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最終章
101 心配事 ※流雨(兄(仮))視点
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「ちなみにだ、俺には紗彩がこの世で一番可愛いと思うんだが、ユリウスの目にはどう映る?」
「僕も全面的に同意です」
「なのに、紗彩は日本人の顔だからモテないと言ってる。帝国人から見て、紗彩はどういうイメージなんだ?」
「……確かに、帝国人から見ると、姉様は外国人のような容姿には見えますね。一般的な帝国人の好みではないかもしれません」
そう、『一般的な』好みではないだけで、紗彩を好みだと思う人はいるのだ。現に、前世の夫の好みだったのは間違いないのだから。
先日、紗彩に第四皇子は前世の記憶はないのかと聞いてみた。すると、紗彩は、ないと断言していた。なぜそんな断言ができるのか。紗彩は、もし記憶があるのなら、現世で第四皇子が紗彩に接触してこないなんて変だと言っていた。確かにそうだ、時間を逆行させてまで紗彩に会いたかったはずの第四皇子が接触してこないというのは、記憶がないからと思っていいとは思う。しかし、流雨は本当にそうだろうかと思わずにはいられない。紗彩に接触してこないのは、別の理由があるとしたら?
もしそうだとしても、もし第四皇子が紗彩を迎えに来たとしても、紗彩を手放す気は一切ない。
「……ユリウスは、紗彩の言うように、第四皇子が前世の記憶はないと思うか?」
「姉様が言うように、今まで第四皇子が会いに来なかったのですから、そうだと思いますが……」
「……今まで紗彩の周りで不可解なことがあったりということはないか?」
「不可解ですか? ……あ、そういえば」
ユリウスは思い出したように声を出した。
「咲からいくつか変な報告はあります。死神業の最中に、姉様を見ているような視線を感じたり、姉様が怪我しそうな時に怪我せずすんだり、そういう不思議なことがあると報告は聞いてました。今のところ、姉様に危険はないので、様子見していたのですが。……まさか、それが第四皇子の仕業だと?」
「……分からないが、それだけ聞くと、そんな気がするな」
紗彩を見守っているとでもいうのか。
「紗彩に言う必要はないが、俺たちはこれからは第四皇子の記憶があるかもしれないと仮定して動こう。紗彩は絶対に第四皇子に渡さない」
紗彩の前世では借金があったから、第四皇子に肩代わりをしてもらうからと無理やり結婚させられることになった。だからもし現世で第四皇子に一目惚れされても、第四皇子と無理やり結婚されなくてもいいようにと、借金を無くし資産も得た。しかし、前世で強引だった第四皇子が、本当に借金がないからと紗彩を諦めるだろうか。他に理由を作って無理やり結婚しようとするのではなかろうか。
しかし、流雨はここで初めてリンケルト公爵家だったことに感謝した。公爵家であるものの、大公と呼ばれる公爵家は、帝室と権力に大差がない。紗彩と婚約の契約さえしてしまえば、たとえ皇子だとしてもリンケルト公爵家とウィザー伯爵家の婚約の契約を、勝手に破棄はできない。
流雨はどんな手を使っても、紗彩だけは傍から離さない。第四皇子がどんな手を使うかは分からないけれど、全てかわしてみせる。
「……婚約したら、紗彩には護衛を付けよう」
「護衛ですか? 姉様、そういうの嫌がりますよ」
「大丈夫、紗彩が嫌がるような奴は付けない」
警戒するに超したことはない。
ちょうどその時、席を外していた紗彩が戻ってきたので、この話は終わりにした。紗彩とユリウスと流雨で、ケーキとお茶の時間を過ごす。その時、さきほど疑問に思ったことを聞いてみる。
「紗彩はすごく可愛いね」
「え!? 急にどうしたの? 嬉しいけれど」
「紗彩のことは、俺が見ると可愛いんだけれど、紗彩は自分をそう思っていないように見えるんだけれど、どうして?」
「えー? るー君が私を可愛く見えるのは、兄の欲目みたいなものでしょう? 私って可愛くないって有名だし」
「有名って、どこで有名なの?」
「……えっと」
「前世で誰かに何か言われた?」
紗彩は視線をケーキに固定した。これは図星だな。でも言いたくないようで、ケーキをフォークでツンツンしている。やはり誰かに不名誉なことを言われて、それを流雨に知られたくないという気持ちもあるのかもしれない。無理やり言わせるのは良くないから、もう少し様子を見るか。
「誰が何と言おうと、紗彩は可愛いからね」
