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伝説の王

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 妖星に到着した三人は不思議な世界に包ま
れていた、ここが幻の星、そして訪れない者
は生涯お目にかかれないという妖星、三人は
巨大に聳え立つ木を頼りに足を運んで行った。

『ひゃー、スッゲーなぁこの木!!、どうなっ
たらこんなにデカくなるんだ?』
 凄すぎる!!、妖星全体を覆ってまるで傘
を様に、と感動していたケーンだった。

『ホント、立派な樹木だね、それにしても生
命の気配が全く感じられないね?・・・セー
ン?、どうかした?』
 唖然と何処かを見つめていたセーンに声を
掛けたが返事がなかった・・・、するとセー
ンは一人で何処かへ向かっていた。

『あいつ、何処に行くんだ?、シーン、着い
て行ってみるか?』

『そうだね、跡をつけよう!!』
 いくら話し掛けても反応がないセーンを心
配になる二人はセーンを見守るかの様に着い
て行った。

『ここは!?、一体、何だ?』
 辿り着いた先に湖が広がり、水面を掠めな
がらキラキラと舞い踊るかの様に無数の光が
あった。

『こっ此れが全て妖精!?』
 シーンは感動に包まれていた、そして何処
となく懐かしい様な気持ちもあった。

『シーン!!、おいシーン!!、あいつ、セ
ーンを観てみろ!!』

『コレは・・・、一体!?』
 ケーンに言われセーンを目にすると無数の
光がセーンを包むかの様にグルグルと回って
いた。

『・・・』
 唖然と見詰める二人は言葉を失っていた、
そして次の瞬間、セーンの姿を確認すると、
まるで別人の様な貴賓のある姿で立っていた、
するとキラキラと光を放っていた物は散らば
り巨大な木の奥へと消えて行った。

『私はセファーン!!、ずっとセーンの心に
眠っていた者だ、この機会をずっと待ち望ん
でいた!!』

『まるで別人だぞ、シーン!?、シーンおいっ
どうした?』

『この方は、父から小さい頃から聞かされて
いた・・・、伝説の王子セファーン、私を寝
かしつけてくれる時に本を読んでくれた・・
・、効きが迫った時現る、そして危機がなく
なった時去って行く、これはずっとおとぎ話
かと思っていたけど・・・、まさか本当に存
在するとは・・・』
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