12 / 20
11.王都にて
しおりを挟む
エヴァンが王都に戻ってきた時には、すでに日はだいぶ傾いていた。
忙しい時間帯だというのは承知で、エヴァンはメイド長を呼び出す。
「単刀直入に言う。アンナ・ベッセルを捜している。この娘との面接の内容を教えてくれ」
「今朝、こちらの事務官の問い合わせに答えた通りですわ、アルデバラン閣下。アンナ・ベッセルは、ベッセル伯爵家の遠縁で、両親を亡くしたあとベッセル家で下女をしていたと聞いています。言葉遣いもきれいでしたし、面接態度も悪くありませんでした。給仕の実技試験も問題なく。ベッセル家の紋章が入った指輪を持っておりましたので、縁がある者と判断して採用しました」
メイド長は不機嫌にはならなかったが、表情のない顔で淡々と答える。
お偉方を相手にしているので、淡々とした対応が身についているのだろう。
実に王宮の人間らしい。
「住んでいる場所や、今何をしているかとかは……」
「現在どこに住んでいるかは確認しておりません。臨時のお手伝いなので、指定された日に指定された動きをしてくれればいいだけですから」
「この娘は王宮メイドを希望していたはずだが、どうなった?」
午前中の調査書にも「王宮メイドへの採用はない」と記してあったが、念のために聞いてみる。
「残念ながら、体調管理と勤務態度に問題点が見られましたので、王宮メイドへの採用は見送りました」
「俺が迷惑をかけたせいでも?」
「閣下。王宮は、剣のない戦場なのです。私は王宮メイドには常にベストパフォーマンスを求めます。私はあらかじめ、働きによっては王宮メイドに採用すると、臨時バイトの子たちには伝えておりました。それを生かせなかったのは彼女の落ち度です」
「俺が外で倒れているなんて、予測不可能だろう。彼女に落ち度はないはずだ」
「落ち度はありませんが、運もありませんでした。ほかにもよく働く良家の子女は何人もいました」
メイド長の言葉にイライラする。
まるでアンナを使えないモノみたいに言うな。
「アンナ・ベッセルを王宮メイドにということでしたら、どなたかの紹介状があれば検討できます。アルデバラン閣下の推薦であっても大丈夫ですよ」
エヴァンの苛立ちを感じ取ったらしいメイド長が、取ってつけたように言う。
「……俺はアンナ・ベッセルを捜している。アンナの居場所を知りそうな人間はいないか?」
王宮にアンナを置きたくないな、と思いながらエヴァンはメイド長を呼び出した目的を口にした。
「そうですね。臨時バイトは二人一組で仕事に取り組ませました。アンナ・ベッセルのペアの子なら居場所を知っているかもしれません」
「アンナとペアを組んでいたのは誰だ?」
「主計局に名簿が残っているはずです。持ってこさせましょう」
「いい、俺が取りにいくから君はここで待機していてくれ!」
エヴァンはそう叫ぶと、部屋を飛び出した。
十分後。
「ああ、この娘です」
エヴァンが主計局から強奪してきた臨時バイトの名簿の一部を指さし、メイド長が頷く。
「ソフィア・マクレガー。南部の豪農の娘で、王都の学園に通っている子ですね。寮ではなくタウンハウス住まいということでした。王宮メイドへの志望はなく、王宮の中を見るために臨時バイトに応募したのだとか」
メイド長が答える。
「学園か……」
「学園に問い合わせれば、ソフィア・マクレガーの住まいもわかるでしょう。しかし本日はもう遅いので、確認するのなら明日になさったほうがよろしいかと」
「……」
「お役に立てましたか? 忙しいのでそろそろ失礼させていただきます、閣下」
そう言うと、エヴァンが答えるよりも前にメイド長は頭を下げて踵を返し、団長室を出て行った。
