【R18】塩対応な副団長、本当は私のことが好きらしい

ほづみ

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10.心と体を重ねて

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 連れ込まれたのは彼の寝室、ではなく、ダイニングルームの隣の居間だった。
 ダイニングで抱きしめられたかと思うと、そのまま抱き上げられて居間に連れて来られた。来客のための大きなソファにおろされ、上からのしかかられて身動きがとれなくなる。

「ま……待ってください、副団長っ」
「待てない。言っただろ、俺はもう自分を抑えることができないって。何度も警告した、逃げる機会も与えた。それを無視したのはおまえのほうだ、フェイ・リベリス」

 真上から覗き込んでくるグレアムの青い目には、切羽詰まった恋情が浮かんでいた。
 この人がここまで感情的になる姿を見るのは初めてだ。

「もう逃がさない」
「で、でも、ちょっと展開が早すぎる気がしますッ」
「さっきの流れで俺が何もせずにいられるとでも思っていたのか? こっちは何年もおまえに片想いしていたんだぞ! 今日いきなり自覚したおまえとは気持ちの年季が違うからな。覚悟しろ」
「ひえええ、どんな脅し文句!」

 せっかちな手がもどかしげにシャツのボタンをはずしていく。

「そそそそういえばっ、副団長っ、カーテンっ! この部屋、カーテン、開いてる!」
「一軒家で、まわりに塀があるのに、誰が覗くっていうんだ」
「そんなのわかんないけど、不用心だと思う……うふん!」

 ボタンをはずしたシャツをめくり、グレアムがフェイの胸元に舌先を落とす。そのままねっとりと舐め上げていくので、思わず変な声が出た。

「かわいい声を出すんだな、リベリスは」

 そのまま舌先を肌に這わせながらグレアムが囁く。舌の熱くぬめった感触とグレアムの吐息が肌を伝わって、背筋がゾクゾクする。
 これからグレアムが自分に何をしようとしているのか、それは知っている。女友達とのおしゃべりで情報は仕入れてある。
 でも経験があるわけではないから、いざその場面になってもどうしたらいいのかわからないし、何より猛烈に恥ずかしい。

「ふ、副団長っ、待ってってば。わあああっ、そんなところ舐めないでっ」
「うるさい。逃がさないって言っただろう」
「逃げないから! 逃げないけど、シャワーくらい浴びたい! 今日は暑かったから、汗をいっぱいかいてて」
「それは俺も同じ。あとで一緒に浴びよう」

 言いながらグレアムが、とっくにほどけてゆるゆるになっているコルセットの紐を歯で引っ張る。

「あと!? 一緒!? ……って、ひゃあぁんっ」

 グレアムの衝撃発言に驚いている間に、いたずらな舌先が緩んだコルセットの中に侵入し、胸のふくらみをたどる。布をかきわけるようにして入り込んだ舌先がフェイの胸の先端を見つけ、ぺろりと舐めてくるものだから、これまたとんでもない声が出てしまった。

「やあ……そこだめ……やだやだ、引っ張ったら、あ……んはぁんんっ」

 なんとかグレアムを引きはがそうとするのだが、自分より体格がいい上に戦闘職。頑強な男の体を押しのけることなどできるはずもなく、余計にがっちりつかまえられて容赦なく胸の頂がなぶられる。
 繊細な部分を唇で挟まれ、舌先で転がされ、吸い付かれたかと思ったら引っ張られ。そのたびに違う刺激が送り込まれるのだからたまらない。
 びくびくと体を震わせながら、絶え間ない責め苦に耐えるのみだ。

 心臓がドキドキして、呼吸も体温も上がって、体に力が入らない。
 だんだん何も考えられなくなっていく。

 好きな人に服をはぎとられて肌を晒して、その肌に好きな人が口づけを繰り返す。フェイにとっては異常事態のはずなのに、這いまわる舌先が心地よくて、一心にフェイを求めるグレアムが愛しくて。

「フェイ」

 唇を離して肌に囁きながら、今度は反対側の頂に舌を這わせていく。

「……んんぅ……っ」

 熱い舌先に舐めあげられて、背中がしなる。

「フェイ……」

 男の手がフェイの体をたどる。グレアムの手は熱かった。
 よかった、体が熱くなっているのは自分だけじゃない。
 すっかり紐がほどけ、体にまとわりついているだけになっていたコルセットが抜き取られる。

「きれいだな。火傷のあとはひとつも残っていない」

 かつて包帯でぐるぐるにされていたあたりを、グレアムの指先が優しく撫でる。

「……こ、これも、エレン様が……?」

 弾む息の下で問うと、

「この場であの丸眼鏡の名前は聞きたくないが……まあ、そうだな。性格は問題だらけだが、腕は確かに国家魔術師の名にふさわしい」

 丸眼鏡とはこれまたひどい言い草だ。
 フェイの乳嘴をもてあそびながら、グレアムが嘯く。

 不意にくらりと強い眩暈を覚える。

「あ……」

 入れ替わりのサインだ。そんな、こんなところで。そう思った瞬間、グレアムが体を起こしてフェイに口付けてくる。
 ぬるりと舌先が口の中に入り込む。
 一方で、あいている手が先ほどまで舌先でずっと刺激を続けていた胸の頂を撫でる。

「……んん……っ、んふっ」

 グレアムの舌がフェイの舌を追いかけては絡みつく。胸の頂への刺激と深い口付けと。強すぎる、初めての淫靡な刺激にぽろぽろと涙がこぼれてくる。
 胸元で遊んでいたグレアムの手がするりと下半身に下る。
 制服のスカートをめくりあげて、太ももを撫でるとそのまま脚の付け根を下穿きの上から撫で始める。

「……んん~~~~!」

 恥ずかしい場所を触られ、慌てて脚を閉じようとしたが、肝心のその脚をグレアムの体で押さえつけられているからできなかった。
 胸への愛撫の時もそうだったが、しばらく繰り返すうちにグレアムはフェイがもっとも気持ちいいと感じる強さを見つけることができるらしい。
 秘所をこする指先は、いつの間にかフェイの一番敏感な場所をとらえてゆっくりと動き始めていた。
 布越しとはいえ陰核をこすられると、ゾクゾクとした悦びが体の中を駆け巡る。
 体の奥が熱くなり、何かがどろどろと溶け出して、あふれ出すのがわかる。

 それに気づいたのだろう。
 グレアムの指がフェイの下穿きの布をめくると、するりと中に入ってきた。熱い蜜がこぼれるあたりを確かめるように撫でる。

「すごい、びしょびしょ」

 キスを中断し、グレアムが言う。

「フェイは敏感だな」
「だ、だって、初めてだもの」
「初めて、か」

 グレアムが嬉しそうに呟いて、フェイの下穿きに手をかける。
 あっと思った時にはもう、小さな布は脚から抜き取られていた。

「ついでにこれも脱がしたいんだが、どういう作りをしているんだ?」

 グレアムがフェイのスカートを引っ張る。騎士団の制服のスカートだ。

「ウエストにホックがついているんです」

 ソファに寝たままでは無理かと思い、体を起こしてホックをはずす。ついでにファスナーも下ろすが……、さて、ここからはどうすればいいのでしょう?
 自分で脱ぐべき?
 でもそれってなんだかヤル気満々に見えない? 処女なのに?
 迷うフェイの前で、グレアムが自分自身の着ているシャツを脱ぐ。

 ――わ……あ……。

 筋肉がしっかりついた、たくましい背中があらわになる。思わず見とれていると、その視線に気づいたグレアムがこちらを向いた。

「余裕だな。初めてなのに」

 そう言ってシャツを脱ぎ捨て、次にベルトに手をかける。
 音をたててベルトが抜き取られ、ズボンの前ボタンをはずす。そこから先はさすがに凝視できず、フェイは視線を逸らした。

 グレアムの体にいる間に股間が張り詰めた経験をした。あの時の熱い昂ぶりは覚えている。思い出した途端、顔が赤くなる。処女には刺激が強すぎる。まったく、なんて事故を起こしてくれたのだ、エレンは。相手がグレアムでなければどうなっていたことか。

