3 / 11
寝る前のルーティーン
しおりを挟む
我が家は少し古臭い平屋だ。祖母は2階建てにしたかったらしいが、祖父の意向で平屋建てにしたらしい。何でも2階建てにすると良くない事が起きるとかで、平屋に済むようにと昔言われていたらしい。ただし、祖父が死んだら気にしなくていいとのことなので、既に他界した祖父の遺言通り父と母はリフォームしようか悩んでいる。
そんな家は屋根が赤色のトタンで作られている。そのせいで雨が降るたびに毎晩雨の演奏会を聞かされていた。最近はバイトのお陰で溜まった金で耳栓を買って、それを使っているため問題にはなっていないが、それまではかなり気になったのだ。そして壁は白色の塗料が塗ってある。材質とかはよくわからないがざらざらするので砂だろうか。
家の周囲は塀で覆われているが、そこから直ぐに家になる為、庭などはほとんどない。1畳程度の隙間しかないので子供の頃にも遊んだ記憶はない。こんな感じで周囲を塀、隙間、家といった感じになっているので、時々野良犬とか猫に入り込まれることがある。
「ただいまー」
家に帰るとすでに夕食が出来上がっていて、後は食べるだけといった様子だ。
母は台所で調理をしていた。エプロンをちゃんとつけて髪も三つ編みの様にして纏めていて、その髪を左肩から前に垂らしている。そんな母は目じりを気にしているのが最近の悩み。時々美容の本とかを買って読んでいるのを見かけるからで、俺が近づくと他の本で隠しているがバレていないと思っているのだろうか。そんな気になるものじゃないと思うんだけどな。
「おかえりー」
キッチンからは母の返事が聞こえる。そして直ぐに火がつけられる音も聞こえた。味噌汁でも温めているのだろう。
我が家では父が大の味噌好きで、毎晩味噌汁が出てくる。いつもいつも同じだと飽きてしまうものだが、我が家の料理番はそれを飽きさせない工夫を凝らす。まずは具材だ。わかめ、豆腐、玉ねぎ、ネギ等を色々と入れるのは当然として。味噌自体も何処で買ってきたんだと思わせるように毎日変わっていく。父も味噌汁であれば何でもいいようでおいしそうに飲んでいる。
旅行に行った時に夕食に味噌汁がなくて帰りかけ、食事が終わった後にコンビニで味噌汁を買って飲んでいたのは流石にどうかと思ったが。
俺は旅館の枕が合わずにもしもの時用に持参した枕で何とかしのいだ。今となっては懐かしい思い出だ。
「手を洗って着替えておいでー。それと皆を呼んできて」
「はい」
俺は言われた通りに手を洗って着替えてくる。そして言われた通りに他の家族を呼びに行く。といっても後は父と姉を呼んでくるだけだ。
「姉ちゃん、飯」
「今行くー」
姉は今年で大学生になったばかりで良く友達を出掛けて家にいないことの方が多い。そしてそのとしごろだから弟である俺や、父が勝手に入っていくと怒髪天を衝く勢いで怒ってくるので今ではこうして扉の外から声をかけて、返事がなかったら放置しておくという暗黙の了解が出来上がった。
その癖俺の部屋に勝手に入ってきて寝具を勝手に持っていく。こういうのはマジで止めて欲しい。
俺は姉の扉の外から呼びかけると返事が返ってきたのでそのまま父の書斎へと行く。父は帰ってきてからも仕事を良くしている、ワーカーホリック気味で食事中も会議の議事録等を読んでいる。その性格は真面目の堅物と評されるのが正しいように思う。
「父さん。ご飯」
「すぐ行く」
そう言ったので俺は直ぐに扉から離れる。父が直ぐに行くといったら本当に直ぐに来るのだ。その証拠に俺が扉から離れて5秒も経たない内に扉を開けて出てきた。
「早くいくぞ」
「はい」
俺は若干早足で台所へと歩いていく。その後ろから父が早くいけというように迫ってくるのが怖い。
俺が台所に行くと既に料理は並んでご飯なども盛りつけられている。姉はまだ来ていなかったが、それから直ぐに降りてきた。
「頂きます」
「「「頂きます」」」
4人で合掌をして食事を頂く。やはり母の食事は美味しい。生まれた時から食べているのだから当たり前かもしれない。
美味しく食事をするが、その最中もこれからの予定を考える。行なっているのは食事だが、やっていることはこれをどれだけ食べたら何時間後に眠たくなる?食べ過ぎない方がいいのか?それとも沢山食べた方がいいのか?といった事をずっと考えている。その感じは日々研究だ。俺がベストに眠れる食事量、内容、時間。考えることは幾らでもある。俺がやるのはそれ以外にないといっても過言じゃない。
「ごちそうさまでした」
俺は一足先に食べ終えて急いで自室へ戻る。そしていつものように宿題を終わらせる。基本的に真面目に授業は受けているのでそこまで苦労した経験はない。時々何でこんな問題を出したんだ?と頭を抱えるような問題もあるが、少し考えれば何とかなる。
その後俺はベッドに入り軽く目を瞑ってここで寝るんだぞ。という予行練習だ。おっといかん、危うく寝てしまう所だった。
そして後は至福の時間、風呂に入って寝るだけだと思った時に思わぬアクシデントが発生する。
「あれ?開かない?」
いつもなら空いている時間に浴室の鍵がかかっていた。父は食事が終わると直ぐに入るし、母はこの時間はテレビでドラマを見ているハズだ。ということは・・・。
「あのアマ!?」
俺は怒りに身がうち震えるのが分かる。いつもは友達とどっかに行っていて全然帰ってこないし、決められた門限も一切守らない癖にこういう勝手なことをするとは何事か。一体親にどういう教育を受けて来たと言うのか。親どころか家族の顔が見てやりたい。
「姉ちゃん!早く出てよ!」
「今入ったばっかりよ~」
中からはそんな答えが帰ってくる。くそう。これからどうしようか。本当ならここで風呂に入ってゆっくりしてから寝るためのストレッチだったりをする予定だったのに。しかも姉は風呂に入ってからが半端なく長い。最低でも1時間は固いだろう。その時間を俺は一体どうやって過ごす?どうやってしのぐ?
俺は一度作戦をゆっくりと考えるために部屋に戻る。そしてベッドに座り膝に手を置き、その上に顎を乗せて考える。この姿勢をすることで俺はいい考えが思い浮かぶ、昔からの癖と言ってもいいかもいしれない。
それでどうしようか。このまま寝る時間を遅くする?それとも風呂を出てからやる予定だった事を今のうちにしておくか?しかし、風呂上がりの牛乳等はどう考えても風呂上がり以外でやる事はおかしい。風情がない。というかそれならただの牛乳を飲むだけだから別にやらない。そんなに牛乳が好きな訳でもないし。
但し、そのためには一つ重要な事をのり越えなければならない。これから1時間かけて寝る準備をするのなら、本当に直ぐに風呂に入って寝るという事をしなければならないということだ。もしそのタイミングで母に入られたり、姉の風呂の時間が伸びた場合は俺の今日の睡眠は終わるを告げることになる。
それほどに俺はこの就寝のルーティーンにかけているものがあるのだ。これのお陰で俺は毎晩素晴らしい睡眠を行なっているといってもいい。
他の案は姉を早く風呂から上がってもらえればいい。ということで姉の携帯を非通知等で鳴らして急いで風呂から出させて、出るタイミングで切るとか。それかここは風呂場だ。その窓は一階についている。だから外から何かやって姉が慌てて風呂から出た所をかっさらうようにして入る、といった選択肢もとれるはず。正直こっちの方が可能性は高いように感じる。それにこっちなら姉は少なくとも不気味に思って風呂に長居するなんてことは無くなるだろう。そう考えればやらないという選択肢はない。