――学園に確認するのは、確かに明日でないと無理そうだな。
手元に残された名簿を見ながらエヴァンもそう思うが、
――手段がないわけではないんだよな。
一刻も早くアンナをつかまえたい。
エヴァンは団長室を飛び出すと、仕事終わった帰ろう~♪ と鼻歌を歌っていた事務官(今朝がたさんざん睨みつけた彼女である)に名簿を主計局に返すように言いつけ(彼女は固まっていた)、王宮を飛び出した。
向かう先は贔屓にしている雑貨店である。
***
なんでも扱っているその店にいるのは、かつてのメーアの部下、エヴァンの先輩にあたる「元魔術師」だ。メーアの死後、エヴァンが助けを求めた人物でもある。大ケガをして戦場の魔術師を引退したあと、王都の真ん中で雑貨店を開いた。頼めばなんでも仕入れてくれる、大変心強い存在だ。
「だからって閉店間際に駆けこんで情報売れはないだろうがよ」
シャッターを閉めようとしていた片足が義足の中年男性――店主である――が、その閉めかけたシャッターに足をねじ込んで店じまいを阻止してきた後輩を睨む。
「急ぎなんだ」
「おまえ自身がここに来るんだから、急ぎなのはわかる。だからって、五分後にハイどうぞってわけにはいかないぞ? まあ、ものによるがな」
「ソフィア・マクレガーという娘の居場所を知りたい。南部の豪農の娘で、学園に通っている。何時間かかる?」
「……一時間ってところだな。それだけわかればじゅうぶんだ。だが、高くつくぞ?」
「かまわん」
戦場に立てなくなった魔術師は国の組織からお払い箱にされるのがオチだ。為政者たちが魔術師をどう見ているのかがよくわかる。自分たちは戦争の道具でしかない。
戦場の魔術師は個人主義者が多いが、メーアの配下は絆が強い。お払い箱になったあとも、ネットワークを築いている。メーアが部下たちを気にかけてくれていたおかげだ。
***
それから一時間半後、エヴァンは王都のマクレガー家を訪れ、アンナのペアだったソフィアに会うことに成功した。
だが、ソフィアもアンナの行方は知らないという。
気落ちして玄関を出た時だった。
「どうして本当のことを言わなかったの?」
開けっ放しになっていた居間の窓から、女性の声が聞こえてきた。
はっとしてエヴァンは居間の窓に近付き、聞き耳をそばだてる。
すでにあたりは暗いため、エヴァンの不審な行動は誰にも見られていない。
「アンナが、もし魔術師団長が自分のことを聞きにきても何も教えないで、って言ってたのよ。どうやらアンナは酔っぱらって寝ていた魔術師団長を介抱してあげたらしいのよね。魔術師団長は、介抱してくれた女の子にお礼を言いたくて捜しているんだそうだけど、その子がすぐに姿を消した理由までは知らないみたいで。おなかをこわしてトイレにこもっていたなんて知られたくないんだって」
こちらは先ほどまで会って話をしていたソフィアの声だ。
「でも魔術師団長に嘘をつくのはどうかしら……お礼を言いたいのでしょう?」
「もしかしたらだけど、アンナに会いたくない理由があるのかなって。魔術師団長は酔っぱらっていたそうだから。でなきゃ、私に釘を刺したりしないでしょ」
「ああ……」
相槌を打つ女性はソフィアの母親だろうか。
失礼だな、と思いながらもその通りなのがつらい。
「なんにしても明日にはアンナもラストンよ」
――ラストン?
南部の地名だ。
「兄さん、アンナのこと気に入るかしらね~」
「だといいわね」
母娘の会話に、エヴァンは目を見開いた。
血が沸騰するかと思った。
――アンナをソフィアの兄の……何にする気なんだ?
アンナはそれを知っていてラストンに向かうことにしたのか?
