7 / 132
第1章
7 東京の日常2
しおりを挟む
小さくブブブっとスマホが振動している。
私はそれに気づくと、目覚まし代わりにしていたスマホのバイブレーションを止めた。そして大きく欠伸をする。
現在、朝の六時。うっすらと窓のカーテンから日の光が漏れている。
まだすやすやと熟睡している麻彩の、私に絡みついた手や腕をそっと除け、ベッドを抜け出した。
洗面台で顔を洗い、キッチンへ向かう。
昨夜、下準備したタケノコを使用し、朝食づくりを開始した。
「朝、BGM紗彩」
音声認識で音楽が流れるよう設定している。歌なしの音楽が流れだす。
今日の朝食メニューの予定は、タケノコご飯、タケノコ味噌汁、タケノコとザーサイ炒め、タケノコと牛肉の醤油炒めである。また、お弁当用につくねの照り焼き、ほうれん草とエビ炒めも作る。
ちなみに、私がいない場合のこの家は、料理を作る人はいない。兄も麻彩も料理をしないのだ。
今はこのビルが住まいだが、一条家には東京に別に本邸がある。そこに使用人がいて、週に一度、本邸で料理されたものを冷凍し、ここに持ってきて冷凍庫に入れてくれているのだ。だから普段の兄と麻彩はそれを食べている。私も料理しないときは食べるが、本邸の料理はプロが作っているので美味しい。だからわざわざ私が作る必要はないのだが、私の場合、料理は趣味というか気分転換のようなものなので、好きで作らせてもらっている。
ある程度予定の料理を作ったところで時間を見ると、七時十分だった。
麻彩の部屋へ行きドアを開けると、盛大に目覚ましが鳴っていた。七時に麻彩の目覚ましは鳴るはずだから、十分は鳴り続けているはずだが、麻彩は起きる気配がない。
「まーちゃん、起きて」
麻彩に声を掛けつつ窓に近づき、カーテンを開ける。そしてベッドに近づいて、麻彩の肩をポンポンとする。
「まーちゃん、起きて」
うんうん言いながら、麻彩はうっすらと目を開けた。麻彩はいつも可愛いが、寝起きも可愛い。まだ眠たそうにしている顔があどけない。
「朝ご飯できてるよ。今日はタケノコご飯」
「……うん。起きる」
「いい子ね」
麻彩の顔へ近づき、頬にキスすると、麻彩は私の首に手をまわした。このまま起こせ、ということだろう。麻彩を引っ張るように麻彩ごと私の体を起こす。そして麻彩は首に回した手を解くと、私の頬にキスを返した。
「さ、顔洗って着替えておいで」
「うん」
麻彩を置いて部屋を出ると、キッチンに戻った。そして、大皿ではなく、それぞれの料理を一人分の量で小皿に乗せ、テーブルに作った料理を並べていく。麻彩の分だけ用意したところで、中学校の制服を着た麻彩がやってきて、椅子に座った。
「美味しそう!」
「温かいうちに、食べてね」
朝食を食べだした麻彩の後ろに立つ。そして梳かしただけの麻彩の髪に手を伸ばした。
麻彩の髪は綺麗な黒のストレートだ。背中くらいまで長いが、いつもは結ばず、そのまま学校へ行っているようである。私がいるときは、私がいつも結わえてあげるのだ。
今日はハーフアップ部分を編み込みし、残りの髪は流したままにした。お嬢様っぽくて可愛い。
「ん。まーちゃん可愛い」
「ありがと!」
食事を進める麻彩のテーブルに、冷蔵庫からヨーグルトと缶詰の桃を和えたものを置いた。デザート代わりである。そして、温かいプーアル茶も置いた。麻彩はコーヒーが飲めないので、その代わりである。
その時、時間を確認すると、七時四十五分だった。
すぐにコーヒーメーカーの準備をして、コーヒーが作られ始めるのを確認すると、今度は兄の部屋へ向かった。兄の部屋に入ると、兄はちゃんと寝ていた。時々帰っていないこともあるのだが、昨日は帰ってきたようだ。流雨と何時まで飲んでいたのだろう。私が寝る時は、まだ兄は帰っていなかった。
「お兄様、起きて」
兄に声を掛けながら、窓に近づきカーテンを開ける。そして兄のベッドに近づくと、麻彩とは違い、兄はすでに目を開けていた。眠そうではあるが。
「おはよう、お兄様」
「…………ょ」
声が小さすぎて聞こえないが、挨拶はしてくれたようだ。兄が体を起こしたところで、スマホの目覚ましが鳴り始める。
「ごめん、ちょっと早く起こしちゃったね。フライングしちゃった」
「……いいよ」
ベッドに座り、目覚ましを止めた兄の頬にキスをする。そして頬を差し出した。
「……ああ」
まだ思考が寝ぼけているようだが、私が何待ちなのかに気づいたようだ。頬にキスを返してくれる。
