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6話 地鏡の女神さま
1.プリズム
しおりを挟む「今日気温おかしくない?」
「あついですねっ」
「ちゃんと日焼けどめしたか?」
まだ春もおわりきらない。
しかしその日は突然気温が30度をこえた。
駅から僕の自宅までの帰路で、僕とあつしとあずきは肩をならべていた。
今日はまた熱士の知り合いのアパレル店にいってきた。
SNSであずきの画像を見てぜひ会いたいといってくれたそうだ。
店でいくつか着画を撮った。
「京さん道が水たまりになってますっ」
あずきは住宅街の一本道のむこうを指さす。
そこには逃げ水……地鏡ともいう、暑い日ならではのキラキラした水たまりがあった。
その正体は上方の風景が地面に映る蜃気楼の一種だ。
蜃気楼だからそこに水たまりはない。
それをおしえるとあずきは首をかしげる。
たしかめてきますというので、車に気をつけてと送りだした。
「どうせ逃げられるのにな」
「どうする? 追いついたら」
「……え? やばぁ」
熱士はおかしそうに、でも興味深そうに笑った。
サロペットのうしろ姿が一本道をかけていく。
背中のボタンがプリズムとなってあたりに虹をはしらせた。
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