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修道女、平民街で暮らす
貴女も私も大差ない①
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翌日。
マリーは、ブラン侯爵邸でいつものようにドレスアップしてもらい、昼過ぎから公爵夫人のサロンに参加していた。
夜には捜査があるため、サロンを適当な理由をつけて切り上げて、図書棟に本を返却していると、ばったりサラにあった。
今日もサロンには姿を見せなかったサラ。
というか、マリーは社交界デビューしてから社交の場でサラに会った事が無かった。
引きこもり姫と呼ばれていた彼女は図書棟の常連らしかった。
サラも数冊慣れた手つきで返却手続きを行っていたからだ。
お互い本来ならば妃殿下たるもの、親戚にあたる公爵夫人のサロンに居るべきなのだが、図書棟におり、ばっちり目が合ってしまう。
先に声をかけたのはサラだった。
「ローゼ様……! あの、私、ずっと貴女とお話ししたくて」
「あ、……はい?」
「あ、あ、あの、よかったらわたくしとえっとその」
「えっと、何かご用件でしょうか……?」
「だからその、ご迷惑でなければ」
おどおどとした態度は以前と変わらないが、真っ赤な顔で涙目になりながら、どうしてもマリーと話したいようで、前のめりにサラが詰め寄ってくる。
この前の題名が残念な本の話かもしれない。
ほかの人にベラベラ話したりはしてないし、問題ないはずだ。
「私、誰にも話してませんから、心配なさらないで下さい」
「え、本当? ううっ……」
サラが突如泣き出した。
「あなたは聖女様です! いえ女神さまです。私のような下賤な輩にご慈悲を……!」
マリーは膝をついて泣き崩れる彼女に若干ぎょっとする。
(大袈裟な人だなぁ。……聖女というか、修道女だけど。だいたい、人の秘密をバラす趣味は無いし)
自らを下賤というサラは正真正銘隣国の王女様だ。
身分は申し分なく、見かけは絶世の美女。
趣味はイケメンな王子様を掘って犯して泣かせて……という破廉恥な官能小説にはまっており、王子の妃としてはちょっと残念だけど。
部屋には数人しかいないが、流石に妃殿下を泣かせているように見えるのか、視線が集り、さすがのマリーも焦った。
すると、いつも対応してくれている年齢不詳の司書がずっと立ち止まっている二人に、にこにこと笑って、「よかったら、こちらにどうぞ?」と奥の個室を貸してくれたのでサラと一緒に入った。
向かい合うようにソファに座り、二人は黙ったままだった。
ずっとサラが、じとーっと、思いつめた目でマリーを見つめたのち、
「わたくし、屑ですよね……」
まさかの一言。
繊細なレースのハンカチ片手に優雅に涙をぬぐいながら語る。
「ローゼ様、いえ私の女神さまは、私の憧れです。あの憶測飛び交う獰猛なサロンにもいち早く馴染まれて、あの殿下の婚約者というだけで敬遠されると言うのに、人柄が素晴らしい為でしょうか、人気者、というかサロンのマスコットキャラクター的な存在だとお聞きしてます。嫌みにも屈せず、冗談でお返ししたり、夫となるあの凶悪なリシャール様を常に立てて、しかも溺愛されると言う……」
(何言っているの、この人…?)
マリーはある意味動揺した。
先程からサラに動揺させられっぱなしだ。
本人は気づいていないが、天然なのだろうか。
彼女の語る女神マリーなんて幻想だ。
確かにサロンはいろんな人物がいるが、殺人犯はいないし(修道院にいる)、だいたいマリーは潜入捜査できているので嫌みに対して痛くもかゆくもない。
だって、任務が終われば、おさらばだから。
サラみたいに生涯その貴婦人たちと関わる必要がないマリーはある意味お気楽だ。
マスコットキャラクターというのは、蝶の芸が受けて、いわばサロンの大道芸人みたいなキャラで、お高くまとまっている人々にうけただけ。
謙遜しているのは、本当に令嬢として自信がないだけ。
リシャールの事はみんなが本人を知りもしないで怖がっているだけ。
(殿下のイメージ回復のため、親近感を持ってもらう作戦で、いろいろ秘密をサロンで暴露したけど)
彼はよく目が合うと殺されるなんて言われているけど、別に不機嫌なんかじゃなくて単に生まれつき人相が険しく、愛想よく笑っても馬鹿にしたように見えてしまうだけで、悪気はない事(むしろ、世話好き。仲良くなると母性が滲み出てくる)。
顔色が蒼白で気味悪いのは病弱だからで、年齢の割に高血圧で血圧の薬4種類飲んでいる事(ご飯は3食しっかり食べましょう)。
たまに塩と砂糖を間違えるけど我慢して珈琲を飲んでいること(珈琲だけ砂糖入れる)。
趣味は双眼鏡で人間ウォッチング。あまり話しかけるのは得意でないから、人の姿だけでも見れたら楽しいらしい(隠れてこそこそ見るなら話しかけろ)。
「何をおっしゃっているんですか、サラ様」
「……女神さままたご謙遜なさって」
「ローゼとお呼びください。お願いします」
サラはマリーと比べ物にならないほど美しいのだが、やや思い込みが激しいと言うか、なんというか。
「私のような突然わいて出てきた者に妃殿下であられるサラ様がそのように扱う必要はないのです。お顔を上げてください」
「あなただって、秋には妃殿下じゃないですか」
グサッと何かが胸に刺さる。
いや、ないない。
結婚を断るから。
だいたい修道女だからそれはない。
王子様と修道女の結婚なんてない。
マリーは気を取り直して笑顔を顔に浮かべる。
「サラ様は誰がみてもとても美しく、あのテオフィル殿下とも大恋愛だったとお聞きしてます。お互い両想いで結婚されるなんて愛されてますね。サラ様はもっと自分に自信をお持ちになった方が」
「いいえ!あれは事故みたいなものです」
事故。
確か、婚約破棄の危機に殿下がお忍びで訪問して、結ばれたあれが事故というのか。
「愛とは時に欲に惑わされるのです」
サラは神妙な顔をしていた。
これは聞いてはいけない王家のプライバシーな気がする。
「彼はすごくいい人なんですが、普段は淡白と言いますか、面白くないと言いますか、ありきたりと言いますか、まぁ最近は公務が忙しくて私なんて視界に入ってないのでしょうけど。……あの日は、まさかあんなことになるなんてあれは事故……あらいやだ。ご、ごめんなさい、忘れてください!」
「はい、全力で忘れます」
サラはサロンでは物静かと聞いているが、気を許すと饒舌なのだろうか。
マリーは無口な人や静かな人に割と好かれる傾向があった。
リシャールもそうだ。
マリーは、彼らにとって無害というか、話しやすいと言うか、気さくというか、そういう人種。
「あの、ローゼ様。もし、よければっ、ご迷惑でなければ、哀れで愚かなわたくしの懺悔に付き合ってくださいませんか?」
「あ、はい」
マリーはサラの気迫に負けてつい返事をしてしまう。
サラは勝手にマリーを崇めるように指を絡めて祈りのポーズをし、目を閉じる。
「許してください。許してください。いえ、許さないでください」
マリーは内心、また変な人に懐かれたと悟る。
「わたくしはどんくさい姫で、頭でっかちで、挙動不審で人見知りで、さらに最近は引きこもりに加え、わたくしは……あんな小説を……」
「はぁ……」
(昼間からサロンさぼって庭で読んでいたことかな? そんなに思いつめなくてもいいのに)
「書いているのです」
目を開けた瞬間、サラはぱっちりなお人形さんみたいな瞳から大粒な涙をこぼしながら告白した。
「はい?」
「この前庭であった口では言えない本、あれら全て私の著書なんです」
「え、ええ? じゃあサラ様がフェアリージュエリープリンセス先生?」
「はい」
フェアリージュエリープリンセス。
結構恥ずかしいペンネームだと思っていたが、まさかそのまんま、宝石妖精という意味。
宝石妖精とは、サラのルビーのような赤瞳と美貌から人々がそのように称している。
「結構、そのまんまのペンネームですね」
「わたくしの侍女がそのようにふざけて名付けたのです。まさかあれほど売れるとは思っていなくて。最近は近隣諸国に出版するために、5ヶ国語に略してしまいました。……やってしまいました」
それはそれですごい。
語学が堪能というのは聡明だということ。
伊達に王女ではない。
あのような表現が難しい小説を訳すなんてなかなかの強者だ。
「ちなみにこれは新作です」
マリーは自信なさげに手渡された本に絶句する。
(うわ。これは)
『巷で有名な凍えるほど冷酷な王子様は欲求不満なようで、乳首をつねってあげたら惚れられたのですが、面倒なのでひとりでいじらせて泣かせてます』
(これそのまんま、モデル、殿下じゃない?)
リシャールが怖いと何度か話していたサラ。
しかし。
これはサラなりのリシャールに対する復讐だろうか。
マリーは、ブラン侯爵邸でいつものようにドレスアップしてもらい、昼過ぎから公爵夫人のサロンに参加していた。
夜には捜査があるため、サロンを適当な理由をつけて切り上げて、図書棟に本を返却していると、ばったりサラにあった。
今日もサロンには姿を見せなかったサラ。
というか、マリーは社交界デビューしてから社交の場でサラに会った事が無かった。
引きこもり姫と呼ばれていた彼女は図書棟の常連らしかった。
サラも数冊慣れた手つきで返却手続きを行っていたからだ。
お互い本来ならば妃殿下たるもの、親戚にあたる公爵夫人のサロンに居るべきなのだが、図書棟におり、ばっちり目が合ってしまう。
先に声をかけたのはサラだった。
「ローゼ様……! あの、私、ずっと貴女とお話ししたくて」
「あ、……はい?」
「あ、あ、あの、よかったらわたくしとえっとその」
「えっと、何かご用件でしょうか……?」
「だからその、ご迷惑でなければ」
おどおどとした態度は以前と変わらないが、真っ赤な顔で涙目になりながら、どうしてもマリーと話したいようで、前のめりにサラが詰め寄ってくる。
この前の題名が残念な本の話かもしれない。
ほかの人にベラベラ話したりはしてないし、問題ないはずだ。
「私、誰にも話してませんから、心配なさらないで下さい」
「え、本当? ううっ……」
サラが突如泣き出した。
「あなたは聖女様です! いえ女神さまです。私のような下賤な輩にご慈悲を……!」
マリーは膝をついて泣き崩れる彼女に若干ぎょっとする。
(大袈裟な人だなぁ。……聖女というか、修道女だけど。だいたい、人の秘密をバラす趣味は無いし)
自らを下賤というサラは正真正銘隣国の王女様だ。
身分は申し分なく、見かけは絶世の美女。
趣味はイケメンな王子様を掘って犯して泣かせて……という破廉恥な官能小説にはまっており、王子の妃としてはちょっと残念だけど。
部屋には数人しかいないが、流石に妃殿下を泣かせているように見えるのか、視線が集り、さすがのマリーも焦った。
すると、いつも対応してくれている年齢不詳の司書がずっと立ち止まっている二人に、にこにこと笑って、「よかったら、こちらにどうぞ?」と奥の個室を貸してくれたのでサラと一緒に入った。
向かい合うようにソファに座り、二人は黙ったままだった。
ずっとサラが、じとーっと、思いつめた目でマリーを見つめたのち、
「わたくし、屑ですよね……」
まさかの一言。
繊細なレースのハンカチ片手に優雅に涙をぬぐいながら語る。
「ローゼ様、いえ私の女神さまは、私の憧れです。あの憶測飛び交う獰猛なサロンにもいち早く馴染まれて、あの殿下の婚約者というだけで敬遠されると言うのに、人柄が素晴らしい為でしょうか、人気者、というかサロンのマスコットキャラクター的な存在だとお聞きしてます。嫌みにも屈せず、冗談でお返ししたり、夫となるあの凶悪なリシャール様を常に立てて、しかも溺愛されると言う……」
(何言っているの、この人…?)
マリーはある意味動揺した。
先程からサラに動揺させられっぱなしだ。
本人は気づいていないが、天然なのだろうか。
彼女の語る女神マリーなんて幻想だ。
確かにサロンはいろんな人物がいるが、殺人犯はいないし(修道院にいる)、だいたいマリーは潜入捜査できているので嫌みに対して痛くもかゆくもない。
だって、任務が終われば、おさらばだから。
サラみたいに生涯その貴婦人たちと関わる必要がないマリーはある意味お気楽だ。
マスコットキャラクターというのは、蝶の芸が受けて、いわばサロンの大道芸人みたいなキャラで、お高くまとまっている人々にうけただけ。
謙遜しているのは、本当に令嬢として自信がないだけ。
リシャールの事はみんなが本人を知りもしないで怖がっているだけ。
(殿下のイメージ回復のため、親近感を持ってもらう作戦で、いろいろ秘密をサロンで暴露したけど)
彼はよく目が合うと殺されるなんて言われているけど、別に不機嫌なんかじゃなくて単に生まれつき人相が険しく、愛想よく笑っても馬鹿にしたように見えてしまうだけで、悪気はない事(むしろ、世話好き。仲良くなると母性が滲み出てくる)。
顔色が蒼白で気味悪いのは病弱だからで、年齢の割に高血圧で血圧の薬4種類飲んでいる事(ご飯は3食しっかり食べましょう)。
たまに塩と砂糖を間違えるけど我慢して珈琲を飲んでいること(珈琲だけ砂糖入れる)。
趣味は双眼鏡で人間ウォッチング。あまり話しかけるのは得意でないから、人の姿だけでも見れたら楽しいらしい(隠れてこそこそ見るなら話しかけろ)。
「何をおっしゃっているんですか、サラ様」
「……女神さままたご謙遜なさって」
「ローゼとお呼びください。お願いします」
サラはマリーと比べ物にならないほど美しいのだが、やや思い込みが激しいと言うか、なんというか。
「私のような突然わいて出てきた者に妃殿下であられるサラ様がそのように扱う必要はないのです。お顔を上げてください」
「あなただって、秋には妃殿下じゃないですか」
グサッと何かが胸に刺さる。
いや、ないない。
結婚を断るから。
だいたい修道女だからそれはない。
王子様と修道女の結婚なんてない。
マリーは気を取り直して笑顔を顔に浮かべる。
「サラ様は誰がみてもとても美しく、あのテオフィル殿下とも大恋愛だったとお聞きしてます。お互い両想いで結婚されるなんて愛されてますね。サラ様はもっと自分に自信をお持ちになった方が」
「いいえ!あれは事故みたいなものです」
事故。
確か、婚約破棄の危機に殿下がお忍びで訪問して、結ばれたあれが事故というのか。
「愛とは時に欲に惑わされるのです」
サラは神妙な顔をしていた。
これは聞いてはいけない王家のプライバシーな気がする。
「彼はすごくいい人なんですが、普段は淡白と言いますか、面白くないと言いますか、ありきたりと言いますか、まぁ最近は公務が忙しくて私なんて視界に入ってないのでしょうけど。……あの日は、まさかあんなことになるなんてあれは事故……あらいやだ。ご、ごめんなさい、忘れてください!」
「はい、全力で忘れます」
サラはサロンでは物静かと聞いているが、気を許すと饒舌なのだろうか。
マリーは無口な人や静かな人に割と好かれる傾向があった。
リシャールもそうだ。
マリーは、彼らにとって無害というか、話しやすいと言うか、気さくというか、そういう人種。
「あの、ローゼ様。もし、よければっ、ご迷惑でなければ、哀れで愚かなわたくしの懺悔に付き合ってくださいませんか?」
「あ、はい」
マリーはサラの気迫に負けてつい返事をしてしまう。
サラは勝手にマリーを崇めるように指を絡めて祈りのポーズをし、目を閉じる。
「許してください。許してください。いえ、許さないでください」
マリーは内心、また変な人に懐かれたと悟る。
「わたくしはどんくさい姫で、頭でっかちで、挙動不審で人見知りで、さらに最近は引きこもりに加え、わたくしは……あんな小説を……」
「はぁ……」
(昼間からサロンさぼって庭で読んでいたことかな? そんなに思いつめなくてもいいのに)
「書いているのです」
目を開けた瞬間、サラはぱっちりなお人形さんみたいな瞳から大粒な涙をこぼしながら告白した。
「はい?」
「この前庭であった口では言えない本、あれら全て私の著書なんです」
「え、ええ? じゃあサラ様がフェアリージュエリープリンセス先生?」
「はい」
フェアリージュエリープリンセス。
結構恥ずかしいペンネームだと思っていたが、まさかそのまんま、宝石妖精という意味。
宝石妖精とは、サラのルビーのような赤瞳と美貌から人々がそのように称している。
「結構、そのまんまのペンネームですね」
「わたくしの侍女がそのようにふざけて名付けたのです。まさかあれほど売れるとは思っていなくて。最近は近隣諸国に出版するために、5ヶ国語に略してしまいました。……やってしまいました」
それはそれですごい。
語学が堪能というのは聡明だということ。
伊達に王女ではない。
あのような表現が難しい小説を訳すなんてなかなかの強者だ。
「ちなみにこれは新作です」
マリーは自信なさげに手渡された本に絶句する。
(うわ。これは)
『巷で有名な凍えるほど冷酷な王子様は欲求不満なようで、乳首をつねってあげたら惚れられたのですが、面倒なのでひとりでいじらせて泣かせてます』
(これそのまんま、モデル、殿下じゃない?)
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