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生涯、彼は初恋の修道女を忘れる事ができない
貴方以外と口付けた事がない
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マリーは焦る。
(リシャール様、笑ってる……?)
さすがのマリーも理解した。この男はやばい。
この場に及んでリシャールはいつになく目が怖い。
リシャールは口元だけで笑っている。
(なんか、危ない気がする……!)
リシャールは綺麗な王子様なだけではない。
恐ろしく顔もいいし、身分の良い。魔法も上手。
しかも冷たそうに見えて案外親切で人もいい。
だけど。ものすごく人間として危ない部分がある。
吹っ切れたら何をするか分からない、そんなタイプだ。
今までだってマリーは何度リシャールを振ったのか分からない。
その度、彼に追いかけられ、身を捧げてきた。
はじめは口付けを、次は愛撫を、最後はこの身を。
そんな恋だった。
でも、その恋は終わったはずだった。
それなのに、どうして、彼はこんな辺境地まで遠路はるばる訪ねて来たのか。
さっき、豪快に振ったのに、何故部屋に来たのか。
まっとうな神経の男性なら憤慨したり、名誉棄損で訴えたり、もしくはとっとと王都に帰るのが筋じゃないだろうか。
プライドはないのか? 言葉は通じないのか?
それとも執着なのだろうか。
リシャールはマリーの心配をよそに、急にマリーから離れて、部屋の隅に向かった。
「ローゼは私の事が好きなのに、何を思って逃げているのか分からないが……」
そして、リシャールはマリーのゴミ箱に捨てられた手紙を拾った。
「あ、それは……! 返して……!」
「私に宛てた手紙なのに、何故返さなきゃならない」
リシャールは手を伸ばすマリーの静止を振り切って、その手紙に目を通した。
「見ないで……!」
「手紙には好きだ好きだと書いてあるのに、何故きみは私から逃げるんだろうか。意味が分からないなぁ。……おや、机の上にもたくさん私に宛てた手紙があるな。どれもこれも……私が聞いた事がない言葉ばかりだな。なになに、『殿下が今まで出会った人の中で一番好き』だって書いてあるぞ? 本当かこれは……?」
「返してお願いっ!」
その手紙はどれもリシャールが好きだと書いてある。
マリーが正面から言えなかった本心がそこにはあった。
マリーは赤面して手紙を奪い取ろうとするが、背が高いリシャールには届かなかった。
「お願いします! 捨ててぇ!」
「嫌だ」
マリーの抵抗も虚しく、リシャールはその手紙を転送魔法をかけてどこかへ送った。
「あとでじっくり読ませてもらうよ」
「私の……手紙……!」
マリーは床に項垂れた。
リシャールはため息をついて、膝を折り、マリーを見下ろした。
「まったく、きみはやっていることが支離滅裂だな」
「うっ……うう……。私だっていろいろ考えなきゃいけない現実があるんです! 貴方には分からないかもしれませんがっ!」
「ああ。私には全く理解できない。きみは、私を好きなのに私から逃げて、逃げて逃げまくって、その挙句身を引く事が正しいと思い込み、悲しんでいる」
「……」
「私には、きみ以外いないのに」
「は……?」
「だから、きみと結婚しないなら生涯ひとりで過ごす予定だ」
「嘘……?」
「嘘のわけあるか。きみの代わりなんていないのだから。だから……早くその『私が他の女と結ばれて幸せになる』とか言う変な妄想はやめてくれないか?」
「も、妄想……?」
マリーは間抜けなオウム返ししかできない。
「私は何としてでもきみと結婚する。ローゼは一生、死ぬまで私といるんだから」
「し、死ぬまで……」
「ましてや、他の男なんて渡さない。鬼ごっこも、恋人ごっこも、もう終わりにしょう」
「終わりって……?」
「結婚するんだよ。そしてきみは私から離れられない。全部、私のものだ」
「全部……?」
「それが結婚という契約だろう?」
マリーは今更ながら重過ぎる愛という名の執着に血の気が引いた。リシャールの話もマリーからしてみれば盲目的で、
その言い方はある種の脅迫だ。
リシャールは壁に手をつき、マリーを追い込んだ。
マリーは見慣れた部屋の中を見渡した。
(だ、だめだわ……部屋には机と、ベットと、タンスくらい。逃げ場なんてないわ)
ちなみにこの部屋に窓はない。
入り口も一つだ。
マリーは王都から逃げる様に帰り、先ほど修道院に乗り込んできたリシャールと再会。
しかし、また自室に逃げて、追いかけてきた。本当に部屋までやって来た。
これはどういうことだ。
(どこまでこの人は私を追いかけて来るんだろう……?)
マリーは人生に感じたことのない部類の不安で胸が押しつぶされそうだった。
(これは最早……)
そして、リシャールはマリーに甘く口付けた。
口の中に、自分ではないが不快じゃない味が広がった。
キスを受け入れてしまう。長いキスに息ができない。
マリーはぼんやりとした頭で思った。
(別れるもなにも、私はこの王子様から……逃げれないのでは?)
仕事で王都に行っただけなのに、なぜこうなったのだろうか。
何故この王子様がたかが修道女である自分に執着するのか分からない。
不可解なことばかりで、マリーは思わずリシャールに訊いた。もう彼女には「私はローゼではありません」なんて、チンケな言い訳なんてする気もなかった。
部屋まで探し当てるリシャールにそんな嘘は最早通じない。
「なんで私がローゼだとわかったのですか……?」
「ローゼはローゼだ。ミュレー伯爵令嬢でも、修道女でも、ブラン侯爵令嬢でも」
リシャールはマリーをぎゅっと抱きしめながらはっきり言った。
「……私の事、以前からご存じだったのですか?」
そうではないと、リシャールはマリーを識別できるわけはないのだ。
変装魔法は知り合いには効かない。
修道院の仲間や以前からマリーを知っているものには効力はなく、王都ではじめて会ったものだけが有効なのだ。
リシャールは何も言わなかった。
珍しくも気まずそうに、躊躇っているようにも見える。
(なんだか、リシャール様は言いたくないようね……? まぁ、いいわ。そんな事よりはっきりと言わなきゃ)
リシャールがどんな方法でマリーを知っていてもいい。それよりも、マリーはリシャールにわかって欲しいことがあった。
マリーは喉をならし、意を決して言う。
「私はエマに、顔向けできる修道女になります。だから、リシャール様も前を向いて、私なんか忘れて生きてーー」
「私がエマだ」
「はっ……?」
マリーは素っ頓狂な声を出してリシャールを見上げた。
リシャールは少し視線を逸らして、訳が悪そうに言った。
「きみの敬愛する聖女エマは、修道女ではなく……私だ」
「な、な、なにそれ……! だって、エマは女の子で……!」
「私だってあんな格好をしてまで隠れる事情があったんだ」
リシャールは12年前に宗教裁判で訴えられ、国王不在の中断罪されそうになり、各地を近衛騎士とともに逃げていたことを明かした。
彼はマリーの住んでいた町の事、よく2人で遊んだ教会の事、マリーの弟やその他景色も含めマリーよりも鮮明に覚えており、それを語った。
「わ、私の、はじめてのキスは女の子じゃあなかったと言う事ですか……?」
「驚くのはそこなんだな、きみは」
言われてみれば、似ていた。
エマもリシャールもアリアナも。
マリーはリシャールを凝視した。
「なんだ? 何故そんなに不思議そうに見る?」
「いや、その、よくここまで立派に成長したなぁ、と思いまして」
「昔は細くて小柄な方だったんだ。しかも悲しい事に、髪を伸ばせば誰も男だと気づかないくらいに、女顔だったんだ。まぁ、年を取ればさすがに最近は女に間違えられなくなったがな。背も伸びたしな」
「はぁ……エマが、あのエマがあ、ああ……」
ずっと憧れていた親友エマは、マリーの大好きなリシャールだったという事実。
マリーは頭が混乱して、倒れそうになるのをリシャールに抱き止められた。
「はっきり言おう。エマ、つまり私は修道女ではないし、ローゼが目指すような人物ではない。もし、私のようになりたければ私に教えを乞うべきだ」
(リシャール様、笑ってる……?)
さすがのマリーも理解した。この男はやばい。
この場に及んでリシャールはいつになく目が怖い。
リシャールは口元だけで笑っている。
(なんか、危ない気がする……!)
リシャールは綺麗な王子様なだけではない。
恐ろしく顔もいいし、身分の良い。魔法も上手。
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だけど。ものすごく人間として危ない部分がある。
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今までだってマリーは何度リシャールを振ったのか分からない。
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でも、その恋は終わったはずだった。
それなのに、どうして、彼はこんな辺境地まで遠路はるばる訪ねて来たのか。
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プライドはないのか? 言葉は通じないのか?
それとも執着なのだろうか。
リシャールはマリーの心配をよそに、急にマリーから離れて、部屋の隅に向かった。
「ローゼは私の事が好きなのに、何を思って逃げているのか分からないが……」
そして、リシャールはマリーのゴミ箱に捨てられた手紙を拾った。
「あ、それは……! 返して……!」
「私に宛てた手紙なのに、何故返さなきゃならない」
リシャールは手を伸ばすマリーの静止を振り切って、その手紙に目を通した。
「見ないで……!」
「手紙には好きだ好きだと書いてあるのに、何故きみは私から逃げるんだろうか。意味が分からないなぁ。……おや、机の上にもたくさん私に宛てた手紙があるな。どれもこれも……私が聞いた事がない言葉ばかりだな。なになに、『殿下が今まで出会った人の中で一番好き』だって書いてあるぞ? 本当かこれは……?」
「返してお願いっ!」
その手紙はどれもリシャールが好きだと書いてある。
マリーが正面から言えなかった本心がそこにはあった。
マリーは赤面して手紙を奪い取ろうとするが、背が高いリシャールには届かなかった。
「お願いします! 捨ててぇ!」
「嫌だ」
マリーの抵抗も虚しく、リシャールはその手紙を転送魔法をかけてどこかへ送った。
「あとでじっくり読ませてもらうよ」
「私の……手紙……!」
マリーは床に項垂れた。
リシャールはため息をついて、膝を折り、マリーを見下ろした。
「まったく、きみはやっていることが支離滅裂だな」
「うっ……うう……。私だっていろいろ考えなきゃいけない現実があるんです! 貴方には分からないかもしれませんがっ!」
「ああ。私には全く理解できない。きみは、私を好きなのに私から逃げて、逃げて逃げまくって、その挙句身を引く事が正しいと思い込み、悲しんでいる」
「……」
「私には、きみ以外いないのに」
「は……?」
「だから、きみと結婚しないなら生涯ひとりで過ごす予定だ」
「嘘……?」
「嘘のわけあるか。きみの代わりなんていないのだから。だから……早くその『私が他の女と結ばれて幸せになる』とか言う変な妄想はやめてくれないか?」
「も、妄想……?」
マリーは間抜けなオウム返ししかできない。
「私は何としてでもきみと結婚する。ローゼは一生、死ぬまで私といるんだから」
「し、死ぬまで……」
「ましてや、他の男なんて渡さない。鬼ごっこも、恋人ごっこも、もう終わりにしょう」
「終わりって……?」
「結婚するんだよ。そしてきみは私から離れられない。全部、私のものだ」
「全部……?」
「それが結婚という契約だろう?」
マリーは今更ながら重過ぎる愛という名の執着に血の気が引いた。リシャールの話もマリーからしてみれば盲目的で、
その言い方はある種の脅迫だ。
リシャールは壁に手をつき、マリーを追い込んだ。
マリーは見慣れた部屋の中を見渡した。
(だ、だめだわ……部屋には机と、ベットと、タンスくらい。逃げ場なんてないわ)
ちなみにこの部屋に窓はない。
入り口も一つだ。
マリーは王都から逃げる様に帰り、先ほど修道院に乗り込んできたリシャールと再会。
しかし、また自室に逃げて、追いかけてきた。本当に部屋までやって来た。
これはどういうことだ。
(どこまでこの人は私を追いかけて来るんだろう……?)
マリーは人生に感じたことのない部類の不安で胸が押しつぶされそうだった。
(これは最早……)
そして、リシャールはマリーに甘く口付けた。
口の中に、自分ではないが不快じゃない味が広がった。
キスを受け入れてしまう。長いキスに息ができない。
マリーはぼんやりとした頭で思った。
(別れるもなにも、私はこの王子様から……逃げれないのでは?)
仕事で王都に行っただけなのに、なぜこうなったのだろうか。
何故この王子様がたかが修道女である自分に執着するのか分からない。
不可解なことばかりで、マリーは思わずリシャールに訊いた。もう彼女には「私はローゼではありません」なんて、チンケな言い訳なんてする気もなかった。
部屋まで探し当てるリシャールにそんな嘘は最早通じない。
「なんで私がローゼだとわかったのですか……?」
「ローゼはローゼだ。ミュレー伯爵令嬢でも、修道女でも、ブラン侯爵令嬢でも」
リシャールはマリーをぎゅっと抱きしめながらはっきり言った。
「……私の事、以前からご存じだったのですか?」
そうではないと、リシャールはマリーを識別できるわけはないのだ。
変装魔法は知り合いには効かない。
修道院の仲間や以前からマリーを知っているものには効力はなく、王都ではじめて会ったものだけが有効なのだ。
リシャールは何も言わなかった。
珍しくも気まずそうに、躊躇っているようにも見える。
(なんだか、リシャール様は言いたくないようね……? まぁ、いいわ。そんな事よりはっきりと言わなきゃ)
リシャールがどんな方法でマリーを知っていてもいい。それよりも、マリーはリシャールにわかって欲しいことがあった。
マリーは喉をならし、意を決して言う。
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「私がエマだ」
「はっ……?」
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「私だってあんな格好をしてまで隠れる事情があったんだ」
リシャールは12年前に宗教裁判で訴えられ、国王不在の中断罪されそうになり、各地を近衛騎士とともに逃げていたことを明かした。
彼はマリーの住んでいた町の事、よく2人で遊んだ教会の事、マリーの弟やその他景色も含めマリーよりも鮮明に覚えており、それを語った。
「わ、私の、はじめてのキスは女の子じゃあなかったと言う事ですか……?」
「驚くのはそこなんだな、きみは」
言われてみれば、似ていた。
エマもリシャールもアリアナも。
マリーはリシャールを凝視した。
「なんだ? 何故そんなに不思議そうに見る?」
「いや、その、よくここまで立派に成長したなぁ、と思いまして」
「昔は細くて小柄な方だったんだ。しかも悲しい事に、髪を伸ばせば誰も男だと気づかないくらいに、女顔だったんだ。まぁ、年を取ればさすがに最近は女に間違えられなくなったがな。背も伸びたしな」
「はぁ……エマが、あのエマがあ、ああ……」
ずっと憧れていた親友エマは、マリーの大好きなリシャールだったという事実。
マリーは頭が混乱して、倒れそうになるのをリシャールに抱き止められた。
「はっきり言おう。エマ、つまり私は修道女ではないし、ローゼが目指すような人物ではない。もし、私のようになりたければ私に教えを乞うべきだ」
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