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しおりを挟む……——「おい、お前ら何してる?」
ふいに低い声がした。
ソファの背もたれ越しにドアのほうを見ると、外出着姿のノアさんが立っていた。
「ナナから離れろ。トール」
「ノア! ナナから聞いたぞ。お前自分のやってることが恥ずかしくないのか?」
「うるさい!」
早足でこちらへ近づいてきたノアさんに腕を掴まれる。そのまま立ち上がらされ、手を引かれて連れていかれる。力が強くて腕が痛い。
「痛っ」
「おい、ノア! いくらなんでも乱暴すぎる……」
「黙れ! お前にゴチャゴチャ言われる筋合いはない」
あっけにとられた様子のトールさんを尻目に、ノアさんの部屋のほうへ引きずられていく。
そのままノアさんの部屋のソファに投げられた。
無表情なノアさんが見下ろす。こわくて目をはなせないまま、彼の顔を見上げていた。
「トールに気があるから私を無視したのか?」
「え!? ……ち、ちがいます」
「じゃあトールと何をした?」
「や、痛い……!」
またぎゅっと腕をつかまれてにらまれる。
話を聞いてたぞとノアさんは言った。
追いかけてきたトールさんがノアさんの部屋の戸口に立った。
「ノア、ごめん! 謝るから離してやれ。俺が悪かった」
「お前の謝罪なんかいらない。……ナナ、こいつを気に入ったのか?」
「……えっ」
ノアさんの青い瞳が冷たく光る。その中におびえた顔の私が映っている。
乱暴に私の胸元のリボンを引きぬいて、シャツを左右に開く。おどろいて身を引くと背後のクッションに押し倒された。
そのまま首筋に噛みつかれて背筋がぞっとする。
「ノアさん! やめて……!」
押し返そうとするとスカートの中に手が入って来た。焦りと恐怖で冷や汗が出る。
トールさんが戸惑いの表情を浮かべている。
「トール、お前も来い」
「……嫌だよ! 何言ってんだ」
「いいのか? 俺がお前の居場所を……」
ノアさんが何か言いかけた。トールさんが息をのむ。
何のことかは分からないけど、ノアはトールさんも脅してる。それは分かった。
ドアが閉まる音がしてトールさんが近づいてくる。
背後から肩に手がかかりクッションから持ち上げられる。トールさんが背後にまわりこんで、背中をあずける形になった。
逆さまのまま見上げると琥珀色の瞳は表情の読めない顔をしていた。トールさんが憮然として口をひらく。
「ここまで卑劣なやつだと思ってなかった」
「はじめてじゃないだろ、こうやってたまに適当な女と……」
「好きな女じゃなかっただろ」
あまり聞きたくない口喧嘩がはじまった。
ノアさんは皮肉に笑った。
スカートの中の手が下着にかかって、脚から抜いて放り出された。膝を開くと少しも濡れていないそこが青い目に映る。
「あ……痛……!」
「おい、無理させるなって」
かわいたそこに、無理矢理指が入ってきた。
痛みに悲鳴が出る。身をかたくすると背後のトールさんが焦って声をあげた。
「じゃあお前も手伝えよ」
ノアさんは冷めた様子で言い放った。
私の花芯の皮を剥いて、指の腹でぐりとおしつぶす。じんとした痺れに下唇を噛みしめた。
「ん……」
ぐりぐりとそこを潰されると身体の力が抜けていく。だんだん中が潤んで、突き立てられた指に動く余地をあたえる。
指をぐるりと回される。くちと小さく水音がした。ノアさんがニヤリと笑う。
私は頬や耳が熱くなった。背後のトールさんはどう思っただろう。こんなやり方でもこんなふうになっている、私のことを。
「んっ……ふ、……う……え?」
花芯と中を指で弄られる。
懸命に声を殺していたら、背後からも乳房に掌がかかった。
胸の飾りをつままれて、優しく転がされる。力が抜けて我慢していた声が漏れてしまう。
「あ、やぁ……トールさ……!?」
「ちゃんと息しないとだめだよ」
ちゅと頬にくちづけてくれた。優しい声としぐさに、中からまた蜜がじわりとにじむ。気がついたノアさんは忌々しそうな顔をした。
中の指がかり、と弱いところを引っ掻く。刺激と痛みにひっと息をつめた。
「やっぱりそいつが気に入ってるみたいだな」
「や、や……ぁ……」
「それ以上いじわる言うなよ! お前が乱暴だっただけだろ」
トールさんの言葉にノアさんはふんと鼻を鳴らす。中から指を抜いて、今度はそこへ顔をよせ入り口に舌を這わせた。
「あっ……あ、ぁあ……」
じゅと吸いつかれ腰が震えた。後ろから伸びた手はやわやわと乳房を揉みながら、飾りを指の腹で愛撫する。
はじめて2人から同時に与えられる快楽に、だんだんと身体が溶けていく。身体が理性のいうことを聞かなくなってくる。
感じるところを刺激されるとびくびくと震え、甘い声と蜜がこぼれてとまらなくなってきた。
「やぁ、やだ……や、ぁあっ……あぁ、あ……」
嫌? と耳元でささやかれて、耳を舌が這う。濡れた音で頭の中がいっぱいになる。
ノアさんの指がまた花弁の間に入って、唇は花芯をとらえた。熱い舌がべろりとそれを舐める。中の指が敏感な壁をさぐって、抽送しながらそこを擦り上げる。
快楽から逃げようと腰を引くと、背後の身体に忍笑いとともに抱きこまれた。背後の手から逃れるとよけい深く中の指を咥え込んでしまう。
逃げ場のない快楽が身体を極みへと追いつめていく。
中がぎゅうっと収縮して、出し入れされる指の形をはっきり感じる。
2人の前で極まるのが恥ずかしい。しかしもう、すっかり堕ちた身体がとまらなかった。
「あ、ぁあ……ぁああっ、も、やめ、こんな……や、助け……あああっ」
ノアさんが花芯に吸いついた。背中がビクビクとしなる。
指が抜けたそこから、勢いよく潮が飛び出てきた。痙攣に合わせてそれがソファに飛び散ってシミをつくる。
2人の視線を感じてたまらなく恥ずかしい。
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