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3年生
決定
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休日、僕とエチカは再び王宮に呼び出された。
客間にはフィオーネと数人の王宮騎士が居て、ロセウムやアズールの姿もあった。
事情聴取の時と同じく、机を挟んだ向かいのソファにフィオーネ、ロセウム、アズールが座っている。
エチカは僕の隣に座り、2対3で向き合っている状態だ。
「犯人たちの処分が決定しました。犯人の内、イェルグとヤンは死刑。その他は無期限の禁錮刑となります」
ロセウム淡々とした口調で言った。
「ちょっと待ってください。いくらなんでも、罪が重すぎませんか?」
僕はロセウムに抗議した。エチカも隣で青い顔をしている。
平和で治安の良いディクショニア王国では、いまだ死刑は出たことがない。
無期限の禁錮刑にしても、稀に起こる残虐な殺人犯や連続殺人犯にしか適用されたことがないはずだ。
僕の様子に、フィオーネが心配そうな顔を向けた。
「マリス、君は被害者じゃないか。どうして犯人を庇うような事を言うんだ」
「たしかに僕は被害者です。でも、だからといって重すぎる刑を望んではいません」
「ぼくも、さすがにやりすぎだと思います」
「エチカまで……」
僕とエチカの意見に、向かいの3人は難しい顔をした。
「しかしこれは、陛下が最終的に下した決定です。覆すことは難しいかと」
ロセウムが低い声で言った。この国の刑罰は、一度王宮騎士たちで話し合った後、国王の最終判断により決められる。
一度騎士たちで話し合って出した結論を国王がチェックする、という形なので、やはり変更したいとなると、かなりの労力が必要となるのだ。
国王が納得するような証拠等も必要になるだろう。
「いいかいマリス、彼らはただの誘拐犯ではないんだよ。身元もはっきりしていないような身分のものが、神子と伯爵家次男を誘拐し、暴行したんだ」
フィオーネは、僕たちを説得するような低いトーンで言った。
だんだんと重くなってくる空気に、ロセウムが咳払いを入れる。
「マリス様、エチカ様。とりあえず今日は報告のために集まってもらいました。思うところはあるかもしれません。
もし何かありましたら、私のところに来てください」
「わかりました……あの、少しでいいので犯人たちと話してもいいですか?」
「マリス様が構わないのであれば許可します。しかし、危険ですのでアズールをつけさせます」
「はい。許可してくださりありがとうございます」
エチカは先に帰るとのことで、僕はアズールと共に犯人たちの場所に向かうことになった。
王宮の庭を出て、かなりの距離を歩いた。離れの建物が見えてきて、中には入らず裏にまわる。
地面には金属の扉のようなものがついていた。
アズールがその扉を開けると、地下へと続く階段が見えた。
「この中にいます。暗くて狭い空間となりますが、大丈夫ですか?」
「大丈夫です」
王宮の地下にある牢獄は、暗くてじめじめしていて、少しだけ洞窟の環境と似ている気がする。
暗くて静かで、聞こえるのは微かな呼吸音と、金属の擦れる音だけだった。
階段からは一直線に廊下が伸びており、独房が向かい合わせでたくさん並べられている。
独房の中は、両サイドは壁で仕切られているが廊下側は鉄格子になっており、廊下から中の様子が見えるようになっていた。
アズールが案内した独房の中に、右奥で小さく丸まっている見覚えのある人物を見つけた。
「アル……」
僕の声にぴくりと肩が反応する。
「アズール様。少しだけでいいので、アルと2人で話してもいいですか?」
「本来ならそういう訳にはいかないのですが……私もそろそろ仕事に戻らなくてはならないんです。なので、代わりの人を呼んできます」
暗い地下の中だが、アズールに後光が差して見えた。
「すみません。本当にありがとうございます!」
「いえいえ、そんな。頭を上げてください。不本意ですけど他に仕事があるので。不本意ですけど。代わりの人は10分後くらいに来ます」
アズールは僕を置いて地上に戻っていった。
「アル」
もう一度アルに呼びかけると、アルはゆらりと顔を上げた。
「マリス……」
「アル、君のこと……ううん。君の仲間も。僕が絶対に死なせたりしないから」
アルは、ゆっくりと立ち上がってふらふらしながら鉄格子の側まで来た。
「ごめんなさい」
アルが震えた声で呟いた。僕は格子の隙間から手を伸ばして、アルの冷たい頬に触れた。
「ちゃんと罪を償ってほしいんだ。僕も一緒に、アスムベルク家の行った罪を償うから」
アルの両手を僕の両手で包み込む。アルの冷たい体に少しでも自分の体温を分けたかった。
「まだ父の元にいる奴隷たちも解放する。だから、希望だけは捨てないで……それだけ、伝えたかったんだ」
「はい……」
僕の言葉に頷くアルの赤い髪の毛が揺れ、ルビー色の瞳が僕を見つめた。
この顔はどこかで見たことがある。
この国では珍しい赤い髪に、燃えるようなルビー色の瞳。
「ま、まさか……」
「あぁ、そのまさかだ」
コツコツと足音が響く。背後からグランの声が聞こえた。
後ろを振り向く。グランは、真っ赤な髪を揺らし、ルビー色の瞳で僕を見つめていた。
客間にはフィオーネと数人の王宮騎士が居て、ロセウムやアズールの姿もあった。
事情聴取の時と同じく、机を挟んだ向かいのソファにフィオーネ、ロセウム、アズールが座っている。
エチカは僕の隣に座り、2対3で向き合っている状態だ。
「犯人たちの処分が決定しました。犯人の内、イェルグとヤンは死刑。その他は無期限の禁錮刑となります」
ロセウム淡々とした口調で言った。
「ちょっと待ってください。いくらなんでも、罪が重すぎませんか?」
僕はロセウムに抗議した。エチカも隣で青い顔をしている。
平和で治安の良いディクショニア王国では、いまだ死刑は出たことがない。
無期限の禁錮刑にしても、稀に起こる残虐な殺人犯や連続殺人犯にしか適用されたことがないはずだ。
僕の様子に、フィオーネが心配そうな顔を向けた。
「マリス、君は被害者じゃないか。どうして犯人を庇うような事を言うんだ」
「たしかに僕は被害者です。でも、だからといって重すぎる刑を望んではいません」
「ぼくも、さすがにやりすぎだと思います」
「エチカまで……」
僕とエチカの意見に、向かいの3人は難しい顔をした。
「しかしこれは、陛下が最終的に下した決定です。覆すことは難しいかと」
ロセウムが低い声で言った。この国の刑罰は、一度王宮騎士たちで話し合った後、国王の最終判断により決められる。
一度騎士たちで話し合って出した結論を国王がチェックする、という形なので、やはり変更したいとなると、かなりの労力が必要となるのだ。
国王が納得するような証拠等も必要になるだろう。
「いいかいマリス、彼らはただの誘拐犯ではないんだよ。身元もはっきりしていないような身分のものが、神子と伯爵家次男を誘拐し、暴行したんだ」
フィオーネは、僕たちを説得するような低いトーンで言った。
だんだんと重くなってくる空気に、ロセウムが咳払いを入れる。
「マリス様、エチカ様。とりあえず今日は報告のために集まってもらいました。思うところはあるかもしれません。
もし何かありましたら、私のところに来てください」
「わかりました……あの、少しでいいので犯人たちと話してもいいですか?」
「マリス様が構わないのであれば許可します。しかし、危険ですのでアズールをつけさせます」
「はい。許可してくださりありがとうございます」
エチカは先に帰るとのことで、僕はアズールと共に犯人たちの場所に向かうことになった。
王宮の庭を出て、かなりの距離を歩いた。離れの建物が見えてきて、中には入らず裏にまわる。
地面には金属の扉のようなものがついていた。
アズールがその扉を開けると、地下へと続く階段が見えた。
「この中にいます。暗くて狭い空間となりますが、大丈夫ですか?」
「大丈夫です」
王宮の地下にある牢獄は、暗くてじめじめしていて、少しだけ洞窟の環境と似ている気がする。
暗くて静かで、聞こえるのは微かな呼吸音と、金属の擦れる音だけだった。
階段からは一直線に廊下が伸びており、独房が向かい合わせでたくさん並べられている。
独房の中は、両サイドは壁で仕切られているが廊下側は鉄格子になっており、廊下から中の様子が見えるようになっていた。
アズールが案内した独房の中に、右奥で小さく丸まっている見覚えのある人物を見つけた。
「アル……」
僕の声にぴくりと肩が反応する。
「アズール様。少しだけでいいので、アルと2人で話してもいいですか?」
「本来ならそういう訳にはいかないのですが……私もそろそろ仕事に戻らなくてはならないんです。なので、代わりの人を呼んできます」
暗い地下の中だが、アズールに後光が差して見えた。
「すみません。本当にありがとうございます!」
「いえいえ、そんな。頭を上げてください。不本意ですけど他に仕事があるので。不本意ですけど。代わりの人は10分後くらいに来ます」
アズールは僕を置いて地上に戻っていった。
「アル」
もう一度アルに呼びかけると、アルはゆらりと顔を上げた。
「マリス……」
「アル、君のこと……ううん。君の仲間も。僕が絶対に死なせたりしないから」
アルは、ゆっくりと立ち上がってふらふらしながら鉄格子の側まで来た。
「ごめんなさい」
アルが震えた声で呟いた。僕は格子の隙間から手を伸ばして、アルの冷たい頬に触れた。
「ちゃんと罪を償ってほしいんだ。僕も一緒に、アスムベルク家の行った罪を償うから」
アルの両手を僕の両手で包み込む。アルの冷たい体に少しでも自分の体温を分けたかった。
「まだ父の元にいる奴隷たちも解放する。だから、希望だけは捨てないで……それだけ、伝えたかったんだ」
「はい……」
僕の言葉に頷くアルの赤い髪の毛が揺れ、ルビー色の瞳が僕を見つめた。
この顔はどこかで見たことがある。
この国では珍しい赤い髪に、燃えるようなルビー色の瞳。
「ま、まさか……」
「あぁ、そのまさかだ」
コツコツと足音が響く。背後からグランの声が聞こえた。
後ろを振り向く。グランは、真っ赤な髪を揺らし、ルビー色の瞳で僕を見つめていた。
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