許せない。
彼女は俺のものだ。
俺が転生させた、メーアの今生の姿。
誰にも渡さない。
忙しい時間帯だというのは承知で、エヴァンはメイド長を呼び出す。
「単刀直入に言う。アンナ・ベッセルを捜している。この娘との面接の内容を教えてくれ」
「今朝、こちらの事務官の問い合わせに答えた通りですわ、アルデバラン閣下。アンナ・ベッセルは、ベッセル伯爵家の遠縁で、両親を亡くしたあとベッセル家で下女をしていたと聞いています。言葉遣いもきれいでしたし、面接態度も悪くありませんでした。給仕の実技試験も問題なく。ベッセル家の紋章が入った指輪を持っておりましたので、縁がある者と判断して採用しました」
メイド長は不機嫌にはならなかったが、表情のない顔で淡々と答える。
お偉方を相手にしているので、淡々とした対応が身についているのだろう。
実に王宮の人間らしい。
「住んでいる場所や、今何をしているかとかは……」
「現在どこに住んでいるかは確認しておりません。臨時のお手伝いなので、指定された日に指定された動きをしてくれればいいだけですから」
「この娘は王宮メイドを希望していたはずだが、どうなった?」
午前中の調査書にも「王宮メイドへの採用はない」と記してあったが、念のために聞いてみる。
「残念ながら、体調管理と勤務態度に問題点が見られましたので、王宮メイドへの採用は見送りました」
「俺が迷惑をかけたせいでも?」
「閣下。王宮は、剣のない戦場なのです。私は王宮メイドには常にベストパフォーマンスを求めます。私はあらかじめ、働きによっては王宮メイドに採用すると、臨時バイトの子たちには伝えておりました。それを生かせなかったのは彼女の落ち度です」
「俺が外で倒れているなんて、予測不可能だろう。彼女に落ち度はないはずだ」
「落ち度はありませんが、運もありませんでした。ほかにもよく働く良家の子女は何人もいました」
メイド長の言葉にイライラする。
まるでアンナを使えないモノみたいに言うな。
「アンナ・ベッセルを王宮メイドにということでしたら、どなたかの紹介状があれば検討できます。アルデバラン閣下の推薦であっても大丈夫ですよ」
エヴァンの苛立ちを感じ取ったらしいメイド長が、取ってつけたように言う。
「……俺はアンナ・ベッセルを捜している。アンナの居場所を知りそうな人間はいないか?」
王宮にアンナを置きたくないな、と思いながらエヴァンはメイド長を呼び出した目的を口にした。
「そうですね。臨時バイトは二人一組で仕事に取り組ませました。アンナ・ベッセルのペアの子なら居場所を知っているかもしれません」
「アンナとペアを組んでいたのは誰だ?」
「主計局に名簿が残っているはずです。持ってこさせましょう」
「いい、俺が取りにいくから君はここで待機していてくれ!」
エヴァンはそう叫ぶと、部屋を飛び出した。
十分後。
「ああ、この娘です」
エヴァンが主計局から強奪してきた臨時バイトの名簿の一部を指さし、メイド長が頷く。
「ソフィア・マクレガー。南部の豪農の娘で、王都の学園に通っている子ですね。寮ではなくタウンハウス住まいということでした。王宮メイドへの志望はなく、王宮の中を見るために臨時バイトに応募したのだとか」
メイド長が答える。
「学園か……」
「学園に問い合わせれば、ソフィア・マクレガーの住まいもわかるでしょう。しかし本日はもう遅いので、確認するのなら明日になさったほうがよろしいかと」
「……」
「お役に立てましたか? 忙しいのでそろそろ失礼させていただきます、閣下」
そう言うと、エヴァンが答えるよりも前にメイド長は頭を下げて踵を返し、団長室を出て行った。
――学園に確認するのは、確かに明日でないと無理そうだな。
手元に残された名簿を見ながらエヴァンもそう思うが、
――手段がないわけではないんだよな。
一刻も早くアンナをつかまえたい。
エヴァンは団長室を飛び出すと、仕事終わった帰ろう~♪ と鼻歌を歌っていた事務官(今朝がたさんざん睨みつけた彼女である)に名簿を主計局に返すように言いつけ(彼女は固まっていた)、王宮を飛び出した。
向かう先は贔屓にしている雑貨店である。
***
なんでも扱っているその店にいるのは、かつてのメーアの部下、エヴァンの先輩にあたる「元魔術師」だ。メーアの死後、エヴァンが助けを求めた人物でもある。大ケガをして戦場の魔術師を引退したあと、王都の真ん中で雑貨店を開いた。頼めばなんでも仕入れてくれる、大変心強い存在だ。
「だからって閉店間際に駆けこんで情報売れはないだろうがよ」
シャッターを閉めようとしていた片足が義足の中年男性――店主である――が、その閉めかけたシャッターに足をねじ込んで店じまいを阻止してきた後輩を睨む。
「急ぎなんだ」
「おまえ自身がここに来るんだから、急ぎなのはわかる。だからって、五分後にハイどうぞってわけにはいかないぞ? まあ、ものによるがな」
「ソフィア・マクレガーという娘の居場所を知りたい。南部の豪農の娘で、学園に通っている。何時間かかる?」
「……一時間ってところだな。それだけわかればじゅうぶんだ。だが、高くつくぞ?」
「かまわん」
戦場に立てなくなった魔術師は国の組織からお払い箱にされるのがオチだ。為政者たちが魔術師をどう見ているのかがよくわかる。自分たちは戦争の道具でしかない。
戦場の魔術師は個人主義者が多いが、メーアの配下は絆が強い。お払い箱になったあとも、ネットワークを築いている。メーアが部下たちを気にかけてくれていたおかげだ。
***
それから一時間半後、エヴァンは王都のマクレガー家を訪れ、アンナのペアだったソフィアに会うことに成功した。
だが、ソフィアもアンナの行方は知らないという。
気落ちして玄関を出た時だった。
「どうして本当のことを言わなかったの?」
開けっ放しになっていた居間の窓から、女性の声が聞こえてきた。
はっとしてエヴァンは居間の窓に近付き、聞き耳をそばだてる。
すでにあたりは暗いため、エヴァンの不審な行動は誰にも見られていない。
「アンナが、もし魔術師団長が自分のことを聞きにきても何も教えないで、って言ってたのよ。どうやらアンナは酔っぱらって寝ていた魔術師団長を介抱してあげたらしいのよね。魔術師団長は、介抱してくれた女の子にお礼を言いたくて捜しているんだそうだけど、その子がすぐに姿を消した理由までは知らないみたいで。おなかをこわしてトイレにこもっていたなんて知られたくないんだって」
こちらは先ほどまで会って話をしていたソフィアの声だ。
「でも魔術師団長に嘘をつくのはどうかしら……お礼を言いたいのでしょう?」
「もしかしたらだけど、アンナに会いたくない理由があるのかなって。魔術師団長は酔っぱらっていたそうだから。でなきゃ、私に釘を刺したりしないでしょ」
「ああ……」
相槌を打つ女性はソフィアの母親だろうか。
失礼だな、と思いながらもその通りなのがつらい。
「なんにしても明日にはアンナもラストンよ」
――ラストン?
南部の地名だ。
「兄さん、アンナのこと気に入るかしらね~」
「だといいわね」
母娘の会話に、エヴァンは目を見開いた。
血が沸騰するかと思った。
――アンナをソフィアの兄の……何にする気なんだ?
アンナはそれを知っていてラストンに向かうことにしたのか?
許せない。
彼女は俺のものだ。
俺が転生させた、メーアの今生の姿。
誰にも渡さない。
250
お気に入りに追加
687
あなたにおすすめの小説
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
【R18】国王陛下はずっとご執心です〜我慢して何も得られないのなら、どんな手を使ってでも愛する人を手に入れよう〜
まさかの
恋愛
濃厚な甘々えっちシーンばかりですので閲覧注意してください!