「フェイ」

 名前を呼ばれて振り返ると、衣類をすべて脱いだグレアムに再び押し倒された。腰にまとわりついていたスカートが抜き取られる。フェイも、まとうのは靴下だけという姿になった。
 靴下だけって、ちょっと間抜けかも、と思っていたら、グレアムがそっとフェイの脚を持ち上げて内ももに口付けをしながら、手を滑らせて靴下を抜き取る。反対側も同じように。
 宝物のように扱われているのはわかる。でも、大の男が愛しげに脚に口づける様子は倒錯的で、自分たちはいけないことをしているような気持ちになる。
 舌先がすべって脚の付け根に近づく。

「……そこは、だめっ」

 グレアムの意図に気付いてフェイはさすがに声をあげ、彼の頭をつかんで動きを止めた。

「どうして。初めてなんだから、ほぐさないと痛むぞ」
「だめだめだめ、だってシャワー浴びてないんだから!」
「フェイ」
「お、女の子にはいろいろ都合があるのよ! 察してください!」

 ぎゅうぎゅう髪の毛を引っ張って抗議したら、さすがにグレアムも強行することはやめたようだ。

「……そこまで言うなら、今日は指で慣らすから、痛かったら言えよ」

 そう言ってグレアムが体勢を変えて覆いかぶさり、フェイの額や頬や首筋にキスの雨を降らし始めた。その一方でグレアムの指がするりと脚の付け根、フェイのもっとも秘された場所に忍び込んでぬかるみを探し出す。
 指先をぬかるみで濡らしたあと、ゆっくりと円を描くように陰唇に触れる。敏感な陰核には触れてこないため、おなかの奥で切なさが増していく。

「フェイ」

 キスの合間にグレアムが名を呼ぶ。

「フェイ……」

 舌先が滑り降りて再び胸の頂を咥えにくる。甘い刺激に体を揺らしたタイミングでいたずらな指が陰核に触れる。

「……んふ……っ、うぅ……っ」

 待ちわびた刺激に呻き声が漏れる。
 気持ちいい。
 体の奥で快感が高まる。

「フェイ、好きだ」

 グレアムが囁く。

「ずっと好きだった」

 優しい愛撫と切ない声音に、フェイは強く目を閉じた。涙が眦から零れ落ちていく。
 ぜんぜん知らなかった。

 グレアムがフェイの前に現れる時は、たいていずさんな仕事を注意しに来る時で。
 それ以外でも出くわせば怖い顔で睨んでくるから、嫌われる、まではいかなくても、ミスが多い新入りとしてあまりいい印象を与えていないのだろうと思っていた。
 そんなグレアムに臆さず接することができたのは、時々、仕事には慣れたか、とか、同期とは仲良くできているかとか。気にかけている素振りがあったからだ。それがなければグレアムとは目を合わせることもできなかったと思う。

「ふ……く、だんちょ……、いつから、私のこと……」
「……いつだろうな……初めからかもしれないな……」
「初めからって、私、十二歳ですよ……ふぅん!」

 陰唇を撫でていた指がするりと、蜜壺に差し込まれる。突然の異物感にまた妙な声が出た。

「さすがに最初から邪な感情を抱いていたわけじゃない。おまえに触れたいと思うようになったのは、もう少しあとだな」
「あ……あとって、私が騎士団に入っ……んん……っ」

 蜜壺の中を探っていた指がある部分に触れた瞬間、背筋をビリビリと強い刺激が走り抜けた。

「入るよりはすこし前……だから、おまえが騎士団に現れた時は本当にどうしようかと」
「……ふ……あ……っ」
「俺が、フィルニーで助けた女の子を気にしていることは団長も知っていたからな。だから釘を刺されたんだ。立場をわきまえろなんて言われたら、どうしようもできない」
「ふ……ぁんちょ、そこ、そこばっかり」

 指の腹でこすられるとたまらなく気持ちいい場所がある。グレアムは的確にその場所をこすりあげてくる。逃げたくてもつかまえられているので、逃げることができない。ただただグレアムの指先に翻弄されることしかできない。
 体が汗ばむ。気持ちいいが膨れ上がって、もう少しで楽になれそうなのに、届かない。

「も、やめて……ゆるして、つらい」

 ついにフェイはすすり泣きながら許しを請うた。

「フェイの中、うねって吸い付いてきて、すごい」

 グレアムが指を抜くのと同時にどろりと蜜があふれたのが自分でもわかった。ああ、こんな姿を好きな人に見られるなんて、もうお嫁にいけない……。

「フェイ」

 責め苦に耐え続けてきたせいで、体に力が入らない。
 ぐったり伸びているフェイの膝をグレアムが大きく割る。

「フェイ、愛してる」

 指より太くて硬いモノが蜜壺の入り口に押し当てられる。それがなんなのかくらい、フェイにもわかる。ちらりと目を向けると、フェイが怯むには十分な大きさの屹立が見えた。

 無理、入らない。

 そう思ったけれど、体の奥が疼いてしかたがないのも事実。
 あれを入れてもらえたら、この苦しさからは解放されるのだろうか。

 ぐっとソレが体の中に入り込む。メリメリと隘路を押し開く痛みに、フェイは思わず息を止めた。痛みを逃がすために背中がしなる。グレアムがのけぞったフェイの背に腕を差し込んで強く抱きしめる。

「フェイ……すごく、気持ちいい」

 ゆっくりとグレアム自身が奥に入ってくる。
 腰が押し付けられる。お互いの陰毛がこすれ合う。

「痛くないか?」
「……少し、痛い」
「そうか。……なるべく早く済ませるから、もう少し付き合って」

 そう言うや否や、グレアムがぐりっと奥を突いた。
 指の腹とは比べ物にならない大きな刺激に、息を呑む。フェイは思わずグレアムの背中に腕を回した。グレアムがぐりぐりと自身を最奥にこすりつける。そうされるたびにたまらない快楽が駆け抜けていく。

 予想通り、疼いてしかたがない場所にほしかった刺激が届く。グレアムの長い指でも届かない、深い場所に。もっと。もっと。

 気が付いたらグレアムに合わせてフェイ自身も腰を揺らしていた。ほんの少し体勢を変えることで刺激を受ける場所が変わる。たまらなく気持ちがいい。

「フェイ、もう我慢できない」

 グレアムが苦しそうに呻く。

「フェイ、少しだけ耐えてくれ」

 そう言うと体を離してフェイの腰をつかみ、激しく腰を打ち付ける。
 フェイはシーツをつかんで喘いだ。

 女友達から「恋人同士は裸で抱き合う」と聞いた時、そんなことをして何が楽しいの、と思った。楽しいことはいくらでもある。その行為になんの意味があるの、と。

 グレアムが名を呼びながら激しく体を揺さぶる。グレアムの体から汗がしたたり落ちる。フェイ自身も汗でびっしょりだし、お互いつながっている場所はぐっしょり濡れていて、グレアムが動くたびにぐちゃぐちゃと卑猥な音が聞こえてくる。

 裸で抱き合う意味。これが二人の距離が一番近くなるからだ。
 触れ合う素肌が心地いい。求められると心が満たされる。好きだと思う。この人が好き。大好き。

「フェイ……もう……っ」

 フェイの内側をこするグレアム自身がこれ以上ないほど張り詰める。カチカチに硬くなったものがフェイの一番いいところを突いてくる。
 追い上げられる。堪えることなんてできない。

「ふ……く、だんちょ……っ、私……っ」
「フェイ、許せ」

 フェイの叫び声とグレアムの懇願は同時だった。
 体の中で何かが弾け、突き抜ける。
 あまりに強い衝撃に一瞬、意識が遠くなる。眩暈がして、視界が暗くなる。
 帰ってくることができない場所に連れていかれるような怖さを覚え、フェイはグレアムに手を伸ばした。

 そんなフェイを、グレアムが強く強く抱きしめる。
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