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空白のなぞ
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ヒントがなさすぎる。
この部屋を散策したところで
変わったものがあるわけでない。
だけど、水はもちろんお湯もでるし
しかもウォータークーラー的なものまで
ついている。
冷蔵庫にも食料は、いっぱいあるし
備蓄用のパンまである。
とりあえずしばらくの間生存は
可能であると思う。
だが、しかし時間は
どうなっているのだろう。
突然私達3人が消えたとなれば
おそらく会社はパニックで
警察にも届けをだされてる?
そうすると、戻った時にとても
面倒くさい。
私にも家族、友人がいるのだから
その人達も心配しているだろう。
しかも、閉じ込められていた
メンバーがこれだ。
Aさんの家族は、
心配してるんだろうな。
まさか、こんなところで閉じ込められてるだなんて思わないだろうな。
B君もいるけれど、今Aさんと久しぶりに
時間を共有できている。
こんな形だけど、うれしい。
こんな気持ちを持っていたら
B君にばれてしまうのも時間の
問題なのかもしれない。
Aさんのことは、ほとんど人には
言ってない。
世間一般の不倫への評価なんて
分かりきっている。
やめておけ、誰も幸せにならない。
家族の気持ち考えたことある?
分かっている。
知っている。
そして、どんなに好きになっても
絶対に私だけを選んでくれるわけでは
ないのだから。
だから、好きな気持ち、辛い気持ち
全部蓋をしている。
Aさんにさえ、悟られないように。
あんまり重すぎると、
捨てられてしまうのでは?って
不安だったから。
ただそんな私も人間だ。
どうしようもこうしようも
なくなる時もある。
※※※※※
あれはたしか、友人と
地元の居酒屋で飲んでいた時のこと。
たまたま偶然見たくもないのに
Aさんの奥さんと子どもの
写真をみてしまった。
奥さんは、私とは真逆のタイプで
しっかりしてて、スレンダーで
美人だった。
Aさんから聞いていた話とは
ずいぶん違う。
かわいい女の子と綺麗な奥さんに
囲まれて、Aさんは見たこともない
緩んだ表情で写っていた。
仕事でも、2人でいる時も
こんな表情しているの見たことなかった。
勝てない。
心の底からそう感じた。
何もないふりをしたかったのに
お酒のせいもあって
その場で泣いてしまった。
もうどうなってもいい、
一通り今までのことすべてを話した。
「幸せになろう。」
こんな風に言ってもらえるとは
思わなかった。
もちろんこんな関係あってはならない。
最初は、関係を持ったばかりの時は
久しぶりの恋愛に心がときめいて
顔を見るだけで嬉しくって
幸せだった。
でもそれが長くは続かなかった。
好き、幸せだけだった感情が
辛い、苦しいに変わっていった。
普通の恋愛と違って誰にも
相談できなかった。
初めて人に打ち明けた。
解決してほしいわけでもなかった。
この部屋を散策したところで
変わったものがあるわけでない。
だけど、水はもちろんお湯もでるし
しかもウォータークーラー的なものまで
ついている。
冷蔵庫にも食料は、いっぱいあるし
備蓄用のパンまである。
とりあえずしばらくの間生存は
可能であると思う。
だが、しかし時間は
どうなっているのだろう。
突然私達3人が消えたとなれば
おそらく会社はパニックで
警察にも届けをだされてる?
そうすると、戻った時にとても
面倒くさい。
私にも家族、友人がいるのだから
その人達も心配しているだろう。
しかも、閉じ込められていた
メンバーがこれだ。
Aさんの家族は、
心配してるんだろうな。
まさか、こんなところで閉じ込められてるだなんて思わないだろうな。
B君もいるけれど、今Aさんと久しぶりに
時間を共有できている。
こんな形だけど、うれしい。
こんな気持ちを持っていたら
B君にばれてしまうのも時間の
問題なのかもしれない。
Aさんのことは、ほとんど人には
言ってない。
世間一般の不倫への評価なんて
分かりきっている。
やめておけ、誰も幸せにならない。
家族の気持ち考えたことある?
分かっている。
知っている。
そして、どんなに好きになっても
絶対に私だけを選んでくれるわけでは
ないのだから。
だから、好きな気持ち、辛い気持ち
全部蓋をしている。
Aさんにさえ、悟られないように。
あんまり重すぎると、
捨てられてしまうのでは?って
不安だったから。
ただそんな私も人間だ。
どうしようもこうしようも
なくなる時もある。
※※※※※
あれはたしか、友人と
地元の居酒屋で飲んでいた時のこと。
たまたま偶然見たくもないのに
Aさんの奥さんと子どもの
写真をみてしまった。
奥さんは、私とは真逆のタイプで
しっかりしてて、スレンダーで
美人だった。
Aさんから聞いていた話とは
ずいぶん違う。
かわいい女の子と綺麗な奥さんに
囲まれて、Aさんは見たこともない
緩んだ表情で写っていた。
仕事でも、2人でいる時も
こんな表情しているの見たことなかった。
勝てない。
心の底からそう感じた。
何もないふりをしたかったのに
お酒のせいもあって
その場で泣いてしまった。
もうどうなってもいい、
一通り今までのことすべてを話した。
「幸せになろう。」
こんな風に言ってもらえるとは
思わなかった。
もちろんこんな関係あってはならない。
最初は、関係を持ったばかりの時は
久しぶりの恋愛に心がときめいて
顔を見るだけで嬉しくって
幸せだった。
でもそれが長くは続かなかった。
好き、幸せだけだった感情が
辛い、苦しいに変わっていった。
普通の恋愛と違って誰にも
相談できなかった。
初めて人に打ち明けた。
解決してほしいわけでもなかった。
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