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3章
92話 同格
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ちゃぷ……。
僕の腰ほどまで水がせりあがってくる。
ここは地下で多少の動けるスペースがあると言っても数十m程だ。
これくらいであるならば、僕のスキルで満たすこと等容易い。
腰まで浸かったギーシュが初めて顔を歪ませて僕をにらみつけてくる。
「よくも神の降臨される場所を……」
「僕にとっては神は降臨して欲しくないんだ。だからこれでいいんだよ」
「許しませんよ。この大罪。【炎の牙】!」
「【水流防盾】!」
牙に炎をまとわりつかせ、僕に向かって突撃してくる。
でも、周囲には僕の味方となる水がそこら中にあった。
それらの水を使ってより速く、より大きくて頑丈な盾を作る。
「甘いですね。【土は我の下にあり】」
トン
彼はちょっとジャンプすると、落ちていくように天井に向かって行く。
何が起きたのかと上を見上げると、天井についた彼は僕に向かって来た。
目の前に張った盾を壊すのでなく、天井高くまで行くことによって盾を回避して攻撃を当てる気なのだ。
しかし、そう思った時には彼は僕の直ぐ近くにまで来ていて、炎に燃え盛る牙で僕の触手を食いちぎった。
「くっ……」
「まだまだ終わりではありませんよ。【炎の爪】」
ザシュッ!!!
彼の爪が燃え、僕の体を切り裂く。
それと同時に燃える爪で僕の体を焼いて更にダメージまでして来るのだ。
「【次元の門】!」
僕は急いで後ろに下がり、離れた場所に転移する。
彼は追いかけてくるけれど、次元の移動には勝てないようだった。
「はぁはぁ、【自己再生】」
少しだけ出来た時間で傷を回復させるけれど、この狭い空間の中。
ギーシュは速攻で僕の方に向かって来る。
「逃がしませんよ! 自身の半身を支配下におけていない貴方では勝てません!」
「【闇の牢獄】! 支配下?」
僕は思わず聞いてしまった。
彼は僕のスキルを交わしながら爪を振り上げて襲い掛かってくる。
「【炎の爪】! そうです! 貴方も神獣と話したのでしょう? だが、その様子では神獣を支配下においていないことは明白!」
「【氷の装甲】! 支配下? 何で支配下におく必要がある!」
「【土の爪】! その方が効率的だからに決まっているでしょう! 貴方のように適度に力を貸してもらっているのと、私の様に全てを引き出すという事を比べたら、どちらの方が強いか等分かり切った事でしょう!」
彼の爪は黄土色に変わり、それを振り下ろしてくる。
僕は受け止めるけれど、炎がない分鋭さと固さ、そして重さが増していた。
何とか止め切ることが出来たのは、運が良かったという他ないかもしれない。
「僕は……クラーケンを支配下におくつもりはないよ」
「なぜです? 今すぐにでも支配下におきに行けばいい。それは貴方のスキルなんです。貴方の望むままに力を差し出すでしょう。今までも、記憶があったのでは?」
「……」
そう言われて、確かにと納得出来る事は数多くあった。
レイラを攻撃する時に止めてくれたこと等、僕の望まない事はやらなかったはず。
であれば、今からでもクラーケンを支配下におけば、ギーシュと同じくらいの力を持てるように……なる?
「思い当たる節があるようですね! では、今すぐに支配下においていらっしゃい! 私としても同格はせっかくなら全力で当たりたいのでね!」
彼は爪を振り上げながらも、僕がガード出来るように見計らいながら攻撃をしている様だった。
もしかして本当にこの場で僕が強くなるように言っているのだろうか。
そんなバカにされた事を思い、僕は彼に言葉を返す。
「バカにするのもいい加減にして欲しいかな。支配するとかしないとか。今することじゃないでしょ。僕はクラーケンを支配下に置く気なんてない。彼とは友人になれると思っているから」
「……」
「貴方がそういう事を言うのは時間稼ぎのつもりなのかな? そうでも無いとあり得ないよね」
僕がチラリとサナの方を見ると、彼女をゆっくりと薄い黒い霧みたいな物が覆っていた。
彼は僕の言葉を聞きながら爪を振るうけれど、ため息を吐きながら答えた。
「はぁ。バレてしまえば仕方ありません。貴方は固く、殺しきるのが面倒なのでね。幾ら力の強い私としても、面倒ではあるんですよ。大人しく彼女を差し出してはもらえないですかね?」
「それは出来ないよ。サナは……サナは僕の大切な妹だから!」
「……」
僕がそう言うと、彼は少し目を見開いた様に驚いた。
その瞬間、彼の爪が一瞬だけれど止まる。
僕はこの隙を逃がすことなく、反撃に出た。
「【触手強化】!」
「ぐはぁ!」
彼は僕の触手を腹に受け、そのまま壁際まで吹き飛んでいく。
ダァァァン!!!
彼が壁に叩きつけられたのを見て、僕は泳ぎ出した。
サナの方に向かって。
彼は今までずっと僕がサナの方に向かわないかを気にしながら戦っていた。
ジェレがいなくなった後も、常に気にしながらの位置で居続けた。
でも、今この瞬間。
彼が吹き飛ばされたこの瞬間であれば、サナを奪い返すことが出来る。
それが出来れば、彼を倒す必要なんてない。
「待ちなさい!」
彼は今までにないくらい大声で叫び、僕を呼び止めようとしている。
腰まであった水かさは僕の肩ぐらいまで増えてきて、彼が来るのを阻止していた。
僕はこうなってしまえばタコの姿でサナに近づけばいい。
サナが眠る祭壇は僕の身長以上に高い場所になっているので、サナが溺れる心配もない。
「サナ! 今行くよ!」
タコの姿になり、僕は一瞬でサナの祭壇まで近付く。
そして、サナを抱き起こそうとした所で、悪寒が走った。
『後ろだ』
「【氷の装甲】!」
「【炎と土の爪】!!!」
ギャリィィィン!!!
「がっはぁ!!??」
後ろを振り向くと、炎に燃えながら、黄土色をした爪で僕を切り裂こうとしたギーシュがいた。
僕は彼の爪を防ごうとスキルを使って守ったけれど、彼の2属性の乗ったスキルに体ごと切り裂かれる。
スキルで防いだので多少はダメージを減らせたけれど、かなり厳しいことに変わりはない。
少し後ずさると、ドン、と何か壁に当たった様な感触が当たる。
「全く。殺ったと思ったのですがね。これだから同格とは戦いたくない」
「く……【次元の門】」
僕は逃げるようにして門に入り、水中の中に戻る。
そして、何が起きたのかと考えた。
彼は僕がクラーケンを支配下に置くのを断ったのを見て、正面から僕を倒すのは時間がかかると思ったのだろう。
だから、わざと吹き飛ばされて、僕がサナを助けに行かせる。
でも、サナを助ける事は出来ない。
レイラが解いた壁がサナの所にも張ってあったからだ。
それで、僕がその壁に気を取られている内に、後ろから隠していた強力なスキルで殺しきろうとしたに違いない。
1人で考えた所で彼の経験値に戦慄する。
儀式を守る為にここまで僕を騙そうとしていたことも、強力なスキルを隠していたこともだ。
でも、今回の事で分かった。
僕は、まだまだ強くなれる。
ギーシュにも勝てるかもしれないと。
僕の腰ほどまで水がせりあがってくる。
ここは地下で多少の動けるスペースがあると言っても数十m程だ。
これくらいであるならば、僕のスキルで満たすこと等容易い。
腰まで浸かったギーシュが初めて顔を歪ませて僕をにらみつけてくる。
「よくも神の降臨される場所を……」
「僕にとっては神は降臨して欲しくないんだ。だからこれでいいんだよ」
「許しませんよ。この大罪。【炎の牙】!」
「【水流防盾】!」
牙に炎をまとわりつかせ、僕に向かって突撃してくる。
でも、周囲には僕の味方となる水がそこら中にあった。
それらの水を使ってより速く、より大きくて頑丈な盾を作る。
「甘いですね。【土は我の下にあり】」
トン
彼はちょっとジャンプすると、落ちていくように天井に向かって行く。
何が起きたのかと上を見上げると、天井についた彼は僕に向かって来た。
目の前に張った盾を壊すのでなく、天井高くまで行くことによって盾を回避して攻撃を当てる気なのだ。
しかし、そう思った時には彼は僕の直ぐ近くにまで来ていて、炎に燃え盛る牙で僕の触手を食いちぎった。
「くっ……」
「まだまだ終わりではありませんよ。【炎の爪】」
ザシュッ!!!
彼の爪が燃え、僕の体を切り裂く。
それと同時に燃える爪で僕の体を焼いて更にダメージまでして来るのだ。
「【次元の門】!」
僕は急いで後ろに下がり、離れた場所に転移する。
彼は追いかけてくるけれど、次元の移動には勝てないようだった。
「はぁはぁ、【自己再生】」
少しだけ出来た時間で傷を回復させるけれど、この狭い空間の中。
ギーシュは速攻で僕の方に向かって来る。
「逃がしませんよ! 自身の半身を支配下におけていない貴方では勝てません!」
「【闇の牢獄】! 支配下?」
僕は思わず聞いてしまった。
彼は僕のスキルを交わしながら爪を振り上げて襲い掛かってくる。
「【炎の爪】! そうです! 貴方も神獣と話したのでしょう? だが、その様子では神獣を支配下においていないことは明白!」
「【氷の装甲】! 支配下? 何で支配下におく必要がある!」
「【土の爪】! その方が効率的だからに決まっているでしょう! 貴方のように適度に力を貸してもらっているのと、私の様に全てを引き出すという事を比べたら、どちらの方が強いか等分かり切った事でしょう!」
彼の爪は黄土色に変わり、それを振り下ろしてくる。
僕は受け止めるけれど、炎がない分鋭さと固さ、そして重さが増していた。
何とか止め切ることが出来たのは、運が良かったという他ないかもしれない。
「僕は……クラーケンを支配下におくつもりはないよ」
「なぜです? 今すぐにでも支配下におきに行けばいい。それは貴方のスキルなんです。貴方の望むままに力を差し出すでしょう。今までも、記憶があったのでは?」
「……」
そう言われて、確かにと納得出来る事は数多くあった。
レイラを攻撃する時に止めてくれたこと等、僕の望まない事はやらなかったはず。
であれば、今からでもクラーケンを支配下におけば、ギーシュと同じくらいの力を持てるように……なる?
「思い当たる節があるようですね! では、今すぐに支配下においていらっしゃい! 私としても同格はせっかくなら全力で当たりたいのでね!」
彼は爪を振り上げながらも、僕がガード出来るように見計らいながら攻撃をしている様だった。
もしかして本当にこの場で僕が強くなるように言っているのだろうか。
そんなバカにされた事を思い、僕は彼に言葉を返す。
「バカにするのもいい加減にして欲しいかな。支配するとかしないとか。今することじゃないでしょ。僕はクラーケンを支配下に置く気なんてない。彼とは友人になれると思っているから」
「……」
「貴方がそういう事を言うのは時間稼ぎのつもりなのかな? そうでも無いとあり得ないよね」
僕がチラリとサナの方を見ると、彼女をゆっくりと薄い黒い霧みたいな物が覆っていた。
彼は僕の言葉を聞きながら爪を振るうけれど、ため息を吐きながら答えた。
「はぁ。バレてしまえば仕方ありません。貴方は固く、殺しきるのが面倒なのでね。幾ら力の強い私としても、面倒ではあるんですよ。大人しく彼女を差し出してはもらえないですかね?」
「それは出来ないよ。サナは……サナは僕の大切な妹だから!」
「……」
僕がそう言うと、彼は少し目を見開いた様に驚いた。
その瞬間、彼の爪が一瞬だけれど止まる。
僕はこの隙を逃がすことなく、反撃に出た。
「【触手強化】!」
「ぐはぁ!」
彼は僕の触手を腹に受け、そのまま壁際まで吹き飛んでいく。
ダァァァン!!!
彼が壁に叩きつけられたのを見て、僕は泳ぎ出した。
サナの方に向かって。
彼は今までずっと僕がサナの方に向かわないかを気にしながら戦っていた。
ジェレがいなくなった後も、常に気にしながらの位置で居続けた。
でも、今この瞬間。
彼が吹き飛ばされたこの瞬間であれば、サナを奪い返すことが出来る。
それが出来れば、彼を倒す必要なんてない。
「待ちなさい!」
彼は今までにないくらい大声で叫び、僕を呼び止めようとしている。
腰まであった水かさは僕の肩ぐらいまで増えてきて、彼が来るのを阻止していた。
僕はこうなってしまえばタコの姿でサナに近づけばいい。
サナが眠る祭壇は僕の身長以上に高い場所になっているので、サナが溺れる心配もない。
「サナ! 今行くよ!」
タコの姿になり、僕は一瞬でサナの祭壇まで近付く。
そして、サナを抱き起こそうとした所で、悪寒が走った。
『後ろだ』
「【氷の装甲】!」
「【炎と土の爪】!!!」
ギャリィィィン!!!
「がっはぁ!!??」
後ろを振り向くと、炎に燃えながら、黄土色をした爪で僕を切り裂こうとしたギーシュがいた。
僕は彼の爪を防ごうとスキルを使って守ったけれど、彼の2属性の乗ったスキルに体ごと切り裂かれる。
スキルで防いだので多少はダメージを減らせたけれど、かなり厳しいことに変わりはない。
少し後ずさると、ドン、と何か壁に当たった様な感触が当たる。
「全く。殺ったと思ったのですがね。これだから同格とは戦いたくない」
「く……【次元の門】」
僕は逃げるようにして門に入り、水中の中に戻る。
そして、何が起きたのかと考えた。
彼は僕がクラーケンを支配下に置くのを断ったのを見て、正面から僕を倒すのは時間がかかると思ったのだろう。
だから、わざと吹き飛ばされて、僕がサナを助けに行かせる。
でも、サナを助ける事は出来ない。
レイラが解いた壁がサナの所にも張ってあったからだ。
それで、僕がその壁に気を取られている内に、後ろから隠していた強力なスキルで殺しきろうとしたに違いない。
1人で考えた所で彼の経験値に戦慄する。
儀式を守る為にここまで僕を騙そうとしていたことも、強力なスキルを隠していたこともだ。
でも、今回の事で分かった。
僕は、まだまだ強くなれる。
ギーシュにも勝てるかもしれないと。
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