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2章 名前のない魔王編
26ひと振りの剣の純粋な想い
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イオは夢を見ていた。
いや、果たしてこれは夢なのだろうか。
誘拐未遂事件の後に、気を失ったイオが目を覚ますと元の世界で普通に仕事をしていた。
「あ~今日も働いたなぁ。少し居酒屋でも寄って行こうかな、金曜日だし。明日は休みだ」
そしていつものように仕事を終え、家に帰ろうとする途中だった。人気の無い路地に差し掛かった時、目の前に剣が浮いていたのだ。
「な、なんだこれ・・・オレ、まだ飲んでないよな?」
『我の王よ、魔王よ。会いたい、お前に会いたい』
イオの頭の中に、剣の声が響いた。
『ここは主の精神の中。我は主に嘘を付いた、我がこちらの世界に呼んだのだ。我が王を呼び戻そうとして失敗したのだ。魂は無事でも身体は耐えられず、我は精霊の力を借りて仮初めの器を創った』
「ケンさん・・・あれ?オレ、どうしてお前の名前を?仮初の器って・・・オレの身体って人間じゃないのか」
『限りなく人間に近いが、魔力がないと維持できぬのだ。覚醒めたら、我は消えよう。主の身体を繋ぐための糧となってお前を生かそう』
「それはちょっとズルいんじゃないか?」
『主よ?』
イオの雰囲気が変わり、前世の名無しの魔王の人格が現れたようだった。
その瞬間現実の世界はガラスのように崩れ去り、光に溢れ綺麗な空だけの空間となる。
「なぁ、魔剣。オレはもう居ないんだ、お前がオレに縛られる理由なんてもうないんだよ。この先は、コイツのためにくれてやろうぜ?」
『しかし!我は王と生きると・・・』
「オレにはお前しか居なかったけど、コイツにはもっと大事なもんがたくさん増えたんだ。オレの想いをお前に全部やるから、帰れよ。新しい主の元に」
『・・・我が魔王よ・・・時々あなたを思い出してよいか?』
「ワガママな奴だな」
名無しの魔王は困ったように笑い、光の空間がさらに眩しく光り全てを包み込んでいった・・・。
純粋なひと振りの剣の想いがやっと叶ったようだった。
✼•┈┈┈┈•✼•┈┈┈┈•✼•┈┈┈┈•✼
まだ眠い瞳を頑張って開けると、瞬きしながらイオは天井を見ていた。正確には仰向けに寝ていたのだ。
「・・・背中がひんやりする」
『お目覚めか、我が主よ』
「うん、おはよう。ケンさん・・・・って、誰!?」
『我は魔剣のケンさんであるが?』
イオの少し開いた脚の間に超絶美形青年が座って居た。褐色の肌におそらく足首までありそうな長いストレートの黒髪、瞳は赤い。
そして気付いた。お互い裸だという事に。イオは膝を抱えて赤面する。男同士、同じモノは付いているが見知らぬ人と初対面で裸は誤解されかねない。
「な、なんで裸なの・・・」
『ここは降臨の神殿だ。名無しの魔王の残っていた魔力の思念が表に出てしまい、人間のお前には耐えられず眠りについていたのだ。肌を露出した方が魔力を放出しやすいからな』
「名無しの魔王・・・じゃあ君は本当にケンさんで、あれは夢じゃなかったのか。なんで人の姿になってるんだ?しかも半透明だし」
『うむ、我の魔王・・・いや、名無しの魔王が餞別に下さったのだ。まぁ・・・これは、名無しの魔王の姿を真似たものだがな。ちゃんと魔剣の姿にもなれるぞ』
「絶世の美人って本当だったんだな。うーん、これがオレの前世の姿か・・・なかなか」
『そうであろう!美しいであろう!今は全てお前のモノだぞ!』
「わっ!こら、透けてるとはいえ引っ付くなよ!」
名無しの魔王の姿をもらったケンさんは、超絶美形になっていた。さすがに実体化は魔力が足りず無理だったようで、半透明で触る事は出来ないようだ。
『我が主よ、我を許す事は出来ぬだろうが我は生涯そなたに仕えよう』
「オレは・・・確かに身勝手なケンさんの行動で死んでしまったけど、今はこの世界にも大事なものが増えたんだ。だから、ここで生きる意味を見つけていこうと思う」
『我も共に歩もう、新たな主イオと共に』
「やっと名前呼んでくれたね。もう魔王って呼ばなくていいんだよ」
『うむ、だが時々は呼ばせてくれぬか?イオも魔王も我の大事な人なのだ』
「うん、いいよ」
ケンさんの想いを組んで、イオは受け入れていく覚悟を決めた。
すると儀式の間の扉が開き、聖騎士団達が中へ入って来た。先頭にはヴェルジークが立ち、イオを見て動きが止まる。
「・・・・・イオ」
「お、おはよう、・・・ヴェルジーク」
ヴェルジークは真っ直ぐに走り出し、イオをきつく抱きしめた。
「わぶっ!?ヴェル・・ジーク、苦しい」
「イオ!本当にイオなのか!」
「うん、そうだよ」
「よかった・・・・俺のイオ」
「・・・ヴェルジーク」
このまま抱き潰しそうなほど、ヴェルジークはイオを離そうとしなかった。イオも心配をかけたと思い、そっと抱きしめ返す。
『おい!我の主に馴れ馴れしく触るでない!』
ヴェルジークは、イオを抱きしめたまま全裸の美形を射殺しそうな目で睨んだ。そして剣を抜いて牽制する。
「貴様、何者だ!イオに何をした!」
「ヴェルジーク、それはケンさんだよ」
「な、なに!あの変態魔剣が、さらに変態になったのか」
『おい!貴様も変態であろうが!』
「話すとちょっとややこしいんだけど、とりあえず・・・オレ、裸だから皆の前で恥ずかしいな」
「!!!」
ヴェルジークは部下に毛布を持って来させて優しく包んでやる。服を持って来る間は、誰も儀式の間に入れないのは言うまでもない。
ケンさんも人型の時は裸なので、魔剣の姿に戻った。魔力を使ったのか、少し眠りにつくらしい。やっと二人きりになり、イオは深呼吸して決意を固める素振りを見せる。
「どうした?寒いか」
「ヴェルジーク、オレは名無しの魔王だったんだ」
「え・・・」
「微かだけど、寝てる間に魔王の頃の記憶が見えた。ずっとケンさんと戦って戦って、魔族を守ろうとしていたんだ」
「・・・・」
「でも、もう魔王は居ないみたい」
「そうか」
「ねぇ、ヴェルジーク・・・オレはヴェルジークが好きだよ」
「・・・・イオ」
「前世は魔王だし、騒がしい魔剣も持ってて、今は平凡な人間だけど・・・オレのこと愛してくれてありがとう」
「ッ」
イオが笑顔でそっとヴェルジークの手を握り、想いを伝えるとヴェルジークはイオに優しいキスをした。何度も角度を変えて羽のようなキスを、騎士達がイオの服を持ってくるまで続けるのだった。
いや、果たしてこれは夢なのだろうか。
誘拐未遂事件の後に、気を失ったイオが目を覚ますと元の世界で普通に仕事をしていた。
「あ~今日も働いたなぁ。少し居酒屋でも寄って行こうかな、金曜日だし。明日は休みだ」
そしていつものように仕事を終え、家に帰ろうとする途中だった。人気の無い路地に差し掛かった時、目の前に剣が浮いていたのだ。
「な、なんだこれ・・・オレ、まだ飲んでないよな?」
『我の王よ、魔王よ。会いたい、お前に会いたい』
イオの頭の中に、剣の声が響いた。
『ここは主の精神の中。我は主に嘘を付いた、我がこちらの世界に呼んだのだ。我が王を呼び戻そうとして失敗したのだ。魂は無事でも身体は耐えられず、我は精霊の力を借りて仮初めの器を創った』
「ケンさん・・・あれ?オレ、どうしてお前の名前を?仮初の器って・・・オレの身体って人間じゃないのか」
『限りなく人間に近いが、魔力がないと維持できぬのだ。覚醒めたら、我は消えよう。主の身体を繋ぐための糧となってお前を生かそう』
「それはちょっとズルいんじゃないか?」
『主よ?』
イオの雰囲気が変わり、前世の名無しの魔王の人格が現れたようだった。
その瞬間現実の世界はガラスのように崩れ去り、光に溢れ綺麗な空だけの空間となる。
「なぁ、魔剣。オレはもう居ないんだ、お前がオレに縛られる理由なんてもうないんだよ。この先は、コイツのためにくれてやろうぜ?」
『しかし!我は王と生きると・・・』
「オレにはお前しか居なかったけど、コイツにはもっと大事なもんがたくさん増えたんだ。オレの想いをお前に全部やるから、帰れよ。新しい主の元に」
『・・・我が魔王よ・・・時々あなたを思い出してよいか?』
「ワガママな奴だな」
名無しの魔王は困ったように笑い、光の空間がさらに眩しく光り全てを包み込んでいった・・・。
純粋なひと振りの剣の想いがやっと叶ったようだった。
✼•┈┈┈┈•✼•┈┈┈┈•✼•┈┈┈┈•✼
まだ眠い瞳を頑張って開けると、瞬きしながらイオは天井を見ていた。正確には仰向けに寝ていたのだ。
「・・・背中がひんやりする」
『お目覚めか、我が主よ』
「うん、おはよう。ケンさん・・・・って、誰!?」
『我は魔剣のケンさんであるが?』
イオの少し開いた脚の間に超絶美形青年が座って居た。褐色の肌におそらく足首までありそうな長いストレートの黒髪、瞳は赤い。
そして気付いた。お互い裸だという事に。イオは膝を抱えて赤面する。男同士、同じモノは付いているが見知らぬ人と初対面で裸は誤解されかねない。
「な、なんで裸なの・・・」
『ここは降臨の神殿だ。名無しの魔王の残っていた魔力の思念が表に出てしまい、人間のお前には耐えられず眠りについていたのだ。肌を露出した方が魔力を放出しやすいからな』
「名無しの魔王・・・じゃあ君は本当にケンさんで、あれは夢じゃなかったのか。なんで人の姿になってるんだ?しかも半透明だし」
『うむ、我の魔王・・・いや、名無しの魔王が餞別に下さったのだ。まぁ・・・これは、名無しの魔王の姿を真似たものだがな。ちゃんと魔剣の姿にもなれるぞ』
「絶世の美人って本当だったんだな。うーん、これがオレの前世の姿か・・・なかなか」
『そうであろう!美しいであろう!今は全てお前のモノだぞ!』
「わっ!こら、透けてるとはいえ引っ付くなよ!」
名無しの魔王の姿をもらったケンさんは、超絶美形になっていた。さすがに実体化は魔力が足りず無理だったようで、半透明で触る事は出来ないようだ。
『我が主よ、我を許す事は出来ぬだろうが我は生涯そなたに仕えよう』
「オレは・・・確かに身勝手なケンさんの行動で死んでしまったけど、今はこの世界にも大事なものが増えたんだ。だから、ここで生きる意味を見つけていこうと思う」
『我も共に歩もう、新たな主イオと共に』
「やっと名前呼んでくれたね。もう魔王って呼ばなくていいんだよ」
『うむ、だが時々は呼ばせてくれぬか?イオも魔王も我の大事な人なのだ』
「うん、いいよ」
ケンさんの想いを組んで、イオは受け入れていく覚悟を決めた。
すると儀式の間の扉が開き、聖騎士団達が中へ入って来た。先頭にはヴェルジークが立ち、イオを見て動きが止まる。
「・・・・・イオ」
「お、おはよう、・・・ヴェルジーク」
ヴェルジークは真っ直ぐに走り出し、イオをきつく抱きしめた。
「わぶっ!?ヴェル・・ジーク、苦しい」
「イオ!本当にイオなのか!」
「うん、そうだよ」
「よかった・・・・俺のイオ」
「・・・ヴェルジーク」
このまま抱き潰しそうなほど、ヴェルジークはイオを離そうとしなかった。イオも心配をかけたと思い、そっと抱きしめ返す。
『おい!我の主に馴れ馴れしく触るでない!』
ヴェルジークは、イオを抱きしめたまま全裸の美形を射殺しそうな目で睨んだ。そして剣を抜いて牽制する。
「貴様、何者だ!イオに何をした!」
「ヴェルジーク、それはケンさんだよ」
「な、なに!あの変態魔剣が、さらに変態になったのか」
『おい!貴様も変態であろうが!』
「話すとちょっとややこしいんだけど、とりあえず・・・オレ、裸だから皆の前で恥ずかしいな」
「!!!」
ヴェルジークは部下に毛布を持って来させて優しく包んでやる。服を持って来る間は、誰も儀式の間に入れないのは言うまでもない。
ケンさんも人型の時は裸なので、魔剣の姿に戻った。魔力を使ったのか、少し眠りにつくらしい。やっと二人きりになり、イオは深呼吸して決意を固める素振りを見せる。
「どうした?寒いか」
「ヴェルジーク、オレは名無しの魔王だったんだ」
「え・・・」
「微かだけど、寝てる間に魔王の頃の記憶が見えた。ずっとケンさんと戦って戦って、魔族を守ろうとしていたんだ」
「・・・・」
「でも、もう魔王は居ないみたい」
「そうか」
「ねぇ、ヴェルジーク・・・オレはヴェルジークが好きだよ」
「・・・・イオ」
「前世は魔王だし、騒がしい魔剣も持ってて、今は平凡な人間だけど・・・オレのこと愛してくれてありがとう」
「ッ」
イオが笑顔でそっとヴェルジークの手を握り、想いを伝えるとヴェルジークはイオに優しいキスをした。何度も角度を変えて羽のようなキスを、騎士達がイオの服を持ってくるまで続けるのだった。
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