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ドニー村
味噌汁
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「これは…」
「誰もいないね」
ドニー村に入った2人は村中を歩き回って見たが、人の気配がまるで無かった。
家は畑はそこら中にあり、特に荒らされている様子もない為、モンスターや盗賊に襲われた可能性は低いだろう。
一体この村でなにがあったのだろうか。
「すみません。どなたか居ませんか。」
音宮が近くの家の戸をコンコンとノックしながら呼びかけて見るが、返事はない。
それを村中の家に繰り返して見るが結局どの家からも人が出てくる事はなかった。
「どうする?」
「もう日も暮れてるし、流石に今から別の村を探すのは効率悪いしなぁ。仕方ないから適当な家を借りさせて貰おう。」
「うん。そうだね。」
今日の宿が決まった。
◇◇◇◇◇◇
トントントンとリズム良く食材を刻む音。
現在2人は料理をしていた。
他人の家の物を勝手に使うのは…とは思ったが、昨日からまともに食事を摂っていなかった事もあっていい加減ちゃんとした物が食べたかった。
2人が持っている食材といえば、森林で倒したオオカミの肉とそこら辺で採れた山菜やキノコの様な物。安藤が見つけた果実などだ。
一応、音宮が王都で見た図鑑に載っていた物だけを選んでいるので食べられる筈の物だ。
「音宮くんって料理も出来るんだね。」
「出来るって程じゃないから期待しないで欲しいけど…一応、一人暮らししてるからね。
自炊しないとお金足りなくなっちゃうから。」
「えっ!音宮くんって一人暮らしなの⁉︎
そんな話まったく聞いたことなかった…」
「そうだね。よく考えたら誰にも言って無かったかな。安藤さんが初めてだね。
…別に一人暮らしって言っても両親はいるよ。ただ、子供の頃から放任主義なところがあってね。自分に出来る事は自分でやれって感じでさ。親に学校に送って貰ったりとかした事もないな。幼稚園からバスとか電車使って言ってた。親よりも周りの大人が心配してくれて、幼稚園の先生なんかはバス停で毎日わざわざ俺が来るのを待っててくれてたな。」
「そうなんだね。だから音宮くんはなんでも出来ちゃうんだ…。私の親とは大違いかも。
両親の事は大好きだし、喧嘩とかもした事ないんだけどね…。ほら、私ってこんな性格だから何か決めたりするのが遅くって、家でもそんなんだから両親が過保護になってきて、私がする事になんでも「こうしなさい」「ああしなさい」て先に言うようになっちゃったんだ。本当はやってみたい部活とかもあったんだけど、親にもそれを言う事が出来なくって…ほんと駄目だよね…私。」
安藤のこの自己肯定感の低さは思ったよりも深刻かも知れないな。
一緒に行動している時も、俺の意見を聞いてばかりで自分の意見をあまり言っていない。
正直、この状態の方が扱い易くはあるのだが…なんというか、どうにも一緒に居ると居心地が悪い。
何かをやらせて自信を付けれると良いのだが…
「…ああ、そうだ。
安藤さんってなにか料理作れたりする?
2人いるんだから、一人ずつ作った方が効率いいし。」
「ええ!無理だよ、無理!
私、料理なんてお味噌汁くらいしか作った事ないし…それに…その…家族以外の人に食べて貰った事ないから…」
「そんなの俺だってそうだよ。大丈夫。
この家に味噌みたいなのあったから、それ使わせて貰おう。」
安藤の扱い方はもう慣れて来た。
良くも悪くもこっちが決めた事には出来ないなりに忠実に従うのだ。
ならば、出来る事をやらせて、俺が褒める。
これを繰り返す事で、安藤は徐々に自信を得る事ができるだろう。
とりあえずは味噌汁からだ。
徐々にレパートリーを増やして貰いゆくゆくは調理全般をやらせる。
このプランで行こう。
料理が出来上がった頃には、安藤の手がぼろぼろになっていた。
「大丈夫?ほら、手出して」
「……ほんとにごめんね。
やっぱり私、音宮くんの足引っ張ってばかりだ…」
音宮が少し目を離すと安藤はすぐ包丁で自分の手を切ってしまっていた。
そのせいで結局、料理が出来上がるまでにかなりの時間がかかったのだ。
音宮が作っていた、オオカミ肉と山菜の炒め物はとっくに冷めてしまっていた。
「安藤さんも…ほら、食べよう。
せっかく作った味噌汁が冷めちゃうよ。」
音宮はとりあえず最初に自身が作った炒め物を口にした。
まあ、可もなく不可もなくといったところか。いつも通り家で食べている味だ。
問題はこの味噌汁。
正直、あの包丁捌きを見ている限り、どう考えても料理は下手だ。
だとするとこの味噌汁が美味しい可能性がかなり低い。
だが、食べない訳にもいかない。
なぜなら先ほどから安藤がチラチラこちらの様子を伺っているからだ。
まあ、そうだろう。
自分が作った料理に相手がどういう反応をするにかは気になって当然だ。
音宮は覚悟を決めて味噌汁を口にした。
「…あっ…美味しい。」
それはお世辞ではなく、心の底から漏れた一言だった。
「ほんと!!」
「うん。これ美味しいよ。
濃さがちょうど良いっていうか…疲れれた体が癒されていく気がする。」
「なんか…ちょっと照れちゃうね///」
料理を食べ終わった2人は特にやる事もないので眠りにつく事にした。
結局、この日住人が帰ってくる事はなかった。
安藤は意外と、料理の才能があるのかもしれない。
今まで何かに挑戦した事がなかっただけで、やってみたら出来る事もあるのだろう。
今日は一つ発見ができた。
これで安藤が少しでも自信を持ってくれたら良いのだが…そう思いながら音宮は眠りに着いた。
◇◇◇◇◇◇◇
暗闇の中、動物が駆ける音がする。
白馬に乗った、甲冑を纏いし騎士。
「音宮奏、安藤桜、彼らがどうして…フェルトをあんな目に…この目で確かめ無ければ!」
リスランダ王国騎士団長
セルジール・スクライド
攻撃力S+
防御力S+
魔力S-
敏捷力S-
運A
専用スキル『希望《ホープ》』
魔術スキル『光魔法《ひかりまほう》』
魔術スキル『魔力探知《まりょくたんち》』
魔術スキル『力量探査《りきりょうけんさ》』
兵士スキル『騎士長《きしちょう》の栄光《えいこう》』
兵士スキル『剣術《けんじゅつ》』
兵士スキル『盾術《たてじゅつ》』
兵士スキル『騎術《きじゅつ》』
兵士スキル『気配察知《けはいさっち》』
リスランダ王国が誇る、騎士団長セルジールがドニー村へと向かっている。
「誰もいないね」
ドニー村に入った2人は村中を歩き回って見たが、人の気配がまるで無かった。
家は畑はそこら中にあり、特に荒らされている様子もない為、モンスターや盗賊に襲われた可能性は低いだろう。
一体この村でなにがあったのだろうか。
「すみません。どなたか居ませんか。」
音宮が近くの家の戸をコンコンとノックしながら呼びかけて見るが、返事はない。
それを村中の家に繰り返して見るが結局どの家からも人が出てくる事はなかった。
「どうする?」
「もう日も暮れてるし、流石に今から別の村を探すのは効率悪いしなぁ。仕方ないから適当な家を借りさせて貰おう。」
「うん。そうだね。」
今日の宿が決まった。
◇◇◇◇◇◇
トントントンとリズム良く食材を刻む音。
現在2人は料理をしていた。
他人の家の物を勝手に使うのは…とは思ったが、昨日からまともに食事を摂っていなかった事もあっていい加減ちゃんとした物が食べたかった。
2人が持っている食材といえば、森林で倒したオオカミの肉とそこら辺で採れた山菜やキノコの様な物。安藤が見つけた果実などだ。
一応、音宮が王都で見た図鑑に載っていた物だけを選んでいるので食べられる筈の物だ。
「音宮くんって料理も出来るんだね。」
「出来るって程じゃないから期待しないで欲しいけど…一応、一人暮らししてるからね。
自炊しないとお金足りなくなっちゃうから。」
「えっ!音宮くんって一人暮らしなの⁉︎
そんな話まったく聞いたことなかった…」
「そうだね。よく考えたら誰にも言って無かったかな。安藤さんが初めてだね。
…別に一人暮らしって言っても両親はいるよ。ただ、子供の頃から放任主義なところがあってね。自分に出来る事は自分でやれって感じでさ。親に学校に送って貰ったりとかした事もないな。幼稚園からバスとか電車使って言ってた。親よりも周りの大人が心配してくれて、幼稚園の先生なんかはバス停で毎日わざわざ俺が来るのを待っててくれてたな。」
「そうなんだね。だから音宮くんはなんでも出来ちゃうんだ…。私の親とは大違いかも。
両親の事は大好きだし、喧嘩とかもした事ないんだけどね…。ほら、私ってこんな性格だから何か決めたりするのが遅くって、家でもそんなんだから両親が過保護になってきて、私がする事になんでも「こうしなさい」「ああしなさい」て先に言うようになっちゃったんだ。本当はやってみたい部活とかもあったんだけど、親にもそれを言う事が出来なくって…ほんと駄目だよね…私。」
安藤のこの自己肯定感の低さは思ったよりも深刻かも知れないな。
一緒に行動している時も、俺の意見を聞いてばかりで自分の意見をあまり言っていない。
正直、この状態の方が扱い易くはあるのだが…なんというか、どうにも一緒に居ると居心地が悪い。
何かをやらせて自信を付けれると良いのだが…
「…ああ、そうだ。
安藤さんってなにか料理作れたりする?
