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5章
104話 サシャの治療
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「エミリオ様……申し訳ありません」
彼女はそう言って、僕の胸の上に倒れてくる。
「サシャ? ……サシャ!?」
「……」
サシャは息が荒く、動悸もとても激しい。
この症状は……。
「サシャ! 退いて! これじゃあ診れない! いや、いいか。其の体は頑強なり、其の心は奮い立つ。幾億の者よ立ち上がれ『体力増強』」
僕は自身の体に魔法をかけて、サシャをゆっくりと横に降ろす。
そうしてから彼女の様子を確認しようとしていると、師匠が部屋に飛び込んで来る。
「エミリオ! いるか!」
「師匠! サシャが……サシャが恐らく毒を浴びています! すぐに入りたいので、手伝って頂けませんか!」
「毒!? なぜだ!?」
「分かりません! でもそれは確実かと! という訳で僕はすぐに入ります!」
僕は師匠に言って、部屋の中においてあるサングレ等の道具を取り出す。
僕が道具を持って戻ると、師匠は準備などはしてくれていなかった。
「師匠!?」
「エミリオ。お前だけで何とかしろ」
「え……そんな。でも……サシャが……」
「お前だけで出来るはずだ。おれは……行かない」
「師匠……?」
どうして……?
師匠とサシャは軽口をたたける程には仲が良かったはず。
どうして治療を手伝ってくれないのだろうか。
その答えは師匠がすぐに教えてくれた。
「セルド・エデッセ子爵が殺された」
「え……」
「侯爵家が治めるこの街、それももっとも警備の厳しい本館に忍び込める者が確認された。それで緊急の警備を集めるまでは警戒態勢を整えて欲しい。そう指示が来たんだ。だからおれは入れない」
「でも……でも……それだと……」
「エミリオ。お前なら出来る。おれの授業でほとんどの毒は教えている。この毒も、何か心当たりはあるのだろう?」
「はい。ポイズンウルフか、ヴェノムスライムかと……」
「おれの見立てもそうだ。そこまで分かっていれば中で倒すだけでいい。ユニコーンの時の様にな」
「……分かりました。すぐに行きます」
僕はバジリスク以外の毒を退治したことはない。
だから、本当は師匠について来て欲しかった。
でも、サシャを助けるのに、迷っている時間はない。
僕がすぐに覚悟を決めてそう言うと、師匠は微笑んでくれる。
「ああ、サシャにはお前が必要だ。ちゃんとこれまで習った事を使えば必ず治療出来る。行ってこい!」
「はい!」
僕はサシャの治療準備を始めて、すぐに彼女の中に潜った。
「我が意識は欠片、依代に宿り新たな自我を為せ『生命侵入』」
******
「ここは……」
僕はサシャの中に入り、毒を退治しようと探し始める。
「多分……ポイズンウルフか、ヴェノムスライム……だと思うんだけどな……」
師匠も肯定してくれたから大丈夫だと思うが、少し心配になりながら進む。
そして、見立てはあくまで見立てでしか無かったことを思い知らされる。
「何……これ……」
僕の視界には、サシャの体を埋め尽くすようにして黄色いクラゲらしき姿が漂っていた。
クラゲらしきとは実物を見たことがないから。
母さんが読んでくれた本ではこんな感じだったと思う。
「聞いたことない……師匠の授業でも見たことない相手……」
聞いたこともない黄色いクラゲはサシャの体内に触手を伸ばし、何かを刺し続けている。
少なくとも、サシャの様子を見る限りこれは敵にしか見えない。
だから、まずは消す。
「こんな状況は……でも、これは……やるしかない。氷よ、板と成り我が意に従え『氷板操作』」
いつもの魔法。
レイアに習った剣の魔法もあるけれど、これだけの数を倒すとなるとこちらの方が効率的だ。
僕は、サシャの血管の半分程もある氷の板を2枚作る。
そして、壁には当たらないようにして2枚の氷で挟みこみ、クラゲを巻き込んで潰す。
バタン!
