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第3章 聖女は依頼をこなす
202話 勝負の後は仲良く
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呼び止めてきたジュンタさんが話し出す。
「それだけで勝負の報酬だなんてのは俺達が納得出来ねぇ。我がまま言って3回目もやってもらった訳だしな」
「だから、なんかあった時は俺達を呼べ。緊急の依頼がなけりゃ行ってやる」
「代金はただにしてやるからありがたく依頼しな。一回だけだけどね」
「いいんですか?」
「格下のアンタたちに喧嘩を売って負けたんだ。それくらいはする」
「ありがとうございます……」
何だか違ったものまでついてきてしまった。
ただ、彼らはここで色々と犬達の管理とかもあるだろう。あんまり依頼は出来ないような気がする。
「さ、終わったんだ。これから飲みに行くぞ!」
「よし! いつもの店だな!」
「アタシ達もご飯は食べたいからねぇ!」
『狂気の刃』の彼らは行く気満々だ。
「あの、ご飯食べたばっかりでお腹が……」
流石に無理だ。入らない。
「なんだってぇ? 俺達の酒が飲めないのか?」
「そういう訳ではないんですが……」
ちょっとめんどくさい。
「まぁ、そうだね。時間もお昼を回ったばっかりだし、今夜なら大丈夫じゃないかい?」
「それでしたら……まぁ?」
不安なので後ろを向いて確認すると、フリッツさんもキリルさんも頷いてくれている。
「いいんじゃないか」
「明日の朝に響かないのならいいと思う」
「それでは行きましょうか!」
私は『狂気の刃』の彼らに返事をする。
「そうかい、アンタたち、話が分かるね」
「それほどでも」
「さ、このまま勝負と行くかい? まだまだやりたりないだろう?」
「私は別に……」
「そうかい、そっちの兄ちゃん達はどうだい?」
ショウコさんがそう言っている。そこに、他の人達も混ざる。
「おいおい、飲むんなら俺達も混ぜてくれるよな?」
「カルロさん……。飯抜きが効いたんですか?」
「な、おい、ミーナ。お前しゃべったのか!?」
「そりゃそうよ。誰のせいでこんなことになったと思っているのよ」
それからカルロさんとミーナさんが言い合いをしているのを、蒼穹の他の2人が苦笑いをしながら見ていた。
「おで達も一緒に行きたいんだな」
そう言ってくるのは焔使いのジャン。焔使い……。
「良いだろう」
「キリルさん!?」
「どうした? 折角なんだ。話してみたい」
「そう……ですか」
キリルさんの顔が何処なく明るい。そこまで彼のことが気に入っているんだろうか。
「それじゃあ細かいことは後でやるから、ここは開けなさい。他に使いたい人達がいるんだから」
ギルドマスターがそう言って注目を集めている。
私たちは彼女に従って、大人しくギルドの外に向かう。
そして、外に向かう途中。フリッツさんが私とキリルさんにだけ聞こえるように話しかけてくる。
「クロエ、キリル」
「はい?」
「なんだ」
「ずっと黙っていた俺の髪が赤い理由。それについて、今夜話したい。お前達と一緒にいて、今日もずっと見守ってくれていた。それなのに、俺だけ秘密があるというのはお前達には良くないと思ったんだ。だから、今夜。話す時間が欲しい」
「勿論ですよ。私は聞きます。第一、そうやって話してくださるまで待つつもりでしたから」
「……。俺も構わない」
「そうか、じゃあ、今夜。頼むぞ?」
「はい!」
「ああ」
フリッツさんの声はどことなく嬉しそうだった。
そして、自分から話してくれる。そう言ってくれたフリッツさんに私は嬉しくなった。
でも、私たちの都合で進むことばかりではなかった。
「それだけで勝負の報酬だなんてのは俺達が納得出来ねぇ。我がまま言って3回目もやってもらった訳だしな」
「だから、なんかあった時は俺達を呼べ。緊急の依頼がなけりゃ行ってやる」
「代金はただにしてやるからありがたく依頼しな。一回だけだけどね」
「いいんですか?」
「格下のアンタたちに喧嘩を売って負けたんだ。それくらいはする」
「ありがとうございます……」
何だか違ったものまでついてきてしまった。
ただ、彼らはここで色々と犬達の管理とかもあるだろう。あんまり依頼は出来ないような気がする。
「さ、終わったんだ。これから飲みに行くぞ!」
「よし! いつもの店だな!」
「アタシ達もご飯は食べたいからねぇ!」
『狂気の刃』の彼らは行く気満々だ。
「あの、ご飯食べたばっかりでお腹が……」
流石に無理だ。入らない。
「なんだってぇ? 俺達の酒が飲めないのか?」
「そういう訳ではないんですが……」
ちょっとめんどくさい。
「まぁ、そうだね。時間もお昼を回ったばっかりだし、今夜なら大丈夫じゃないかい?」
「それでしたら……まぁ?」
不安なので後ろを向いて確認すると、フリッツさんもキリルさんも頷いてくれている。
「いいんじゃないか」
「明日の朝に響かないのならいいと思う」
「それでは行きましょうか!」
私は『狂気の刃』の彼らに返事をする。
「そうかい、アンタたち、話が分かるね」
「それほどでも」
「さ、このまま勝負と行くかい? まだまだやりたりないだろう?」
「私は別に……」
「そうかい、そっちの兄ちゃん達はどうだい?」
ショウコさんがそう言っている。そこに、他の人達も混ざる。
「おいおい、飲むんなら俺達も混ぜてくれるよな?」
「カルロさん……。飯抜きが効いたんですか?」
「な、おい、ミーナ。お前しゃべったのか!?」
「そりゃそうよ。誰のせいでこんなことになったと思っているのよ」
それからカルロさんとミーナさんが言い合いをしているのを、蒼穹の他の2人が苦笑いをしながら見ていた。
「おで達も一緒に行きたいんだな」
そう言ってくるのは焔使いのジャン。焔使い……。
「良いだろう」
「キリルさん!?」
「どうした? 折角なんだ。話してみたい」
「そう……ですか」
キリルさんの顔が何処なく明るい。そこまで彼のことが気に入っているんだろうか。
「それじゃあ細かいことは後でやるから、ここは開けなさい。他に使いたい人達がいるんだから」
ギルドマスターがそう言って注目を集めている。
私たちは彼女に従って、大人しくギルドの外に向かう。
そして、外に向かう途中。フリッツさんが私とキリルさんにだけ聞こえるように話しかけてくる。
「クロエ、キリル」
「はい?」
「なんだ」
「ずっと黙っていた俺の髪が赤い理由。それについて、今夜話したい。お前達と一緒にいて、今日もずっと見守ってくれていた。それなのに、俺だけ秘密があるというのはお前達には良くないと思ったんだ。だから、今夜。話す時間が欲しい」
「勿論ですよ。私は聞きます。第一、そうやって話してくださるまで待つつもりでしたから」
「……。俺も構わない」
「そうか、じゃあ、今夜。頼むぞ?」
「はい!」
「ああ」
フリッツさんの声はどことなく嬉しそうだった。
そして、自分から話してくれる。そう言ってくれたフリッツさんに私は嬉しくなった。
でも、私たちの都合で進むことばかりではなかった。
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