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さぁ、帰りましょう
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オネェ言葉がバレてしまったシオンは、何というか開き直っていた。
てへ、と可愛らしく言うものの、イケメンだから何となく似合っているのがどことなく悔しかったりする。だが、普通のオッサンがこれをやったとして、恐らく気持ち悪い、という感想しかないだろう。
「……で、さっきの爪無事?」
「あぁ、そういえばあの魔獣の爪、魔水晶のような不思議な材質でしたわね。破壊した時ガラスが割れたような音がしておりましたし」
ひとしきり新人をビビらせて『口外しません』と制約魔術でしっかり口止めをして、魔物のところへと歩いていくシオン。
余程魔獣の素材が嬉しいんだろうなぁ、とフローリアはのほほんとしているのだが、あの素材にどれだけの価値があるのだろう?とくびをかしげている。
「閣下、あの爪も素材として収集対象なのですか?」
「そう、あれって結構面白い素材だと思わない?」
「……面白い、ですか……。なるほど」
シオンの言葉にふむふむ、と何か納得したように頷いているフローリアを見て、ラケルはそっとアルウィンに近寄っていく。
あの二人の相性の良さは半端ないから、これは是非ともシオンの嫁にフローリアが欲しい。シオンだって満更ではないだろうし、フローリアも嫌そうな雰囲気はない。
必要なのはアルウィンの許可だし、婿が欲しいと言われればラケルやらほかの使用人たちが総動員で、シオンの尻を思いきり叩いて促すだけだ、と考えて『そうだ、婿入りという手があるか!』とラケルは改めて思い直す。
「ねぇ団長~」
満面の笑顔が胡散臭すぎるラケルを、アルウィンはぎろりと睨んだ。そして、一言告げる。
「殺すぞ」
「物騒ですね!?」
「どうせうちの子くれとか言うんだろうが!やらんわ!」
ちなみにこれは小声の会話。
本人たちは知らないが、聞こえる位置に新人たちがいる。ニックは『あの二人確かにお似合いだよなぁ』と考えているのだが、どこからバレたのかアルウィンに睨まれて妙な悲鳴が漏れた。
娘に関しては容赦ない、というか本物の娘馬鹿であるアルウィンなのだから、そんなこと考えようもんならどこからともなく思考回路は筒抜けなのだ。
大体は、考えている人の顔に書いているからモロバレなのだが。
「でも、あの二人って色んな意味で最強夫婦になりそう、っていいますか……」
「いややらん、駄目だ」
「団長、結果的に王太后さまの思い通りになるのは癪だとは思いますが、フローリア様の幸せのために」
「その結果的に、があるから余計に嫌なんだよアホ!あと、うちの可愛い娘をそう簡単にやるとかやらないとか、今ここで判断できるか!」
ぎゃんぎゃんと騒いでいるアルウィンの様子に、さすがにフローリアも何があったのかとそちらを見る。フローリアの視線を追いかけて、シオンもそちらを向いた。
自分とシオン以外は何やら固まって会話をしているから、フローリアは少しだけそわそわしてしまう。
「何を話しているんでしょう……」
「アルウィンったら、何かやかましいわね。何言ってんのかしら」
ひょいひょいと魔獣の爪を拾い、手元に収納魔法をぱっと出現させて、亜空間に投げ込んでいく。
それを見たフローリアは、ぱっと顔を輝かせた。収納魔法自体をあまり見たことがなかったこともあり、これにはとんでもなくフローリアは興味津々だったようだ。
「公爵閣下、その魔法は?」
「え?」
「わたくし、その魔法を見たことがないんですの!」
「あれ、フローリア嬢これ使えない?収納魔法なんだけど」
「収納魔法……」
そんな魔法が……!と、顔を輝かせるフローリアに、シオンの方が思わず驚いてしまった。
まさか、こんな魔法で感激されるだなんて思っていなかったのだ。
収納魔法自体、使うことは難易度は高くない。しかし使うための術式を組み上げることが、とてつもなく難しいのだ。
「……これくらいなら、教えてあげるけど」