潰すと同時に、クラゲ達はそのまま消え失せてしまうけれど、僕が潰した以外の所には先が見えなくなる程の量がいた。
「これは……どれだけかかるんだろうか……」
不安になってしまうけれど、それでも、僕はやり続けるしかない。
それに、その内師匠も来てくれるはず。
それまで、僕は出来る限りのクラゲを潰していった。
「エミリオ!」
「あ……師匠……」
僕は意識をぼんやりとさせながら、機械的に氷の板を畳み続ける。
そうすると目の前の空間が少し空き、そこに進む。
そしてまた氷に板を畳む、という事をずっと繰り返し続けた。
そんなことを繰り返していると、後ろから声をかけられる。
「エミリオ! 何があった!?」
「師匠……何が……と言われましても……。この通り、見たこともない黄色いクラゲがサシャの体をずっと……ずっと攻撃していたので、駆除している最中です」
「もしかして……今までずっと魔法を使っていたのか?」
「? はい。おかしいでしょうか?」
「いくら時間が経っても帰ってこないから来てみれば……これは何が起きている?」
「分かりません。今まで習ったことのない病……毒です。でも、サシャの体を見た感じ、こいつらが原因で間違いないかと」
「そうだな。それであっていると思う。しかし、こいつは……俺も初めて見たぞ」
「師匠もですか?」
「そうだ。とりあえずは俺は反対側から駆除していく。気を付けることはあるか?」
「ありません。これだけずっと攻撃を続けていても、一切反撃はして来ないんです。こんな病があるんですね」
「……そのことについては後で話す。今はこいつらの殲滅が先だ」
「分かりました」
それから、僕と師匠はずっと黄色いクラゲを倒し続けた。
「終わったか?」
「はい。多分……」
「エミリオ。一度戻って寝ろ。起きてから話す」
「でも……サシャが……」
「俺が見ている。それでは不満か?」
「……分かりました。よろしくお願いします」
僕はサングレから意識を手放し、そのまますぐに眠りについた。
******
僕は目を覚ますと、そこにはヴィーがいた。
「ヴィー。サシャは……サシャはどうなったの!?」
目を覚ますなり彼女に掴みかかってしまう。
でも、彼女はそんな僕の様子に慌てず視線を僕の向こう側に送る。
僕もそちらに視線を向けると、僕の隣で眠るサシャがいた。
「サシャ……」
「今はそっとしておいて下さい。色々と警戒をしてくれたとシオンや将軍から聞きましたから」
「色々……?」
「ええ、暗殺者を捕らえる為に戦い、その時に毒の煙を多く吸ってしまっていたようです。暗殺者に気がついたのも、彼女と将軍位のものらしいですよ?」
「そっか……」
僕はサシャに感謝する。
今は迎賓館にいて、彼女は戦う必要は無かったはずなのに。
それなのに危険な暗殺者に立ち向かってくれるなんて……。
「エミリオ。何かいる物はありますか?」
「出来れば水が欲しい」
「分かりました。取ってきます」
「ありがとう。ヴィー」
「気にしないで下さい。それでは」
ヴィーがそう言って部屋から出て行くと、入れ替わるようにして師匠が入ってきた。
「エミリオ。無事か?」
「はい。師匠も大丈夫でしたか? というかどこへ?」
「おれは将軍の治療に行っていたんだ。一人では厳しかったが……フルカ殿とルゴー殿と共に何とかして来た。それに、サシャと違ってそこまで毒を受けていなかったからな。そこまででも無かった」
「そうですか……良かった……」
彼も無事という事なら良かった。
そう思って人安心していると、師匠が少し険しい表情で近付いてくる。
「師匠?」
「エミリオ……先ほどの毒……今まで一度も見たことがない。そう言ったな?」
「はい。師匠の話でも聞いた事がなかったと思いますが……ありましたか?」
「ない。一度もない。おれもあれは初めて見た」
「師匠も……見たことが無かったのですか?」
「ああ、フルカ殿やルゴー殿も同様だ。あれだけの知識を持つ、パラサイタル等を直接知るルゴー殿ですら話を聞いた事がないそうだ」
「そんな毒が……あるのですね」
そんな毒を使ってくるのはとても怖い。
師匠は、そう言って仮説を話し始めた。
「エミリオ。おれは……少し前から考えていたことがある」
「何でしょう?」
「今回の毒の出どころの可能性だが、まずはこの国と取引のほとんどない国。そう言った国々から素材を調達している場合」
「なるほど」
「そして……おれはこちらだと思うのだが……新しい毒を作っている場合だ」
「新しい毒を……作る?」
師匠の言葉に、僕はオウム返しをする事しか出来なかった。
彼女はそう言って、僕の胸の上に倒れてくる。
「サシャ? ……サシャ!?」
「……」
サシャは息が荒く、動悸もとても激しい。
この症状は……。
「サシャ! 退いて! これじゃあ診れない! いや、いいか。其の体は頑強なり、其の心は奮い立つ。幾億の者よ立ち上がれ『体力増強』」
僕は自身の体に魔法をかけて、サシャをゆっくりと横に降ろす。
そうしてから彼女の様子を確認しようとしていると、師匠が部屋に飛び込んで来る。
「エミリオ! いるか!」
「師匠! サシャが……サシャが恐らく毒を浴びています! すぐに入りたいので、手伝って頂けませんか!」
「毒!? なぜだ!?」
「分かりません! でもそれは確実かと! という訳で僕はすぐに入ります!」
僕は師匠に言って、部屋の中においてあるサングレ等の道具を取り出す。
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「師匠!?」
「エミリオ。お前だけで何とかしろ」
「え……そんな。でも……サシャが……」
「お前だけで出来るはずだ。おれは……行かない」
「師匠……?」
どうして……?
師匠とサシャは軽口をたたける程には仲が良かったはず。
どうして治療を手伝ってくれないのだろうか。
その答えは師匠がすぐに教えてくれた。
「セルド・エデッセ子爵が殺された」
「え……」
「侯爵家が治めるこの街、それももっとも警備の厳しい本館に忍び込める者が確認された。それで緊急の警備を集めるまでは警戒態勢を整えて欲しい。そう指示が来たんだ。だからおれは入れない」
「でも……でも……それだと……」
「エミリオ。お前なら出来る。おれの授業でほとんどの毒は教えている。この毒も、何か心当たりはあるのだろう?」
「はい。ポイズンウルフか、ヴェノムスライムかと……」
「おれの見立てもそうだ。そこまで分かっていれば中で倒すだけでいい。ユニコーンの時の様にな」
「……分かりました。すぐに行きます」
僕はバジリスク以外の毒を退治したことはない。
だから、本当は師匠について来て欲しかった。
でも、サシャを助けるのに、迷っている時間はない。
僕がすぐに覚悟を決めてそう言うと、師匠は微笑んでくれる。
「ああ、サシャにはお前が必要だ。ちゃんとこれまで習った事を使えば必ず治療出来る。行ってこい!」
「はい!」
僕はサシャの治療準備を始めて、すぐに彼女の中に潜った。
「我が意識は欠片、依代に宿り新たな自我を為せ『生命侵入』」
******
「ここは……」
僕はサシャの中に入り、毒を退治しようと探し始める。
「多分……ポイズンウルフか、ヴェノムスライム……だと思うんだけどな……」
師匠も肯定してくれたから大丈夫だと思うが、少し心配になりながら進む。
そして、見立てはあくまで見立てでしか無かったことを思い知らされる。
「何……これ……」
僕の視界には、サシャの体を埋め尽くすようにして黄色いクラゲらしき姿が漂っていた。
クラゲらしきとは実物を見たことがないから。
母さんが読んでくれた本ではこんな感じだったと思う。
「聞いたことない……師匠の授業でも見たことない相手……」
聞いたこともない黄色いクラゲはサシャの体内に触手を伸ばし、何かを刺し続けている。
少なくとも、サシャの様子を見る限りこれは敵にしか見えない。
だから、まずは消す。
「こんな状況は……でも、これは……やるしかない。氷よ、板と成り我が意に従え『氷板操作』」
いつもの魔法。
レイアに習った剣の魔法もあるけれど、これだけの数を倒すとなるとこちらの方が効率的だ。
僕は、サシャの血管の半分程もある氷の板を2枚作る。
そして、壁には当たらないようにして2枚の氷で挟みこみ、クラゲを巻き込んで潰す。
バタン!
潰すと同時に、クラゲ達はそのまま消え失せてしまうけれど、僕が潰した以外の所には先が見えなくなる程の量がいた。
「これは……どれだけかかるんだろうか……」
不安になってしまうけれど、それでも、僕はやり続けるしかない。
それに、その内師匠も来てくれるはず。
それまで、僕は出来る限りのクラゲを潰していった。
「エミリオ!」
「あ……師匠……」
僕は意識をぼんやりとさせながら、機械的に氷の板を畳み続ける。
そうすると目の前の空間が少し空き、そこに進む。
そしてまた氷に板を畳む、という事をずっと繰り返し続けた。
そんなことを繰り返していると、後ろから声をかけられる。
「エミリオ! 何があった!?」
「師匠……何が……と言われましても……。この通り、見たこともない黄色いクラゲがサシャの体をずっと……ずっと攻撃していたので、駆除している最中です」
「もしかして……今までずっと魔法を使っていたのか?」
「? はい。おかしいでしょうか?」
「いくら時間が経っても帰ってこないから来てみれば……これは何が起きている?」
「分かりません。今まで習ったことのない病……毒です。でも、サシャの体を見た感じ、こいつらが原因で間違いないかと」
「そうだな。それであっていると思う。しかし、こいつは……俺も初めて見たぞ」
「師匠もですか?」
「そうだ。とりあえずは俺は反対側から駆除していく。気を付けることはあるか?」
「ありません。これだけずっと攻撃を続けていても、一切反撃はして来ないんです。こんな病があるんですね」
「……そのことについては後で話す。今はこいつらの殲滅が先だ」
「分かりました」
それから、僕と師匠はずっと黄色いクラゲを倒し続けた。
「終わったか?」
「はい。多分……」
「エミリオ。一度戻って寝ろ。起きてから話す」
「でも……サシャが……」
「俺が見ている。それでは不満か?」
「……分かりました。よろしくお願いします」
僕はサングレから意識を手放し、そのまますぐに眠りについた。
******
僕は目を覚ますと、そこにはヴィーがいた。
「ヴィー。サシャは……サシャはどうなったの!?」
目を覚ますなり彼女に掴みかかってしまう。
でも、彼女はそんな僕の様子に慌てず視線を僕の向こう側に送る。
僕もそちらに視線を向けると、僕の隣で眠るサシャがいた。
「サシャ……」
「今はそっとしておいて下さい。色々と警戒をしてくれたとシオンや将軍から聞きましたから」
「色々……?」
「ええ、暗殺者を捕らえる為に戦い、その時に毒の煙を多く吸ってしまっていたようです。暗殺者に気がついたのも、彼女と将軍位のものらしいですよ?」
「そっか……」
僕はサシャに感謝する。
今は迎賓館にいて、彼女は戦う必要は無かったはずなのに。
それなのに危険な暗殺者に立ち向かってくれるなんて……。
「エミリオ。何かいる物はありますか?」
「出来れば水が欲しい」
「分かりました。取ってきます」
「ありがとう。ヴィー」
「気にしないで下さい。それでは」
ヴィーがそう言って部屋から出て行くと、入れ替わるようにして師匠が入ってきた。
「エミリオ。無事か?」
「はい。師匠も大丈夫でしたか? というかどこへ?」
「おれは将軍の治療に行っていたんだ。一人では厳しかったが……フルカ殿とルゴー殿と共に何とかして来た。それに、サシャと違ってそこまで毒を受けていなかったからな。そこまででも無かった」
「そうですか……良かった……」
彼も無事という事なら良かった。
そう思って人安心していると、師匠が少し険しい表情で近付いてくる。
「師匠?」
「エミリオ……先ほどの毒……今まで一度も見たことがない。そう言ったな?」
「はい。師匠の話でも聞いた事がなかったと思いますが……ありましたか?」
「ない。一度もない。おれもあれは初めて見た」
「師匠も……見たことが無かったのですか?」
「ああ、フルカ殿やルゴー殿も同様だ。あれだけの知識を持つ、パラサイタル等を直接知るルゴー殿ですら話を聞いた事がないそうだ」
「そんな毒が……あるのですね」
そんな毒を使ってくるのはとても怖い。
師匠は、そう言って仮説を話し始めた。
「エミリオ。おれは……少し前から考えていたことがある」
「何でしょう?」
「今回の毒の出どころの可能性だが、まずはこの国と取引のほとんどない国。そう言った国々から素材を調達している場合」
「なるほど」
「そして……おれはこちらだと思うのだが……新しい毒を作っている場合だ」
「新しい毒を……作る?」
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