、勢いは無かった。
『ハアー…っ、ハアっ、ハア…』
ぐったりとした体は静かに床に落ちていった、眼鏡の奥の瞳はゆらゆら揺れていて頬を撫でても焦点が合っていない。
だけど、まだだ。いや、まだというより今か。
まだ固い自分のものを掴み収縮を繰り返しているそこに当てる、すんなり入っていくそこにまた腰を打ちつけ始めた。
『やらぁ、もっ、れきなぃん、んひぃ…』
『明日もっ、んっ、あさっても、ずっと!』
グチュウゥッ
『ひはぁあぁ…っ、あ、あぁ…っ』
『毎日しよっ、俺とだけ、んっ』
『あ…っ、あっ……』
『他のやつに、手も、足も、全部触らせちゃダメ…!俺のだけっ、俺のっ、颯…!』
『あふ、はふ…ひぃ……』
『約束…しろよっ』
『ひあぁぁ…っ!』
無理矢理小指と小指を絡ませる、ギュウッと握りしめて口へ入れた。
『はやてぇ…っ、はやて、颯っ、んっ、好きっ、好きだっ、俺だけの、んっ、颯っ』
ヂュプヂュプヂュプッ
カリッ、と小指を噛むと元山の唇が甲を描く。
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(他サイトに2021年〜掲載済)
イケメンリーマン洗脳ハッピーメス堕ち話
ずー子
BL
モテる金髪イケメンがひょんな事から洗脳メス堕ちしちゃう話です。最初から最後までずっとヤってます。完結済の冒頭です。
Pixivで連載しようとしたのですが反応が微妙だったのでまとめてしまいました。
完全版は以下で配信してます。よろしければ!
https://www.dlsite.com/bl-touch/work/=/product_id/RJ01041614.html
この恋は運命
大波小波
BL
飛鳥 響也(あすか きょうや)は、大富豪の御曹司だ。
申し分のない家柄と財力に加え、頭脳明晰、華やかなルックスと、非の打ち所がない。
第二性はアルファということも手伝って、彼は30歳になるまで恋人に不自由したことがなかった。
しかし、あまたの令嬢と関係を持っても、世継ぎには恵まれない。
合理的な響也は、一年たっても相手が懐妊しなければ、婚約は破棄するのだ。
そんな非情な彼は、社交界で『青髭公』とささやかれていた。
海外の昔話にある、娶る妻を次々に殺害する『青髭公』になぞらえているのだ。
ある日、新しいパートナーを探そうと、響也はマッチング・パーティーを開く。
そこへ天使が舞い降りるように現れたのは、早乙女 麻衣(さおとめ まい)と名乗る18歳の少年だ。
麻衣は父に連れられて、経営難の早乙女家を救うべく、資産家とお近づきになろうとパーティーに参加していた。
響也は麻衣に、一目で惹かれてしまう。
明るく素直な性格も気に入り、プライベートルームに彼を誘ってみた。
第二性がオメガならば、男性でも出産が可能だ。
しかし麻衣は、恋愛経験のないウブな少年だった。
そして、その初めてを捧げる代わりに、響也と正式に婚約したいと望む。
彼は、早乙女家のもとで働く人々を救いたい一心なのだ。
そんな麻衣の熱意に打たれ、響也は自分の屋敷へ彼を婚約者として迎えることに決めた。
喜び勇んで響也の屋敷へと入った麻衣だったが、厳しい現実が待っていた。
一つ屋根の下に住んでいながら、響也に会うことすらままならないのだ。
ワーカホリックの響也は、これまで婚約した令嬢たちとは、妊娠しやすいタイミングでしか会わないような男だった。
子どもを授からなかったら、別れる運命にある響也と麻衣に、波乱万丈な一年間の幕が上がる。
二人の間に果たして、赤ちゃんはやって来るのか……。
とろけてなくなる
瀬楽英津子
BL
ヤクザの車を傷を付けた櫻井雅(さくらいみやび)十八歳は、多額の借金を背負わされ、ゲイ風俗で働かされることになってしまった。
連れて行かれたのは教育係の逢坂英二(おうさかえいじ)の自宅マンション。
雅はそこで、逢坂英二(おうさかえいじ)に性技を教わることになるが、逢坂英二(おうさかえいじ)は、ガサツで乱暴な男だった。
無骨なヤクザ×ドライな少年。
歳の差。
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