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もう一人の謎

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『おい・・・、だい・・・、大丈夫か!!・
・・、大丈夫か聖夜!!』

 けん・・・、健ちゃんの声が・・・、聞こ
える、俺は気を失っていたのか?、痛っ・・
・、俺に何が起きたのか?、分からない?、
しっ雫は?、何で泣いてるんだ?、意識が・
・・、遠のく・・・。

 ここは、何処だ・・・、目が覚めると、俺
は病院にいた、寝ている足元には雫が寄り添
う様に寝ていた、一体何があったのか?、思
い出せない。

『気が付いたんですね、良かった聖夜さん!
!』

 そう問いかける雫の瞳は涙で滲んでいた、
きっとずっと寄り添ってくれていたのであろ
う。

『昨日の起きたことは、覚えていますか?』

『そっそれが、全く思い出せなくて、一体何
があったの?』

『昨日の夜、健さんに似た人物がいたと聖夜
さんが言って、そばまで行こうとした時に、
何者かに聖夜さんは襲われ、倒れていました、
その後、健さんが来て病院に連れて行ってく
れました、聖夜さんの大事を確認した健さん
はまた何処かへ行っちゃいましたよ』

『あの時、健ちゃんの声が聞こえた気がする、
俺は夢を観ていた感じもあった、あの感覚は
何だったのか?、今も考えると頭が痛くなる
んだ、抑えきれない感情も、まるでもう一人
の自分がいるかの様に、俺は誰だ・・・と』

『不思議ですね?、私も以前から、聖夜さん
の様に思う事があります、でも考えれば考え
るほど頭痛が来て・・・、結局その先に何が
あるのか分からずの繰り返しで、アハハ!、
何か似ていますね私たち!!』

『気掛かりは、あの時いた複数の人物だよなぁ
!、健ちゃんの知り合いなのかなぁ?、それ
にしては・・・、何だけど・・・』

『でも、良かったです♪、聖夜さんが無事で
!!、もしもの事があったら私・・・』

『私?、・・・何?』

『あっ!!、なっ、何でもないですよ』

 聖夜さんに何かあったら私は、決して許さ
ない、決して!!

 思いがけない二人の共通点、これをきっか
けに俺は更に夢にうなされる事となった、雫
にも何故あの様な事をしているのかを聞けな
いまま時が過ぎ、念願の初デートを迎えよう
としていた。
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