名前を忘れた私が思い出す為には、彼らとの繋がりが必要だそうです

藤一

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今、此処で俺を安心させて下さい(2章完結)

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「さて、と。オトちゃんが言う様に、此処はちょっと人が多いね。有名な副司祭様も降臨しちゃってるし。僕たち、注目を浴びてる感じ?」
「・・は?」

今頃気が付いたのッ!鈍感なのか、注目を浴びる事に慣れているのか。それに、ミスティコさんも目立つが、原因の大半を作ったのはエナさんだ。思わずミスティコさんの背中から顔を出して「主に、あなたの所為でしょうが!」とツッコミそうになった。

「えっとねぇ、もう神殿側にはバレてるかもしれないけどぉ、今日は、オトちゃん登城しなくても良いんだってさ」
「え、それって、おぅ・・、こ、候補の方との面会はキャンセルって言う事ですか?」

エナさんから予定変更を知らされて驚く。私は、ミスティコさんの背後から顔だけ出してエナさんに尋ねた。
登城しなくても良いって言う事は、王子に会わないって言う事だよね?あれだけ「トマリギ」に関心が有った王子が何でだろう。もしかして、数日会わない間に、王子の方が冷めてしまったとか?私が何かヘマをして愛想を尽かされたとか?・・確かに色々失礼な事をしてしまったという自覚は有る。

「ざんねーん、オトちゃん。お城には行かなくても良いって言うだけだよぉ」

エナさんは肩を竦め「まぁ付いておいでよ」とスタスタ先へと歩き始めた。人の流れから予想すると、エナさんはおそらく町の中心部へ向かうんだろう。ミスティコさんにエナさんに付いて行く気配は無い。人込みに紛れるエナさんの背中をじっと見詰めている。
目的地に向かうエナさんは、後ろからミスティコさんが付いて来る様子が無い事は、全然気にならないらしく振り返りもせず先へと進む。完全にエナさんの背中が人込みに紛れたところで、こそっとミスティコさんに尋ねる。

「・・あの、副司祭様。付いて行かなくても良いんですか?」
「えぇ、問題ありません。此処に来る途中で色々耳にしたので、彼の行先はおおよそ分かっています」
「色々耳にしたってどういう事・・」
「要約すると・・あの方々は目立つ、と言う事です」

諦めた様な呆れた様な言い方だ。その様子は張り詰めていたものが緩んでるみたいに見えた。
「目立つ」と言う事は、エナさんが予想外に遠くへ行ってしまったとしても、人目に付くから街の人に聞けば大丈夫って言う事かな?本当はそう尋ねたかったが、ミスティコさんが額の汗をぬぐい、乱れた髪を手櫛で整えているのを見て、これ以上尋ねるのを止めた。

「・・あの、ご心配をお掛けしました」

ミスティコさんの隣に立ち、帽子を押さえつつギリギリまで頭を下げる。私が顔を上げるとミスティコさんと視線が絡んだ。

「何でオトが謝るんです?今回の事は、オトの所為じゃないでしょう?」
「そうなんですけど・・」

私が口ごもるとミスティコさんは私の頬を、大切なものに触れる様に優しく指先で撫でる。ミスティコさんの指が触れる部分は丁度、エナさんにキスされた辺りだ。

「・・俺は貴女が無事なら、それで良いんです。それだけです」
「えっと、じゃあ・・あの、ありがとうございます。東の副司祭様が来てくれて、その・・凄く安心しました」

私がそう言うと、ミスティコさんはぴくっと頬を撫でていた手を止めた。そして、焦った様子で手を引っ込め、口元を押さえて俯いてしまう。彼のグレーの髪がゆらりと揺れる。
ミスティコさんの様子に驚く。わ、私、何かマズい事を言ってしまったんだろうか?私が「あ、あの、大丈夫・・」と声を掛けるとミスティコさんは大きく息を吐いてからすぅっと顔を上げた。

「すいません、大丈夫です。あぁ、そろそろ行かないと面倒な事になるかもしれません。行きましょうか」
「は、はい」

確認の為、大丈夫なのかともう一度尋ねたかったが、それより前にミスティコさんがスタスタ歩き出してしまう。こっちの世界の人は歩幅が大きいから、モタモタしていると置いて行かれる可能性が有る。帽子が飛ばない様に抑えつつ、この人込みの中ミスティコさんに置いて行かれない様に急いで歩くのはなかなかに難易度が高い。神殿やお城で後を付いて歩く事は楽勝だが、今回はちょっと訳が違う。「ちょっと待って欲しい」と言う訳にもいかず、必死になってミスティコさんの後を追う。

少し行った所で、私が後れを取っている事に気付いたのかミスティコさんが慌てて振り返る。辺りを見渡すと、すぐに私を見付け、駆け寄ると周りの人から私を隠すみたいに肩を抱いた。

「あの、すいません。考え事していて・・大丈夫でしたか?」
「私の方こそすいません。髪の事が気になって・・」

私が帽子を押さえながらそう言うとミスティコさんは「あぁ」と小さく呟いて、おもむろにフードが付いた自分の神官服のローブを脱いで私に羽織らせた。フードを頭にすっぽり被せる。

「これで少しは安心でしょう」
「ありがとうございます」

上着を通じてミスティコさんの体温と香りが伝わって来て温かくて、何だかほっとする。私がミスティコさんの神官服の右の袖をすんすん嗅いでいると、ミスティコさんが私の左手を強く握って歩き出した。周りは人の往来が有って、賑やかな筈なのに、気の所為か私達の周りだけひっそりしている。フードの被っているからだろうか。私は少し気まずくなり、ミスティコさんに話し掛けた。

「あの、副司祭様・・」
「・・何でしょう?」
「その、大丈夫ですか?」
「・・大丈夫とは?」
「私の所為で、色々有ったので・・疲れてないか、とか。ちょっと心配になって」
「・・俺の事は良いんです。エナ様の行動は想定の範囲内です」
「・・そうですか」

会話が続かず、また二人で黙り込む。ミスティコさんの気遣いはいつも通りだが、何処か余所余所しい。話し掛けるか迷っているとミスティコさんが口を開く。

「・・さっきの話ですが・・心配して疲れたのは・・確かに有るかもしれません。久々に肝を冷やしましたよ」
「う、やっぱり、そうですよね」

結構な距離を走って来ただろうし、ミスティコさんには申し訳無い事をした。帰ったら、しっかり謝らないと。
あ、そうだ。神殿に帰ったら今回の件は、アルケーさんの耳に入っちゃうだろうな。あぁ・・絶対にアルケーさんは笑顔で色々詰めて来る、間違いない。ミスティコさんと一緒に歩きながら、そんな事をぼんやり考えていると、ふとミスティコさんが足を止めた。目的地に着いたのかと思い、キョロキョロ辺りを見回すがエナさんの姿は無い。
ミスティコさんの体調が悪くなったのかと思い、無言で立ち尽くす彼の顔を覗き込む。

「あの、やっぱり具合がわ・・」
「・・今、此処で俺を安心させて下さい」
「え」

ミスティコさんは私の言葉を遮ってそう言うと、人目から逃れる様に私をすぐ傍の路地裏へ強引に引っ張った。普段の彼からは想像も出来ない位の力で引っ張られ、薄暗い路地裏の奥へと押し込まれた。

「ちょ、ちょっと、み、」

私がミスティコさんは私の両肩をぐっと掴んだ。指が食い込む位の強い力だ。相手がミスティコさんじゃなかったら悲鳴を上げていたかもしれない。何でこんな乱暴な事をするのか意図が分からず、ミスティコさんの様子を伺うと薄暗い中で彼の紫の瞳が光っている様に見えた。

『・・ベッドの上で私を組み敷く時の、アルケーさんの瞳の光り方に似ているかもしれない』

一瞬、そんな事が浮かんでしまう。
アルケーさんとする時と雰囲気が似ているかも、とかそんな目でミスティコさんを見たらダメだろう!自分!
自分が恥ずかしくなってミスティコさんの視線から逃れる為に顔を逸らす。私が視線を背けた所為なのか、肩を掴んでいた手に力がよりこもる。普段のミスティコさんなら素っ気ない態度を取る事は有ってもこんな荒々しく私を扱ったりしない。

「ミスティコさ・・」

私が名前を呼ぶのを待っていたかの様なタイミングで、背中に腕が回され、息が出来ない程に力一杯抱き締められた。私の肩口にミスティコさんが顔を埋める。ローブ越しに彼の湿度の高い息が伝わって来る。彼のローブを纏って、薄暗い中で息苦しい位の力で抱き締められると、彼の匂いの所為か自分とミスティコさんの境目があやふやになって、彼に吸収されてしまいそうな気持ちになる。

荒い呼吸が聞こえる。ミスティコさんの胸元に額を押し付けている状態だから、この途切れ途切れに聞こえる呼吸音が私のものなのかミスティコさんのものなのか良く分からない。「苦しい」と訴えた方が良いのかもしれないが、躊躇う。

「・・・・」

ミスティコさんが何か呟いた。
聞き取れなかったが、私は彼の背中に自分の腕を回してそっと撫でる。ミスティコさんは「安心させて欲しい」と言った。言葉で伝えるよりもそうした方が良いと思ったから。

どれ位の時間、二人でそうしていたのか分からない。多分2,3分程度だったと思う。でも、ほんの一瞬だった様な気もするし、凄く長い時間、ミスティコさんの背中に腕を回していた様な気もする。

「・・このまま帰りましょうか」

私の左の首元でミスティコさんが呟く。チクリと胸の奥が痛む。

「そうですね・・それも良いですけど・・次の機会にお願いします」

私が小さく、でもはっきりそう言うとミスティコさんの身体からゆるりと力が抜けたのが分かった。ミスティコさんがゆっくり身体を起こす。真っ直ぐ視線を合わせると、ミスティコさんは自嘲気味に笑った。

「親鳥が雛を困らせるなんて・・アレに怒られますね」

何と答えれば「正解」なんだろうか。私が黙り込んでいるとミスティコさんが躊躇いがちに口を開いた。

「もう一度だけ、良いですか?」

一瞬、迷ったがこくり頷く。ミスティコさんはさっきの粗っぽさが嘘みたいに、遠慮がちに私を抱き締める。私はミスティコさんの背中をぽんぽんと叩く。

「・・安心しました?」
「えぇ、お陰様で」

身体を離したミスティコさんは満面の笑顔では無かった。だけど、何か吹っ切れた表情だ。私はミスティコさんに手を差し出す。

「では、参りましょうか。東の副司祭様」
「えぇ」

私の手にミスティコさんの手が重なり、そのままぎゅっと私の手を握る。

「俺から、この手は離しませんよ」
「・・え」

私が聞き返すよりも前にミスティコさんが路地裏から大通りに向かって歩き出した。私はミスティコさんと繋いだ手をまじまじと見詰める。えっと、さっきミスティコさん「離さない」って言ってた・・。それって人込みの中で迷子にならない様に、っていう事だよね・・。私は、それ以上は今は考えない事にした。

ミスティコさんと一緒に手を繋いで街中を歩いていると、エナさんの時以上の注目を浴びているのが分かった。そう言えば、前に自分で「あまり人前に出ない」と言っていた。私にローブを着せてしまっているから、軽装で颯爽と歩く彼は普通の好青年みたいだ。道行く人は振り返ったり、驚いたりはしているが話し掛けられたりはしない。これが生まれながらの名門のオーラなんだろうか。

ミスティコさんに付いて行くと、少し先の一軒家の前で美人が手を振っているのが視界に入った。

「もーぅ!遅い遅いッ!何処で何してたのー!二人で手なんか繋いじゃってさぁ!僕の事、色々文句言ってたくせにぃ!」

むくれたエナさんに指摘されるが、ミスティコさんは涼しい顔で「あぁ、そうでした」と何処吹く風だ。私は慌てて繋がれた手を離した。申し訳ないなんて全く思って無さそうな口調でミスティコさんが謝る。

「すいません、迷っていました。あまり此方に来る事が無いもので。不案内で申し訳無いです」

エナさんは口紅が塗られた口をへの字にして恨めし気だ。しかし、気持ちを切り替えたのか仕方無さそうに肩を竦めた。

「まぁ、今回はそういう事にしといてあげるけどぉ。じゃあ一個貸しね♡」

クリーム色の一軒家の前でそんな話をしていると、家の玄関が開いて金髪の癖毛の男性が出て来た。「遅かったな」と言い、呆れた様な視線を私達に向ける。

服装は非常にシンプルだが、お城で会う予定だった第5王子だった。

「え、あ、おう、いや、えっと、どうして此処に?」

私は玄関に寄り掛かって腕組みをしている王子にしどろもどろになりながら尋ねる。再会して3分も経っていないと思うが、既に若干機嫌悪そうなんですけど。

「後からゆっくり説明してやる。取り敢えず中に入れ。此処じゃ目立ちすぎる」

そう言いながら、王子自らドアを開けて家の中に入る様に促す。チラッとミスティコさんに視線を送ると、頷くだけの返事が返って来た。馬車の中みたいに、二人きりじゃないから安心しろ、と言う事だろう。

「お、お邪魔します」

促されて一歩足を踏み入れると、入ってすぐに二階へ続く階段が有り、床は板だが壁はモザイクっぽい石造りで、神殿の自宅が「可愛い系」なら、こちらは「デザイナーズ系」だ。右手側にはソファとテーブルが有りドアは無いけれどそこは応接間らしく、王子から「適当に座っとけ」と言われる。

「あの、王子、その前に・・此処って何なんですか?」

「座っとけ」と言われたが、取り敢えず事情の説明だけはして欲しい。私はソファには腰掛けず立ったまま王子に尋ねる。王子はドカッと私の隣に腰掛けた。上目遣いの王子と目が合う。

「端的に言うと・・『俺達の家』だな。今日から此処がお前の家だ」
「・・え、えっと、どういう事でしょう?」
「お前、馬車が苦手なんだろう?だから、通い易い場所に『家』を用意した。なんなら、今日から此処に住んでも問題無い。お前の部屋なら用意して有る」

い、家?俺達の家?ソファに背を預け、リラックスモードの王子の隣で突っ立ったまま考える。
えーっと・・お城まで馬車で通うのは大変だから、少しでも私の負担が減る様に此処を用意してくれたって言う事、なんだよね?この場合は、ありがとうございます、で良いんだよね?玄関に居るミスティコさん、凄い苦々しい顔してるけど。

「あの、お気遣い、ありがとうございます・・」
「ハルくん、良かったねぇ♡オトちゃんも気に入ってくれたみたいだね。うんうん、ハルくんが一生懸命、探して決めた『愛の巣』だもんねぇ♡」

ミスティコさんの隣で、エナさんがにやにやしながら言い、ミスティコさんの眉間の皺がより深くなる。
エナさんのバカッ!私が戸惑っている事は表情から分かっているくせに、私の退路を断つような事を口にする。

私が立ち尽くしていると、王子の手が私の左手に触れた。隣に座る様に、という事なんだろう。第5王子の方へ視線を向けると、彼の緑の瞳が揺れていた。

今日、アルケーさんと『約束』したのに。アルケーさんに「行ってきます」と告げた、あの時の事・・ちょっと前の出来事なのに、凄く前の様な気がして来る。

「・・俺は会いたかった。会いたくて・・神殿の前まで行った。お前は知らなかっただろう?・・オオトリ」

苦し気に王子が紡ぐ言葉は、ひとつひとつが小さな棘の様だ。私はそっと唇を噛む。

王子が私の左手の指に自分の指を絡める。私の心も、あの不安げに揺れる緑の瞳に絡め捕られた様な気がする。私は諦めにも似た気持ちを抱えながら、王子の隣に腰を下ろした。

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