その学園にご用心

第五章

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ここの学園も僕のいる学園とあまり変わらないようだった。
ただここの生徒会は抱きたい抱かれたいランキングで役職が決まるらしい。
だから他の生徒と話をするとその生徒がイジメの対象になるらしいから役員以外とはあまり交流がないみたいだ。

久しぶりに役員以外の僕と話せて嬉しいとにこやかに語ってくれた。
なんだか悲しくなった。
そうゆう学園があるなんて思ってなかった。

僕が悲しい顔になったからか流輝先輩がガタッと向かい側から席を立ち前から僕を抱き締めて来た。

「桜李が悲しむ事なんてないよ。生徒会役員はみんな理解してるし僕も何とかしたいと思ってるから。桜李が優しい子で僕は嬉しいよ」

そう言って離れて笑った。

それを見て何とも言えない気持ちになった。


のに



「桜李。騙されるな。こいつは何とも思ってない。ただお前に触りたかっただけだ」

れい先輩が後ろから僕を抱きしめながら言って来た。

「流輝先輩…」

僕がジト目で見ると流輝先輩はニコリと笑って

「桜李は本当に可愛らしい。でも、この学園を変えたいと思っているのは本当だよ。白峰、変な事を桜李に吹き込むなよ」

「ふんっどーだか」

とれい先輩は僕の首筋に顔を押し付けて来た。

「れい先輩！くすぐったいです！」

「桜李、お前いい匂いすんな」

「ちょっ…」

とれい先輩を押しどけようとしたら流輝先輩が桜李の腕をグイッと引っ張った。

「白峰、僕の前で桜李とイチャイチャするのは禁止だよ。さあ、桜李そろそろ行こうか」

僕の腕をグイグイ引っ張りながら生徒会室を出た。
その後ろを不機嫌なれい先輩が着いて来た。