題名の☆マークがえっちシーンありです。
王位を内乱勝ち取った国王ジルダールは護衛騎士のクラリスのことを愛していた。
しかし彼女はその気持ちに気付きながらも、自分にはその資格が無いとジルダールの愛を拒み続ける。
肌を重ねても去ってしまう彼女の居ない日々を過ごしていたが、実の兄のクーデターによって命の危険に晒される。
彼はやっと理解した。
我慢した先に何もないことを。
ジルダールは彼女の愛を手に入れるために我慢しないことにした。
小説家になろう、アルファポリスで投稿しています。
廃妃は愛しき腕に堕ちる
国樹田 樹
恋愛
希代の悪妃として、処刑台へと誘う鐘の音を聞いていた王国イルギアナの王妃、オリヴィア。
しかし彼女の元に、王国の剣と呼ばれる武勇の騎士、ギルバート=ルデナ=アルシュダが現れる。
幼馴染みで戦友であった彼に、共に逃げようと提案されるも、オリヴィアは拒否。
自分は自業自得だから仕方が無い、だけど貴方には生きて欲しい、と願うがギルバートは「悪いが、その願いは聞けない」と告げて―――目覚めた時には、腕の中に囚われていた。
行き着くのは、悲劇か、幸福か。
※「廃妃は愛しき腕(かいな)に堕ちる」とお読みください。
マフィアな彼から逃げた結果
下菊みこと
恋愛
マフィアな彼から逃げたら、ヤンデレ化して追いかけて来たってお話。
彼にとってはハッピーエンド。
えっちは後半がっつりと。
主人公が自業自得だけど可哀想。
ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。
ハズレ令嬢の私を腹黒貴公子が毎夜求めて離さない
扇 レンナ
恋愛
旧題:買われた娘は毎晩飛ぶほど愛されています!?
セレニアは由緒あるライアンズ侯爵家の次女。
姉アビゲイルは才色兼備と称され、周囲からの期待を一身に受けてきたものの、セレニアは実の両親からも放置気味。将来に期待されることなどなかった。
だが、そんな日々が変わったのは父親が投資詐欺に引っ掛かり多額の借金を作ってきたことがきっかけだった。
――このままでは、アビゲイルの将来が危うい。
そう思った父はセレニアに「成金男爵家に嫁いで来い」と命じた。曰く、相手の男爵家は爵位が上の貴族とのつながりを求めていると。コネをつなぐ代わりに借金を肩代わりしてもらうと。
その結果、セレニアは新進気鋭の男爵家メイウェザー家の若き当主ジュードと結婚することになる。
ジュードは一代で巨大な富を築き爵位を買った男性。セレニアは彼を仕事人間だとイメージしたものの、実際のジュードはほんわかとした真逆のタイプ。しかし、彼が求めているのは所詮コネ。
そう決めつけ、セレニアはジュードとかかわる際は一線を引こうとしていたのだが、彼はセレニアを強く求め毎日のように抱いてくる。
しかも、彼との行為はいつも一度では済まず、セレニアは毎晩のように意識が飛ぶほど愛されてしまって――……!?
おっとりとした絶倫実業家と見放されてきた令嬢の新婚ラブ!
◇hotランキング 3位ありがとうございます!
――
◇掲載先→アルファポリス(先行公開)、ムーンライトノベルズ
完結R18)夢だと思ってヤったのに!
ハリエニシダ・レン
恋愛
気づいたら、めちゃくちゃ好みのイケメンと見知らぬ部屋にいた。
しかも私はベッドの上。
うん、夢だな
そう思い積極的に抱かれた。
けれど目が覚めても、そこにはさっきのイケメンがいて…。
今さら焦ってももう遅い!
◻︎◼︎◻︎◼︎◻︎
※一話がかなり短い回が多いです。
オマケも完結!
※オマケのオマケにクリスマスの話を追加しました
(お気に入りが700人超えました嬉しい。
読んでくれてありがとうございます!)
【R18】突然すみません。片思い中の騎士様から惚れ薬を頼まれた魔術師令嬢です。良ければ皆さん、誰に使用するか教えていただけないでしょうか?
おうぎまちこ(あきたこまち)
恋愛
※ムーンライトノベルズ様の完結作、日間1位♪
※R18には※
※本編+後日談。3万字数程度。
【R18】愛するつもりはないと言われましても
レイラ
恋愛
「悪いが君を愛するつもりはない」結婚式の直後、馬車の中でそう告げられてしまった妻のミラベル。そんなことを言われましても、わたくしはしゅきぴのために頑張りますわ!年上の旦那様を籠絡すべく策を巡らせるが、夫のグレンには誰にも言えない秘密があって─?
※この作品は、個人企画『女の子だって溺愛企画』参加作品です。
※ムーンライトノベルズにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる