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再会
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2時間後には会っていた。
「最寄りの駅教えて」
直也が強引に約束を取り付けて車で都内まで走った。
仕事の時は、舐められないようにブランドのスーツにオーダーの靴を履いて鎧のように固めている。
今はコートを後部座席に放り投げて、Vネックの黒いセーターにスラックス姿だった。
会社員に見えない昔のままの一朗を見つけると胸が踊る。
ブラウンの髪はさすがに黒くなっていたが、長い前髪にグレーのダウンジャケットを着て、肩からかばんをかけた、まだ大学生に見えるかわいい姿。
高架下に停車して、内側から助手席を開けて一朗を乗せる。
「もう、時間なかったからそのまま来たよ」
ドアを閉めながら軽く直也をにらんで笑った。
「俺は一度は突き放したぞ」
「むう、そう来るか」
頬を膨らませてすねる一朗の体を乱暴に引き寄せて、唇を重ねた。
「ん…」
嫌がる素振りは見せるが、一朗はすぐに抵抗をやめる。
「誰か見てるよ」
離れた時、赤くなった顔を伏せて一朗が呟いた。
「一朗くんをここで裸にして、やってる所を見せつけたい」
ウインカーを出して直也は車の流れを見ながら車線に乗り出す。
「どこ行くの?」
シートベルトを閉めながら一朗は直也の横顔を見た。
「男ふたりでも入れるラブホテルあったよな」
知っている街、どこに何があるかだいたい把握している。
「…イジワル」
拳で軽く直也を小突いて、一朗は下を向いた。
日曜の昼下がり、幸運にも部屋は開いていた。
「やだよお、ホントに行くの?」
恥ずかしそうな一朗を抱きかかえるように助手席から降ろして、手をつないで入り口にむかって歩く。
手の平からでも一朗の鼓動がわかる気がした。
タッチパネルの前で部屋を選ぶ頃には、直也の腰に腕を回して「どこがいいかなあ」と積極的に選んでいる。
丸い目がくるくる動いて小動物のようにかわいい一朗を見ていると、直也の理性も限界だった。
「一番いやらしそうな部屋にしようよ」
一朗の耳元でささやくと、その耳が赤くなる。
「あいかわらずえっち」
全体の照明が赤い、妖しい部屋を選んで狭いエレベーターに乗り込んだ。
「直也くん、徹夜だったんじゃないの?」
「客の下で寝てた」
「あらら~」
「だから今は元気」
部屋に入ると直也は一朗をベッドに押し倒して、唇を貪りながら一朗の着ているシャツやズボンを剥ぎ取っていく。
「ちょ‥直也く…」
一朗からシャンプーとバスソープの匂いがする。
「シャワー浴びて準備万端じゃないか」
ぷっくりと膨らむ一朗の胸の突起を口に含んで舌で転がすと、甘ったるい吐息が漏れた。
「やっと一朗くんを食べられる」
「あ‥‥ぁ‥やっ‥そこ…」
口だけは嫌がるが、体は刺激を待っている。
するすると舌を滑らせて一朗の股間に顔をうずめた。
「そん…な…‥とこ」
嫌がりつつ、無意識に足が開く。
白いふとももを担ぐようにして、直也は無心にしゃぶり続けた。
口の中が苦くなってきて、一朗がゆっくりのけぞってシーツに沈んでいく。
ギリギリの所で口を離して、直也はローションに手を伸ばした。
わざと高い位置から垂らして、一朗が冷たさに目を閉じた時、素早くゴムをつけて中にねじこんだ。
「‥っは、…あ…直也く…っ…」
「連絡してきた一朗くんが悪いんだからな」
体を深く曲げて、一朗の深くをえぐる。
悲鳴のような一朗の嬌声に直也が狂っていき、動きが早くなっていく。
助けを乞うような動きでクッションをつかむ手も激しい律動で揺れていた。
「これが欲しかったんだろう?」
激しく肉がぶつかる音が部屋中に響く。
「直也く…会いたくて…」
苦しい息の下、直也の名前を呼ぶ。
絡まる片足を腕に抱いて、一朗を貫くように突いた。
「ああっ…っ!あ‥や…‥っ‥!」
一朗の手が欲を主張している自分自身に伸びていく。
それを掴んで、直也はベッドに固定した。
「おねがい…、さわって…‥イキた‥い…‥」
うつろな瞳を直也に向けて、今自分を支配している男に懇願する。
「う…っ…」
その可愛さに負けて、強くしごくとすぐに白い液体が腹に飛び散った。
「ん…ぅ…‥」
無意識に指を噛んでいる一朗の可憐さに負けて、直也も絶頂を迎えた。
力なく横たわる一朗の前髪を梳くと、目を閉じている横顔が見える。
「…足りない」
直也はゴムを捨てて、また足を広げさせた。
「足りないよ一朗くん」
ぐちゅ、と音を立てて一朗の中に入れる。
この吸い込まれる感覚が懐かしい。
照明をさらに強めて部屋全体を赤く染める。
一朗の白い体は赤を吸い込んでやらしく一朗を誘っているように見えて、我慢できない。
「直也くんの顔、怖いよ」
下から見える自分はきっと欲にまみれた悪魔の姿をしているだろう。
それを優しく抱きしめる一朗のほうが小悪魔に感じて直也の動きを早めた。
「最寄りの駅教えて」
直也が強引に約束を取り付けて車で都内まで走った。
仕事の時は、舐められないようにブランドのスーツにオーダーの靴を履いて鎧のように固めている。
今はコートを後部座席に放り投げて、Vネックの黒いセーターにスラックス姿だった。
会社員に見えない昔のままの一朗を見つけると胸が踊る。
ブラウンの髪はさすがに黒くなっていたが、長い前髪にグレーのダウンジャケットを着て、肩からかばんをかけた、まだ大学生に見えるかわいい姿。
高架下に停車して、内側から助手席を開けて一朗を乗せる。
「もう、時間なかったからそのまま来たよ」
ドアを閉めながら軽く直也をにらんで笑った。
「俺は一度は突き放したぞ」
「むう、そう来るか」
頬を膨らませてすねる一朗の体を乱暴に引き寄せて、唇を重ねた。
「ん…」
嫌がる素振りは見せるが、一朗はすぐに抵抗をやめる。
「誰か見てるよ」
離れた時、赤くなった顔を伏せて一朗が呟いた。
「一朗くんをここで裸にして、やってる所を見せつけたい」
ウインカーを出して直也は車の流れを見ながら車線に乗り出す。
「どこ行くの?」
シートベルトを閉めながら一朗は直也の横顔を見た。
「男ふたりでも入れるラブホテルあったよな」
知っている街、どこに何があるかだいたい把握している。
「…イジワル」
拳で軽く直也を小突いて、一朗は下を向いた。
日曜の昼下がり、幸運にも部屋は開いていた。
「やだよお、ホントに行くの?」
恥ずかしそうな一朗を抱きかかえるように助手席から降ろして、手をつないで入り口にむかって歩く。
手の平からでも一朗の鼓動がわかる気がした。
タッチパネルの前で部屋を選ぶ頃には、直也の腰に腕を回して「どこがいいかなあ」と積極的に選んでいる。
丸い目がくるくる動いて小動物のようにかわいい一朗を見ていると、直也の理性も限界だった。
「一番いやらしそうな部屋にしようよ」
一朗の耳元でささやくと、その耳が赤くなる。
「あいかわらずえっち」
全体の照明が赤い、妖しい部屋を選んで狭いエレベーターに乗り込んだ。
「直也くん、徹夜だったんじゃないの?」
「客の下で寝てた」
「あらら~」
「だから今は元気」
部屋に入ると直也は一朗をベッドに押し倒して、唇を貪りながら一朗の着ているシャツやズボンを剥ぎ取っていく。
「ちょ‥直也く…」
一朗からシャンプーとバスソープの匂いがする。
「シャワー浴びて準備万端じゃないか」
ぷっくりと膨らむ一朗の胸の突起を口に含んで舌で転がすと、甘ったるい吐息が漏れた。
「やっと一朗くんを食べられる」
「あ‥‥ぁ‥やっ‥そこ…」
口だけは嫌がるが、体は刺激を待っている。
するすると舌を滑らせて一朗の股間に顔をうずめた。
「そん…な…‥とこ」
嫌がりつつ、無意識に足が開く。
白いふとももを担ぐようにして、直也は無心にしゃぶり続けた。
口の中が苦くなってきて、一朗がゆっくりのけぞってシーツに沈んでいく。
ギリギリの所で口を離して、直也はローションに手を伸ばした。
わざと高い位置から垂らして、一朗が冷たさに目を閉じた時、素早くゴムをつけて中にねじこんだ。
「‥っは、…あ…直也く…っ…」
「連絡してきた一朗くんが悪いんだからな」
体を深く曲げて、一朗の深くをえぐる。
悲鳴のような一朗の嬌声に直也が狂っていき、動きが早くなっていく。
助けを乞うような動きでクッションをつかむ手も激しい律動で揺れていた。
「これが欲しかったんだろう?」
激しく肉がぶつかる音が部屋中に響く。
「直也く…会いたくて…」
苦しい息の下、直也の名前を呼ぶ。
絡まる片足を腕に抱いて、一朗を貫くように突いた。
「ああっ…っ!あ‥や…‥っ‥!」
一朗の手が欲を主張している自分自身に伸びていく。
それを掴んで、直也はベッドに固定した。
「おねがい…、さわって…‥イキた‥い…‥」
うつろな瞳を直也に向けて、今自分を支配している男に懇願する。
「う…っ…」
その可愛さに負けて、強くしごくとすぐに白い液体が腹に飛び散った。
「ん…ぅ…‥」
無意識に指を噛んでいる一朗の可憐さに負けて、直也も絶頂を迎えた。
力なく横たわる一朗の前髪を梳くと、目を閉じている横顔が見える。
「…足りない」
直也はゴムを捨てて、また足を広げさせた。
「足りないよ一朗くん」
ぐちゅ、と音を立てて一朗の中に入れる。
この吸い込まれる感覚が懐かしい。
照明をさらに強めて部屋全体を赤く染める。
一朗の白い体は赤を吸い込んでやらしく一朗を誘っているように見えて、我慢できない。
「直也くんの顔、怖いよ」
下から見える自分はきっと欲にまみれた悪魔の姿をしているだろう。
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