2人いるんだから、一人ずつ作った方が効率いいし。」
「ええ!無理だよ、無理!
私、料理なんてお味噌汁くらいしか作った事ないし…それに…その…家族以外の人に食べて貰った事ないから…」
「そんなの俺だってそうだよ。大丈夫。
この家に味噌みたいなのあったから、それ使わせて貰おう。」
安藤の扱い方はもう慣れて来た。
良くも悪くもこっちが決めた事には出来ないなりに忠実に従うのだ。
ならば、出来る事をやらせて、俺が褒める。
これを繰り返す事で、安藤は徐々に自信を得る事ができるだろう。
とりあえずは味噌汁からだ。
徐々にレパートリーを増やして貰いゆくゆくは調理全般をやらせる。
このプランで行こう。
料理が出来上がった頃には、安藤の手がぼろぼろになっていた。
「大丈夫?ほら、手出して」
「……ほんとにごめんね。
やっぱり私、音宮くんの足引っ張ってばかりだ…」
音宮が少し目を離すと安藤はすぐ包丁で自分の手を切ってしまっていた。
そのせいで結局、料理が出来上がるまでにかなりの時間がかかったのだ。
音宮が作っていた、オオカミ肉と山菜の炒め物はとっくに冷めてしまっていた。
「安藤さんも…ほら、食べよう。
せっかく作った味噌汁が冷めちゃうよ。」
音宮はとりあえず最初に自身が作った炒め物を口にした。
まあ、可もなく不可もなくといったところか。いつも通り家で食べている味だ。
問題はこの味噌汁。
正直、あの包丁捌きを見ている限り、どう考えても料理は下手だ。
だとするとこの味噌汁が美味しい可能性がかなり低い。
だが、食べない訳にもいかない。
なぜなら先ほどから安藤がチラチラこちらの様子を伺っているからだ。
まあ、そうだろう。
自分が作った料理に相手がどういう反応をするにかは気になって当然だ。
音宮は覚悟を決めて味噌汁を口にした。
「…あっ…美味しい。」
それはお世辞ではなく、心の底から漏れた一言だった。
「ほんと!!」
「うん。これ美味しいよ。
濃さがちょうど良いっていうか…疲れれた体が癒されていく気がする。」
「なんか…ちょっと照れちゃうね///」
料理を食べ終わった2人は特にやる事もないので眠りにつく事にした。
結局、この日住人が帰ってくる事はなかった。
安藤は意外と、料理の才能があるのかもしれない。
今まで何かに挑戦した事がなかっただけで、やってみたら出来る事もあるのだろう。
今日は一つ発見ができた。
これで安藤が少しでも自信を持ってくれたら良いのだが…そう思いながら音宮は眠りに着いた。
◇◇◇◇◇◇◇
暗闇の中、動物が駆ける音がする。
白馬に乗った、甲冑を纏いし騎士。
「音宮奏、安藤桜、彼らがどうして…フェルトをあんな目に…この目で確かめ無ければ!」
リスランダ王国騎士団長
セルジール・スクライド
攻撃力S+
防御力S+
魔力S-
敏捷力S-
運A
専用スキル『希望《ホープ》』
魔術スキル『光魔法《ひかりまほう》』
魔術スキル『魔力探知《まりょくたんち》』
魔術スキル『力量探査《りきりょうけんさ》』
兵士スキル『騎士長《きしちょう》の栄光《えいこう》』
兵士スキル『剣術《けんじゅつ》』
兵士スキル『盾術《たてじゅつ》』
兵士スキル『騎術《きじゅつ》』
兵士スキル『気配察知《けはいさっち》』
リスランダ王国が誇る、騎士団長セルジールがドニー村へと向かっている。
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