11 / 17
11話 彼の好きなタイプ
しおりを挟む
「ふ~悠里、アンタもさっさと浴びてきなさい」
祖父が寝て少しして、母がシャワー室から出てきた。タオルで髪をゴシゴシ拭きながら私に向かってくる。
「うん・・・。分かった」
私は袖で涙をかき消すように拭くと立ち上がって母の方を向く。母は私の顔を見て驚いていた。
「悠里・・・どうして泣いてるの?おじいちゃんに何か・・・」
母は慌てて祖父にかけより脈に測ったり口に手を当てて様子を見ている。
「大丈夫・・・だよ。寝るって言ってただけだから・・・」
「ならなんでアンタは泣いてるの?」
「ちょっと・・・嬉しいような悲しいようなことがあって・・・」
「どういうこと?」
母は首を傾げている。
「もしかして父さん・・・和也たちから何か連絡があった?」
私はゆっくり首を振り母の言葉を否定する。
「そうじゃない。そうじゃないんだけど・・・」
「?それじゃあどうしたっていうのよ」
「ううん。今は言えない」
「言えない?言えないってどういうこと?」
「分かんない。何て言っていいか分かんないの」
「そう・・・なら一度さっぱりしてきなさい。それと父さんには何もなかったのよね?」
「うん。ちょっと起きて話しただけ」
「そう。貴方が来る時はいつも起きるのね。父さんは・・・」
母はそう言って祖父を見つめている。その目は祖父を責めているようでも拗ねているようでもあった。
「母さん。タオルとかはどこ?」
「着替えの所に置いてあるわ。そこに貴方の着替えも置いてあるからそれを着なさい」
「分かった」
私はシャワー室に入り着替える。中は着替えが出来る場所と浴室が分かれておりかなり広かった。こうやって介護などをやりやすいようにだろうか。浴室も広い。私はシャワーを浴びながら考える。祖父の言葉を本当に喜んでいいのか。祖父が私を安心させる為だけに言ったんじゃないのか。
祖父が言ってくれたことは本当に嬉しかった。私の事を大事にしてくれていて、失いたくないと言ってくれた時なんて最高だった。そして同時に思うのだ。私や母が祖父にとっての重しになっているんじゃないかと。私たちが居なければ祖父は見たい景色が見れるはずだったんじゃないのかと。
答えは出ない。それを持っているのは祖父だけだから。その祖父が言ってくれた言葉を私は信用出来ずにいた。
そしてその考えは一晩経っても変わらなかった。
******
「悠里、起きなさい、悠里」
「何・・・母さん」
窓から入る柔らかな光と母の声で私は目が覚める。ベッドが固くなったのかと思って見ると、自分の部屋ではなく病院の一室だった。
「何じゃないわよ。学校には行くって言ったでしょう?」
「分かった・・・」
私は眠い目を擦りながら起き上がる。そして顔を洗うべく周囲を見回す。
「洗面台ならシャワー室のを使いなさい」
「ふぁい」
欠伸と返事が重なり変な感じになる。そのまま私はシャワー室に入り顔を洗い意識をしっかりさせる。顔をしっかりと洗ってシャワー室から出て母に挨拶する。
「おはよう、母さん」
「おはよう、良く眠れた?」
「うん。ちょっと体が固くなった気もするけど」
「だから私が代わるって言ったじゃない」
「ダメよ。母さんはずっとここにいるんだから。私はいいの」
「もう・・・」
母には簡易ベッドを持ってきてもらって私は適当に床で寝た。それの質があまり良くなかったせいで体がバキバキだ。
私は着替えて制服を再び着る。そして母が購買で買っておいてくれた歯ブラシで歯を磨いたり軽くご飯を食べた。
「それじゃあ行ってくるね」
「ええ、行ってらっしゃい」
「おじいちゃんも行ってきます」
「・・・」
私は二人にそれだけ言うと病室を出た。看護師や医師が既にかなりの数来ていて、準備をしている。私はそんな人達の間をゆっくりと進んだ。ぶつからないように気を付けながら。
学校の時間にはちゃんと間に合い、遅れることなく朝のホームルームの10分前には到着することが出来た。私は席について一安心する。
「ねぇ~ちょっと相談あるんだけどいい?」
「すこ~し話に付き合ってくれるだけでいいからさ」
「何?」
教室についてすぐにお団子とボブカットの二人が近づいてきた。というかこの二人が私よりも早く来ていたことが驚きだ。
二人は厄介ごとを頼むつもりなのか媚びる様な表情をしているがそれが通用するのは男子だけだろから私にやるのは止めて欲しい。
「イヤー昨日は紹介してくれて助かったよー。実は野球部休みだったらしくてさー。一緒に遊びに行ったんだよねー」
「そうそうーそれで健太ってば優しくて面白いしさー凄い良かった訳よ」
「そう、良かったね」
真島も楽しんでくれたのかな?それなら私も罪悪感が薄れるので助かる。
「それでさーあたしら真島の好みとか知らないから何かあったら教えてくんね?」
「そうそう、どんな女子がタイプーとか髪型とか性格とか何でもいいからさ」
「んー知らないよ?私が真島と仲良かったのって小学校4年くらいまでだから。それ以降は中学校でもほぼしゃべってなかったし」
「そうなの?」
「そうよ。だから何で高校になってあんなにしゃべりかけて来るようになったのか・・・あ」
確か高校に入った時にそう言えば少しだけ話したような・・・?でもそんなに沢山話した記憶もないし・・・だけどその時以来しゃべりかけられるようになった気がする。
「どうしたの?何か思い出した?」
「そうそう。細かいことでもいいからさ」
「何でもない。特になにか話した気がするわけじゃないし。真島・・・確か小学校の頃は強い奴が好き・・・みたいなことを言ってた気がするけど・・・」
でもあれって戦隊ののヒーローとかに影響されてた気がするだけだからな・・・なんか違う気もする。しかし二人にとってはそれでも良かったのか満足そうな顔をしている。
「強そうな・・・ね。サンキュ」
「ありがとー」
二人はそう言って去って行った。
(ごめん真島、やっぱり変な方向に行くかも)
心の中で真島に謝っておく。それから私は適当に授業を受け続けた。体育で着替えた際には母の中々派手な下着を着ていたのを忘れて、クラスメイトに見せてしまい少しだけクラスがざわついてしまったが、それ以外は特に何もなく進んだ。
私はそんな授業を集中できずに聞き流していた。ずっと祖父と『風景屋』の事を考えていたのだ。祖父の笑顔、苦しむ寝顔。
私は迷っていた、迷っても時は刻まれる、誰も老いを止めることはできない。
祖父が寝て少しして、母がシャワー室から出てきた。タオルで髪をゴシゴシ拭きながら私に向かってくる。
「うん・・・。分かった」
私は袖で涙をかき消すように拭くと立ち上がって母の方を向く。母は私の顔を見て驚いていた。
「悠里・・・どうして泣いてるの?おじいちゃんに何か・・・」
母は慌てて祖父にかけより脈に測ったり口に手を当てて様子を見ている。
「大丈夫・・・だよ。寝るって言ってただけだから・・・」
「ならなんでアンタは泣いてるの?」
「ちょっと・・・嬉しいような悲しいようなことがあって・・・」
「どういうこと?」
母は首を傾げている。
「もしかして父さん・・・和也たちから何か連絡があった?」
私はゆっくり首を振り母の言葉を否定する。
「そうじゃない。そうじゃないんだけど・・・」
「?それじゃあどうしたっていうのよ」
「ううん。今は言えない」
「言えない?言えないってどういうこと?」
「分かんない。何て言っていいか分かんないの」
「そう・・・なら一度さっぱりしてきなさい。それと父さんには何もなかったのよね?」
「うん。ちょっと起きて話しただけ」
「そう。貴方が来る時はいつも起きるのね。父さんは・・・」
母はそう言って祖父を見つめている。その目は祖父を責めているようでも拗ねているようでもあった。
「母さん。タオルとかはどこ?」
「着替えの所に置いてあるわ。そこに貴方の着替えも置いてあるからそれを着なさい」
「分かった」
私はシャワー室に入り着替える。中は着替えが出来る場所と浴室が分かれておりかなり広かった。こうやって介護などをやりやすいようにだろうか。浴室も広い。私はシャワーを浴びながら考える。祖父の言葉を本当に喜んでいいのか。祖父が私を安心させる為だけに言ったんじゃないのか。
祖父が言ってくれたことは本当に嬉しかった。私の事を大事にしてくれていて、失いたくないと言ってくれた時なんて最高だった。そして同時に思うのだ。私や母が祖父にとっての重しになっているんじゃないかと。私たちが居なければ祖父は見たい景色が見れるはずだったんじゃないのかと。
答えは出ない。それを持っているのは祖父だけだから。その祖父が言ってくれた言葉を私は信用出来ずにいた。
そしてその考えは一晩経っても変わらなかった。
******
「悠里、起きなさい、悠里」
「何・・・母さん」
窓から入る柔らかな光と母の声で私は目が覚める。ベッドが固くなったのかと思って見ると、自分の部屋ではなく病院の一室だった。
「何じゃないわよ。学校には行くって言ったでしょう?」
「分かった・・・」
私は眠い目を擦りながら起き上がる。そして顔を洗うべく周囲を見回す。
「洗面台ならシャワー室のを使いなさい」
「ふぁい」
欠伸と返事が重なり変な感じになる。そのまま私はシャワー室に入り顔を洗い意識をしっかりさせる。顔をしっかりと洗ってシャワー室から出て母に挨拶する。
「おはよう、母さん」
「おはよう、良く眠れた?」
「うん。ちょっと体が固くなった気もするけど」
「だから私が代わるって言ったじゃない」
「ダメよ。母さんはずっとここにいるんだから。私はいいの」
「もう・・・」
母には簡易ベッドを持ってきてもらって私は適当に床で寝た。それの質があまり良くなかったせいで体がバキバキだ。
私は着替えて制服を再び着る。そして母が購買で買っておいてくれた歯ブラシで歯を磨いたり軽くご飯を食べた。
「それじゃあ行ってくるね」
「ええ、行ってらっしゃい」
「おじいちゃんも行ってきます」
「・・・」
私は二人にそれだけ言うと病室を出た。看護師や医師が既にかなりの数来ていて、準備をしている。私はそんな人達の間をゆっくりと進んだ。ぶつからないように気を付けながら。
学校の時間にはちゃんと間に合い、遅れることなく朝のホームルームの10分前には到着することが出来た。私は席について一安心する。
「ねぇ~ちょっと相談あるんだけどいい?」
「すこ~し話に付き合ってくれるだけでいいからさ」
「何?」
教室についてすぐにお団子とボブカットの二人が近づいてきた。というかこの二人が私よりも早く来ていたことが驚きだ。
二人は厄介ごとを頼むつもりなのか媚びる様な表情をしているがそれが通用するのは男子だけだろから私にやるのは止めて欲しい。
「イヤー昨日は紹介してくれて助かったよー。実は野球部休みだったらしくてさー。一緒に遊びに行ったんだよねー」
「そうそうーそれで健太ってば優しくて面白いしさー凄い良かった訳よ」
「そう、良かったね」
真島も楽しんでくれたのかな?それなら私も罪悪感が薄れるので助かる。
「それでさーあたしら真島の好みとか知らないから何かあったら教えてくんね?」
「そうそう、どんな女子がタイプーとか髪型とか性格とか何でもいいからさ」
「んー知らないよ?私が真島と仲良かったのって小学校4年くらいまでだから。それ以降は中学校でもほぼしゃべってなかったし」
「そうなの?」
「そうよ。だから何で高校になってあんなにしゃべりかけて来るようになったのか・・・あ」
確か高校に入った時にそう言えば少しだけ話したような・・・?でもそんなに沢山話した記憶もないし・・・だけどその時以来しゃべりかけられるようになった気がする。
「どうしたの?何か思い出した?」
「そうそう。細かいことでもいいからさ」
「何でもない。特になにか話した気がするわけじゃないし。真島・・・確か小学校の頃は強い奴が好き・・・みたいなことを言ってた気がするけど・・・」
でもあれって戦隊ののヒーローとかに影響されてた気がするだけだからな・・・なんか違う気もする。しかし二人にとってはそれでも良かったのか満足そうな顔をしている。
「強そうな・・・ね。サンキュ」
「ありがとー」
二人はそう言って去って行った。
(ごめん真島、やっぱり変な方向に行くかも)
心の中で真島に謝っておく。それから私は適当に授業を受け続けた。体育で着替えた際には母の中々派手な下着を着ていたのを忘れて、クラスメイトに見せてしまい少しだけクラスがざわついてしまったが、それ以外は特に何もなく進んだ。
私はそんな授業を集中できずに聞き流していた。ずっと祖父と『風景屋』の事を考えていたのだ。祖父の笑顔、苦しむ寝顔。
私は迷っていた、迷っても時は刻まれる、誰も老いを止めることはできない。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
自称未来の妻なヤンデレ転校生に振り回された挙句、最終的に責任を取らされる話
水島紗鳥
青春
成績優秀でスポーツ万能な男子高校生の黒月拓馬は、学校では常に1人だった。
そんなハイスペックぼっちな拓馬の前に未来の妻を自称する日英ハーフの美少女転校生、十六夜アリスが現れた事で平穏だった日常生活が激変する。
凄まじくヤンデレなアリスは拓馬を自分だけの物にするためにありとあらゆる手段を取り、どんどん外堀を埋めていく。
「なあ、サインと判子欲しいって渡された紙が記入済婚姻届なのは気のせいか?」
「気にしない気にしない」
「いや、気にするに決まってるだろ」
ヤンデレなアリスから完全にロックオンされてしまった拓馬の運命はいかに……?(なお、もう一生逃げられない模様)
表紙はイラストレーターの谷川犬兎様に描いていただきました。
小説投稿サイトでの利用許可を頂いております。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ヤマネ姫の幸福論
ふくろう
青春
秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
しかし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる