【R18】仕事をやめると言ったら上司が焦り始めたんですが!?~秘書と堅物長官の不器用な恋愛戦略~

ほづみ

文字の大きさ
上 下
17 / 20

17.部下は上司においしくいただかれる 2

しおりを挟む
「い……一緒に……っ、ふ、う……んんっ!」

 言うなりぺろりと、もっとも敏感な陰核を舐めあげてきた。
 強烈な快感にリズはあられもない声をあげて、背中を逸らした。やり場のない手でシーツをつかむ。

 実は秘所が潤んでいる自覚はなかったが、今ははっきりと感じる。おなかの奥がズキズキ疼いて、内側からどろどろと熱いものが溢れてくる。アルベルトがその蜜を舌先ですくっては、陰核に撫でつける。たまらなく気持ちいい。

 内側から蜜が溢れるのを止められない。これでは、アルベルトの愛撫に興奮していると白状しているようなものだ。秘所を丸出しにして好きな人に舐め回されて、恥ずかしいにも程がある。愛し合うとは、死にそうなほど恥ずかしい思いをすることなのだろうか。初めてだから恥ずかしいだけ? いつか慣れる?

 ――ううん、慣れそうにない!

 リズは半泣きになりながら、アルベルトの舌に翻弄されていた。
 アルベルトは執拗にリズの秘密の花園を舐め続ける。
 溢れた蜜のせいで、いやらしい水音が響く。
 体の中でどんどん快楽が膨らみ、リズの中で暴れて体力を奪う。
 はあはあと荒い息の中、リズはこのつらさをなんとかしてほしくて、自分の脚の間に顔をうずめたままのアルベルトに目を向けた。

「……そろそろ、十分に潤った感じですね」

 リズの恨みがましい視線に気が付いたようで、アルベルトが顔をあげてグイと口を拭う。
 途中やめをされたリズは、泣きそうになった。未だかつてこれほど官能を煽られたことがないというほど煽られて、体の奥の熱は解放を求めて暴れているというのに。

「痛い思いはさせたくないので、もう少しほぐしておきましょう」

 そう言ってアルベルトが体を再び覆いかぶさり、ぴんと勃ったリズの乳首を咥える。その一方で、手が陰毛をかき分けてどろどろになった蜜壺を撫でまわす。
 リズは喘いですぐ目の前にある、アルベルトの頭に手を回した。アルベルトの髪の毛は汗でしっとり濡れ、毛先には水滴までついていた。

 弱いところを同時に攻められて、たまらなく気持ちいい。もう何も考えられない。大好きな人にあられもない姿を見せてしまって恥ずかしいとか、情けないといった、わずかに残っていた気がかりも全部消えてしまった。ただただ、内側からリズを焼くこの衝動をなんとかしてほしい。いつまでも耐えることはできない。つらい。苦しい。助けて。早く、早く、早く。

「アルベルトさま……! お願いだから……!」

 気が付けばリズはアルベルトに懇願していた。
 その声に応えるように、するりとアルベルトの指がリズの蜜壺に差し込まれる。
 突然の異物感に驚いたものの、すぐに違和感は消え去った。

 長い指がゆっくりと蜜壺の中をこする。何かを探しているような感じだ。
 不意に、ある部分をこすられた時にビリッと強い刺激が走った。衝撃に、アルベルトの頭を抱く腕に力が入る。
 アルベルトがそのあたりを重点的にこすり始める。断続的に甘い刺激がビリビリと体の中を駆け抜けていく。

「あん……っ!」

 リズはあられもなく喘いだ。
 でも足りない。あと少し。もう少しなのに、足りない。

「アルベルト様、もう、もう……!」
「リズ、愛しています」

 涙目で懇願するリズに、胸への愛撫をやめてアルベルトが囁く。
 蜜壺に差し込まれていた指が引き抜かれる。

「わ、私も、アルベルト様を」

 アルベルトが体を起こし、肉杭を蜜壺にあてがう。ゆっくりと腰を進めてリズを抱きしめる。アルベルトの肉杭が隘路を押し開く。
 指とは比較にならない大きなものの侵入に、リズは息を詰めた。
 体が引き裂かれていくような痛みが駆け抜ける。さっきまでのとろけるような快楽が一瞬で消し飛ぶ。

「……すみません、リズ、もう少しだけ我慢して」

 リズが痛みに耐えているのがわかったのか、アルベルトが謝りながらも腰を押し進める。
 いつまで我慢すればいいのだろうと思った矢先、アルベルトが動きを止めた。

「全部入りました。まだ痛みますか?」

 アルベルトの優しい声音に、愛しさが込み上げる。
 リズは頭を振った。

「大丈夫です」

 強烈な異物感はあるものの、痛みは薄れつつあった。
 不思議な感覚だ。自分の体の奥深くに、アルベルトがいる。今、自分たちはつながって、ひとつになっている。教本で読んだ「男性器を女性器に挿入する」という部分だとわかった。
 確かに痛かったけれど、ちゃんとできた。
 リズはアルベルトの背中に手を回して、愛しい男を抱きしめた。
 大好きな人をこんなにも近くに感じられる。これが愛し合うということ。なんて素敵な行為だろう。

「……アルベルト様、愛しています」

 リズが静かに告げると、ぐぐっと、リズの中のアルベルトが身じろぎした。

「私もです」

 アルベルトがそっとリズの額に口づける。
 幸せだった。
 どれくらいそうしていただろう。

「リズ、そろそろ、動いてもいいですか?」

 アルベルトが耳元で囁く。

「え?」
「もう我慢できない」

 アルベルトがベッドとの間に腕を差し込んでリズを抱きしめる。わずかに腰が浮き、挿入が深まる。アルベルトの杭に奥を突かれた瞬間、目の前で火花が散った。今までの愛撫と全然違う。これは何!?

「リズ……リズ……っ!」

 アルベルトがリズの名を呼びながら抜き差しを繰り返す。
 蜜壺の内側を圧倒的な質量にこすりあげられ、リズは喘いだ。
 アルベルトの杭は、指では届かなかった気持ちいいところを全部突いてくる。揺さぶられるせいで、アルベルトの胸板に自分の胸の先がこすれ、そのたびにビリビリと快楽が脳天を衝く。

「あ……っ、ああ……っ」

 リズは愛し合うことが、つながって終わりではないとようやく悟った。まだその先があったのだ。そんなことは嫁入り教本のどこにも書いてなかった。友人も教えてくれなかった。

「リズ、蜜が、すごいことになってる」

 リズに杭を打ち込みながら、アルベルトが告げる。

「奥からどんどんあふれてきますね……リズも感じている、ということですよね」

 リズは揺さぶられながらこくこくと頷いた。

「痛いばっかりじゃない、ということですよね」

 こくこく。

「私だけが気持ちいいわけじゃないですよね。リズも気持ちいいんですよね?」

 こくこく。

「ああ……リズ……!」

 アルベルトが抱きしめる腕に力を入れる。さらに腰が浮き、挿入の角度が変わり、さらなるいい場所を突かれてリズは悲鳴をあげた。
 教本には気持ちいいものだと書いてあった。その通りだ。
 気持ちいいばっかりで、もう何も考えられない。
 ただひたすら、この快楽を貪っていたい。アルベルトの熱に包まれていたい。

 知らない間にリズはアルベルトの動きにあわせ、自分から彼に腰を押し付けていた。
 うっとりと目を閉じて衝動に身を任せるリズは、アルベルトが苦悶の表情を浮かべていることに気が付かなかった。彼の欲望がすでに限界を迎え、いつ爆発してもおかしくない状態にあることも、リズが自分と同じ場所に来るまで堪えようとしていたことも、もちろん知るわけもなく。

「……っ、もう……!」

 愛しい娘の痴態にアルベルトは白旗を上げ、猛然と腰を振り始めた。
 突然動きを強めたアルベルトに、リズはなすすべがなかった。
 圧倒的な力で攻められ、あっけなく絶頂に達する。
 体の中を強烈な快感が突き抜けて、頭が真っ白になる。

「あああああっ!」

 声をあげ、リズはアルベルトの背中に回す手に力を込めた。

「リズ……っ!」

 ほぼ同時に、アルベルトがうめくようにリズの名を呼ぶ。リズの奥に打ち込まれたアルベルトの杭が大きく脈打つ。
 アルベルトがぎゅっとリズを抱きしめてくれる。
 アルベルトの心臓の音が聞こえる。リズと同じくらいドキドキしているのがわかる。
 肌も汗ばんでいる。リズも同じくらい、汗ばんでいる。
 二人とも同じ。

 ああ、これが愛し合うということなのだ。弱い部分も恥ずかしい部分もお互いさらしあって、触れ合って。
 こんなにいやらしくて幸せな時間は、好きな人とでなければ分かち合えない。
 幸せだった。
 ただただ、幸せだった。

 しばらくして、アルベルトが体を離す。杭が引き抜かれると、蜜壺からどろりと何かが大量にあふれ出たのがわかった。

「……ベッドを汚してしまいましたね。ああ、心配は無用ですよ。清浄魔法を使いますから、何度でも」

 その時、離れの入り口のドアがノックされた。
 ぎょっとして二人して固まる。

「お食事をお持ちしました」

 外から宿の人間の声が聞こえ、リズとアルベルトは「あ」と顔を見合わせた。
 そうだった。夕食を運んでもらう手筈を整えていたのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました

Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。 順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。 特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。 そんなアメリアに対し、オスカーは… とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。

次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました

Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。 そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。 お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。 挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに… 意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。 よろしくお願いしますm(__)m

「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。

あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。 「君の為の時間は取れない」と。 それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。 そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。 旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。 あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。 そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。 ※35〜37話くらいで終わります。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~

湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。 「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」 夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。 公爵である夫とから啖呵を切られたが。 翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。 地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。 「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。 一度、言った言葉を撤回するのは難しい。 そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。 徐々に距離を詰めていきましょう。 全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。 第二章から口説きまくり。 第四章で完結です。 第五章に番外編を追加しました。

愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました

Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。 そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。 相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。 トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。 あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。 ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。 そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが… 追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。 今更ですが、閲覧の際はご注意ください。

結婚して5年、冷たい夫に離縁を申し立てたらみんなに止められています。

真田どんぐり
恋愛
ー5年前、ストレイ伯爵家の美しい令嬢、アルヴィラ・ストレイはアレンベル侯爵家の侯爵、ダリウス・アレンベルと結婚してアルヴィラ・アレンベルへとなった。 親同士に決められた政略結婚だったが、アルヴィラは旦那様とちゃんと愛し合ってやっていこうと決意していたのに……。 そんな決意を打ち砕くかのように旦那様の態度はずっと冷たかった。 (しかも私にだけ!!) 社交界に行っても、使用人の前でもどんな時でも冷たい態度を取られた私は周りの噂の恰好の的。 最初こそ我慢していたが、ある日、偶然旦那様とその幼馴染の不倫疑惑を耳にする。 (((こんな仕打ち、あんまりよーー!!))) 旦那様の態度にとうとう耐えられなくなった私は、ついに離縁を決意したーーーー。

処理中です...