「……ありがとう。るー君にそう言われるのが一番嬉しい」
それから、今度婚約のために帝国に戻って来る紗彩の母の話になった。婚約の顔合わせの時、紗彩は素顔でドレスアップして来るらしいが、婚約が外に洩れないよう、情報漏洩対策のできるリンケルト公爵家の息のかかったホテルで行う予定なのだ。紗彩はリンケルト公爵と会うのが怖いようで、すでに緊張している。流雨がいるのだから怖がらなくてもいいのだが。
紗彩の母とは、紗彩がまだ東京の本家に住んでいた時に、何度か会ったことがある。紗彩に似た容姿だが、紗彩とは性格が違うようで、実海棠は母と話すのが好きではなさそうだった。実海棠が言うには、面倒ごとは実海棠に丸投げで、何かあれば泣き真似して逃げていくらしい。流雨に対してはそんなことはなかったが、奔放な性格のようには感じた。
「お母さんが帰って来るのは、半年ぶりくらいだったよね」
「そうです。まったく、半年も帰ってこないなんて母様は何を考えているのだか」
「えー、でも、死神業をしないなら、お母様がこちらにいる必要はないでしょう?」
「それもです。僕はずっと反対しているんですからね。死神業は当主と後継者の二人でするものです。なのに、姉様が母様にはしなくていいと甘やかすから」
「甘やかしているわけじゃ……お母様も今まで頑張ってきたのだし、もういいのではないかと思って」
ユリウスはどうやら説教モードのようだ。
「だからって、これからずっと姉様一人でするつもりですか? 姉様の体が心配です」
「私はまだまだ大丈夫!」
「もしかして、時間が逆行したから、神に何か約束をさせられていたりしますか?」
「え!? そんなことないよ! そりゃあ、神に迷惑かけた分、死神業を頑張ろうとは思っているけれど。お母様にも迷惑かけているし、もう死神業はいいんじゃないかと思って」
「母様に迷惑とはなんですか?」
「え」
紗彩はちらっと流雨を見て、視線をそらした。
「あ、あの……前世で、私が結婚している時、家には帰れなくて。二年間お母様は一人で死神業を頑張ったの。あの時は、今みたいに咲たちのサポートもなかったし、すごく大変だったから、お母様には迷惑をかけてしまったでしょう? 今の私には咲たちのサポートもあるし、一人でできるもの。だから、お母様は迷惑をかけた恩返しというか、もう免除でもいいと思って」
紗彩は家に帰れなかったという第四皇子の絡む話をするのは、流雨が気にすると思っているのか、遠慮がちにそう話した。
「ちょっと待ってください。恩返しって、前世の母と今の母は違う人でしょう! 人物は一緒でも、迷惑をかけた人は別なのですから、もう恩返しは終了にしましょう! 姉様は今まで何年一人で死神業やってきましたか? 二年なんて、とうに超えています! もう終了です!」
「え、でもっ」
「でもは無しです!」
紗彩はオロオロと、ユリウスと流雨を交互に見る。流雨にユリウスを説得してもらいたいのだろうが、流雨もユリウスに賛成なので、悪いが紗彩の味方はできない。
「それは俺も賛成だよ。紗彩がずっと一人で死神業をするなんて、俺も紗彩の体が心配。ちょうどお母さんが帝国に来るから、そのあたり相談しよう」
「ええ!?」
「紗彩、よく眠くなる紗彩の体が心配だよ。年を取るまで、ずっと俺と一緒にいてくれるのでしょう? 紗彩には、ずっと元気でいてもらいたい。お願いだから、紗彩の死神業の負担を減らしてほしい」
「う………………はい」
よし。しぶしぶながら、紗彩が了承した。紗彩はしゅんとしているが、流雨とユリウスは頷き合うのだった。
「僕も全面的に同意です」
「なのに、紗彩は日本人の顔だからモテないと言ってる。帝国人から見て、紗彩はどういうイメージなんだ?」
「……確かに、帝国人から見ると、姉様は外国人のような容姿には見えますね。一般的な帝国人の好みではないかもしれません」
そう、『一般的な』好みではないだけで、紗彩を好みだと思う人はいるのだ。現に、前世の夫の好みだったのは間違いないのだから。
先日、紗彩に第四皇子は前世の記憶はないのかと聞いてみた。すると、紗彩は、ないと断言していた。なぜそんな断言ができるのか。紗彩は、もし記憶があるのなら、現世で第四皇子が紗彩に接触してこないなんて変だと言っていた。確かにそうだ、時間を逆行させてまで紗彩に会いたかったはずの第四皇子が接触してこないというのは、記憶がないからと思っていいとは思う。しかし、流雨は本当にそうだろうかと思わずにはいられない。紗彩に接触してこないのは、別の理由があるとしたら?