「顔洗ってきて。今日はタケノコご飯だよ」
「……分かった」
のろのろと動き出す兄を置いて、キッチンへ向かう。麻彩はすでにデザートに手を伸ばしていた。
「ご飯足りた? 何かお代わりする?」
「うん。タケノコとザーサイのやつ。これ美味しい」
ザーサイ好きな麻彩は、炒め物がお気に召したようだ。所望のタケノコとザーサイ炒めをテーブルに置き、今度はお弁当箱にタケノコ料理を詰めていく。弁当用に作ったつくねの照り焼きとほうれん草とエビ炒めも入れる。ほうれん草があるから、かろうじて茶色の弁当ではなくなって、ほっとする。
そこで兄が部屋に入ってきたので、まずはテーブルに最初に兄が飲むコーヒーを置いた。そして、麻彩の時と同様、料理を一人分の量で小皿に乗せ、兄の分と私の分を用意する。
その頃には、麻彩はテーブルを立ち、歯磨きするために部屋を出て行った。その間に弁当箱を準備し終える。そして弁当箱を小さいバッグに入れ、私は部屋を出た。
歯磨きを終えた麻彩がバッグを持って部屋を出てきた。食事をしている兄に「行ってくるね」と声をかけて玄関へやってくる。
「はい、お弁当」
「ありがとう、さーちゃん」
「気を付けてね」
「うん。行ってきます」
「行ってらっしゃい」
麻彩を見送り、食事をするために部屋へ戻ってきた。ちなみに、うちはキッチンとダイニングとリビングは、一つの広い部屋にまとまっている。
テーブルで先に朝食をしていた兄の隣に座ると、私も朝食を開始した。私が大食いになるのは、帝国と行き来した後だけなので、この朝食の食事量は普通の量である。
「うん、タケノコ美味しい」
「そうだな。美味しいよ」
東京に戻ってくると、こういう和風のものを食べたくなるのは何故だろう。帝国でもタケノコ食べたいな、と脳内のお土産リストに記入する。
「お兄様、今日の夜のスケジュールは?」
「会食がある」
「オッケー。じゃあ、まーちゃんと夕ご飯食べておくね」
「ああ。そういえば昨日の話以外に、何か報告事項はあるか?」
昨日の話とは、婚約破棄のことだろう。
「ううん、特出してはないかな。帝国での事業関係のいつもの報告は、あとでデータを送るね」
「分かった」
「あ、あとユリウスからいつものUSBメモリ預かってる。あとで渡すね」
「ああ」
麻彩にも預かっているのだった。今日の夜渡そう。
ユリウスと兄と麻彩は、互いに行き来できない。ゆえに、この三人は血のつながった兄弟にも関わらず、一度も直で会ったことがない。だから、いつも動画を撮ってUSBメモリに保存して、やり取りをしているのだ。どんなことを話しているのかは、私も内容までは知らないが。
それから、他愛もない話をしながら食事を済ませ、コーヒータイムで少しのんびりする。そして私用に弁当に料理を詰める。兄は今日はいらないと言っていた。
八時半を過ぎると、私も兄も仕事へ行く準備をした。
ちなみに、私が出社する先は二十九階だが、兄が出社する先は二十八階である。二十八階に兄の会社の社長室があるのだ。
兄が九時前に出ていくのを確認し、私もパタパタと家を出るのだった。
私はそれに気づくと、目覚まし代わりにしていたスマホのバイブレーションを止めた。そして大きく欠伸をする。
現在、朝の六時。うっすらと窓のカーテンから日の光が漏れている。
まだすやすやと熟睡している麻彩の、私に絡みついた手や腕をそっと除け、ベッドを抜け出した。
洗面台で顔を洗い、キッチンへ向かう。
昨夜、下準備したタケノコを使用し、朝食づくりを開始した。
「朝、BGM紗彩」
音声認識で音楽が流れるよう設定している。歌なしの音楽が流れだす。
今日の朝食メニューの予定は、タケノコご飯、タケノコ味噌汁、タケノコとザーサイ炒め、タケノコと牛肉の醤油炒めである。また、お弁当用につくねの照り焼き、ほうれん草とエビ炒めも作る。
ちなみに、私がいない場合のこの家は、料理を作る人はいない。兄も麻彩も料理をしないのだ。
今はこのビルが住まいだが、一条家には東京に別に本邸がある。そこに使用人がいて、週に一度、本邸で料理されたものを冷凍し、ここに持ってきて冷凍庫に入れてくれているのだ。だから普段の兄と麻彩はそれを食べている。私も料理しないときは食べるが、本邸の料理はプロが作っているので美味しい。だからわざわざ私が作る必要はないのだが、私の場合、料理は趣味というか気分転換のようなものなので、好きで作らせてもらっている。
ある程度予定の料理を作ったところで時間を見ると、七時十分だった。
麻彩の部屋へ行きドアを開けると、盛大に目覚ましが鳴っていた。七時に麻彩の目覚ましは鳴るはずだから、十分は鳴り続けているはずだが、麻彩は起きる気配がない。
「まーちゃん、起きて」
麻彩に声を掛けつつ窓に近づき、カーテンを開ける。そしてベッドに近づいて、麻彩の肩をポンポンとする。
「まーちゃん、起きて」
うんうん言いながら、麻彩はうっすらと目を開けた。麻彩はいつも可愛いが、寝起きも可愛い。まだ眠たそうにしている顔があどけない。
「朝ご飯できてるよ。今日はタケノコご飯」
「……うん。起きる」
「いい子ね」
麻彩の顔へ近づき、頬にキスすると、麻彩は私の首に手をまわした。このまま起こせ、ということだろう。麻彩を引っ張るように麻彩ごと私の体を起こす。そして麻彩は首に回した手を解くと、私の頬にキスを返した。
「さ、顔洗って着替えておいで」
「うん」
麻彩を置いて部屋を出ると、キッチンに戻った。そして、大皿ではなく、それぞれの料理を一人分の量で小皿に乗せ、テーブルに作った料理を並べていく。麻彩の分だけ用意したところで、中学校の制服を着た麻彩がやってきて、椅子に座った。
「美味しそう!」
「温かいうちに、食べてね」
朝食を食べだした麻彩の後ろに立つ。そして梳かしただけの麻彩の髪に手を伸ばした。
麻彩の髪は綺麗な黒のストレートだ。背中くらいまで長いが、いつもは結ばず、そのまま学校へ行っているようである。私がいるときは、私がいつも結わえてあげるのだ。
今日はハーフアップ部分を編み込みし、残りの髪は流したままにした。お嬢様っぽくて可愛い。
「ん。まーちゃん可愛い」
「ありがと!」
食事を進める麻彩のテーブルに、冷蔵庫からヨーグルトと缶詰の桃を和えたものを置いた。デザート代わりである。そして、温かいプーアル茶も置いた。麻彩はコーヒーが飲めないので、その代わりである。
その時、時間を確認すると、七時四十五分だった。
すぐにコーヒーメーカーの準備をして、コーヒーが作られ始めるのを確認すると、今度は兄の部屋へ向かった。兄の部屋に入ると、兄はちゃんと寝ていた。時々帰っていないこともあるのだが、昨日は帰ってきたようだ。流雨と何時まで飲んでいたのだろう。私が寝る時は、まだ兄は帰っていなかった。
「お兄様、起きて」
兄に声を掛けながら、窓に近づきカーテンを開ける。そして兄のベッドに近づくと、麻彩とは違い、兄はすでに目を開けていた。眠そうではあるが。
「おはよう、お兄様」
「…………ょ」
声が小さすぎて聞こえないが、挨拶はしてくれたようだ。兄が体を起こしたところで、スマホの目覚ましが鳴り始める。
「ごめん、ちょっと早く起こしちゃったね。フライングしちゃった」
「……いいよ」
ベッドに座り、目覚ましを止めた兄の頬にキスをする。そして頬を差し出した。
「……ああ」
まだ思考が寝ぼけているようだが、私が何待ちなのかに気づいたようだ。頬にキスを返してくれる。
「顔洗ってきて。今日はタケノコご飯だよ」
「……分かった」
のろのろと動き出す兄を置いて、キッチンへ向かう。麻彩はすでにデザートに手を伸ばしていた。
「ご飯足りた? 何かお代わりする?」
「うん。タケノコとザーサイのやつ。これ美味しい」
ザーサイ好きな麻彩は、炒め物がお気に召したようだ。所望のタケノコとザーサイ炒めをテーブルに置き、今度はお弁当箱にタケノコ料理を詰めていく。弁当用に作ったつくねの照り焼きとほうれん草とエビ炒めも入れる。ほうれん草があるから、かろうじて茶色の弁当ではなくなって、ほっとする。
そこで兄が部屋に入ってきたので、まずはテーブルに最初に兄が飲むコーヒーを置いた。そして、麻彩の時と同様、料理を一人分の量で小皿に乗せ、兄の分と私の分を用意する。
その頃には、麻彩はテーブルを立ち、歯磨きするために部屋を出て行った。その間に弁当箱を準備し終える。そして弁当箱を小さいバッグに入れ、私は部屋を出た。
歯磨きを終えた麻彩がバッグを持って部屋を出てきた。食事をしている兄に「行ってくるね」と声をかけて玄関へやってくる。
「はい、お弁当」
「ありがとう、さーちゃん」
「気を付けてね」
「うん。行ってきます」
「行ってらっしゃい」
麻彩を見送り、食事をするために部屋へ戻ってきた。ちなみに、うちはキッチンとダイニングとリビングは、一つの広い部屋にまとまっている。
テーブルで先に朝食をしていた兄の隣に座ると、私も朝食を開始した。私が大食いになるのは、帝国と行き来した後だけなので、この朝食の食事量は普通の量である。
「うん、タケノコ美味しい」
「そうだな。美味しいよ」
東京に戻ってくると、こういう和風のものを食べたくなるのは何故だろう。帝国でもタケノコ食べたいな、と脳内のお土産リストに記入する。
「お兄様、今日の夜のスケジュールは?」
「会食がある」
「オッケー。じゃあ、まーちゃんと夕ご飯食べておくね」
「ああ。そういえば昨日の話以外に、何か報告事項はあるか?」
昨日の話とは、婚約破棄のことだろう。
「ううん、特出してはないかな。帝国での事業関係のいつもの報告は、あとでデータを送るね」
「分かった」
「あ、あとユリウスからいつものUSBメモリ預かってる。あとで渡すね」
「ああ」
麻彩にも預かっているのだった。今日の夜渡そう。
ユリウスと兄と麻彩は、互いに行き来できない。ゆえに、この三人は血のつながった兄弟にも関わらず、一度も直で会ったことがない。だから、いつも動画を撮ってUSBメモリに保存して、やり取りをしているのだ。どんなことを話しているのかは、私も内容までは知らないが。
それから、他愛もない話をしながら食事を済ませ、コーヒータイムで少しのんびりする。そして私用に弁当に料理を詰める。兄は今日はいらないと言っていた。
八時半を過ぎると、私も兄も仕事へ行く準備をした。
ちなみに、私が出社する先は二十九階だが、兄が出社する先は二十八階である。二十八階に兄の会社の社長室があるのだ。
兄が九時前に出ていくのを確認し、私もパタパタと家を出るのだった。
0
お気に入りに追加
284
あなたにおすすめの小説
【完結】魔力がないと見下されていた私は仮面で素顔を隠した伯爵と結婚することになりました〜さらに魔力石まで作り出せなんて、冗談じゃない〜
光城 朱純
ファンタジー
魔力が強いはずの見た目に生まれた王女リーゼロッテ。
それにも拘わらず、魔力の片鱗すらみえないリーゼロッテは家族中から疎まれ、ある日辺境伯との結婚を決められる。
自分のあざを隠す為に仮面をつけて生活する辺境伯は、龍を操ることができると噂の伯爵。
隣に魔獣の出る森を持ち、雪深い辺境地での冷たい辺境伯との新婚生活は、身も心も凍えそう。
それでも国の端でひっそり生きていくから、もう放っておいて下さい。
私のことは私で何とかします。
ですから、国のことは国王が何とかすればいいのです。
魔力が使えない私に、魔力石を作り出せだなんて、そんなの無茶です。
もし作り出すことができたとしても、やすやすと渡したりしませんよ?
これまで虐げられた分、ちゃんと返して下さいね。
表紙はPhoto AC様よりお借りしております。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。

まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話8話。
廃妃の再婚
束原ミヤコ
恋愛
伯爵家の令嬢としてうまれたフィアナは、母を亡くしてからというもの
父にも第二夫人にも、そして腹違いの妹にも邪険に扱われていた。
ある日フィアナは、川で倒れている青年を助ける。
それから四年後、フィアナの元に国王から結婚の申し込みがくる。
身分差を気にしながらも断ることができず、フィアナは王妃となった。
あの時助けた青年は、国王になっていたのである。
「君を永遠に愛する」と約束をした国王カトル・エスタニアは
結婚してすぐに辺境にて部族の反乱が起こり、平定戦に向かう。
帰還したカトルは、族長の娘であり『精霊の愛し子』と呼ばれている美しい女性イルサナを連れていた。
カトルはイルサナを寵愛しはじめる。
王城にて居場所を失ったフィアナは、聖騎士ユリシアスに下賜されることになる。
ユリシアスは先の戦いで怪我を負い、顔の半分を包帯で覆っている寡黙な男だった。
引け目を感じながらフィアナはユリシアスと過ごすことになる。
ユリシアスと過ごすうち、フィアナは彼と惹かれ合っていく。
だがユリシアスは何かを隠しているようだ。
それはカトルの抱える、真実だった──。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる