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冷酷非情な王子と修道女、恋人ごっこをする
誰にでも1つや2つあるでしょう?①
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マリーが飛び降りたバルコニーの下は中庭だった。
リシャールに術をあっさり負かされて以来、こっそり習得した術がここにきて役に立った。
この術は蝶の羽を背中に着けて飛ぶと言う品物だ。
まだ地面から空中に飛ぶことは難しいが、高い位置から舞い降りるくらいはできるようになった。
マリーは結い上げた髪が崩れたので、髪を解いた。
長い髪のお陰でリシャールにつけられた痕はなんとか誤魔化せた。
(このまま、教会の管轄の建物に向かおう)
マリーは行き先をすでに決めていた。
街の調査時に使用している屋敷が3か所ある。
どれも平民街にあるのだが、基本パスワードがあれば鍵が無くても使用でき、王都に来た日に使用許可手続きもしている。
あそこなら一通りの生活用品や衣服、食料品がある。
ブラン侯爵邸に戻れないため、まずは教会管轄の屋敷に行って、一晩今後について考えるつもりだ。
(なんか今更だけど、逃げてきたみたいで、やだな。本当は殿下と向き合うべきなんだろうけど……)
最近のリシャールは頭に血が上っているのか、冷静さにやや欠いている。
すこし時間と距離をおいてから向き合った方がいい気がした。
(嫌いじゃない。触れられるのも、一緒にいるのも。でも、さすがに、気持ちが通じ合ったからって、いきなり大人の関係になるのは……)
正直、怖かった。
実年齢23歳。
世間では十分大人だったが、色事に縁もゆかりも無い修道女にはレベルが高すぎた。
小説で読んだ数々のラブストーリーは小説だからきゅん!とするわけで、実際押し倒されるのは怖い。
自分より体格の良い男性に、しかも氷華殿下だ。
逆らう術もない。
こういうことは、ゆっくり相手を知ってからーー。
(いや、結構、二人で過ごした気がする)
数々のお茶会という密会。
あれも逢瀬に入るなら、結構多い方だ。
それにしても、マリーに恋愛に対する耐性が無さすぎてダメだった。
ジャンもフレッドも言っていた。
リシャールはマリーのせいですごいこじらせていると。
彼らが前に話していた事を思い出す。
「リシャール君は、酒も飲まない、女も抱かない、たばこも嗜まない、食事も質素、賭け事なんてもってのほか。朝から晩まで仕事漬け、国家の犬だよね」
「そうそう。殿下って、禁欲な王子様。あれほど自分を律しているのはある意味天才だよね」
「ああ、僕も切実に才能あると思うよ。家畜の才能がね。……でもさ、あいつ、隠しているけど、かなりたちの悪い変態性を感じるんだよな」
「ああ、そうだね」
「マリー。良く聞いて? リシャールは真面目だけどさ、ああいうタイプが一番怖いんだよ。取って食われそうになったら、絶対に逃げ切るんだ……! いい? 肝に銘じて。リシャールは女なんて興味ない澄ました顔して、実は執拗な男だよ。じとじと、ねっとり、だ」
「うんうん。一回捕まったら終わりだね。わかるー」
「突っ込めるところには全部突っ込まれるよ」
「頭の先から足の先まで……君のすべてを知るまで止まらない愛」
「まず、手始めに一週間は爛れた卑猥な生活」
「あいつ、体力あるしね。たぶん、絶」
「それを言ってはいけないよ、執事君」
「ごめんね。つい、口が滑っちゃったよ、ジャン君」
「リシャール君は僕たちの仕える大切な王子様だろ?」
「もちろん!」
「「あはははは」」
マリーはあの悍ましい会話を思い出してしまった。
あの頃はリシャールをネタに下ネタを話しているだけだと思っていたが、それが真実なら本当にマリーの身が危ない。
だから、やっぱり逃げて正解だったと自分に言い聞かせた。
(落ち着いてからちゃんと話し合おう)
逃げてばかりで今度こそ飽きられそうだが、だからといって、『私を食べてください』は、ない。
絶対ない。
マリーが降りた先はさまざまな薔薇が咲き誇っており、すこし休める様にベンチが置かれている様な空間だった。
普段、この時間に中庭にいるものはいない。
もっぱら、サロンの時間なのだ。
余程さぼっている役人か、中庭見学の者以外居ないはずだった。
マリーは誰にも見られるわけにはいかなかったので、人目がない所に降りたつもりだった。
「天使様……?」
ソプラノの甲高い声。
(だ、誰……?)
マリーがその声の方を見ると、なぜか輝くばかりのピンクブロンドの髪、宝石のような赤い瞳、陶器のような白い肌の絶世の美女が居た。
(なんてかわいい人なの……動くお人形さんみたい。見かけない顔だけど、もしかしてこれは噂のサラ姫?)
マリーと比べ物にならないくらい華やかなおとぎ話の姫の様だった。
こういう人が王子様と結婚するのにふさわしいと認めてしまうくらいのロイヤル感、気品というやつが漂っている。
箸より重いものを持った事が無くて、きっと苦労知らずの深窓の姫で、純粋無垢というやつだ。
ああ、眩しい。
睫毛も長くて、唇はプリッとしていて、ウエストはくびれてスタイルが良い。
隣にリシャールみたいな王子様がいたらなお完璧。
二人そろっているだけでおとぎ話の世界だ。
(彼女の絵を描きたい! ぜひ、モデルになってほしい……!)
マリーは見惚れた。
空からやってきたマリーに、サラらしき人物は不安げな顔をした。
(こんな羽はやした怪しい女が空から現れて、お姫様、動揺しているわ)
相手は正真正銘の王子の妃、隣国の姫君だ。
無礼があってはいけない。
ただでさえ、マリーは背中に蝶の羽を生やして怪しいのだ。
王都で魔術を使う人物は限られており、下手すればまたリシャールのときのように刺客と間違えられるかもしれない。
マリーは背筋を伸ばし、お辞儀する。
「見苦しいところをお見せしました。私はローゼ・ブランと申します。少しばかり修道院附属学校に通っていたため、魔術を使用しますが、怪しいものでは御座いません。ご無礼をお許しください」
もう一度、マリーは深くお辞儀する。
いぶかしげに見て来る侍女や遠巻きの護衛に、とりあえず不審者じゃないと納得してもらわなくては。
攻撃されたら、大変だ。
リシャールのように見逃してくれるほど、甘く無いはずだ。
リシャールに術をあっさり負かされて以来、こっそり習得した術がここにきて役に立った。
この術は蝶の羽を背中に着けて飛ぶと言う品物だ。
まだ地面から空中に飛ぶことは難しいが、高い位置から舞い降りるくらいはできるようになった。
マリーは結い上げた髪が崩れたので、髪を解いた。
長い髪のお陰でリシャールにつけられた痕はなんとか誤魔化せた。
(このまま、教会の管轄の建物に向かおう)
マリーは行き先をすでに決めていた。
街の調査時に使用している屋敷が3か所ある。
どれも平民街にあるのだが、基本パスワードがあれば鍵が無くても使用でき、王都に来た日に使用許可手続きもしている。
あそこなら一通りの生活用品や衣服、食料品がある。
ブラン侯爵邸に戻れないため、まずは教会管轄の屋敷に行って、一晩今後について考えるつもりだ。
(なんか今更だけど、逃げてきたみたいで、やだな。本当は殿下と向き合うべきなんだろうけど……)
最近のリシャールは頭に血が上っているのか、冷静さにやや欠いている。
すこし時間と距離をおいてから向き合った方がいい気がした。
(嫌いじゃない。触れられるのも、一緒にいるのも。でも、さすがに、気持ちが通じ合ったからって、いきなり大人の関係になるのは……)
正直、怖かった。
実年齢23歳。
世間では十分大人だったが、色事に縁もゆかりも無い修道女にはレベルが高すぎた。
小説で読んだ数々のラブストーリーは小説だからきゅん!とするわけで、実際押し倒されるのは怖い。
自分より体格の良い男性に、しかも氷華殿下だ。
逆らう術もない。
こういうことは、ゆっくり相手を知ってからーー。
(いや、結構、二人で過ごした気がする)
数々のお茶会という密会。
あれも逢瀬に入るなら、結構多い方だ。
それにしても、マリーに恋愛に対する耐性が無さすぎてダメだった。
ジャンもフレッドも言っていた。
リシャールはマリーのせいですごいこじらせていると。
彼らが前に話していた事を思い出す。