よし、そうと決まれば早速行動に移す。迷っている間に俺の貴重な睡眠時間が刻一刻と削られていくのだから。
そんな家は屋根が赤色のトタンで作られている。そのせいで雨が降るたびに毎晩雨の演奏会を聞かされていた。最近はバイトのお陰で溜まった金で耳栓を買って、それを使っているため問題にはなっていないが、それまではかなり気になったのだ。そして壁は白色の塗料が塗ってある。材質とかはよくわからないがざらざらするので砂だろうか。
家の周囲は塀で覆われているが、そこから直ぐに家になる為、庭などはほとんどない。1畳程度の隙間しかないので子供の頃にも遊んだ記憶はない。こんな感じで周囲を塀、隙間、家といった感じになっているので、時々野良犬とか猫に入り込まれることがある。
「ただいまー」
家に帰るとすでに夕食が出来上がっていて、後は食べるだけといった様子だ。
母は台所で調理をしていた。エプロンをちゃんとつけて髪も三つ編みの様にして纏めていて、その髪を左肩から前に垂らしている。そんな母は目じりを気にしているのが最近の悩み。時々美容の本とかを買って読んでいるのを見かけるからで、俺が近づくと他の本で隠しているがバレていないと思っているのだろうか。そんな気になるものじゃないと思うんだけどな。
「おかえりー」
キッチンからは母の返事が聞こえる。そして直ぐに火がつけられる音も聞こえた。味噌汁でも温めているのだろう。
我が家では父が大の味噌好きで、毎晩味噌汁が出てくる。いつもいつも同じだと飽きてしまうものだが、我が家の料理番はそれを飽きさせない工夫を凝らす。まずは具材だ。わかめ、豆腐、玉ねぎ、ネギ等を色々と入れるのは当然として。味噌自体も何処で買ってきたんだと思わせるように毎日変わっていく。父も味噌汁であれば何でもいいようでおいしそうに飲んでいる。
旅行に行った時に夕食に味噌汁がなくて帰りかけ、食事が終わった後にコンビニで味噌汁を買って飲んでいたのは流石にどうかと思ったが。
俺は旅館の枕が合わずにもしもの時用に持参した枕で何とかしのいだ。今となっては懐かしい思い出だ。
「手を洗って着替えておいでー。それと皆を呼んできて」
「はい」
俺は言われた通りに手を洗って着替えてくる。そして言われた通りに他の家族を呼びに行く。といっても後は父と姉を呼んでくるだけだ。
「姉ちゃん、飯」
「今行くー」
姉は今年で大学生になったばかりで良く友達を出掛けて家にいないことの方が多い。そしてそのとしごろだから弟である俺や、父が勝手に入っていくと怒髪天を衝く勢いで怒ってくるので今ではこうして扉の外から声をかけて、返事がなかったら放置しておくという暗黙の了解が出来上がった。
その癖俺の部屋に勝手に入ってきて寝具を勝手に持っていく。こういうのはマジで止めて欲しい。
俺は姉の扉の外から呼びかけると返事が返ってきたのでそのまま父の書斎へと行く。父は帰ってきてからも仕事を良くしている、ワーカーホリック気味で食事中も会議の議事録等を読んでいる。その性格は真面目の堅物と評されるのが正しいように思う。
「父さん。ご飯」
「すぐ行く」
そう言ったので俺は直ぐに扉から離れる。父が直ぐに行くといったら本当に直ぐに来るのだ。その証拠に俺が扉から離れて5秒も経たない内に扉を開けて出てきた。
「早くいくぞ」
「はい」
俺は若干早足で台所へと歩いていく。その後ろから父が早くいけというように迫ってくるのが怖い。
俺が台所に行くと既に料理は並んでご飯なども盛りつけられている。姉はまだ来ていなかったが、それから直ぐに降りてきた。
「頂きます」
「「「頂きます」」」
4人で合掌をして食事を頂く。やはり母の食事は美味しい。生まれた時から食べているのだから当たり前かもしれない。
