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5章
94話 2つの選択
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「フルカ様より緊急でお伝えしろと伝言を預かって来ました。ディッシュ・スケルトン侯爵様が意識不明になっており緊急で治療を施して欲しいとの事。よって、至急侯爵家に来てくれとお伝えせよとの事です」
フルカさんの代理の執事は、そう言うと今から行くぞというような視線を師匠に向けていた。
そんな彼に、師匠が答える。
「暫し外で待て」
「何!? フルカ様が貴方を呼んだ理由を忘れたのですか!? 侯爵様の命がかかっているのですよ!?」
「こちらにも事情がある。いいから外で待て」
「……お早くお願いいたします」
彼はとても不服そうな顔をして、外に出た。
扉が閉まるのを見て、師匠が口を開く。
「さて、より一層話し合っている時間がなくなったな。それで、どうする?」
師匠は僕に向かって問いかけてくる。
「僕は……とりあえず、ヴィー。何を言おうとしていたの?」
「ええ、先ほどの話しの続きですが、確かにサシャの言う通り、フルカ様やルゴー様が手を組んでいる可能性はあります」
「……」
「しかしエミリオ。貴方は彼らがそんな事をするとは思っていないのでは無いですか?」
「それは……そうだけど、なんでそうなのかは分からないんだ」
「では、他にこの街でこんな事が出来そうな人を考えて行きましょう」
「出来そうな人?」
「ええ、宿の……それも私達取っているような宿に暗殺者を送り込めるのは、ここの領主であるスケルトン侯爵様か、料理ギルドエデッセ子爵様以外にいないでしょう」
「エデッセ子爵が……?」
「そうです。彼もこの街の有力者、何を考えているのか分かりません」
確かに、こんな事が出来る人ではあると思う。
だけれど、疑問がある。
「ヴィーと取引をしていたんだよね? それに、ヴィーと一緒にいた僕を暗殺しようとする理由が分からないんだけど」
「暗殺しようとする相手にこういう理由で暗殺します。馬鹿正直に言うような相手だったら苦労はしませんよ」
「確かに……」
「ですが、今回狙われたのは私でもジェラルド様でもなくエミリオです。今回は貴方の判断を尊重します」
「ヴィー……」
彼女はそう言って判断を僕に任せるようにして口を閉ざした。
僕が考える事。
だけど、これは僕だけの問題ではない。
この決定次第では、人の命に関わってくる問題なのだ。
ディッシュさんの所に行けば、襲撃されるかもしれない、罠にハメられ殺されるかもしれない。
かといって、ここから逃げてしまったら、ディッシュさんは死んでしまうかもしれない。
もう僕達の事を呼ばないと言っていたフルカさんが呼ぶという事を考えたら、相当な事態だと思う。
どうしたらいいのか。
皆の命を危険に晒す訳にはいかない。
でも、助けにも行きたい。
その葛藤の狭間で悩んでいると、サシャが僕の手を取った。
「サシャ?」
「エミリオ様。私達は貴方に命を救われました。だから我々の安全を考えないといけない。そんな事は気にしなくても問題ありません」
「でも……」
僕が言い返そうとすると、サシャはゆっくりと首を振る。
「私は先ほどああ言いましたが、エミリオ様の事を信じます。その結果がどうなろうとも、私が切り開いて見せますから。だから、やるべきだと思う方を選んでください」
「……いいの? とっても……とっても危ない選択肢だよ?」
「構いませんよ。他の方々を見て下さい」
そう言われて他の3人を見ると、皆笑って頷いてくれた。
「これが答えです。さぁ、エミリオ様。どうしたいのか仰ってください」
「僕は……僕は……助けに行きたい。これまでフルカさんと話して、ルゴーさんと話をして。彼らが……悪い人だなんて思えなかった。だから皆。一緒にフルカさんの元へ……ディッシュさんの所へ行って欲しい」
僕は不安だった。
暗殺もされかけて、正常な判断だったのか。
そう問われると、答えることは出来ない。
でも、それでも僕は、出会って話して来たあの人達が嘘を言っているとは思えない。
倒れて助けを求めている人がいる。
なら、それを助けるのが回復術師としての僕の仕事だ。
僕は目を閉じて、心の中でやるべきことを決めて目を開けると、4人が立って待ってくれていた。
師匠が口を開く。
「それでこそ我が弟子だ。行くぞ」
「はい!」
次はサシャだ。
「エミリオ様の安全は私が守りますから。以前やったことをもう一度やるだけですからね」
「うん。頼んだよ。サシャ」
シオンさんも笑って言ってくれる。
「アタシが今度も何もさせないことをお約束しましょう」
「ありがとうございます」
そして最後にヴィー。
「エミリオ。貴方の判断を私も信じます。そして、一つ提案があるのですが」
「提案?」
「ええ、私の考えが確かならば、私たちは狙われ、見張られています。なので……」
彼女の作戦を聞き、僕達はその通りに動くことに決めた。
******
***襲撃者視点***
俺は奴らがどこに向かうのか、彼らを見ることが出来る位置から観察する。
そうしていると、暇なのか部下が話しかけてきた。
「しっかし、この状況で本当に屋敷に向かうんすかね」
「知らん。そうなるなら消すだけだ。逃げるなら放っておく」
「主もなんであんな小僧を殺そうとするんですかね。あんな芝居までさせて」
「それは……侯爵には死んで欲しいからだろう。今更元気になって政務に戻って来るのは不都合なんだよ」
「それは知ってますけど……。じゃあ普通【奇跡】の方を殺すんじゃないんですか?」
「奴の実力では治せない。その事は確認済みだ。だが、もう一人の小僧が分からない」
「分からない……とは?」
「バルトラン男爵家でスタンピードが起きたのは知っているな?」
「ええ、ゴルーニ侯爵家にカヴァレ辺境伯家。中々豪華なメンツが助けに来てくれたっていう」
「そうだ。ただ、その最中、絶望的な状況で皆を同時に治療した者がいたらしい」
俺がそう言うと、部下はじっと俺を見てくる。
「それが……あの小僧だと言うんですか?」
「分からん。主もそんな所の情報を集めている訳ではないだろうからな。だが、そこの子供が力を見せた。ということらしい」
「らしい? そんな理由で殺すんですか?」
「侯爵が治される可能性を絶対に消しておきたいんだと」
「念入りなこって。失敗したらどうするのか考えてないんですかね?」
「俺が言えた義理じゃないが、罪に怯えているんだろうさ」
「そんなのに従っているのは間違ってません?」
「だがなぁ……おいしいんだよなぁ。それに、後ろにはかなりの大物が控えているからな。良し悪しは分からんよ」
「大物?」
「どこぞの公爵クラスがいるらしいぞ。おっと、出て来た」
「さて、どっちに行きますかね。逃げるなら……」
「見逃す」
「了解。そうじゃないなら」
「殺す」
俺達は仲間に合図を送り、宿から出て来た5人を見る。
彼らは透明に消えている馬車に乗っていく。
しかし、馬車は中々出発しない。
不安に感じて部下に聞く。
「出ていないよな?」
「はい。まだ止まっていると思います。少し距離があるので分かりにくいですが……。もしかして、時間差で攪乱させるつもりですかね?」
「それはあるな。姿を消せるんだ。それくらいやってもおかしくはない」
しかし俺達にとっては無駄だ。
その程度がわからなくて暗殺等出来る訳がないだろうに。
それから少し待っていると、3台の馬車が動き出すのが分かった。
「動いたか。方向は?」
「あの方向は……屋敷ですね」
「っち。面倒な仕事を増やしやがって。途中で消すぞ、合図を送れ」
「了解」
俺達はそれから屋敷までの最短ルートで待ち構える。
「来ました」
部下の言葉で10人全員が戦闘体勢に入る。
「手はず通り俺が魔法で吹き飛ばす。その後は他の奴はいい、小僧だけを狙え」
部下が頭だけで返事をする。
長年やってきた頼もしい部下だ。
魔物との戦いでも助かったけれど、こうした事になっても頼もしい。
「そろそろポイントです」
部下の言葉で俺は魔法の詠唱を始める。
「祖が敵を薙ぎ払え『風の衝撃』」
魔法が完成すると同時に目の前を風が吹き、狙った位置に風が当たる。
この魔法は見えないし音もしない。
とても隠密性の高い魔法だ。
威力は低いけれど、馬車の馬を止めることくらいなら出来る。
「ヒヒィーン!」
案の定、馬が悲鳴を上げて立ち上がった。
それと同時に、奴らの魔法が解かれて3台の馬車が姿を見せる。
その瞬間に部下達は真っすぐに中央の一番豪華な馬車に向かった。
「敵襲!」
敵の護衛の女が1人が出てきて剣を構える。
すぐに前後の馬車から他の護衛が5人出てくるけれど、その程度では俺達の足止めにしかならない。
こちらは10人。
1人が1人を足止めしている間に、他の相手をすればいい。
「くっ! 行かせるな!」
護衛の女が叫ぶけれど、部下達はすぐに中央の馬車について扉を開ける。
そして、一人を失いながらも中に踊り込んだ。
「簡単だったな」
部下を失わずに済んで良かった。
そう思ったのも束の間、馬車の中に入った部下がすぐに出てきて叫ぶ。
「隊長! 小僧がいません! それに【奇跡】や【氷像】もです!」
「何だと!?」
俺は驚愕に目を向くこととなった。
フルカさんの代理の執事は、そう言うと今から行くぞというような視線を師匠に向けていた。
そんな彼に、師匠が答える。
「暫し外で待て」
「何!? フルカ様が貴方を呼んだ理由を忘れたのですか!? 侯爵様の命がかかっているのですよ!?」
「こちらにも事情がある。いいから外で待て」
「……お早くお願いいたします」
彼はとても不服そうな顔をして、外に出た。
扉が閉まるのを見て、師匠が口を開く。
「さて、より一層話し合っている時間がなくなったな。それで、どうする?」
師匠は僕に向かって問いかけてくる。
「僕は……とりあえず、ヴィー。何を言おうとしていたの?」
「ええ、先ほどの話しの続きですが、確かにサシャの言う通り、フルカ様やルゴー様が手を組んでいる可能性はあります」
「……」
「しかしエミリオ。貴方は彼らがそんな事をするとは思っていないのでは無いですか?」
「それは……そうだけど、なんでそうなのかは分からないんだ」
「では、他にこの街でこんな事が出来そうな人を考えて行きましょう」
「出来そうな人?」
「ええ、宿の……それも私達取っているような宿に暗殺者を送り込めるのは、ここの領主であるスケルトン侯爵様か、料理ギルドエデッセ子爵様以外にいないでしょう」
「エデッセ子爵が……?」
「そうです。彼もこの街の有力者、何を考えているのか分かりません」
確かに、こんな事が出来る人ではあると思う。
だけれど、疑問がある。
「ヴィーと取引をしていたんだよね? それに、ヴィーと一緒にいた僕を暗殺しようとする理由が分からないんだけど」
「暗殺しようとする相手にこういう理由で暗殺します。馬鹿正直に言うような相手だったら苦労はしませんよ」
「確かに……」
「ですが、今回狙われたのは私でもジェラルド様でもなくエミリオです。今回は貴方の判断を尊重します」
「ヴィー……」
彼女はそう言って判断を僕に任せるようにして口を閉ざした。
僕が考える事。
だけど、これは僕だけの問題ではない。
この決定次第では、人の命に関わってくる問題なのだ。
ディッシュさんの所に行けば、襲撃されるかもしれない、罠にハメられ殺されるかもしれない。
かといって、ここから逃げてしまったら、ディッシュさんは死んでしまうかもしれない。
もう僕達の事を呼ばないと言っていたフルカさんが呼ぶという事を考えたら、相当な事態だと思う。
どうしたらいいのか。
皆の命を危険に晒す訳にはいかない。
でも、助けにも行きたい。
その葛藤の狭間で悩んでいると、サシャが僕の手を取った。
「サシャ?」
「エミリオ様。私達は貴方に命を救われました。だから我々の安全を考えないといけない。そんな事は気にしなくても問題ありません」
「でも……」
僕が言い返そうとすると、サシャはゆっくりと首を振る。
「私は先ほどああ言いましたが、エミリオ様の事を信じます。その結果がどうなろうとも、私が切り開いて見せますから。だから、やるべきだと思う方を選んでください」
「……いいの? とっても……とっても危ない選択肢だよ?」
「構いませんよ。他の方々を見て下さい」
そう言われて他の3人を見ると、皆笑って頷いてくれた。
「これが答えです。さぁ、エミリオ様。どうしたいのか仰ってください」
「僕は……僕は……助けに行きたい。これまでフルカさんと話して、ルゴーさんと話をして。彼らが……悪い人だなんて思えなかった。だから皆。一緒にフルカさんの元へ……ディッシュさんの所へ行って欲しい」
僕は不安だった。
暗殺もされかけて、正常な判断だったのか。
そう問われると、答えることは出来ない。
でも、それでも僕は、出会って話して来たあの人達が嘘を言っているとは思えない。
倒れて助けを求めている人がいる。
なら、それを助けるのが回復術師としての僕の仕事だ。
僕は目を閉じて、心の中でやるべきことを決めて目を開けると、4人が立って待ってくれていた。
師匠が口を開く。
「それでこそ我が弟子だ。行くぞ」
「はい!」
次はサシャだ。
「エミリオ様の安全は私が守りますから。以前やったことをもう一度やるだけですからね」
「うん。頼んだよ。サシャ」
シオンさんも笑って言ってくれる。
「アタシが今度も何もさせないことをお約束しましょう」
「ありがとうございます」
そして最後にヴィー。
「エミリオ。貴方の判断を私も信じます。そして、一つ提案があるのですが」
「提案?」
「ええ、私の考えが確かならば、私たちは狙われ、見張られています。なので……」
彼女の作戦を聞き、僕達はその通りに動くことに決めた。
******
***襲撃者視点***
俺は奴らがどこに向かうのか、彼らを見ることが出来る位置から観察する。
そうしていると、暇なのか部下が話しかけてきた。
「しっかし、この状況で本当に屋敷に向かうんすかね」
「知らん。そうなるなら消すだけだ。逃げるなら放っておく」
「主もなんであんな小僧を殺そうとするんですかね。あんな芝居までさせて」
「それは……侯爵には死んで欲しいからだろう。今更元気になって政務に戻って来るのは不都合なんだよ」
「それは知ってますけど……。じゃあ普通【奇跡】の方を殺すんじゃないんですか?」
「奴の実力では治せない。その事は確認済みだ。だが、もう一人の小僧が分からない」
「分からない……とは?」
「バルトラン男爵家でスタンピードが起きたのは知っているな?」
「ええ、ゴルーニ侯爵家にカヴァレ辺境伯家。中々豪華なメンツが助けに来てくれたっていう」
「そうだ。ただ、その最中、絶望的な状況で皆を同時に治療した者がいたらしい」
俺がそう言うと、部下はじっと俺を見てくる。
「それが……あの小僧だと言うんですか?」
「分からん。主もそんな所の情報を集めている訳ではないだろうからな。だが、そこの子供が力を見せた。ということらしい」
「らしい? そんな理由で殺すんですか?」
「侯爵が治される可能性を絶対に消しておきたいんだと」
「念入りなこって。失敗したらどうするのか考えてないんですかね?」
「俺が言えた義理じゃないが、罪に怯えているんだろうさ」
「そんなのに従っているのは間違ってません?」
「だがなぁ……おいしいんだよなぁ。それに、後ろにはかなりの大物が控えているからな。良し悪しは分からんよ」
「大物?」
「どこぞの公爵クラスがいるらしいぞ。おっと、出て来た」
「さて、どっちに行きますかね。逃げるなら……」
「見逃す」
「了解。そうじゃないなら」
「殺す」
俺達は仲間に合図を送り、宿から出て来た5人を見る。
彼らは透明に消えている馬車に乗っていく。
しかし、馬車は中々出発しない。
不安に感じて部下に聞く。
「出ていないよな?」
「はい。まだ止まっていると思います。少し距離があるので分かりにくいですが……。もしかして、時間差で攪乱させるつもりですかね?」
「それはあるな。姿を消せるんだ。それくらいやってもおかしくはない」
しかし俺達にとっては無駄だ。
その程度がわからなくて暗殺等出来る訳がないだろうに。
それから少し待っていると、3台の馬車が動き出すのが分かった。
「動いたか。方向は?」
「あの方向は……屋敷ですね」
「っち。面倒な仕事を増やしやがって。途中で消すぞ、合図を送れ」
「了解」
俺達はそれから屋敷までの最短ルートで待ち構える。
「来ました」
部下の言葉で10人全員が戦闘体勢に入る。
「手はず通り俺が魔法で吹き飛ばす。その後は他の奴はいい、小僧だけを狙え」
部下が頭だけで返事をする。
長年やってきた頼もしい部下だ。
魔物との戦いでも助かったけれど、こうした事になっても頼もしい。
「そろそろポイントです」
部下の言葉で俺は魔法の詠唱を始める。
「祖が敵を薙ぎ払え『風の衝撃』」
魔法が完成すると同時に目の前を風が吹き、狙った位置に風が当たる。
この魔法は見えないし音もしない。
とても隠密性の高い魔法だ。
威力は低いけれど、馬車の馬を止めることくらいなら出来る。
「ヒヒィーン!」
案の定、馬が悲鳴を上げて立ち上がった。
それと同時に、奴らの魔法が解かれて3台の馬車が姿を見せる。
その瞬間に部下達は真っすぐに中央の一番豪華な馬車に向かった。
「敵襲!」
敵の護衛の女が1人が出てきて剣を構える。
すぐに前後の馬車から他の護衛が5人出てくるけれど、その程度では俺達の足止めにしかならない。
こちらは10人。
1人が1人を足止めしている間に、他の相手をすればいい。
「くっ! 行かせるな!」
護衛の女が叫ぶけれど、部下達はすぐに中央の馬車について扉を開ける。
そして、一人を失いながらも中に踊り込んだ。
「簡単だったな」
部下を失わずに済んで良かった。
そう思ったのも束の間、馬車の中に入った部下がすぐに出てきて叫ぶ。
「隊長! 小僧がいません! それに【奇跡】や【氷像】もです!」
「何だと!?」
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