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第1章 聖女は出会う
80話 作戦会議
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それから暫く話し合っていると、フリッツさんが数人の男を連れて帰ってきた。
「待たせたな。ギルドに行ったらこっちに来ていると聞いて来たぞ」
「ああ、すいません。連絡の人も残さず」
「連絡要員なら俺達のパーティから出しておいたから問題ない。話を続けてくれ」
孤児院のBランク冒険者の人は流石だ。
「俺はそこまで数は連れてこれなかったが、最低限の力があるやつは連れて来たぞ」
「え? 貴方は……」
「あの時はすみませんでした。反省したので一緒に行かせてくれ、いや下さい、姉御」
「あ、姉御?」
そこにいたのは私のステーキを踏みにじった山賊のような冒険者だった。彼は頭を綺麗に剃っていた。反省の為だろうか?
その態度も同様にしおらしい。別人になってしまったかのようだ。
「はい。あれから色々と店の方にも言われまして。貴方方が俺をのしてくれたのはこのままだときっと良くない方向に行くからだと。そして、それを直すためにあんなことをしたのだと。だから感謝しろ……と。そして、その感謝をする機会は今回が丁度いいと聞いたので、それで少しでも力になれればと思いまして」
「……」
どうしよう。絶対に何か勘違いをしている。だけど、お店の人か誰かが彼を更生させてくれたらいいような……。
「よろしくお願いします」
「はい! お任せ下さい!」
流れに任せてしまった。けれどこれはこれでいいのではないだろうか。という言い訳を自分の中で考えるが、じゃあどうすれば正解なのかを考えるとこれでいいような気もする。
「大分集まってるな。正直2,3パーティ集まってれば上出来かと思ってたんだが」
「フリッツさん。私だけの力では誰も集まりませんでしたよ。実際、冒険者ギルドでは誰も集まりませんでした」
私がそう言うとフリッツさんは何を言ってるんだ? という顔をしているし、他の人は苦笑いを、フェリさんはちょっとむっとしている。
「それは違うよ」
「そうです! 私はお姉様だから動いたのです。今までの私だったらきっとこんなことはしていません!」
「お嬢。そんなこと言わないでください。と言いたいところですが、今までのままだったらそうだったと思います。まさか院長を説得するとは思いませんでしたけど」
「これもお姉様の為です」
「あ、ありがとう」
私は頬が引き攣っていないかちょっと自信がなかった。
「アンタ、この嬢ちゃんが何をいいたいのか分かってないみたいだね。この嬢ちゃんもアタシもアンタだから動いたんだよ。アンタが居なかったら、リッター村の為に動くことはなかった。そこの兄ちゃんがいたとしてもね。だから自信を持ちな。アンタがアタシたちを動かしたんだから」
「おばあさん」
「わかったらサッサと気持ちを切り替えな。まだ問題は解決した訳じゃない。むしろこれからなんだからね?」
「はい!」
「いい子だよ。それじゃあ続きを話そうかね」
それからは皆でこれからの計画を話し合った。リッター村の詳細から、どの程度の資材を持っていき、防波堤を作るのか、どこを防衛ラインに据えるのか等だ。
最初はほぼフリッツさんに頼りきりだったが、そこまで詳しいことは分からなかったらしく、途中からはかなり困っていた。
そこで頼りになったのが途中から合流したギルさんだった。彼のお陰で詳細なことも分かり、色々と話を進めることが出来た。
そしてその話し合いが一段落する頃には日も既に落ちて暗く、かがり火を焚いて話し合っていた。今日はこれ以上することはないといって一度解散になり、明日の正午に集合、出発するということが決まる。
「待たせたな。ギルドに行ったらこっちに来ていると聞いて来たぞ」
「ああ、すいません。連絡の人も残さず」
「連絡要員なら俺達のパーティから出しておいたから問題ない。話を続けてくれ」
孤児院のBランク冒険者の人は流石だ。
「俺はそこまで数は連れてこれなかったが、最低限の力があるやつは連れて来たぞ」
「え? 貴方は……」
「あの時はすみませんでした。反省したので一緒に行かせてくれ、いや下さい、姉御」
「あ、姉御?」
そこにいたのは私のステーキを踏みにじった山賊のような冒険者だった。彼は頭を綺麗に剃っていた。反省の為だろうか?
その態度も同様にしおらしい。別人になってしまったかのようだ。
「はい。あれから色々と店の方にも言われまして。貴方方が俺をのしてくれたのはこのままだときっと良くない方向に行くからだと。そして、それを直すためにあんなことをしたのだと。だから感謝しろ……と。そして、その感謝をする機会は今回が丁度いいと聞いたので、それで少しでも力になれればと思いまして」
「……」
どうしよう。絶対に何か勘違いをしている。だけど、お店の人か誰かが彼を更生させてくれたらいいような……。
「よろしくお願いします」
「はい! お任せ下さい!」
流れに任せてしまった。けれどこれはこれでいいのではないだろうか。という言い訳を自分の中で考えるが、じゃあどうすれば正解なのかを考えるとこれでいいような気もする。
「大分集まってるな。正直2,3パーティ集まってれば上出来かと思ってたんだが」
「フリッツさん。私だけの力では誰も集まりませんでしたよ。実際、冒険者ギルドでは誰も集まりませんでした」
私がそう言うとフリッツさんは何を言ってるんだ? という顔をしているし、他の人は苦笑いを、フェリさんはちょっとむっとしている。
「それは違うよ」
「そうです! 私はお姉様だから動いたのです。今までの私だったらきっとこんなことはしていません!」
「お嬢。そんなこと言わないでください。と言いたいところですが、今までのままだったらそうだったと思います。まさか院長を説得するとは思いませんでしたけど」
「これもお姉様の為です」
「あ、ありがとう」
私は頬が引き攣っていないかちょっと自信がなかった。
「アンタ、この嬢ちゃんが何をいいたいのか分かってないみたいだね。この嬢ちゃんもアタシもアンタだから動いたんだよ。アンタが居なかったら、リッター村の為に動くことはなかった。そこの兄ちゃんがいたとしてもね。だから自信を持ちな。アンタがアタシたちを動かしたんだから」
「おばあさん」
「わかったらサッサと気持ちを切り替えな。まだ問題は解決した訳じゃない。むしろこれからなんだからね?」
「はい!」
「いい子だよ。それじゃあ続きを話そうかね」
それからは皆でこれからの計画を話し合った。リッター村の詳細から、どの程度の資材を持っていき、防波堤を作るのか、どこを防衛ラインに据えるのか等だ。
最初はほぼフリッツさんに頼りきりだったが、そこまで詳しいことは分からなかったらしく、途中からはかなり困っていた。
そこで頼りになったのが途中から合流したギルさんだった。彼のお陰で詳細なことも分かり、色々と話を進めることが出来た。
そしてその話し合いが一段落する頃には日も既に落ちて暗く、かがり火を焚いて話し合っていた。今日はこれ以上することはないといって一度解散になり、明日の正午に集合、出発するということが決まる。
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