もしそうだとしても、もし第四皇子が紗彩を迎えに来たとしても、紗彩を手放す気は一切ない。
「……ユリウスは、紗彩の言うように、第四皇子が前世の記憶はないと思うか?」
「姉様が言うように、今まで第四皇子が会いに来なかったのですから、そうだと思いますが……」
「……今まで紗彩の周りで不可解なことがあったりということはないか?」
「不可解ですか? ……あ、そういえば」
ユリウスは思い出したように声を出した。
「咲からいくつか変な報告はあります。死神業の最中に、姉様を見ているような視線を感じたり、姉様が怪我しそうな時に怪我せずすんだり、そういう不思議なことがあると報告は聞いてました。今のところ、姉様に危険はないので、様子見していたのですが。……まさか、それが第四皇子の仕業だと?」
「……分からないが、それだけ聞くと、そんな気がするな」
紗彩を見守っているとでもいうのか。
「紗彩に言う必要はないが、俺たちはこれからは第四皇子の記憶があるかもしれないと仮定して動こう。紗彩は絶対に第四皇子に渡さない」
紗彩の前世では借金があったから、第四皇子に肩代わりをしてもらうからと無理やり結婚させられることになった。だからもし現世で第四皇子に一目惚れされても、第四皇子と無理やり結婚されなくてもいいようにと、借金を無くし資産も得た。しかし、前世で強引だった第四皇子が、本当に借金がないからと紗彩を諦めるだろうか。他に理由を作って無理やり結婚しようとするのではなかろうか。
しかし、流雨はここで初めてリンケルト公爵家だったことに感謝した。公爵家であるものの、大公と呼ばれる公爵家は、帝室と権力に大差がない。紗彩と婚約の契約さえしてしまえば、たとえ皇子だとしてもリンケルト公爵家とウィザー伯爵家の婚約の契約を、勝手に破棄はできない。
流雨はどんな手を使っても、紗彩だけは傍から離さない。第四皇子がどんな手を使うかは分からないけれど、全てかわしてみせる。
「……婚約したら、紗彩には護衛を付けよう」
「護衛ですか? 姉様、そういうの嫌がりますよ」
「大丈夫、紗彩が嫌がるような奴は付けない」
警戒するに超したことはない。
ちょうどその時、席を外していた紗彩が戻ってきたので、この話は終わりにした。紗彩とユリウスと流雨で、ケーキとお茶の時間を過ごす。その時、さきほど疑問に思ったことを聞いてみる。
「紗彩はすごく可愛いね」
「え!? 急にどうしたの? 嬉しいけれど」
「紗彩のことは、俺が見ると可愛いんだけれど、紗彩は自分をそう思っていないように見えるんだけれど、どうして?」
「えー? るー君が私を可愛く見えるのは、兄の欲目みたいなものでしょう? 私って可愛くないって有名だし」
「有名って、どこで有名なの?」
「……えっと」
「前世で誰かに何か言われた?」
紗彩は視線をケーキに固定した。これは図星だな。でも言いたくないようで、ケーキをフォークでツンツンしている。やはり誰かに不名誉なことを言われて、それを流雨に知られたくないという気持ちもあるのかもしれない。無理やり言わせるのは良くないから、もう少し様子を見るか。
「誰が何と言おうと、紗彩は可愛いからね」
「……ありがとう。るー君にそう言われるのが一番嬉しい」
それから、今度婚約のために帝国に戻って来る紗彩の母の話になった。婚約の顔合わせの時、紗彩は素顔でドレスアップして来るらしいが、婚約が外に洩れないよう、情報漏洩対策のできるリンケルト公爵家の息のかかったホテルで行う予定なのだ。紗彩はリンケルト公爵と会うのが怖いようで、すでに緊張している。流雨がいるのだから怖がらなくてもいいのだが。
紗彩の母とは、紗彩がまだ東京の本家に住んでいた時に、何度か会ったことがある。紗彩に似た容姿だが、紗彩とは性格が違うようで、実海棠は母と話すのが好きではなさそうだった。実海棠が言うには、面倒ごとは実海棠に丸投げで、何かあれば泣き真似して逃げていくらしい。流雨に対してはそんなことはなかったが、奔放な性格のようには感じた。
「お母さんが帰って来るのは、半年ぶりくらいだったよね」
「そうです。まったく、半年も帰ってこないなんて母様は何を考えているのだか」
「えー、でも、死神業をしないなら、お母様がこちらにいる必要はないでしょう?」
「それもです。僕はずっと反対しているんですからね。死神業は当主と後継者の二人でするものです。なのに、姉様が母様にはしなくていいと甘やかすから」
「甘やかしているわけじゃ……お母様も今まで頑張ってきたのだし、もういいのではないかと思って」
ユリウスはどうやら説教モードのようだ。
「だからって、これからずっと姉様一人でするつもりですか? 姉様の体が心配です」
「私はまだまだ大丈夫!」
「もしかして、時間が逆行したから、神に何か約束をさせられていたりしますか?」
「え!? そんなことないよ! そりゃあ、神に迷惑かけた分、死神業を頑張ろうとは思っているけれど。お母様にも迷惑かけているし、もう死神業はいいんじゃないかと思って」
「母様に迷惑とはなんですか?」
「え」
紗彩はちらっと流雨を見て、視線をそらした。
「あ、あの……前世で、私が結婚している時、家には帰れなくて。二年間お母様は一人で死神業を頑張ったの。あの時は、今みたいに咲たちのサポートもなかったし、すごく大変だったから、お母様には迷惑をかけてしまったでしょう? 今の私には咲たちのサポートもあるし、一人でできるもの。だから、お母様は迷惑をかけた恩返しというか、もう免除でもいいと思って」
紗彩は家に帰れなかったという第四皇子の絡む話をするのは、流雨が気にすると思っているのか、遠慮がちにそう話した。
「ちょっと待ってください。恩返しって、前世の母と今の母は違う人でしょう! 人物は一緒でも、迷惑をかけた人は別なのですから、もう恩返しは終了にしましょう! 姉様は今まで何年一人で死神業やってきましたか? 二年なんて、とうに超えています! もう終了です!」
「え、でもっ」
「でもは無しです!」
紗彩はオロオロと、ユリウスと流雨を交互に見る。流雨にユリウスを説得してもらいたいのだろうが、流雨もユリウスに賛成なので、悪いが紗彩の味方はできない。
「それは俺も賛成だよ。紗彩がずっと一人で死神業をするなんて、俺も紗彩の体が心配。ちょうどお母さんが帝国に来るから、そのあたり相談しよう」
「ええ!?」
「紗彩、よく眠くなる紗彩の体が心配だよ。年を取るまで、ずっと俺と一緒にいてくれるのでしょう? 紗彩には、ずっと元気でいてもらいたい。お願いだから、紗彩の死神業の負担を減らしてほしい」
「う………………はい」
よし。しぶしぶながら、紗彩が了承した。紗彩はしゅんとしているが、流雨とユリウスは頷き合うのだった。
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