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生涯、彼は初恋の修道女を忘れる事ができない
貴方と私の境が無い夜②
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「もう知らないからな。やめないからな。受け入れる気もないなら思いっきり私の顔を殴ってくれないか。ああ、この際そこにあるコップを使ってもいい。氷魔法で作ったから強度は抜群でダイヤモンドより硬い。さあ、やれ」
リシャールはいつになく投げやりだった。
マリーを押し倒しながら奇怪な事を言う。
殴られるくらいなら退けばいいのにそれが出来ない状況らしい。
「そんなことできません……!」
それは当然のことであった。
一修道女であるマリーが第一王子をコップで殴るという凶行を行えるわけがない。それはれっきとした不敬罪に当たる。よくて投獄、悪くて死刑だ。
しかし。
「今回は不敬罪にしないから安心しろ。貴様はまず私の気持ちを考えてみろ。好きな人がお別れを言いに夜にやってくるこの状況。もう、どうしろっていうんだ?」
「そ、それは……」
リシャールはいつになく思いつめているようだった。
懇願したようにマリーに詰め寄る。目が怖い。
マリーからしてみれば、今まで度重なる押し倒しをされ、あれだけ襲いそうになっておいて、今更だった。
今回も寸止めすればいいだろう、と思わずにはいられない。
でも今回はいつもと状況が違うらしい。
リシャールの表情から事態の深刻さがひしひしと伝わって来た。
「このまま私をほっておくと……貴様がいくら泣いても喚いても犯罪級のことしかする自信がない。悪いことは言わない。殴れ。力を込めて思いっきり」
いつもの自信が消え失せたらしい。
リシャールは机に手を伸ばし、先ほどまで使っていたコップをマリーに渡した。
「さぁ、早く。顎あたりがいい。効果抜群だ」
「無理です!」
「貴様自分の状況が分かっているのか? 私の怖さを知らないだろう?」
「私は殿下の事が好きです……!」
マリーの告白にリシャールは押し黙った。
予想もしていなかったようで、若干唖然している。
いつもは澄ました顔をしている事が多いリシャールにとって今夜は、意外な表情ばかりだった。
「実は私は、殿下の事が……大好きなのです!」
「なんだって……?」
マリーは続けて思いを述べた。
リシャールは無言で固まっていた。
今、伝えなくては生涯そのチャンスはない。
マリーはそう感じた。
明日にはもう馬車で修道院に帰るマリーはもう王都に来ることは余程の事が無い限りないだろう。
修道院の家事や雑務の日々に戻るのだ。
そこにはこんな綺麗な王子様はいない。
あるのは国境壁と山畑だ。愛も恋も何もない世俗から離れた場所だ。
「私は正直、殿下なら何をされてもいいです。それくらい好きです」
「……いつも必死で逃げていたのに……?」
リシャールは目を見開いて、その後真っ直ぐマリーを見つめた。
いつも自信があるリシャールが信じられないような顔をしている。
いつものあれは虚勢だったのか。
やけに年相応の青年らしい反応だった。
「今日は今までのお礼と、お別れを言いにきました。殿下。私はあなたの妃にはなれないので、もう恋人ごっこは終わりです。最期に私の事を思うならその耳飾りを外してほしいと思い、訪ねました」
リシャールはマリーの頬を愛し気に撫でた。
手が熱い。息がかかる距離で、マリーの視界にはリシャールしかいなかった。
リシャールはマリーを押し倒したまま、苦しげに眉をひそめた。
「要求が多い。私の願いは叶えないのに、貴様はどういうつもりだ? 何されてもいいだの、好きだだの、ふざけているのか。からかっているのか。それとも」
「要求ってなんですか?」
マリーは思わず聞いてしまう。
リシャールの要求。それは切実なる願い。
叶えれるものなら、叶えたいと思う。自分が出来ることならどんなことでもしたいと。
リシャールは戸惑いがちにかすれた声で呟いた。
「全部ほしい。爪の先から、髪のも全部、好きにしたい」
「……全部」
「無理だろう?」
「今日だけなら……」
「は?」
リシャールが思わず声を漏らし聞き返した。
「今、何を言った?」
「私で良ければ。どうぞ」
リシャールはゆっくりとマリーから手を離し、ソファーに座った。
マリーも体勢と服を整える。肩が出ていたのだ。
リシャールは少し俯いていた。無理もない。
いつも逃げているマリーが『さぁどうぞ私を食べて』と誘ってくる夢の様な状況。
もはや新手のハニートラップか、マリーに変装した刺客にしか思えないぐらいだった。
リシャールは肺の中の空気をゆっくりと吐いた。盛大なため息だった。
「殿下、どうしたのですか……?」
「なぜそこまでして危険を冒してまで耳飾りを外して欲しい?」
リシャールは理解できないようだった。
悩まし気にマリーに問う。
「身勝手な発想ですが今日お別れしても、生きている限りどこかで会えると思ってます。でも、死んでしまってはもう会えません。私は殿下が好きなのでいつまでも生きていて欲しいです。そんなものを持たずに自分の人生を胸を張って生きて欲しいのです」
「私はろくでもない人間だ」
「そんなことないですよ、殿下はひどく優しいです。もし、ろくでもなしなら一人で戦にもいかないし、テオ様も庇うどころか追放しますよね。こんな落ちぶれた修道女の私なんかに構わないですよね。あの日、出会った瞬間に殺してますよね? ふふ、上衣なんか貸してくれませんよ。私は知っているんです、殿下は」
「うるさい、黙れ」
リシャールはまたマリーの口を塞いだ。
暫くお互いを求めるようなキスをした。
唇が離れてからマリーはまたリシャールに言葉を紡いだ。
「私はまた殿下に会いたいです。何十年先でも死に際でもいいから、だから、その日まで前を向いて生きてほしい。私と出会ったことの印に外してくれませんか? いつか出会った日に、人生について語り合いたいです。それぐらい殿下は私の大切な特別な人なのです」
リシャールはいつになく投げやりだった。
マリーを押し倒しながら奇怪な事を言う。
殴られるくらいなら退けばいいのにそれが出来ない状況らしい。
「そんなことできません……!」
それは当然のことであった。
一修道女であるマリーが第一王子をコップで殴るという凶行を行えるわけがない。それはれっきとした不敬罪に当たる。よくて投獄、悪くて死刑だ。
しかし。
「今回は不敬罪にしないから安心しろ。貴様はまず私の気持ちを考えてみろ。好きな人がお別れを言いに夜にやってくるこの状況。もう、どうしろっていうんだ?」
「そ、それは……」
リシャールはいつになく思いつめているようだった。
懇願したようにマリーに詰め寄る。目が怖い。
マリーからしてみれば、今まで度重なる押し倒しをされ、あれだけ襲いそうになっておいて、今更だった。
今回も寸止めすればいいだろう、と思わずにはいられない。
でも今回はいつもと状況が違うらしい。
リシャールの表情から事態の深刻さがひしひしと伝わって来た。
「このまま私をほっておくと……貴様がいくら泣いても喚いても犯罪級のことしかする自信がない。悪いことは言わない。殴れ。力を込めて思いっきり」
いつもの自信が消え失せたらしい。
リシャールは机に手を伸ばし、先ほどまで使っていたコップをマリーに渡した。
「さぁ、早く。顎あたりがいい。効果抜群だ」
「無理です!」
「貴様自分の状況が分かっているのか? 私の怖さを知らないだろう?」
「私は殿下の事が好きです……!」
マリーの告白にリシャールは押し黙った。
予想もしていなかったようで、若干唖然している。
いつもは澄ました顔をしている事が多いリシャールにとって今夜は、意外な表情ばかりだった。
「実は私は、殿下の事が……大好きなのです!」
「なんだって……?」
マリーは続けて思いを述べた。
リシャールは無言で固まっていた。
今、伝えなくては生涯そのチャンスはない。
マリーはそう感じた。
明日にはもう馬車で修道院に帰るマリーはもう王都に来ることは余程の事が無い限りないだろう。
修道院の家事や雑務の日々に戻るのだ。
そこにはこんな綺麗な王子様はいない。
あるのは国境壁と山畑だ。愛も恋も何もない世俗から離れた場所だ。
「私は正直、殿下なら何をされてもいいです。それくらい好きです」
「……いつも必死で逃げていたのに……?」
リシャールは目を見開いて、その後真っ直ぐマリーを見つめた。
いつも自信があるリシャールが信じられないような顔をしている。
いつものあれは虚勢だったのか。
やけに年相応の青年らしい反応だった。
「今日は今までのお礼と、お別れを言いにきました。殿下。私はあなたの妃にはなれないので、もう恋人ごっこは終わりです。最期に私の事を思うならその耳飾りを外してほしいと思い、訪ねました」
リシャールはマリーの頬を愛し気に撫でた。
手が熱い。息がかかる距離で、マリーの視界にはリシャールしかいなかった。
リシャールはマリーを押し倒したまま、苦しげに眉をひそめた。
「要求が多い。私の願いは叶えないのに、貴様はどういうつもりだ? 何されてもいいだの、好きだだの、ふざけているのか。からかっているのか。それとも」
「要求ってなんですか?」
マリーは思わず聞いてしまう。
リシャールの要求。それは切実なる願い。
叶えれるものなら、叶えたいと思う。自分が出来ることならどんなことでもしたいと。
リシャールは戸惑いがちにかすれた声で呟いた。
「全部ほしい。爪の先から、髪のも全部、好きにしたい」
「……全部」
「無理だろう?」
「今日だけなら……」
「は?」
リシャールが思わず声を漏らし聞き返した。
「今、何を言った?」
「私で良ければ。どうぞ」
リシャールはゆっくりとマリーから手を離し、ソファーに座った。
マリーも体勢と服を整える。肩が出ていたのだ。
リシャールは少し俯いていた。無理もない。
いつも逃げているマリーが『さぁどうぞ私を食べて』と誘ってくる夢の様な状況。
もはや新手のハニートラップか、マリーに変装した刺客にしか思えないぐらいだった。
リシャールは肺の中の空気をゆっくりと吐いた。盛大なため息だった。
「殿下、どうしたのですか……?」
「なぜそこまでして危険を冒してまで耳飾りを外して欲しい?」
リシャールは理解できないようだった。
悩まし気にマリーに問う。
「身勝手な発想ですが今日お別れしても、生きている限りどこかで会えると思ってます。でも、死んでしまってはもう会えません。私は殿下が好きなのでいつまでも生きていて欲しいです。そんなものを持たずに自分の人生を胸を張って生きて欲しいのです」
「私はろくでもない人間だ」
「そんなことないですよ、殿下はひどく優しいです。もし、ろくでもなしなら一人で戦にもいかないし、テオ様も庇うどころか追放しますよね。こんな落ちぶれた修道女の私なんかに構わないですよね。あの日、出会った瞬間に殺してますよね? ふふ、上衣なんか貸してくれませんよ。私は知っているんです、殿下は」
「うるさい、黙れ」
リシャールはまたマリーの口を塞いだ。
暫くお互いを求めるようなキスをした。
唇が離れてからマリーはまたリシャールに言葉を紡いだ。
「私はまた殿下に会いたいです。何十年先でも死に際でもいいから、だから、その日まで前を向いて生きてほしい。私と出会ったことの印に外してくれませんか? いつか出会った日に、人生について語り合いたいです。それぐらい殿下は私の大切な特別な人なのです」
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