「まぁ……っ、閣下、よろしいのですか!?」
更に目をキラキラ輝かせながらフローリアは問いかけるが、迷うことなくシオンは首を縦に振る。こんなにも好奇心旺盛なら、それはもう可愛くて仕方ないというもの。勉強熱心な子は勿論シオンは大好きだし、それが魔法なら尚更。
おまけに、魔獣に対しても恐怖心がなく……いや、恐怖心がフローリアに全く無いわけではないのだろうが、自分から打開策を提案・発見して、思いきり突っ込んでいく戦闘スタイル。しかも部位破壊を的確に行える実力の持ち主。
「勿論、断る理由なんてな」
「却下ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「……やっかましい……」
恐るくシオンが続けたかったのは『断る理由なんてない』だし、それに対してお願いします、と言おうとしたフローリアだったが、勢いよくやってきた滑り込みお邪魔マンと化したアルウィンにより邪魔された。シオンの言葉を遠慮なく遮ったアルウィンは、己の背後にフローリアを隠すようにしてシオンの前に立ちはだかる。
「お、お父様?」
「フローリア、魔法ならお父様が教えてやろう!何なら魔術師団長に頼んでやろう、なっ!」
「魔術師団長に魔法教えたのアタシよ、おバカさん」
「くっそぉ!!」
「あの、えっと」
置いてけぼりだなぁ、と考えているフローリアだが、ひょっこりとやってきたニックから問いかけられ、はて、と首を傾げた。
「シェリアスルーツ令嬢は、魔法を習いたいのか?」
「え?えぇ、だって収納魔法は便利ですもの」
にこ、と微笑んで迷いなく頷き、フローリアの返答に『駄目だー!!』と叫んでいるアルウィンだが、ラケルやセルジュは思う。
変な輩に渡すくらいなら、もう本当にシオンが相手で良いんじゃなかろうか、と。
王太后の問題はあるにせよ、そんなことよりもミハエルが『側妃に!』とか言ってくる方が面倒ではないだろうか。今、王太后は側妃制度を都合よく思い出していないようだから、言い出す前に手を打ってしまえばいい。
むしろ、フローリアとシオンならどうにかして、王太后の問題を解決できそうな気がしなくもない、というのはアルウィン以外の意見の総意であるのだが、当のアルウィン本人もそれが一番いいのは理解している。
そう、理解しているが、親心として嫌すぎるというか何というか、嫌なものは嫌だ、という感情が大きすぎて、どうしようもないのだ。
「んじゃ習ったら良いんじゃないかな、って俺はおも、って……あの、団長、本人の意思が大切なんじゃないかな、って思うわけなんです!!」
ニックのあまりの必死さに、ほんの少しだけアルウィンの殺気が霧散した。本人の意思は確かに大切だ、と思い直してアルウィンは、うん、とようやく頷いた。
「……まぁ、確かに」
「団長、何か今にも死にそうな顔になってますけど」
「セルジュ、うるせぇ」
「お父様、公爵閣下に魔法を習ってはいけませんか?」
「うぐっ……」
セルジュには文句を言うが、愛する娘から魔法を習うことに関して問われれば、嫌だと言いたいけれど、言えない。
断腸の思い、という言葉はきっとここで使うのか、とアルウィンが悩んでいると、ラケルがそっと助け舟を出した。
「まぁまぁ、ここで決めなくても大丈夫なんじゃないですかね?」
「ラケル殿……!」
後に、アルウィンはこの時のラケルを『神かと思った』と言っている。
魔法の習得、という口実の出会いの場を設けることを後回しにしただけだが、アルウィンにとっては可愛い娘がこれ以上シオンの隣に並んでいるのを見たくはなかった。
「ほら皆様、帰りましょう。魔獣の死骸は……燃やすか」
ラケルは己の得意な炎魔法を展開させ、立ちっぱなしで放置されていた魔獣の死骸をあっという間に燃やしていく。
炎の強さを調節し、最大火力で勢いよく燃やしていけば、さらさらと燃やし終わった後の灰が舞っていった。
「こんなにも炎の温度を上げられるのですね……」
これにもフローリアは感心し、『学ぶことが沢山ですわ!』と目を輝かせながら、皆揃って馬を待機させていた場所へと戻って行った。
この後、言うまでもなく帰ってからシオンとアルウィンが盛大な口喧嘩をしたことで、ルアネが招集されてしまい、アルウィンとシオンが揃って叱られる、という貴重な光景を見れることになるのだが、もう少しだけ後の話である。
てへ、と可愛らしく言うものの、イケメンだから何となく似合っているのがどことなく悔しかったりする。だが、普通のオッサンがこれをやったとして、恐らく気持ち悪い、という感想しかないだろう。
「……で、さっきの爪無事?」
「あぁ、そういえばあの魔獣の爪、魔水晶のような不思議な材質でしたわね。破壊した時ガラスが割れたような音がしておりましたし」
ひとしきり新人をビビらせて『口外しません』と制約魔術でしっかり口止めをして、魔物のところへと歩いていくシオン。
余程魔獣の素材が嬉しいんだろうなぁ、とフローリアはのほほんとしているのだが、あの素材にどれだけの価値があるのだろう?とくびをかしげている。
「閣下、あの爪も素材として収集対象なのですか?」
「そう、あれって結構面白い素材だと思わない?」
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あの二人の相性の良さは半端ないから、これは是非ともシオンの嫁にフローリアが欲しい。シオンだって満更ではないだろうし、フローリアも嫌そうな雰囲気はない。
必要なのはアルウィンの許可だし、婿が欲しいと言われればラケルやらほかの使用人たちが総動員で、シオンの尻を思いきり叩いて促すだけだ、と考えて『そうだ、婿入りという手があるか!』とラケルは改めて思い直す。
「ねぇ団長~」
満面の笑顔が胡散臭すぎるラケルを、アルウィンはぎろりと睨んだ。そして、一言告げる。
「殺すぞ」
「物騒ですね!?」
「どうせうちの子くれとか言うんだろうが!やらんわ!」
ちなみにこれは小声の会話。
本人たちは知らないが、聞こえる位置に新人たちがいる。ニックは『あの二人確かにお似合いだよなぁ』と考えているのだが、どこからバレたのかアルウィンに睨まれて妙な悲鳴が漏れた。
娘に関しては容赦ない、というか本物の娘馬鹿であるアルウィンなのだから、そんなこと考えようもんならどこからともなく思考回路は筒抜けなのだ。
大体は、考えている人の顔に書いているからモロバレなのだが。
「でも、あの二人って色んな意味で最強夫婦になりそう、っていいますか……」
「いややらん、駄目だ」
「団長、結果的に王太后さまの思い通りになるのは癪だとは思いますが、フローリア様の幸せのために」
「その結果的に、があるから余計に嫌なんだよアホ!あと、うちの可愛い娘をそう簡単にやるとかやらないとか、今ここで判断できるか!」
ぎゃんぎゃんと騒いでいるアルウィンの様子に、さすがにフローリアも何があったのかとそちらを見る。フローリアの視線を追いかけて、シオンもそちらを向いた。
自分とシオン以外は何やら固まって会話をしているから、フローリアは少しだけそわそわしてしまう。
「何を話しているんでしょう……」
「アルウィンったら、何かやかましいわね。何言ってんのかしら」
ひょいひょいと魔獣の爪を拾い、手元に収納魔法をぱっと出現させて、亜空間に投げ込んでいく。
それを見たフローリアは、ぱっと顔を輝かせた。収納魔法自体をあまり見たことがなかったこともあり、これにはとんでもなくフローリアは興味津々だったようだ。
「公爵閣下、その魔法は?」
「え?」
「わたくし、その魔法を見たことがないんですの!」
「あれ、フローリア嬢これ使えない?収納魔法なんだけど」
「収納魔法……」
そんな魔法が……!と、顔を輝かせるフローリアに、シオンの方が思わず驚いてしまった。
まさか、こんな魔法で感激されるだなんて思っていなかったのだ。
収納魔法自体、使うことは難易度は高くない。しかし使うための術式を組み上げることが、とてつもなく難しいのだ。
「……これくらいなら、教えてあげるけど」
「まぁ……っ、閣下、よろしいのですか!?」
更に目をキラキラ輝かせながらフローリアは問いかけるが、迷うことなくシオンは首を縦に振る。こんなにも好奇心旺盛なら、それはもう可愛くて仕方ないというもの。勉強熱心な子は勿論シオンは大好きだし、それが魔法なら尚更。
おまけに、魔獣に対しても恐怖心がなく……いや、恐怖心がフローリアに全く無いわけではないのだろうが、自分から打開策を提案・発見して、思いきり突っ込んでいく戦闘スタイル。しかも部位破壊を的確に行える実力の持ち主。
「勿論、断る理由なんてな」
「却下ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「……やっかましい……」
恐るくシオンが続けたかったのは『断る理由なんてない』だし、それに対してお願いします、と言おうとしたフローリアだったが、勢いよくやってきた滑り込みお邪魔マンと化したアルウィンにより邪魔された。シオンの言葉を遠慮なく遮ったアルウィンは、己の背後にフローリアを隠すようにしてシオンの前に立ちはだかる。
「お、お父様?」
「フローリア、魔法ならお父様が教えてやろう!何なら魔術師団長に頼んでやろう、なっ!」
「魔術師団長に魔法教えたのアタシよ、おバカさん」
「くっそぉ!!」
「あの、えっと」
置いてけぼりだなぁ、と考えているフローリアだが、ひょっこりとやってきたニックから問いかけられ、はて、と首を傾げた。
「シェリアスルーツ令嬢は、魔法を習いたいのか?」
「え?えぇ、だって収納魔法は便利ですもの」
にこ、と微笑んで迷いなく頷き、フローリアの返答に『駄目だー!!』と叫んでいるアルウィンだが、ラケルやセルジュは思う。
変な輩に渡すくらいなら、もう本当にシオンが相手で良いんじゃなかろうか、と。
王太后の問題はあるにせよ、そんなことよりもミハエルが『側妃に!』とか言ってくる方が面倒ではないだろうか。今、王太后は側妃制度を都合よく思い出していないようだから、言い出す前に手を打ってしまえばいい。
むしろ、フローリアとシオンならどうにかして、王太后の問題を解決できそうな気がしなくもない、というのはアルウィン以外の意見の総意であるのだが、当のアルウィン本人もそれが一番いいのは理解している。
そう、理解しているが、親心として嫌すぎるというか何というか、嫌なものは嫌だ、という感情が大きすぎて、どうしようもないのだ。
「んじゃ習ったら良いんじゃないかな、って俺はおも、って……あの、団長、本人の意思が大切なんじゃないかな、って思うわけなんです!!」
ニックのあまりの必死さに、ほんの少しだけアルウィンの殺気が霧散した。本人の意思は確かに大切だ、と思い直してアルウィンは、うん、とようやく頷いた。
「……まぁ、確かに」
「団長、何か今にも死にそうな顔になってますけど」
「セルジュ、うるせぇ」
「お父様、公爵閣下に魔法を習ってはいけませんか?」
「うぐっ……」
セルジュには文句を言うが、愛する娘から魔法を習うことに関して問われれば、嫌だと言いたいけれど、言えない。
断腸の思い、という言葉はきっとここで使うのか、とアルウィンが悩んでいると、ラケルがそっと助け舟を出した。
「まぁまぁ、ここで決めなくても大丈夫なんじゃないですかね?」
「ラケル殿……!」
後に、アルウィンはこの時のラケルを『神かと思った』と言っている。
魔法の習得、という口実の出会いの場を設けることを後回しにしただけだが、アルウィンにとっては可愛い娘がこれ以上シオンの隣に並んでいるのを見たくはなかった。
「ほら皆様、帰りましょう。魔獣の死骸は……燃やすか」
ラケルは己の得意な炎魔法を展開させ、立ちっぱなしで放置されていた魔獣の死骸をあっという間に燃やしていく。
炎の強さを調節し、最大火力で勢いよく燃やしていけば、さらさらと燃やし終わった後の灰が舞っていった。
「こんなにも炎の温度を上げられるのですね……」
これにもフローリアは感心し、『学ぶことが沢山ですわ!』と目を輝かせながら、皆揃って馬を待機させていた場所へと戻って行った。
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