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第3章 聖女は依頼をこなす
182話 ベルニアスのギルドマスター
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「お前達、秘密があるんだってなぁ、バラされてもいいのかぁ?」
「何のことだ?」
「お前はフリッツ、そしてそっちの神官はクロエだっけぇ? ここで話してもいいのかなぁ?」
そう話す彼の顔はニヤニヤしておりどう考えても私たちの何かを知っている。というか、私もフリッツさんもキリルさんも秘密しかない。こんなことを言われたら誰かのがバレているんじゃないのかと不安になる。
フリッツさんも思ったのか、小声で返す。
「勝負をすればいいんだな?」
「ああ、それでいい」
「分かった。受けよう」
フリッツさんが同意したので、蒼穹のメンバーも驚いているがこれは仕方ない。
「フリッツ!?」
「正気?」
「相手は仮にもAランクパーティーですよ?」
「すいません。カルロの分まで我々が謝罪しますので」
「うるせぇ! こいつらとは俺達が戦うんだよ! お前達はまた後だ!」
「よっしゃぁ! 楽しそうな雰囲気になってきたぜ!」
「これがあるからやめられないんだよねぇ! 冒険者ってのはさぁ!」
「一体何の騒ぎかしら?」
騒いでいると、ギルドの奥からギルドマスターとさっき話をした受付嬢が出てきた。
彼らが出てきた瞬間一瞬シンとなる。良かった。ギルドマスターが間に入ってくれるのであれば、何とかなるかもしれない。
「丁度いいとこに来たなぁ。ギルドマスター。俺達はこの後こいつらを勝負すっからよ。ちッとばかかし見届けてくれや」
まさかギルドマスターにそんなことを頼むなんて。そんな。
「いいわよ」
「え?」
「じゃあ、サッサと中でルールを……」
「先にこの子達の依頼の話が先よ。いい?」
「っち。しゃあねえな。サッサとしてくれよ」
あれ? 以外と直ぐに引き下がるんだな。そう思っていると、彼らは後ろの方の席に座りだべり始めた。
「こっちよ。話を聞かせて貰うわ」
「はい」
私たちは、ギルドマスターに続いてギルドの奥を目指す。
そして、彼女に案内されるままにギルドの中に入る。
「それで、話を聞かせて頂戴?」
「ああ、森に行き、レイスを倒してきた。これがその数だ」
カルロさんは持っていた袋からレイスの魔石を出す。その数は18個にも登る。
「こんなにいたの?」
「ああ、見かけたやつは全て倒してきた。全部レイスのものだろう?」
「そうね……にしても依頼を出してたった数日よ? 本当に倒して来たの?」
「あーそれはまぁ……その……そうだな。ファル」
カルロさんが困ったのか助けを求める。ここに来るまでに私たちのことは前面に押し出さない様にということをお願いしてあったからか、カルロさんは考えてくれているらしい。
ファルはそういうのは慣れたものなのか素直にうなずく。
「偶々といった感じでしょうか。固まっていたので範囲魔法で効率的に倒せたに過ぎません。彼らの助力のお陰でもありますが」
ファルさんがさりげない感じで紹介してくれる。良かった。これなら注目されなくて済む。
「ふーん。そう。これ以上レイスはいないのかしら?」
「それは分かりません。取りあえず街道沿いのレイスは倒して来たましたが……」
「ま、そうねぇ、ボス的なのがいると楽でいいんだけどねぇ」
「『狂気の刃』が帰って来たんです。彼らに任せてもいいのでは?」
「そうしたい所なんだけどねぇ……はぁ」
そう言ってため息をつくのはギルドマスターだ。どうしてなんだろうか。
「まぁいいわ。正直、どうしてレイスなんかが発生したのかも分からない。でも、ここにある魔石がその証拠でしょう。ありがとう。依頼は達成よ」
「それでは」
「ええ、『蒼穹の息吹』は帰ってもいいわ。その代わり、彼らを呼んできて」
「分かりました」
「すまん」
蒼穹のメンバーが謝罪して帰って行くけど、元々秘密があるのは仕方がないし、それをバレてしまった私たちのせいと言ってもいいのかもしれない。そう考えると、別に彼らは悪くない。
まぁ、『狂気の刃』の人達が興味を持つきっかけにはなってしまったかもしれないが。
それから暫くすると、扉を開けて彼らが入ってくる。
「何のことだ?」
「お前はフリッツ、そしてそっちの神官はクロエだっけぇ? ここで話してもいいのかなぁ?」
そう話す彼の顔はニヤニヤしておりどう考えても私たちの何かを知っている。というか、私もフリッツさんもキリルさんも秘密しかない。こんなことを言われたら誰かのがバレているんじゃないのかと不安になる。
フリッツさんも思ったのか、小声で返す。
「勝負をすればいいんだな?」
「ああ、それでいい」
「分かった。受けよう」
フリッツさんが同意したので、蒼穹のメンバーも驚いているがこれは仕方ない。
「フリッツ!?」
「正気?」
「相手は仮にもAランクパーティーですよ?」
「すいません。カルロの分まで我々が謝罪しますので」
「うるせぇ! こいつらとは俺達が戦うんだよ! お前達はまた後だ!」
「よっしゃぁ! 楽しそうな雰囲気になってきたぜ!」
「これがあるからやめられないんだよねぇ! 冒険者ってのはさぁ!」
「一体何の騒ぎかしら?」
騒いでいると、ギルドの奥からギルドマスターとさっき話をした受付嬢が出てきた。
彼らが出てきた瞬間一瞬シンとなる。良かった。ギルドマスターが間に入ってくれるのであれば、何とかなるかもしれない。
「丁度いいとこに来たなぁ。ギルドマスター。俺達はこの後こいつらを勝負すっからよ。ちッとばかかし見届けてくれや」
まさかギルドマスターにそんなことを頼むなんて。そんな。
「いいわよ」
「え?」
「じゃあ、サッサと中でルールを……」
「先にこの子達の依頼の話が先よ。いい?」
「っち。しゃあねえな。サッサとしてくれよ」
あれ? 以外と直ぐに引き下がるんだな。そう思っていると、彼らは後ろの方の席に座りだべり始めた。
「こっちよ。話を聞かせて貰うわ」
「はい」
私たちは、ギルドマスターに続いてギルドの奥を目指す。
そして、彼女に案内されるままにギルドの中に入る。
「それで、話を聞かせて頂戴?」
「ああ、森に行き、レイスを倒してきた。これがその数だ」
カルロさんは持っていた袋からレイスの魔石を出す。その数は18個にも登る。
「こんなにいたの?」
「ああ、見かけたやつは全て倒してきた。全部レイスのものだろう?」
「そうね……にしても依頼を出してたった数日よ? 本当に倒して来たの?」
「あーそれはまぁ……その……そうだな。ファル」
カルロさんが困ったのか助けを求める。ここに来るまでに私たちのことは前面に押し出さない様にということをお願いしてあったからか、カルロさんは考えてくれているらしい。
ファルはそういうのは慣れたものなのか素直にうなずく。
「偶々といった感じでしょうか。固まっていたので範囲魔法で効率的に倒せたに過ぎません。彼らの助力のお陰でもありますが」
ファルさんがさりげない感じで紹介してくれる。良かった。これなら注目されなくて済む。
「ふーん。そう。これ以上レイスはいないのかしら?」
「それは分かりません。取りあえず街道沿いのレイスは倒して来たましたが……」
「ま、そうねぇ、ボス的なのがいると楽でいいんだけどねぇ」
「『狂気の刃』が帰って来たんです。彼らに任せてもいいのでは?」
「そうしたい所なんだけどねぇ……はぁ」
そう言ってため息をつくのはギルドマスターだ。どうしてなんだろうか。
「まぁいいわ。正直、どうしてレイスなんかが発生したのかも分からない。でも、ここにある魔石がその証拠でしょう。ありがとう。依頼は達成よ」
「それでは」
「ええ、『蒼穹の息吹』は帰ってもいいわ。その代わり、彼らを呼んできて」
「分かりました」
「すまん」
蒼穹のメンバーが謝罪して帰って行くけど、元々秘密があるのは仕方がないし、それをバレてしまった私たちのせいと言ってもいいのかもしれない。そう考えると、別に彼らは悪くない。
まぁ、『狂気の刃』の人達が興味を持つきっかけにはなってしまったかもしれないが。
それから暫くすると、扉を開けて彼らが入ってくる。
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