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黄金の砂漠編

聖アルナム国と聖アルナム教

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聖アルナム国とは、商業国家アルガロンと遊牧国家ナムリーが共同で運営する融合宗教・聖アルナム教を基盤とした国家であり、両国の文化や価値観を共有し、調和させることで成立しました。アルガロンは経済を、ナムリーは軍事を担当し、互恵関係が成立しています。聖アルナム国は、両国よりも後に成立した国家です。

聖アルナム国では、三国の代表者が集まり、政策を話し合って決めます。もしアルガロンとナムリーの代表者が考え方で対立する場合は、聖アルナム国の代表者が仲裁役になります。しかし、決定がなかなか難しい場合には、三国の代表者で多数決を行います。こうすることで、各国の代表者は自国の利益を追求しながら、相手国の意見にも敬意を払うことができます。また、聖アルナム国が第三者として決定に関わることで、公正な解決を導くことができます。このように、聖アルナム国は異なる国々の協力や対立解決において、重要な役割を担っています。

聖アルナム国の第三者としての役割を果たすには、欲望を抑え、偏見をなくし、公平性が必要とされます。このため、聖アルナム教では公平の精神が説かれています。これは、お互いの文化背景や価値観を組みしつつ、極端な考え方や行動を避け、バランスを保ちながら正しい判断を下すことが重要であるという思想です。聖アルナム教の信者たちは、この公平公正の精神を実践し、公正でバランスのとれた判断を下すことで、異なる国家間の調停に貢献しています。

この公平公正の精神はアルナムの天秤と言われています。
「アルナムの天秤」とは、聖アルナム教における公平公正の精神を象徴する言葉で、アルナム国の旗にも天秤が描かれています。この天秤は、異なる価値観や文化を持つ者たちが、公平な基準に基づいて判断を下すことを表しています。聖アルナム教の信者たちは、この天秤の下で公平公正な判断を下し、異なる国家間の協力や対立解決に貢献しています。

聖アルナム教は、商業国家アルガロンの貿易神教と遊牧国家ナムリーの風の信仰を組み合わせた宗教である。両国の宗教家たちが協議し、聖アルナム教の教義を作り上げたとされる。この教義では、貿易で得られた物や利益は貿易神と風の神に捧げることが求められ、貿易時には風の神が加護するとされている。つまり、双方の国の文化や信仰が融合された教義となっている。この融合宗教によって、両国の文化や価値観が共有され、お互いを理解し合うことができるようになったとされています。

【風と貿易の神聖連合教会】
聖アルナム教は「風と貿易の神聖連合教会」という両国家の共同組織によって運営されています。この教会は、自然と商業を調和させ、繁栄と安全を祈る信仰を持っています。商人たちとナムリー族の人々が協力し、豊かな社会を築くことを目指しています。教義には、貧困や差別、環境破壊を防ぐことや、互いに尊重し合うことが重要であるという内容も含まれています。

【貿易神ウォロス教】
この宗教は、商業や交易を神聖な行為と捉え、貿易の安全や繁栄を願う信仰を持つものたちによって信奉されています。神殿では、商人たちが自分たちの商売や航海の安全を祈願する儀式が行われ、商取引においてもこの宗教の信仰が重要な役割を果たしています。また、この宗教では富や繁栄を願う祈祷や供物が行われることがあります。

貿易神ウォロスは、商業や交易の神であり、特に海外との貿易を守る神として崇められています。また、ウォロスは商人や交易業者たちの守護神でもあり、商業に関する様々な祭りや儀式が彼を中心に行われています。ウォロスは、強靭な体躯を持ち、角のある大きな頭をしている姿で表現されます。また、海を渡る船を背負っているという描写もあります。

【風の信仰ガレンドール(Galendor)】
宗教名:風の信仰ガレンドール

内容:ナムリー族は草原を自由に移動することができるため、自然に対する敬意と感謝の念が強く、自然崇拝の宗教を持っていると考えられます。風は草原にとって重要な要素であり、ナムリー族にとっても生活に欠かせないものであるため、風を神格化した宗教が広く信仰されています。

風の信仰では、自然界の要素である風を神格化し、風の力が宇宙や生命を動かす源であると信じています。ナムリー族の人々は、風を崇拝することで、自然と共に生きることを誓い、自然との調和を保つことを目指しています。また、風の力を借りて、病気や不幸を退ける儀式や、豊穣や幸運を祈願する儀式も行われています。

ガレンドールは、「風の信仰」という宗教において、風を神格化した神の名前です。ナムリー族の人々は草原を自由に移動し、自然と共に生きることができるため、自然との調和を保つことを大切にしています。その中で風は自然の力の一つであり、草原を照らす美しい光景を作り出す要素でもあります。ガレンドールは、そのような風の力強さや美しさを表現した名前であり、風が自由や幸運を象徴する重要な要素とされています。
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