奇説二天記
播磨明石に在住する宮本伊織は、小笠原忠政の近習を勤める若き英才である。しかし彼には頭を悩ませる身内がいた。その人は宮本武蔵。恐れ多くも主君に斡旋されて彼の養父となってくれた高名な武士にして剣豪である。そして変人でもあった。
武蔵の奇矯な言動行動に日々悩まされている伊織であるが、あるときに敵討ちと養父を狙う女が訪ねてきて…。
その日から、宮本家の周辺には不穏な影が見え隠れするようになっていくのだが――
武蔵の奇矯な言動行動に日々悩まされている伊織であるが、あるときに敵討ちと養父を狙う女が訪ねてきて…。
その日から、宮本家の周辺には不穏な影が見え隠れするようになっていくのだが――
初ノ段 宮本家の変わらぬ日常の事。
二ノ段 岩流縁者の娘、仇を求めて宮本家を訪れる事。
三ノ段 夕、連日と宮本家に通い、伊織、城中にて同僚に冷やかされる事。
幕間ノ一
四ノ段 伊織、非番の日に夕と出歩く事。
幕間ノ二
五ノ段 たつぞう、過去を懐かしむ事。
六ノ段 夕、宵闇の中で小次郎と出逢、伊織とたつぞうはそこに駆けつける事。
七ノ段 伊織、忠政公に次第を語り、立ち合うことを求められる事。
八ノ段 宮本伊織、津田小次郎と御前試合をする事。
九ノ段 伊織、義兄と事の真相を語りあう事。
終ノ段
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