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第3章 聖女は依頼をこなす
199話 お願い
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「そう言えば俺達の勝った場合の話を決めていなかったな」
キリルさんが歩きながらそう言ってくる。
彼の直ぐ傍にいた『狂気の刃』の彼はビクリとしていた。
「と言ってもやりたいことなんてあるか?」
そう言うのはフリッツさん。
「何も無ければ適当に金を貰うのでもいいとは思う。どうだ?」
「そうだなぁ、大金はそこまでな……」
「以前持った時はちょっと緊張で財布が離せなかったんですよね……」
正直お金はあんまり持たないようにしたいというのが正直な所。ただ、少しだけお願いしたいことがあった。
「あの、一つお願いしたいことがあるんですけど」
「なんだ?」
「何かあるのか?」
フリッツさんとキリルさんに向って、私は恐る恐る言う。
「あの、パインとマンゴーがいたところに犬達がいたじゃないですか」
「いたな」
「その犬達のお世話をしてもらうというのはダメでしょうか?」
あそこにいた犬達は行く当ても無くいたはずだ。あのままでは誰かに殺されたり、飢えて死んでしまう可能性すらある。なら、少しでもお金に余裕のありそうな彼らにお願いするのがいいのではないかと思った。
「いいんじゃないか?」
「……本当にそれでいいのか? Aランクの冒険者というのはほとんどいないのだろう? そいつらに要求出来る。それだけでかなりのアドバンテージになると思うのだが……」
フリッツさんは賛成してくれているが、キリルさんは反対のようだ。
「キリルさんはお金がいいのですか?」
「いや……今回俺はほとんど何もしていない。だから、正直求めるのは違うと思う。お前達が決めるといいと思うが、本当にそれでいいのかという話だ」
いいのかと言われても……。特に欲しい物とかないし……。
「フリッツさんはどうですか?」
「俺は……特にないな」
「私もなんですよ……」
「じゃあ、さっきのでいいんじゃないのか?」
「そうですね。そうしましょう」
フリッツさんも反対意見はないようだし、これでいいと思う。
「狂気の刃の皆さん!」
「な、なんだよ」
「何にするんだ」
「どうしようって言うんだい?」
ちょっとおっかなびっくりの感じで私の言葉を待っている。やっぱり言ったことは守ってくれそうだ。
「あの、ペット探しの時に犬が多くいた場所があるんです。そこにいる犬達の世話をお願い出来ませんか?」
「「「???」」」
私がそう言うと、彼らは全員が首を傾げる。
キリルさんが歩きながらそう言ってくる。
彼の直ぐ傍にいた『狂気の刃』の彼はビクリとしていた。
「と言ってもやりたいことなんてあるか?」
そう言うのはフリッツさん。
「何も無ければ適当に金を貰うのでもいいとは思う。どうだ?」
「そうだなぁ、大金はそこまでな……」
「以前持った時はちょっと緊張で財布が離せなかったんですよね……」
正直お金はあんまり持たないようにしたいというのが正直な所。ただ、少しだけお願いしたいことがあった。
「あの、一つお願いしたいことがあるんですけど」
「なんだ?」
「何かあるのか?」
フリッツさんとキリルさんに向って、私は恐る恐る言う。
「あの、パインとマンゴーがいたところに犬達がいたじゃないですか」
「いたな」
「その犬達のお世話をしてもらうというのはダメでしょうか?」
あそこにいた犬達は行く当ても無くいたはずだ。あのままでは誰かに殺されたり、飢えて死んでしまう可能性すらある。なら、少しでもお金に余裕のありそうな彼らにお願いするのがいいのではないかと思った。
「いいんじゃないか?」
「……本当にそれでいいのか? Aランクの冒険者というのはほとんどいないのだろう? そいつらに要求出来る。それだけでかなりのアドバンテージになると思うのだが……」
フリッツさんは賛成してくれているが、キリルさんは反対のようだ。
「キリルさんはお金がいいのですか?」
「いや……今回俺はほとんど何もしていない。だから、正直求めるのは違うと思う。お前達が決めるといいと思うが、本当にそれでいいのかという話だ」
いいのかと言われても……。特に欲しい物とかないし……。
「フリッツさんはどうですか?」
「俺は……特にないな」
「私もなんですよ……」
「じゃあ、さっきのでいいんじゃないのか?」
「そうですね。そうしましょう」
フリッツさんも反対意見はないようだし、これでいいと思う。
「狂気の刃の皆さん!」
「な、なんだよ」
「何にするんだ」
「どうしようって言うんだい?」
ちょっとおっかなびっくりの感じで私の言葉を待っている。やっぱり言ったことは守ってくれそうだ。
「あの、ペット探しの時に犬が多くいた場所があるんです。そこにいる犬達の世話をお願い出来ませんか?」
「「「???」」」
私がそう言うと、彼らは全員が首を傾げる。
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