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王子の覚悟、軽々しくお考えでは?
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大きな音を立てて、部屋を出て行ってからミスティコさんは朝食をトレイに乗せて戻って来た。
塩パンに豆のサラダ、レモンに似た形のフルーツ(でも味と食感は甘みを少なくした桃みたいだった)と温かい紅茶。二人で向かい合って朝食を摂る。
部屋には朝日が入って晴れやかだが、私とミスティコさんの間には、気の合わない上司と部下が相席してしまった様な雰囲気が漂う。気まずい沈黙の中、なるべく静かに咀嚼する。
・・最近、こんな落ち着かない食事が多いな。私はパンをちぎって口に放り込む。
お向かいのミスティコさんは、食べ終わったのかナプキンで口元を押さえると、口を開いた。
「・・オオトリ様、もう決まったものをどうこう言っても仕方ないんですが、俺はアルケーとの婚約は認めてない、と言う事を心に留め置いて頂ければ幸いです」
「えーっと・・」
私はどう答えて良いか分からず、口ごもりながら頷くだけの返事をした。
前に私は「婚約した振りをするなら、アルケーさんが一番自然だと思う」と言う風な話をミスティコさんにはしたはずだ。あの時点でこの話は終わっているかと思ったんだけど。
「ミスティコさんは、私の相手がアルケーさんって言うのは不満なんですか?私は問題無い様に思えますけど」
「大有りですよ。無い訳無いでしょう」
ミスティコさんは「当然」と言った風に鼻を鳴らした。
私からしたら、アルケーさんにあまり短所らしきものは見当たらない。ちょっとスキンシップが過ぎる所が有るが、愛情とか親愛の表れと言われれば納得出来る・・かもしれない。
少し考えて、私はソファの背もたれに背中を預けて、眉間に皺を寄せているミスティコさんに尋ねる。
「さっき、言われていたアルケーさんが愛想が良すぎる事以外にも?」
私がそう言うと、ミスティコさんは諦めたかの様に緩く頭を振る。
その様子が「分かってない」と言われている様に見えて、ムッとしてしまう。
「だって、出会って数日なのに・・分かる訳無いですよ」
「あぁ、そうですね、確かに」
ミスティコさんは腕組みして頷いた。私の方に視線を向けると「すっかり失念しておりました」と苦笑いした。
色々有り過ぎて感覚としては一ヶ月は居た様な気になっていたが、こちらに来てまだ数日しか経ってないのだ。その感覚はミスティコさんも一緒らしい。
「あの日、目が覚めたらこの世界に来ていて・・その日からまだ数日って言うのが何だか信じられません」
私の言葉にミスティコさんは「本当に」と小さく呟き考える様な様子を見せた。視線が合うと、紫の瞳が細められた。険の有る神経質そうな雰囲気が和らぐ。
こっちの表情の方が好きなんだけどなぁ、とぼんやり思う。
「貴女と出会ってまだ数日ですが、俺は以前からオオトリ様を知っていた様な気がします」
彼の表情に見惚れていた私はミスティコさんの一言に一気に我に返る。
え?どういう意味?どうして「知っていた様な気がする」んだろうか?
私たちは文字通り、数日前まで住む世界が違っていたが、もしかして何処かで接点が有った?
もし接点が有ったとしたら、それが私が『オオトリ』に選ばれた理由かもしれない。
私を召喚したのはバシレイアー側だが、オオトリの人選に関しては少しも教えて貰っていない。『戯れ』とか『応えた』言う言葉で片付けられている。
選ばれた理由やきっかけが判れば、還る道筋も見えて来るかも。
私が期待を込めて「それってどういう意味ですか?」と尋ねる前にミスティコさんが口を開いた。
「多分、俺が歴代のオオトリ様の研究をしている所為でしょうね」
彼の言葉に私は「はぁぁ」と大きく溜息を吐く。ちょっと、いやかなり期待したのに。
確かにミスティコさんは歴代のオオトリの研究をしているから、他の神官よりオオトリに関しての造詣が深い。だから私の行動や反応に「既視感」や「親しみ」を覚えたとしても不思議じゃない。
私ががっくり肩を落としていると、ミスティコさんが「どうされました?」と声を掛けて来た。私はパタパタ両手を振る。
「えーっと・・何でも無いです。私が勝手に期待して落胆してるだけですから」
「・・もしかして、俺が何か気に障る様な事を?」
「いいえ、ミスティコさんは全然、本当に悪くないですよ」
私はもう一度、両手を振る。ミスティコさんが私に嘘が無いか探る様な視線を向ける。何だか居心地が悪くて「気にしないで下さい」と雑に言うと冷めた紅茶を一口すする。
「・・オオトリ様、その・・良い機会ですので、少し・・仮定の話をしても?」
ミスティコさんには珍しい歯切れの悪い口調だったので、カップを置き顔を上げる。ミスティコさんは腕組みをして眉間に皺を寄せ難しい顔をしていた。私は「どうぞ」と答える。
「仮定の話」って何だろう?
「これから先、北の副司祭より貴女に相応しい男が現れたらどうしますか?」
えーっと・・アルケーさんとの婚約がそんなに気に入らないんだろうか。ミスティコさんの質問の真意がいまいち分からず答えに詰まる。
アルケーさんより『相応しい男』が現れたら?
「ど、どうするって・・どうもしないです。今のままですよ」
「『トマリギ』の人数が、こちらに居る年数と関係有る可能性についてはお話しましたよね?羽を休める『トマリギ』は多い方が渡り鳥にとっては良いとは思われませんか?」
渡り鳥って私の事だよね?
ミスティコさんは私の方をじっと見詰めている。私に同意を求めている様にも見える。
「その・・ミスティコさんが言いたい事って、良い人が現れたら、アルケーさんとの婚約なんか無視して色んな人を傍に置けって言う事ですか?」
「明け透けな言い方をすると、そう言う事です。オオトリ様の理解が早くて助かります」
何でそんな意地悪な事を聞くんだろう。私は大きく溜息を吐いた。
確かに『トマリギ』は多い方が、バシレイアーでの滞在年数が短い可能性が高い、とは聞いた。
「・・そう言うのって、アルケーさんにも『トマリギ』の方にも申し訳ないです。ミスティコさんも、もし自分が『トマリギ』だったら嫌じゃないですか?」
最後の部分は、思わず険の有る言い方になってしまった。少し後悔するが、口から出たものは戻しようが無い。
気まずい空気になるかと思っていたら、ミスティコさんは、いつもよりずっとずっと低い声で肩を揺すって笑い出した。
「はは、確かに!貴女は『トマリギ』の心情をよく理解されている」
ミスティコさんは笑った所為で少し乱れたグレーの髪を耳に掛けながら「しかし、オオトリ様」と言い、口角を上げた。
「お忘れかも知れませんが、第五王子や貴族院から選出予定のトマリギはどうされるのですか?トマリギの選定を任されている身としては、その点が非常に気になります」
そ、そうだった・・。血の気が引いて、変な所の汗腺が開くのが分かった。
前にチラッと次のトマリギ候補が決まりそうだ、と言う話を耳にした様な気がする。
第五王子に至っては、現在進行形で尚且つプロポーズまでされていた。しかも二回目の面会要請が来ているんだった!
うわぁぁ・・「また会いましょう」とか気を持たせる様な事を言ったのに、私がアルケーさんと婚約(仮)した事を知ったら、感情がそのまま出てしまう王子の事だから怒り狂って文句を言いに来るかもしれない。
ふぉ、フォローどうしよう・・。先に求婚したのは第5王子だっただけに仮初とは言え、婚約したのを告げるのは非常に気まずい。
「引っ越しの為に婚約しました」とか、それはそれでアルケーさんに失礼だし、と頭を抱えたくなる。
「その・・だ、だって『王子様』ですよ?そんな高い身分の人の相手に、何処の馬の骨かも分からない私なんて不釣り合いですよ!キ、キスはしちゃいましたけど」
不釣り合い、とか言っときながら、キスの部分でえらく説得力が無くなってしまい、自分でも情けなくなる。
私の言葉にミスティコさんは呆れた様に溜息を吐く。
「第5王子は求婚までされてるんですよ?全てを承知で、ね。王子の覚悟、軽々しくお考えでは?」
ミスティコさんの言葉がぐさりと胸に刺さる。罪悪感の様な、自己嫌悪の様な気持ちで一杯になり、私は膝の上でぎゅっと拳を握った。
その様子にミスティコさんが「はぁ、困ったな」と呟く。
「あのですね、俺の名誉の為に言っておきますが、アルケーとの婚約を後悔させたくて『他の男』の話を持ち出しているとお考えかもしれませんが違いますよ」
「え?違うんですか?」
「そうですねぇ、2割位は『婚約破棄』を期待しています。ふふ」
ミスティコさんの表情からは、冗談なのか本気なのか皆目見当がつかない。
塩パンに豆のサラダ、レモンに似た形のフルーツ(でも味と食感は甘みを少なくした桃みたいだった)と温かい紅茶。二人で向かい合って朝食を摂る。
部屋には朝日が入って晴れやかだが、私とミスティコさんの間には、気の合わない上司と部下が相席してしまった様な雰囲気が漂う。気まずい沈黙の中、なるべく静かに咀嚼する。
・・最近、こんな落ち着かない食事が多いな。私はパンをちぎって口に放り込む。
お向かいのミスティコさんは、食べ終わったのかナプキンで口元を押さえると、口を開いた。
「・・オオトリ様、もう決まったものをどうこう言っても仕方ないんですが、俺はアルケーとの婚約は認めてない、と言う事を心に留め置いて頂ければ幸いです」
「えーっと・・」
私はどう答えて良いか分からず、口ごもりながら頷くだけの返事をした。
前に私は「婚約した振りをするなら、アルケーさんが一番自然だと思う」と言う風な話をミスティコさんにはしたはずだ。あの時点でこの話は終わっているかと思ったんだけど。
「ミスティコさんは、私の相手がアルケーさんって言うのは不満なんですか?私は問題無い様に思えますけど」
「大有りですよ。無い訳無いでしょう」
ミスティコさんは「当然」と言った風に鼻を鳴らした。
私からしたら、アルケーさんにあまり短所らしきものは見当たらない。ちょっとスキンシップが過ぎる所が有るが、愛情とか親愛の表れと言われれば納得出来る・・かもしれない。
少し考えて、私はソファの背もたれに背中を預けて、眉間に皺を寄せているミスティコさんに尋ねる。
「さっき、言われていたアルケーさんが愛想が良すぎる事以外にも?」
私がそう言うと、ミスティコさんは諦めたかの様に緩く頭を振る。
その様子が「分かってない」と言われている様に見えて、ムッとしてしまう。
「だって、出会って数日なのに・・分かる訳無いですよ」
「あぁ、そうですね、確かに」
ミスティコさんは腕組みして頷いた。私の方に視線を向けると「すっかり失念しておりました」と苦笑いした。
色々有り過ぎて感覚としては一ヶ月は居た様な気になっていたが、こちらに来てまだ数日しか経ってないのだ。その感覚はミスティコさんも一緒らしい。
「あの日、目が覚めたらこの世界に来ていて・・その日からまだ数日って言うのが何だか信じられません」
私の言葉にミスティコさんは「本当に」と小さく呟き考える様な様子を見せた。視線が合うと、紫の瞳が細められた。険の有る神経質そうな雰囲気が和らぐ。
こっちの表情の方が好きなんだけどなぁ、とぼんやり思う。
「貴女と出会ってまだ数日ですが、俺は以前からオオトリ様を知っていた様な気がします」
彼の表情に見惚れていた私はミスティコさんの一言に一気に我に返る。
え?どういう意味?どうして「知っていた様な気がする」んだろうか?
私たちは文字通り、数日前まで住む世界が違っていたが、もしかして何処かで接点が有った?
もし接点が有ったとしたら、それが私が『オオトリ』に選ばれた理由かもしれない。
私を召喚したのはバシレイアー側だが、オオトリの人選に関しては少しも教えて貰っていない。『戯れ』とか『応えた』言う言葉で片付けられている。
選ばれた理由やきっかけが判れば、還る道筋も見えて来るかも。
私が期待を込めて「それってどういう意味ですか?」と尋ねる前にミスティコさんが口を開いた。
「多分、俺が歴代のオオトリ様の研究をしている所為でしょうね」
彼の言葉に私は「はぁぁ」と大きく溜息を吐く。ちょっと、いやかなり期待したのに。
確かにミスティコさんは歴代のオオトリの研究をしているから、他の神官よりオオトリに関しての造詣が深い。だから私の行動や反応に「既視感」や「親しみ」を覚えたとしても不思議じゃない。
私ががっくり肩を落としていると、ミスティコさんが「どうされました?」と声を掛けて来た。私はパタパタ両手を振る。
「えーっと・・何でも無いです。私が勝手に期待して落胆してるだけですから」
「・・もしかして、俺が何か気に障る様な事を?」
「いいえ、ミスティコさんは全然、本当に悪くないですよ」
私はもう一度、両手を振る。ミスティコさんが私に嘘が無いか探る様な視線を向ける。何だか居心地が悪くて「気にしないで下さい」と雑に言うと冷めた紅茶を一口すする。
「・・オオトリ様、その・・良い機会ですので、少し・・仮定の話をしても?」
ミスティコさんには珍しい歯切れの悪い口調だったので、カップを置き顔を上げる。ミスティコさんは腕組みをして眉間に皺を寄せ難しい顔をしていた。私は「どうぞ」と答える。
「仮定の話」って何だろう?
「これから先、北の副司祭より貴女に相応しい男が現れたらどうしますか?」
えーっと・・アルケーさんとの婚約がそんなに気に入らないんだろうか。ミスティコさんの質問の真意がいまいち分からず答えに詰まる。
アルケーさんより『相応しい男』が現れたら?
「ど、どうするって・・どうもしないです。今のままですよ」
「『トマリギ』の人数が、こちらに居る年数と関係有る可能性についてはお話しましたよね?羽を休める『トマリギ』は多い方が渡り鳥にとっては良いとは思われませんか?」
渡り鳥って私の事だよね?
ミスティコさんは私の方をじっと見詰めている。私に同意を求めている様にも見える。
「その・・ミスティコさんが言いたい事って、良い人が現れたら、アルケーさんとの婚約なんか無視して色んな人を傍に置けって言う事ですか?」
「明け透けな言い方をすると、そう言う事です。オオトリ様の理解が早くて助かります」
何でそんな意地悪な事を聞くんだろう。私は大きく溜息を吐いた。
確かに『トマリギ』は多い方が、バシレイアーでの滞在年数が短い可能性が高い、とは聞いた。
「・・そう言うのって、アルケーさんにも『トマリギ』の方にも申し訳ないです。ミスティコさんも、もし自分が『トマリギ』だったら嫌じゃないですか?」
最後の部分は、思わず険の有る言い方になってしまった。少し後悔するが、口から出たものは戻しようが無い。
気まずい空気になるかと思っていたら、ミスティコさんは、いつもよりずっとずっと低い声で肩を揺すって笑い出した。
「はは、確かに!貴女は『トマリギ』の心情をよく理解されている」
ミスティコさんは笑った所為で少し乱れたグレーの髪を耳に掛けながら「しかし、オオトリ様」と言い、口角を上げた。
「お忘れかも知れませんが、第五王子や貴族院から選出予定のトマリギはどうされるのですか?トマリギの選定を任されている身としては、その点が非常に気になります」
そ、そうだった・・。血の気が引いて、変な所の汗腺が開くのが分かった。
前にチラッと次のトマリギ候補が決まりそうだ、と言う話を耳にした様な気がする。
第五王子に至っては、現在進行形で尚且つプロポーズまでされていた。しかも二回目の面会要請が来ているんだった!
うわぁぁ・・「また会いましょう」とか気を持たせる様な事を言ったのに、私がアルケーさんと婚約(仮)した事を知ったら、感情がそのまま出てしまう王子の事だから怒り狂って文句を言いに来るかもしれない。
ふぉ、フォローどうしよう・・。先に求婚したのは第5王子だっただけに仮初とは言え、婚約したのを告げるのは非常に気まずい。
「引っ越しの為に婚約しました」とか、それはそれでアルケーさんに失礼だし、と頭を抱えたくなる。
「その・・だ、だって『王子様』ですよ?そんな高い身分の人の相手に、何処の馬の骨かも分からない私なんて不釣り合いですよ!キ、キスはしちゃいましたけど」
不釣り合い、とか言っときながら、キスの部分でえらく説得力が無くなってしまい、自分でも情けなくなる。
私の言葉にミスティコさんは呆れた様に溜息を吐く。
「第5王子は求婚までされてるんですよ?全てを承知で、ね。王子の覚悟、軽々しくお考えでは?」
ミスティコさんの言葉がぐさりと胸に刺さる。罪悪感の様な、自己嫌悪の様な気持ちで一杯になり、私は膝の上でぎゅっと拳を握った。
その様子にミスティコさんが「はぁ、困ったな」と呟く。
「あのですね、俺の名誉の為に言っておきますが、アルケーとの婚約を後悔させたくて『他の男』の話を持ち出しているとお考えかもしれませんが違いますよ」
「え?違うんですか?」
「そうですねぇ、2割位は『婚約破棄』を期待しています。ふふ」
ミスティコさんの表情からは、冗談なのか本気なのか皆目見当がつかない。
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