「リシャール君は、酒も飲まない、女も抱かない、たばこも嗜まない、食事も質素、賭け事なんてもってのほか。朝から晩まで仕事漬け、国家の犬だよね」
「そうそう。殿下って、禁欲な王子様。あれほど自分を律しているのはある意味天才だよね」
「ああ、僕も切実に才能あると思うよ。家畜の才能がね。……でもさ、あいつ、隠しているけど、かなりたちの悪い変態性を感じるんだよな」
「ああ、そうだね」
「マリー。良く聞いて? リシャールは真面目だけどさ、ああいうタイプが一番怖いんだよ。取って食われそうになったら、絶対に逃げ切るんだ……! いい? 肝に銘じて。リシャールは女なんて興味ない澄ました顔して、実は執拗な男だよ。じとじと、ねっとり、だ」
「うんうん。一回捕まったら終わりだね。わかるー」
「突っ込めるところには全部突っ込まれるよ」
「頭の先から足の先まで……君のすべてを知るまで止まらない愛」
「まず、手始めに一週間は爛れた卑猥な生活」
「あいつ、体力あるしね。たぶん、絶」
「それを言ってはいけないよ、執事君」
「ごめんね。つい、口が滑っちゃったよ、ジャン君」
「リシャール君は僕たちの仕える大切な王子様だろ?」
「もちろん!」
「「あはははは」」
マリーはあの悍ましい会話を思い出してしまった。
あの頃はリシャールをネタに下ネタを話しているだけだと思っていたが、それが真実なら本当にマリーの身が危ない。
だから、やっぱり逃げて正解だったと自分に言い聞かせた。
(落ち着いてからちゃんと話し合おう)
逃げてばかりで今度こそ飽きられそうだが、だからといって、『私を食べてください』は、ない。
絶対ない。
マリーが降りた先はさまざまな薔薇が咲き誇っており、すこし休める様にベンチが置かれている様な空間だった。
普段、この時間に中庭にいるものはいない。
もっぱら、サロンの時間なのだ。
余程さぼっている役人か、中庭見学の者以外居ないはずだった。
マリーは誰にも見られるわけにはいかなかったので、人目がない所に降りたつもりだった。
「天使様……?」
ソプラノの甲高い声。
(だ、誰……?)
マリーがその声の方を見ると、なぜか輝くばかりのピンクブロンドの髪、宝石のような赤い瞳、陶器のような白い肌の絶世の美女が居た。
(なんてかわいい人なの……動くお人形さんみたい。見かけない顔だけど、もしかしてこれは噂のサラ姫?)
マリーと比べ物にならないくらい華やかなおとぎ話の姫の様だった。
こういう人が王子様と結婚するのにふさわしいと認めてしまうくらいのロイヤル感、気品というやつが漂っている。
箸より重いものを持った事が無くて、きっと苦労知らずの深窓の姫で、純粋無垢というやつだ。
ああ、眩しい。
睫毛も長くて、唇はプリッとしていて、ウエストはくびれてスタイルが良い。
隣にリシャールみたいな王子様がいたらなお完璧。
二人そろっているだけでおとぎ話の世界だ。
(彼女の絵を描きたい! ぜひ、モデルになってほしい……!)
マリーは見惚れた。
空からやってきたマリーに、サラらしき人物は不安げな顔をした。
(こんな羽はやした怪しい女が空から現れて、お姫様、動揺しているわ)
相手は正真正銘の王子の妃、隣国の姫君だ。
無礼があってはいけない。
ただでさえ、マリーは背中に蝶の羽を生やして怪しいのだ。
王都で魔術を使う人物は限られており、下手すればまたリシャールのときのように刺客と間違えられるかもしれない。
マリーは背筋を伸ばし、お辞儀する。
「見苦しいところをお見せしました。私はローゼ・ブランと申します。少しばかり修道院附属学校に通っていたため、魔術を使用しますが、怪しいものでは御座いません。ご無礼をお許しください」
もう一度、マリーは深くお辞儀する。
いぶかしげに見て来る侍女や遠巻きの護衛に、とりあえず不審者じゃないと納得してもらわなくては。
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