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最終章前編 それぞれの反応
3 玲寿サイド
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ふざけんな…
ふざけんな!
ふざけんな!!
桜李は昨日まで笑ってたんだ!
また明日って言って俺が見えなくなるまで何度も振り返りながら手を振って帰って行ったんだよ!!
なのに何があったんだよ…
すぐに駆け付けれない事にも何も出来ない自分にもまただんだん腹が立って来た。
拳を作り壁を殴る。
何度も何度も殴った。
手が切れて血が出て来る事もお構いなしに。
そんな時、生徒会室の近くだったからか深栗が何事!?と生徒会室から顔を出した。
「ちょっと会長!?どうしたの!?」
「うるせぇ…」
「手!血が出てる!!消毒しなきゃ!!」
「うるせぇって言ってんだろ!」
そう叫ぶと創と昇も出て来た。
「会長がそこまで怒ってるの珍しいね」
「まず玲、落ち着け。どうしたんだ」
俺のただならぬ雰囲気に3人共、ビックリした顔だ。
「はぁ。悪かった。中に入ってから話す。深栗、悪かったな。消毒頼む」
一度、自分を落ち着けてから謝った。
みんなで中に入り、深栗に手を任せる。
消毒してもらっている途中で話した。
「桜李が…登校中に頭を打って意識がないらしい。それで救急車で搬送されて今、神宮寺の経営する病院にいる。坂下が一緒に着いて行ってる」
「えっ…?」
俺の手を消毒の為に握っている深栗の手が震えて来た。
「命に別状はないらしい」
そう言って3人を見れば暗い表情ではあるがどこか安心した感じだ。
「どこで頭を打ったんだ?」
「花壇のブロックだと。搬送時、熱もあったらしい」
「それもあって意識がなくなったってことか…」
昇が静かに言った。
驚いた事にみんな冷静だ。
取り乱した自分が恥ずかしくなった。
「とりあえず桜李の意識が戻る事をまず祈ろう。今、俺達にはそれしか出来ないし」
創が言った。
深栗はギュッと両手を握りコクコクと頷いていた。
泣くのを我慢してるみたいだ。
深栗の頭をポンポンと叩き
「手当てありがとうな。また坂下が帰って来たら桜李の状況を聞こう」
そう言って手を離し、自分の席に戻った。
それぞれが何か考えているようだったが多分、桜李の事だろう。
ここまでみんなの心を掴んで離さない桜李。
桜李早く意識を取り戻せ。
みんなが桜李を待ってるんだぞ。
それに俺はまだ返事を聞いてねぇんだ。
早く帰って来い。
ふざけんな!
ふざけんな!!
桜李は昨日まで笑ってたんだ!
また明日って言って俺が見えなくなるまで何度も振り返りながら手を振って帰って行ったんだよ!!
なのに何があったんだよ…
すぐに駆け付けれない事にも何も出来ない自分にもまただんだん腹が立って来た。
拳を作り壁を殴る。
何度も何度も殴った。
手が切れて血が出て来る事もお構いなしに。
そんな時、生徒会室の近くだったからか深栗が何事!?と生徒会室から顔を出した。
「ちょっと会長!?どうしたの!?」
「うるせぇ…」
「手!血が出てる!!消毒しなきゃ!!」
「うるせぇって言ってんだろ!」
そう叫ぶと創と昇も出て来た。
「会長がそこまで怒ってるの珍しいね」
「まず玲、落ち着け。どうしたんだ」
俺のただならぬ雰囲気に3人共、ビックリした顔だ。
「はぁ。悪かった。中に入ってから話す。深栗、悪かったな。消毒頼む」
一度、自分を落ち着けてから謝った。
みんなで中に入り、深栗に手を任せる。
消毒してもらっている途中で話した。
「桜李が…登校中に頭を打って意識がないらしい。それで救急車で搬送されて今、神宮寺の経営する病院にいる。坂下が一緒に着いて行ってる」
「えっ…?」
俺の手を消毒の為に握っている深栗の手が震えて来た。
「命に別状はないらしい」
そう言って3人を見れば暗い表情ではあるがどこか安心した感じだ。
「どこで頭を打ったんだ?」
「花壇のブロックだと。搬送時、熱もあったらしい」
「それもあって意識がなくなったってことか…」
昇が静かに言った。
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「とりあえず桜李の意識が戻る事をまず祈ろう。今、俺達にはそれしか出来ないし」
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泣くのを我慢してるみたいだ。
深栗の頭をポンポンと叩き
「手当てありがとうな。また坂下が帰って来たら桜李の状況を聞こう」
そう言って手を離し、自分の席に戻った。
それぞれが何か考えているようだったが多分、桜李の事だろう。
ここまでみんなの心を掴んで離さない桜李。
桜李早く意識を取り戻せ。
みんなが桜李を待ってるんだぞ。
それに俺はまだ返事を聞いてねぇんだ。
早く帰って来い。
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