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信念
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二人の王の戦いを邪魔するものなどありはしない。
国の命運を背負った、王としての揺るぎない信念の固さを確かめ合うように
無言のまま、身代わりである剣を何度も、ぶつけ合い
黒き王の剣が、ついに黄金の王が握っている剣を両手から
力づくで、弾き飛ばすとアウグストの剣が宙を舞って、地にたたきつけられる。
「くっ」
「とどめぞっ!」
ヴェサリウスが決着をつけようと、両腕で振り上げた剣を
懇親の力を込め真上から振り下ろし、黄金の兜(アーメット)ごと
真っ二つにして、断ち割ろうとするが
黄金の鎧を纏った、王は恐れて、身を引くどころか、逆に踏み込み
黒き鎧の王が剣を振り下ろそうとした両手首を、両手で押さえて
持ち上げ、足を払うと、そのまま仰向けになって、一緒に倒れていく相手と
重なるように、剣を持った両腕を押さえたまま上から覆いかぶさる。
「時代は変わったのだ、まだ時を止めるのか」
「貴様とはやり方が違うだけだ、ヴェサリウス」
供に戦乱の時代を王として、憂いてはいるが
エリサニアの統一を力づくでも急ぐべきだというヴェサリウスと
時が満ちるのを待つべきだという
アウグストの考え方の隔たりは思った以上に大きい。
「待つだけなら王は不要ぞ、アウグスト!」
「待てるからこそ、王なのだ」
ヴェサリウスは先ほど一緒に倒れた時に
黄金の兜(アーメット)が飛ばされて
頭部がむき出しになっているアウグストの顔をにらみつけながら
抑えられている、両腕に、力を入れて、じわじわと押し返すと
仰向けになった身体の上から覆いかぶさって
宿敵として立ちふさがるアウグスト王の
護る者が無くなった、むき出しになっている首筋に
両手に握る剣の刃が、じわじわと近づいていき、今にも辿り着き切り裂こうと迫る。
「!?」
空に向けて、仰向けになっている黒き王が
静かに空から舞い落ちてきた、何かに気付くと
二人の熱気を冷ますかのように、晴れ渡った空から
静かに雪が少し舞い降りはじめ
圧倒的に優勢となっているはずのシーザリアの側から
突然、退却を告げるラッパが鳴り響く。
アウグストは首筋を切り裂こうと迫る刃を阻止するために
両手にさらに強く力を込めて、押し返そうとするが
いきなり、首筋に剣の刃を押し付けようとしていた
ヴェサリウスの手から力が抜けると
抵抗するために押した力を、逆に利用されて、引寄せられてしまい
予想外の事に怯んでしまっている相手の隙をついた、ヴェサリウスが
身体の上に覆いかぶさっているアウグストを足で蹴り上げ払いのけると
すぐさま立ち上がり、剣の鋭い尖端で
止めをさすためか、手元が狂わないように剣を両手で握りなおして
倒れている相手に、突き立てようとする。
「ふぬうっ」
ヴェサリウスは怒りを別の何かにぶつけるように
仰向けになったままの敵の首をかすめて、大地に剣の尖端を突き立てた。
「ぐぬう、ミストラルめ、次はないぞ、アウグスト!」
ヴェサリウスは剣を大地から引き抜くと鞘に納め
近くにいた馬に飛び乗ると、戦いを中断するように
剣を掲げて、撤退の号令をかけようとするが
王の指示を待つよりも早く、降り始めた雪を
目で見て察知し、ラッパの鳴り響く音で
撤退の知らせを聞いた、シーザリアの騎士達は
撤退の号令を待つまでも無く、既に戦いを中断し
馬に飛び乗り背中を向け、次々と戦場である
ステリオ渓谷から脱出しようと急いで、駆け始めている。
「全軍退却、後方から来るミストラル軍に挟み撃ちにされるぞ、急げえ!」
狭い渓谷でミストラルの援軍に後方から
挟み撃ちにされ襲われる事を
あらかじめ予期して、最も警戒していだけに退却は
見事なまでに鮮やかで、いつでも戦いを仕掛けて
必ず勝利すると言う自信に満ち溢れていて
最も戦場で、困難な逃げる事を見事に決断できることが
今のシーザリアの大国としての勢いを物語っていた。
「あと、もう少しのところで・・・、だが、仕方あるまいぞ」
ヴェサリウスが退却するための馬に乗って
手綱を引く手を握り締め
足で、駆け始めようとする、合図をおくろうとし
ふと空を見上げるが、降り始めた魔法の雪は
殺し合いをする戦場には、につかわしくなく
引き寄せられるような癒しさえ感じる
見事に美しい氷の結晶となって、風に吹かれて舞い散るが
雪のように儚(はかな)い、人の命を奪う、残酷な死の警告でしかない。
鋭どく尖った氷が美しく舞い散り、鎧さえ貫き、突き刺さる
死の吹雪(ブリザード)を操る、ミストラルの水の巫女が
人の心の奥底までをも潤すような、やさしき水から
厳しく冷たい、氷のように冷酷無比に成り果てようとしている事を告げる
シーザリアへの魔法による、恐るべき無言の圧力だ。
「しかし、見事ぞ……」
ヴェサリウスさえも、自分達に向けられた
死を呼ぶ、美しさに目を奪われてしまいながらも
手中に掴みかけた1000年の月日をかけた勝利を
目前で諦める、苦渋に満ちるはずの決断を
一切の躊躇もなく、全軍に下した後
渓谷からの脱出をするために、急いで馬で駆けて出していく。
「撤退だ、逃げるぞ、早く逃げるんだ!」
既に退却を始めているシーザリアの騎兵隊だけでなく
ラーラント軍を崩壊寸前に追い込んでいたはずが
魔道師達の決死の反撃で、手痛い目に合うだけでなく
空に浮かんだ魔法による、黒き死の太陽の前に
監視され続け、恐怖で身動きさえ取れなくなっていた
兵士達も待っていたかのように戦いを完全に諦め
魔法で行使された、神の力を畏れながらも
足早に逃げ出すように、全力で退却を始める。
「ステリオ渓谷とはよくも見事な名を付けたものだ
地獄への門を封じる神、ステリオか、神々が相手ではな…… しかしっ!」
ヴェサリウスは戦場に背を見せ、馬を走らせながら
捨て去ってはいない戦う意思を示すように毅然と正面を見据えた。
今や自らの姫と言うだけで無く、シーザリアにとっても巫女として
大切なラーシャと魔道師隊まで、命を失うような危険な
決戦に参加させるという犠牲を払ってまで
1000年の神話にたち向かい、全力を出し切ったにも関わらず
渓谷で、またしても勝利の女神アステリアスはシーザリアに微笑まなかった。
「ヴェサリウスーー」
ぶつけどころのない、悔しさを見せ付けながら
止めを刺さずに、敵対しているシーザリアの王は去って行った。
アウグストは立ち上がると、自らの剣を拾い上げて
再び手に取るが、鮮やかに撤退していく、シーザリア軍を追撃する余力は
総崩れ寸前まで、追い込まれ、あと少しで決戦に敗れて
ステリオ渓谷を守ることさえ、できなかったような
ぎりぎりまで追い詰められてしまったラーラントには、もはや残ってはいない。
敵に見事に戦列を破られ、大乱戦となり
自ら率いている騎兵だけでなく、国王直属の親衛隊に至るまで
ラーラント軍全体に傷ついた者が、多く出ていて
王国の存亡がかかった決戦を、見事に戦い抜いた兵士達を見捨てる事は
王としてはできるわけもなく、手当ての方が先だ。
致命傷ではないようだが、多くの騎士達と同じように
乱戦の中で、傷を負ってしまった騎兵隊長でもある
王弟のガリバルドが先ほど、馬に乗り駆け寄ってきていて
アウグストの左に並んでいる。
「王よ、何とか、凌ぎ切りましたな」
ガリバルドは乱戦の中、生き残った
騎兵から軍旗で、飾られた槍を手渡されると、それを誇らしげに高く掲げる。
「そのようだな……」
アウグストは戦いの終わりを告げるように、雪が舞い降りてくる、澄みきった青い空を
しばらく見上げた後、勝利宣言もせず、騎乗した馬の上で
手に持ったままの剣を鞘に納めると、すでに遠くになって
鮮やかに撤退していく、シーザリア軍をなす術もなく、黙って見送るしかなかった。
国の命運を背負った、王としての揺るぎない信念の固さを確かめ合うように
無言のまま、身代わりである剣を何度も、ぶつけ合い
黒き王の剣が、ついに黄金の王が握っている剣を両手から
力づくで、弾き飛ばすとアウグストの剣が宙を舞って、地にたたきつけられる。
「くっ」
「とどめぞっ!」
ヴェサリウスが決着をつけようと、両腕で振り上げた剣を
懇親の力を込め真上から振り下ろし、黄金の兜(アーメット)ごと
真っ二つにして、断ち割ろうとするが
黄金の鎧を纏った、王は恐れて、身を引くどころか、逆に踏み込み
黒き鎧の王が剣を振り下ろそうとした両手首を、両手で押さえて
持ち上げ、足を払うと、そのまま仰向けになって、一緒に倒れていく相手と
重なるように、剣を持った両腕を押さえたまま上から覆いかぶさる。
「時代は変わったのだ、まだ時を止めるのか」
「貴様とはやり方が違うだけだ、ヴェサリウス」
供に戦乱の時代を王として、憂いてはいるが
エリサニアの統一を力づくでも急ぐべきだというヴェサリウスと
時が満ちるのを待つべきだという
アウグストの考え方の隔たりは思った以上に大きい。
「待つだけなら王は不要ぞ、アウグスト!」
「待てるからこそ、王なのだ」
ヴェサリウスは先ほど一緒に倒れた時に
黄金の兜(アーメット)が飛ばされて
頭部がむき出しになっているアウグストの顔をにらみつけながら
抑えられている、両腕に、力を入れて、じわじわと押し返すと
仰向けになった身体の上から覆いかぶさって
宿敵として立ちふさがるアウグスト王の
護る者が無くなった、むき出しになっている首筋に
両手に握る剣の刃が、じわじわと近づいていき、今にも辿り着き切り裂こうと迫る。
「!?」
空に向けて、仰向けになっている黒き王が
静かに空から舞い落ちてきた、何かに気付くと
二人の熱気を冷ますかのように、晴れ渡った空から
静かに雪が少し舞い降りはじめ
圧倒的に優勢となっているはずのシーザリアの側から
突然、退却を告げるラッパが鳴り響く。
アウグストは首筋を切り裂こうと迫る刃を阻止するために
両手にさらに強く力を込めて、押し返そうとするが
いきなり、首筋に剣の刃を押し付けようとしていた
ヴェサリウスの手から力が抜けると
抵抗するために押した力を、逆に利用されて、引寄せられてしまい
予想外の事に怯んでしまっている相手の隙をついた、ヴェサリウスが
身体の上に覆いかぶさっているアウグストを足で蹴り上げ払いのけると
すぐさま立ち上がり、剣の鋭い尖端で
止めをさすためか、手元が狂わないように剣を両手で握りなおして
倒れている相手に、突き立てようとする。
「ふぬうっ」
ヴェサリウスは怒りを別の何かにぶつけるように
仰向けになったままの敵の首をかすめて、大地に剣の尖端を突き立てた。
「ぐぬう、ミストラルめ、次はないぞ、アウグスト!」
ヴェサリウスは剣を大地から引き抜くと鞘に納め
近くにいた馬に飛び乗ると、戦いを中断するように
剣を掲げて、撤退の号令をかけようとするが
王の指示を待つよりも早く、降り始めた雪を
目で見て察知し、ラッパの鳴り響く音で
撤退の知らせを聞いた、シーザリアの騎士達は
撤退の号令を待つまでも無く、既に戦いを中断し
馬に飛び乗り背中を向け、次々と戦場である
ステリオ渓谷から脱出しようと急いで、駆け始めている。
「全軍退却、後方から来るミストラル軍に挟み撃ちにされるぞ、急げえ!」
狭い渓谷でミストラルの援軍に後方から
挟み撃ちにされ襲われる事を
あらかじめ予期して、最も警戒していだけに退却は
見事なまでに鮮やかで、いつでも戦いを仕掛けて
必ず勝利すると言う自信に満ち溢れていて
最も戦場で、困難な逃げる事を見事に決断できることが
今のシーザリアの大国としての勢いを物語っていた。
「あと、もう少しのところで・・・、だが、仕方あるまいぞ」
ヴェサリウスが退却するための馬に乗って
手綱を引く手を握り締め
足で、駆け始めようとする、合図をおくろうとし
ふと空を見上げるが、降り始めた魔法の雪は
殺し合いをする戦場には、につかわしくなく
引き寄せられるような癒しさえ感じる
見事に美しい氷の結晶となって、風に吹かれて舞い散るが
雪のように儚(はかな)い、人の命を奪う、残酷な死の警告でしかない。
鋭どく尖った氷が美しく舞い散り、鎧さえ貫き、突き刺さる
死の吹雪(ブリザード)を操る、ミストラルの水の巫女が
人の心の奥底までをも潤すような、やさしき水から
厳しく冷たい、氷のように冷酷無比に成り果てようとしている事を告げる
シーザリアへの魔法による、恐るべき無言の圧力だ。
「しかし、見事ぞ……」
ヴェサリウスさえも、自分達に向けられた
死を呼ぶ、美しさに目を奪われてしまいながらも
手中に掴みかけた1000年の月日をかけた勝利を
目前で諦める、苦渋に満ちるはずの決断を
一切の躊躇もなく、全軍に下した後
渓谷からの脱出をするために、急いで馬で駆けて出していく。
「撤退だ、逃げるぞ、早く逃げるんだ!」
既に退却を始めているシーザリアの騎兵隊だけでなく
ラーラント軍を崩壊寸前に追い込んでいたはずが
魔道師達の決死の反撃で、手痛い目に合うだけでなく
空に浮かんだ魔法による、黒き死の太陽の前に
監視され続け、恐怖で身動きさえ取れなくなっていた
兵士達も待っていたかのように戦いを完全に諦め
魔法で行使された、神の力を畏れながらも
足早に逃げ出すように、全力で退却を始める。
「ステリオ渓谷とはよくも見事な名を付けたものだ
地獄への門を封じる神、ステリオか、神々が相手ではな…… しかしっ!」
ヴェサリウスは戦場に背を見せ、馬を走らせながら
捨て去ってはいない戦う意思を示すように毅然と正面を見据えた。
今や自らの姫と言うだけで無く、シーザリアにとっても巫女として
大切なラーシャと魔道師隊まで、命を失うような危険な
決戦に参加させるという犠牲を払ってまで
1000年の神話にたち向かい、全力を出し切ったにも関わらず
渓谷で、またしても勝利の女神アステリアスはシーザリアに微笑まなかった。
「ヴェサリウスーー」
ぶつけどころのない、悔しさを見せ付けながら
止めを刺さずに、敵対しているシーザリアの王は去って行った。
アウグストは立ち上がると、自らの剣を拾い上げて
再び手に取るが、鮮やかに撤退していく、シーザリア軍を追撃する余力は
総崩れ寸前まで、追い込まれ、あと少しで決戦に敗れて
ステリオ渓谷を守ることさえ、できなかったような
ぎりぎりまで追い詰められてしまったラーラントには、もはや残ってはいない。
敵に見事に戦列を破られ、大乱戦となり
自ら率いている騎兵だけでなく、国王直属の親衛隊に至るまで
ラーラント軍全体に傷ついた者が、多く出ていて
王国の存亡がかかった決戦を、見事に戦い抜いた兵士達を見捨てる事は
王としてはできるわけもなく、手当ての方が先だ。
致命傷ではないようだが、多くの騎士達と同じように
乱戦の中で、傷を負ってしまった騎兵隊長でもある
王弟のガリバルドが先ほど、馬に乗り駆け寄ってきていて
アウグストの左に並んでいる。
「王よ、何とか、凌ぎ切りましたな」
ガリバルドは乱戦の中、生き残った
騎兵から軍旗で、飾られた槍を手渡されると、それを誇らしげに高く掲げる。
「そのようだな……」
アウグストは戦いの終わりを告げるように、雪が舞い降りてくる、澄みきった青い空を
しばらく見上げた後、勝利宣言もせず、騎乗した馬の上で
手に持ったままの剣を鞘に納めると、すでに遠くになって
鮮やかに撤退していく、シーザリア軍をなす術もなく、黙って見送るしかなかった。
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