美味しく食事をするが、その最中もこれからの予定を考える。行なっているのは食事だが、やっていることはこれをどれだけ食べたら何時間後に眠たくなる?食べ過ぎない方がいいのか?それとも沢山食べた方がいいのか?といった事をずっと考えている。その感じは日々研究だ。俺がベストに眠れる食事量、内容、時間。考えることは幾らでもある。俺がやるのはそれ以外にないといっても過言じゃない。
「ごちそうさまでした」
俺は一足先に食べ終えて急いで自室へ戻る。そしていつものように宿題を終わらせる。基本的に真面目に授業は受けているのでそこまで苦労した経験はない。時々何でこんな問題を出したんだ?と頭を抱えるような問題もあるが、少し考えれば何とかなる。
その後俺はベッドに入り軽く目を瞑ってここで寝るんだぞ。という予行練習だ。おっといかん、危うく寝てしまう所だった。
そして後は至福の時間、風呂に入って寝るだけだと思った時に思わぬアクシデントが発生する。
「あれ?開かない?」
いつもなら空いている時間に浴室の鍵がかかっていた。父は食事が終わると直ぐに入るし、母はこの時間はテレビでドラマを見ているハズだ。ということは・・・。
「あのアマ!?」
俺は怒りに身がうち震えるのが分かる。いつもは友達とどっかに行っていて全然帰ってこないし、決められた門限も一切守らない癖にこういう勝手なことをするとは何事か。一体親にどういう教育を受けて来たと言うのか。親どころか家族の顔が見てやりたい。
「姉ちゃん!早く出てよ!」
「今入ったばっかりよ~」
中からはそんな答えが帰ってくる。くそう。これからどうしようか。本当ならここで風呂に入ってゆっくりしてから寝るためのストレッチだったりをする予定だったのに。しかも姉は風呂に入ってからが半端なく長い。最低でも1時間は固いだろう。その時間を俺は一体どうやって過ごす?どうやってしのぐ?
俺は一度作戦をゆっくりと考えるために部屋に戻る。そしてベッドに座り膝に手を置き、その上に顎を乗せて考える。この姿勢をすることで俺はいい考えが思い浮かぶ、昔からの癖と言ってもいいかもいしれない。
それでどうしようか。このまま寝る時間を遅くする?それとも風呂を出てからやる予定だった事を今のうちにしておくか?しかし、風呂上がりの牛乳等はどう考えても風呂上がり以外でやる事はおかしい。風情がない。というかそれならただの牛乳を飲むだけだから別にやらない。そんなに牛乳が好きな訳でもないし。
但し、そのためには一つ重要な事をのり越えなければならない。これから1時間かけて寝る準備をするのなら、本当に直ぐに風呂に入って寝るという事をしなければならないということだ。もしそのタイミングで母に入られたり、姉の風呂の時間が伸びた場合は俺の今日の睡眠は終わるを告げることになる。
それほどに俺はこの就寝のルーティーンにかけているものがあるのだ。これのお陰で俺は毎晩素晴らしい睡眠を行なっているといってもいい。
他の案は姉を早く風呂から上がってもらえればいい。ということで姉の携帯を非通知等で鳴らして急いで風呂から出させて、出るタイミングで切るとか。それかここは風呂場だ。その窓は一階についている。だから外から何かやって姉が慌てて風呂から出た所をかっさらうようにして入る、といった選択肢もとれるはず。正直こっちの方が可能性は高いように感じる。それにこっちなら姉は少なくとも不気味に思って風呂に長居するなんてことは無くなるだろう。そう考えればやらないという選択肢はない。
よし、そうと決まれば早速行動に移す。迷っている間に俺の貴重な睡眠時間が刻一刻と削られていくのだから。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる