11 / 68
カルチア森林
安藤の行方
しおりを挟む
ガサガサと草木をかき分け尾行を続ける。
安藤は相変わらずドジで、移動中何回も転んでいる。
この方角は、王都に向かっているわけではないな。
どこかで待ち合わせをしているのか?
だとしたら、いったいどのタイミングで決めた。
油断した…何も出来ない奴だと油断していたが、不意を突かれてしまうとは…
その後も暫く歩いていると、きれいな水が流れている小川に着いた。
ここか
音宮はより一層警戒を強め、いつでも迎撃できる準備を整える。
裏切者は上手く使えばこちらの居場所を悟らせない強力な武器になる。この俺を裏切ったのだ。利用させてもらうぞ。
しかし、いくら警戒しようともなにも起きない。
何故だ…そう思っていると安藤が突如衣服を脱ぎだした。
そこでようやく音宮は安藤の目的に気が付いたのだ。
ああ…風呂に入りたかったのか
安藤が衣服を丁寧に畳み、岩の上に置いて水浴びをする。
その体は一糸纏わぬ姿となっている。
音宮はその姿をがっつり覗いていた。
別に自分から積極的に覗きに行くような趣味はないが、音宮とて健全な男子高校生だ。見れるものなら見るに決まっているし、ましてや覗きはバレていないのだ。
いざとなればスキルで遠くに逃げればいい。
覗かない理由がなかった。
へ~、大人しそうな感じでいつも肌の露出は少なかったから気付かなかったが、なかなかいい体してんな。
顔立ちもよく見れば十分可愛い部類に入る。
俺の見立てではクラスでもかなり上位だな。
胸はあまりないが、スレンダーな体つきでいわゆるモデル体型というやつだろう。
俯いてるから小さく見えたが、身長も結構あるんじゃないか?
160センチはありそうだな。
てか、安藤の奴、水浴びなんて寒くないのか?
最初から素直に言えばお湯くらい用意できたってのに
そんな事を考えながら木の枝に腰かけて、優雅に覗きをしていると安藤にモンスターが近付いていることに気付いた。
しまった。安藤の方ばかり見ていたせいで接近に気付くのが遅れた。
豚のような顔に大きな体躯、あれは…オークか
安藤を発見し、発情した様だ。かなり興奮していることが伝わって来る。
ーーーー間に合うか!
一瞬の事で、頭が回らなかったため自分自身をオークの頭上に転移させる。
安藤side
音宮くんに黙って出てきちゃったけど大丈夫かなぁ
お風呂に入りたいだなんて、恥ずかしくて言えないよ
我儘だって思われるのも嫌だし
安藤を決意を固め、一人で入浴に向かうことを決意した。
場所はこの森に入ってから何回か試しにスキルを使っていた時に見つけた。
奇麗な水が流れている場所があったのでそこなら大丈夫そうだ。
この森を一人で歩くのは怖いけど、いつまでも音宮に頼っている訳にもいかない。
そう思っていた安藤は1人で行くことにしたのだ。
音宮が起きていることに気付かずに。
川に着くまでの道中はずっとスキル「視点変更」を使っていた。
先に見つければ、逃げ切ることくらいは出来る筈だと思っていたからだ。戦いになれば勝ち目がない事くらいは理解しているつもりだ。
そんな愚かなことはしない。
臆病な性格も相まってか、川に着くまでモンスターとは一度も遭遇しなかった。
ようやく川に辿り着くと、なんだか達成感が湧いてきて気分が上がった。
この世界にきて初めて一人でこなす事が出来たのだ。無理もない。
外で服を脱ぐのにはなかなか抵抗があったが、そんなことを言っていられる状況でもなく、それよりも早く水を浴びたい気持ちの方が勝ったのだ。
水は冷たいが汗が流されていく感覚がある。
ああ…気持ちいい。
ここで完全に警戒を解いてしまったのが間違いだった。
その後も普通に入浴を楽しんでしまっていた。
スキルを使う事も忘れて。
荒い吐息に気が付くと、巨大な人型の豚のようなモンスターがこちらを見つめている。
舐めまわすようにじろじろと体を眺められた時、本能的に気付いた。
私…このモンスターに犯されるんだ。
一歩ずつオークが近付いてくる。
足が竦んで動くことも出来ない。
その手が私を捉えようとしてくる。
ーーーーーー音宮くん!助けて!
心の中でそう願った時、水しぶきと共に巨体が吹き飛ばされる音がした。
なにも起きない…
そう思い目を開けると目の前にいたのは音宮奏だった。
音宮side
オークを蹴りによって弾き飛ばした音宮は全く別のことに関心を持っていた。
ステータスとやらがいまいちよくわかっていなかったがこういう事か。
俺自身の身体能力が上がっているようだ。普通の人間が蹴ったくらいでオークを蹴り飛ばす事は出来ないだろう。これは使える。転移の攻撃方法だと、質量の大きいものを上から落とすくらいしか出来ないと思っていたが、俺自身が相手の目の前に転移をすれば、それなりの威力の攻撃をすることが出来るじゃないか!
まてよ…それなら…
「音宮くん!前!」
安藤の声でオークの方を見ると、こちらに向かって飛びかかろうとしている。
丁度いいな。
安藤がオークの存在を伝えた後も、音宮はその場に立ったままでなにも行動を起こそうとしない。
相手はどんどん加速し近付いてくる。
なんで、前みたいに遠くに飛ばさないの?
まさか、スキルが使えなくなったとか…
音宮君が危ない!
「音宮くん!」
「大丈夫だよ、すぐ終わるから」
そう言いながらこちらに振り返った音宮の目には何の不安もなく、自分が勝つという事がわかっている感じだった。
音宮が急に体を捻り、回し蹴りを行おうとしている。
だが、このタイミングでは確実に当たらないのでは…
そう思っていたが、音宮が蹴りを放つと同時に丁度いいタイミングでオークがその場に現れ、見事に回し蹴りが直撃し、近くの木まで吹き飛ばされ、気を失った。
「すごい…音宮くん!やったね。」
目の前で起きた光景に興奮を隠せなかった安藤が音宮に抱き着く。
「ありがとう、安藤さん。
…あと怒らないで聞いて欲しいんだけど、…服着たら」
暫く音宮に言われたことに理解が追い付かなかったが、自分の姿を改めてみる事で自覚すると同時に、頬を赤く染め声にならない叫び声と共に音宮に向かいビンタした。
ビンタは見事に回避されてしまった。
なんだか釈然としない。
安藤は相変わらずドジで、移動中何回も転んでいる。
この方角は、王都に向かっているわけではないな。
どこかで待ち合わせをしているのか?
だとしたら、いったいどのタイミングで決めた。
油断した…何も出来ない奴だと油断していたが、不意を突かれてしまうとは…
その後も暫く歩いていると、きれいな水が流れている小川に着いた。
ここか
音宮はより一層警戒を強め、いつでも迎撃できる準備を整える。
裏切者は上手く使えばこちらの居場所を悟らせない強力な武器になる。この俺を裏切ったのだ。利用させてもらうぞ。
しかし、いくら警戒しようともなにも起きない。
何故だ…そう思っていると安藤が突如衣服を脱ぎだした。
そこでようやく音宮は安藤の目的に気が付いたのだ。
ああ…風呂に入りたかったのか
安藤が衣服を丁寧に畳み、岩の上に置いて水浴びをする。
その体は一糸纏わぬ姿となっている。
音宮はその姿をがっつり覗いていた。
別に自分から積極的に覗きに行くような趣味はないが、音宮とて健全な男子高校生だ。見れるものなら見るに決まっているし、ましてや覗きはバレていないのだ。
いざとなればスキルで遠くに逃げればいい。
覗かない理由がなかった。
へ~、大人しそうな感じでいつも肌の露出は少なかったから気付かなかったが、なかなかいい体してんな。
顔立ちもよく見れば十分可愛い部類に入る。
俺の見立てではクラスでもかなり上位だな。
胸はあまりないが、スレンダーな体つきでいわゆるモデル体型というやつだろう。
俯いてるから小さく見えたが、身長も結構あるんじゃないか?
160センチはありそうだな。
てか、安藤の奴、水浴びなんて寒くないのか?
最初から素直に言えばお湯くらい用意できたってのに
そんな事を考えながら木の枝に腰かけて、優雅に覗きをしていると安藤にモンスターが近付いていることに気付いた。
しまった。安藤の方ばかり見ていたせいで接近に気付くのが遅れた。
豚のような顔に大きな体躯、あれは…オークか
安藤を発見し、発情した様だ。かなり興奮していることが伝わって来る。
ーーーー間に合うか!
一瞬の事で、頭が回らなかったため自分自身をオークの頭上に転移させる。
安藤side
音宮くんに黙って出てきちゃったけど大丈夫かなぁ
お風呂に入りたいだなんて、恥ずかしくて言えないよ
我儘だって思われるのも嫌だし
安藤を決意を固め、一人で入浴に向かうことを決意した。
場所はこの森に入ってから何回か試しにスキルを使っていた時に見つけた。
奇麗な水が流れている場所があったのでそこなら大丈夫そうだ。
この森を一人で歩くのは怖いけど、いつまでも音宮に頼っている訳にもいかない。
そう思っていた安藤は1人で行くことにしたのだ。
音宮が起きていることに気付かずに。
川に着くまでの道中はずっとスキル「視点変更」を使っていた。
先に見つければ、逃げ切ることくらいは出来る筈だと思っていたからだ。戦いになれば勝ち目がない事くらいは理解しているつもりだ。
そんな愚かなことはしない。
臆病な性格も相まってか、川に着くまでモンスターとは一度も遭遇しなかった。
ようやく川に辿り着くと、なんだか達成感が湧いてきて気分が上がった。
この世界にきて初めて一人でこなす事が出来たのだ。無理もない。
外で服を脱ぐのにはなかなか抵抗があったが、そんなことを言っていられる状況でもなく、それよりも早く水を浴びたい気持ちの方が勝ったのだ。
水は冷たいが汗が流されていく感覚がある。
ああ…気持ちいい。
ここで完全に警戒を解いてしまったのが間違いだった。
その後も普通に入浴を楽しんでしまっていた。
スキルを使う事も忘れて。
荒い吐息に気が付くと、巨大な人型の豚のようなモンスターがこちらを見つめている。
舐めまわすようにじろじろと体を眺められた時、本能的に気付いた。
私…このモンスターに犯されるんだ。
一歩ずつオークが近付いてくる。
足が竦んで動くことも出来ない。
その手が私を捉えようとしてくる。
ーーーーーー音宮くん!助けて!
心の中でそう願った時、水しぶきと共に巨体が吹き飛ばされる音がした。
なにも起きない…
そう思い目を開けると目の前にいたのは音宮奏だった。
音宮side
オークを蹴りによって弾き飛ばした音宮は全く別のことに関心を持っていた。
ステータスとやらがいまいちよくわかっていなかったがこういう事か。
俺自身の身体能力が上がっているようだ。普通の人間が蹴ったくらいでオークを蹴り飛ばす事は出来ないだろう。これは使える。転移の攻撃方法だと、質量の大きいものを上から落とすくらいしか出来ないと思っていたが、俺自身が相手の目の前に転移をすれば、それなりの威力の攻撃をすることが出来るじゃないか!
まてよ…それなら…
「音宮くん!前!」
安藤の声でオークの方を見ると、こちらに向かって飛びかかろうとしている。
丁度いいな。
安藤がオークの存在を伝えた後も、音宮はその場に立ったままでなにも行動を起こそうとしない。
相手はどんどん加速し近付いてくる。
なんで、前みたいに遠くに飛ばさないの?
まさか、スキルが使えなくなったとか…
音宮君が危ない!
「音宮くん!」
「大丈夫だよ、すぐ終わるから」
そう言いながらこちらに振り返った音宮の目には何の不安もなく、自分が勝つという事がわかっている感じだった。
音宮が急に体を捻り、回し蹴りを行おうとしている。
だが、このタイミングでは確実に当たらないのでは…
そう思っていたが、音宮が蹴りを放つと同時に丁度いいタイミングでオークがその場に現れ、見事に回し蹴りが直撃し、近くの木まで吹き飛ばされ、気を失った。
「すごい…音宮くん!やったね。」
目の前で起きた光景に興奮を隠せなかった安藤が音宮に抱き着く。
「ありがとう、安藤さん。
…あと怒らないで聞いて欲しいんだけど、…服着たら」
暫く音宮に言われたことに理解が追い付かなかったが、自分の姿を改めてみる事で自覚すると同時に、頬を赤く染め声にならない叫び声と共に音宮に向かいビンタした。
ビンタは見事に回避されてしまった。
なんだか釈然としない。
29
お気に入りに追加
1,829
あなたにおすすめの小説
【☆完結☆】転生箱庭師は引き籠り人生を送りたい
udonlevel2
ファンタジー
昔やっていたゲームに、大型アップデートで追加されたソレは、小さな箱庭の様だった。
ビーチがあって、畑があって、釣り堀があって、伐採も出来れば採掘も出来る。
ビーチには人が軽く住めるくらいの広さがあって、畑は枯れず、釣りも伐採も発掘もレベルが上がれば上がる程、レアリティの高いものが取れる仕組みだった。
時折、海から流れつくアイテムは、ハズレだったり当たりだったり、クジを引いてる気分で楽しかった。
だから――。
「リディア・マルシャン様のスキルは――箱庭師です」
異世界転生したわたくし、リディアは――そんな箱庭を目指しますわ!
============
小説家になろうにも上げています。
一気に更新させて頂きました。
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
石しか生成出来ないと追放されましたが、それでOKです!
udonlevel2
ファンタジー
夏祭り中に異世界召喚に巻き込まれた、ただの一般人の桜木ユリ。
皆がそれぞれ素晴らしいスキルを持っている中、桜木の持つスキルは【石を出す程度の力】しかなく、余りにも貧相なそれは皆に笑われて城から金だけ受け取り追い出される。
この国ではもう直ぐ戦争が始まるらしい……。
召喚された3人は戦うスキルを持っていて、桜木だけが【石を出す程度の能力】……。
確かに貧相だけれど――と思っていたが、意外と強いスキルだったようで!?
「こうなったらこの国を抜け出して平和な国で就職よ!」
気合いを入れ直した桜木は、商業ギルド相手に提案し、国を出て違う場所で新生活を送る事になるのだが、辿り着いた国にて、とある家族と出会う事となる――。
★暫く書き溜めが結構あるので、一日三回更新していきます! 応援よろしくお願いします!
★カクヨム・小説家になろう・アルファポリスで連載中です。
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
ハズレスキルがぶっ壊れなんだが? ~俺の才能に気付いて今さら戻って来いと言われてもな~
島風
ファンタジー
とある貴族の次男として生まれたアルベルトは魔法の才能がないと蔑まれ、冷遇されていた。 そして、16歳のときに女神より贈られる天恵、才能魔法 が『出来損ない』だと判明し、家を追放されてしまう。
「この出来損ない! 貴様は追放だ!!」と実家を追放されるのだが……『お前らの方が困ると思うのだが』構わない、実家に戻るくらいなら辺境の地でたくましく生き抜ぬこう。 冷静に生きるアルだった……が、彼のハズレスキルはぶっ壊れだった。。
そして唯一の救いだった幼馴染を救い、大活躍するアルを尻目に没落していく実家……やがて毎日もやしを食べて生活することになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる