上 下
89 / 100
3章

89話 壊れろ

しおりを挟む
「貴様! これは!?」

 僕はスキルで奴を捕らえ、動けなくしてしまう。

 時の神だろうがなんだろうが、このスキルは効果があるようだった。

「動かないで。そのまま潰されたくはないでしょう?」
「っく!」

 レイラの体を使われている手前、そんな事はしないけれど、奴がどうとるかは別の話だ。
 この隙に説得をして……。

 しかし、奴は僕の事を鼻で笑った。

「なんて、貴様の要求に引くと思ったか? 神である我を拘束する等出来ぬと知れ。【時のささやきタイムウィスパー】」

 奴はスキルと使って茨を粉々にさせてしまう。
 奴は自由になった手足を降り、動きに不便な箇所がないか確認していた。

「ふむ。どうやら貴様にとってこの体が大事という事は本当らしいな? 先ほどの拘束……。力の加減を変えれば手足の1本や2本折れていたであろう?」
「だから何さ」
「それが出来ぬとあれば、我の邪魔をする事は無意味とわかろう? 我がこ奴の中にいる限り、貴様らの目的は達成出来ぬ」
「だからってレイラを差し出す事が出来る訳ないだろう!?」

 こいつは本当に僕の心を逆撫でするのが好きな様だ。
 どうしてこう……地位が高い奴らは基本的に人を見下す傾向があるのだろうか。

「では抵抗してみろ。【時空の爪クロノス・クロウ】」
「危なっ!」

 僕は横に再び飛んで相手のスキルをかわす。
 間一髪で、その攻撃は僕をかすめていった。

 奴はそれを見て、レイラの顔をいらだたし気に歪ませる。

「ああ、いい加減にしろ。この人形風情が……。我の力をこれほどにバカにするとは……使うか」

 奴はそう言って、ゆっくりと詠唱を開始した。

「時の狭間で揺れる水面。永久に縛られぬその根は……」
「詠唱……」

 奴は大技を出すつもりの様だ。
 でなければ詠唱なんてしないはず。

 だから、今この瞬間に何が出来るかを考えなければならない。

「奴をどうやって追い出すか……」

 肉体はレイラを使っているので攻撃出来ない。
 であればどうする?
 そこまで考えた所で、それほど自分の選択肢が多くない事を思いだす。

「そうだよ……。僕には、肉体じゃなくって、精神を攻撃するスキルがあるじゃないか」

 ただ、それをどこで決めるか……。
 という問題も出てくる。
 今すぐに近付いて当てると言うことが出来るかは分からない。

 なら、先ほどの様に、動けない様にしてからなら問題はないんじゃいのか?
 奴の動きを拘束した時に、僕がレイラの体を大事にしているのは奴は知っているはず。
 振りほどかないかもしれない。

 そうと決まれば、僕は奴に近付いていく。

「虚空より出でて深淵に帰る……」

 奴は僕が近付いていること等気にしていないようだ。
 丁度いい。
 甘く見たつけは払ってもらう。

「【闇の拘束ダークバインド】!」
「葬祭の調べは……」

 よし。奴はチラリと僕の方をみたけれど、体を傷つける程に攻撃していない事を感じて詠唱を続けている。

 僕はレイラの真正面まで来て、スキルを使う。

「【精神崩壊マインドブレイク】!」
「!!!???」

 僕は持てる限りの全ての力をスキルに注ぎ込む。
 正直、これは賭けと言ってもいい。

 時の神の精神で無く、レイラの精神のままだったなら、このスキルは意味がない。
 でも、レイラの体を直接攻撃するよりは確実に効果があるはずなのだ。

「あ……がっ……貴様……何を……」
「壊れろ壊れろ壊れろ壊れろ壊れろ!!!」

 僕は奴の精神をこれでもかとひっかきまわす。
 少しの躊躇ためらいもない。
 レイラの体に入っている精神はレイラの物ではない事はスキルを使って直ぐに分かったからだ。

 レイラの体に勝手に入り込んでいるこの時の神を名乗る奴を追い出す。
 それが僕が今やるべきことだからだ。

 奴の記憶を読むなんてことに時間は費やさない。
 力をいつ取り戻すか分からないし、少しでも手加減したらもう2度とチャンスはないだろう。

 だから出来る限りの力を注ぐ。

「やめろ……やめろ! 止めるのだ!」
「レイラから出ていったら止めてやる!」
「ならぬ! これは!」

 奴は僕から逃げるように後ろに行こうとするけれど、縛っておいたスキルのお陰で下がることは出来ない。

「レイラから出ていけぇぇぇぇぇ!!!」
「ならぬ! ならぬならぬならぬならぬ!」
「壊れるまでやるだけだ!」
「ぬぐあああああああああああ!!!」

 僕は奴の精神が焼き切れるまでスキルを使い続けた。
 奴の気配がなくなるまで、全力でやり続ける。

「あ……が……」
「………………」

 奴は……いや、レイラからは先ほどまで放たれていた気配が消え、そのまま崩れ落ちるように地面に落ちて来た。

「レイラ!」

 僕はスキルと消し、レイラを抱きとめる。

「う……うぅ……」
「レイラ! レイラ!? 返事して!?」
「何……よ……。クトー……」
「レイラ……」

 彼女の精神は元に戻った様だ。
 スキルを全力で使った事が功を奏したのかもしれない。

 いや、そんな事はどうでもいい。
 レイラが無事に帰って来てくれて本当に良かった。

「どうしたの……。そんな悲しそうな顔をして……」
「悲しくなんてないよ。嬉しいんだ。レイラ……」

 僕の為にこんな危険な所まで来てくれたレイラが危うく大変なことになる所だったのだ。
 こうして助かってくれて本当に良かった。

「レイラ様!」
「……」

 僕達がそうしていると、動きを止められていたアルセラとジェレが近付いて来る。

「レイラ様! 無事ですか!」
「何があった?」

 アルセラとジェレがそう聞いて来るけれど、詳しく話している暇はない。
 だからかいつまんで話した。

「レイラが時の神に精神を乗っ取られていたみたいなんだ。だけど、精神だけだったからたった今追い出した所」
「そんな……時の……神?」
「信じられない」
「そんな事は後でいいよ。今はサナを助けないといけないんだから! あの壁を何とか出来ない!? 僕の力でもあちらには行けないんだ!」

 ギーシュとサナがいる所に向かって僕は叫ぶ。

 アルセラとジェレもそちらを向く。
 しかし、アルセラは何とか出来なかったので苦い顔をしている。

 代わりに、ジェレが前に進み出た。

「やってみる」

 彼女はどこからともなく投げナイフを取り出すと、それを放った。
 狙いは僕たちに背を向けているギーシュに向かってだ。

「【完全な投擲インペリアルスロー】」

 ジェレの放った投げナイフはそのまま壁を通り抜けるかに見えた。

 しかし、音もなく弾かれてしまった。

「……ダメ。私のスキルでは突破出来ない」
「そんな……」

 僕は絶望しそうになるけれど、サナを助けるんだ。
 そんなことをしている暇なんてない。

「アルセラ。レイラをお願い」
「頼まれた」

 僕は立ち上がり、もう一度壊すために何か出来ないかとギーシュの方に向かう。

「待って……」

 その時、後ろでか細いレイラの声が聞こえた。

「レイラ?」
「あたしが……やるわ。時の神……。信じられないけど、そいつがあたしの中に入っていた記憶がある……。そして、それを使えば、あれを突破出来るかもしれない」
「……本当?」
「ええ……任せなさい」

 レイラは苦しそうな表情だったけれど、そう言い切ってくれた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

「専門職に劣るからいらない」とパーティから追放された万能勇者、教育係として新人と組んだらヤベェ奴らだった。俺を追放した連中は自滅してるもよう

138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「近接は戦士に劣って、魔法は魔法使いに劣って、回復は回復術師に劣る勇者とか、居ても邪魔なだけだ」  パーティを組んでBランク冒険者になったアンリ。  彼は世界でも稀有なる才能である、全てのスキルを使う事が出来るユニークスキル「オールラウンダー」の持ち主である。  彼は「オールラウンダー」を持つ者だけがなれる、全てのスキルに適性を持つ「勇者」職についていた。  あらゆるスキルを使いこなしていた彼だが、専門職に劣っているという理由でパーティを追放されてしまう。  元パーティメンバーから装備を奪われ、「アイツはパーティの金を盗んだ」と悪評を流された事により、誰も彼を受け入れてくれなかった。  孤児であるアンリは帰る場所などなく、途方にくれているとギルド職員から新人の教官になる提案をされる。 「誰も組んでくれないなら、新人を育て上げてパーティを組んだ方が良いかもな」  アンリには夢があった。かつて災害で家族を失い、自らも死ぬ寸前の所を助けてくれた冒険者に礼を言うという夢。  しかし助けてくれた冒険者が居る場所は、Sランク冒険者しか踏み入ることが許されない危険な土地。夢を叶えるためにはSランクになる必要があった。  誰もパーティを組んでくれないのなら、多少遠回りになるが、育て上げた新人とパーティを組みSランクを目指そう。  そう思い提案を受け、新人とパーティを組み心機一転を図るアンリ。だが彼の元に来た新人は。  モンスターに追いかけ回されて泣き出すタンク。  拳に攻撃魔法を乗せて戦う殴りマジシャン。  ケガに対して、気合いで治せと無茶振りをする体育会系ヒーラー。  どいつもこいつも一癖も二癖もある問題児に頭を抱えるアンリだが、彼は持ち前の万能っぷりで次々と問題を解決し、仲間たちとSランクを目指してランクを上げていった。  彼が新人教育に頭を抱える一方で、彼を追放したパーティは段々とパーティ崩壊の道を辿ることになる。彼らは気付いていなかった、アンリが近接、遠距離、補助、“それ以外”の全てを1人でこなしてくれていた事に。 ※ 人間、エルフ、獣人等の複数ヒロインのハーレム物です。 ※ 小説家になろうさんでも投稿しております。面白いと感じたらそちらもブクマや評価をしていただけると励みになります。 ※ イラストはどろねみ先生に描いて頂きました。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?

桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」  その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。  影響するステータスは『運』。  聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。  第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。  すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。  より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!  真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。 【簡単な流れ】 勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ 【原題】 『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』

神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~

雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。

処理中です...