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4章
56話 初治療
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僕は敵性の病原菌と向かい合っていた。
どうしたら……と思うけれど、僕は師匠の言葉を思い出す。
「病は待ってくれない……か」
そう。
病は待ってくれないのだ。
僕の病の様に、ずっと長い間苦しめてくる様な奴もいる。
その一方で、人を殺そうとしてくるという病原菌も存在しているのだ。
もしもの事を考えるのであれば、僕は戦う事を選ぶ。
「よし。覚悟は決めた」
僕は少し目を閉じて、魔法を詠唱した。
「氷よ、板と成り我が意に従え『氷板操作』」
氷の板を5枚出す。
3枚を防御様に、残り2枚で挟んで潰す。
先ほど森に行った時の実戦経験が役に立つ瞬間だ。
「シュロロロロロロロ!!!」
奴らは僕に向かって突撃をして来る。
でも、移動速度は速くないので、魔法で捕らえる事は簡単だった。
ブシュッ
1体を潰している間に、他の4体が僕に向かって突っ込んで来る。
「く……」
僕は3枚の氷の板で接近されるのを何とか防ぐ。
「シュロロロロロロロ!!!」
「後ろががら空きだよ!」
奴らの知能はそこまで高くないのか、氷の板に阻まれてもそれを壊そうと攻撃をするだけだ。
乗り越えれば来れるかもしれないのに。
ブシュッブシュッブシュッブシュッ
3枚の板で守っている間に、後ろから全て潰して行く。
「ふぅ……良かった……これで何とかなったかな?」
周囲を確認しても敵性の病原菌はいない。
「あ、ちゃんと治療もしないと」
僕は奴らが攻撃をしていた場所に向かうと、傷つけられた場所からは大量の赤い血が流れ出ていた。
引っかかれたり、削られたり、噛みつかれたような多種多様な傷跡がそこにはあった。
「これは酷い……」
でも、他に敵がいないのであれば、すぐに治せる。
僕は回復魔法を使った。
「根源より現れし汝の礎よ、かの者を呼び戻し癒やせ『回復魔法』」
想像するのは周囲のと同じように元通りに。
周囲と一緒であれば問題ないだろう。
ここの器官は心臓に近いけれど、完全に心臓という訳でもない。
僕がしっかりと治し終える頃には、色艶もそれなりに良くなっていた。
「うん。ここまでやれば大丈夫かな」
周囲と比較しても問題ない。
むしろちょっと艶っとしているかもしれない。
「よくやった」
「!?」
後ろから声をかけられて振り向くと、そこには師匠がいつの間にか浮かんでいた。
「師匠!」
「敵を倒して回復魔法も使ったんだな? いきなり入ってやるとは恐れ入った。普通では出来んぞ」
「あ、ありがとうございます!」
「誇っていい。まぁ驕る事はしてはいかんが、治療した実績は自信になる。これからもしっかりと意識していくといい」
師匠はそう言って、僕の頭を優しく撫でてくれた。
いつもは無愛想な感じの無表情だけれど、ほんのりと口元が笑っている。
「はい。これからも……僕は人を助け続けます」
「ああ、そうしてくれ。と……回収しなければ」
師匠はそれから周囲を見回して、先ほど作っていた剣を取りにいった。
「それは……?」
「これは魔法で作ったとはいえ立派な剣だ。血管の中に放置しておけば、血管の中を傷つける可能性もある。残して行くなよ」
「はい」
師匠はそう言いながら見えないくらいにまで細かくしてしまった。
「よし。お前もあの氷の板を何とか出来るか?」
「あ……」
どうしよう。
今までそうやった事はなかった。
ずっと、外に置きっぱなしにしていて、溶けるのを待っていたからだ。
「では魔法同士をぶつけて細かくしよう。ある程度まで細かくしておけば問題ない」
「分かりました」
僕は自分で作った魔法をぶつけ合い、師匠の許可が出るまで小さくした。
「よし。これでいい。体内で戦えるような魔法を覚えてもいいかもしれないな」
「そうですね……。この魔法でやり続けるのは少し考えた方がいいかもしれません」
「考えることは必要だ。よし。戻るぞ」
「はい」
それから僕達は、魔力を切り、元の体に戻る。
******
元の体に戻って周囲を見ると、目の前には静かに寝息を立てている森から連れ帰った女性がいる。
けれど、それよりも直ぐ近くに正座しているサシャに目が行く。
「サシャ……なんで正座しているの?」
「いえ……これには深い訳が……」
サシャはそこまで言って口をつぐむ。
師匠の鋭い視線を受けたからだ。
僕は師匠の顔を見て、おかしなことに気が付く。
「師匠。その腫れた顔はどうしたんですか?」
「気にするな。とりあえずここはいい。奥方に呼ばれているらしいからな。行くぞ」
「母さんが?」
「ああ、れい……寝ている彼女の事は後でいい。他のメイドを呼んで服や体を綺麗にさせるんだ。後は安静にさせておくだけでいい」
「分かりました」
僕と師匠は正座したままのサシャをその場に残して母さんがいるであろう執務室に向かう。
その途中、チェルシーとすれ違ったので寝ている彼女の事を頼んだ。
「畏まりました」
チェルシーはそう言って客間に向かってくれた。
「根源より現れし汝の礎よ、かの者を呼び戻し癒やせ『回復魔法』」
それと同時に、師匠は自身の顔に回復魔法を使っている。
腫れが引いていくまで続けていた。
ただ、何があったのかは聞きにくい。
「……」
「……」
師匠の機嫌があんまり良くない。
そのことを考えると、サシャが何かやったのだろうか。
そんな風に思わなくもないけれど……。
コンコン
1人悶々と思案していると、いつの間にか母さんの部屋に到着していた。
師匠が部屋をノックする。
「どうぞ」
「入るぞ」
「失礼します」
僕と師匠で部屋の中に入ると、ちょっと疲れたような表情を浮かべた母さんがいた。
「母さん。どうしたの?」
「エミリオ……それと、ジェラルド様。今日、森に行ったと聞きましたが、事実ですか?」
どうしよう。
何か不味いことでもしてしまったのだろうか。
不安になるけれど、師匠は躊躇いなく答えた。
「事実だ」
「それで、森の様子はどうでした?」
「おれはここの森に入った事がない、なのでここの通常は知らない。だが、普通の森に比べて、魔物の数が通常よりは多かった様に感じた」
「魔物の種類は?」
「おれたちが見たのはゴブリンやグレイウルフ。既に倒された後だったが、ゴブリンナイト等もいたはずだ」
そんなのいたっけ?
と思うと、師匠が教えてくれる。
「あの女が先に倒した死骸の中にあった」
「なるほど」
納得していると、母さんが眉をひそめる。
「あの女? とは誰の事ですか? サシャですか?」
「違うよ。紫の長い髪をした人だった」
「紫の髪……? 誰でしょう? 少なくとも私の知り合いではないようですが」
さっきの女性の事を思い出し、僕は予想を話す。
「きっと冒険者の人だと思う。すごく大きな剣でゴブリンを斬りまくっていたし、強い冒険者なんじゃないかな」
「その人は1人で戦っていたのですか?」
「うん。1人で笑いながら戦ってたよ。ちょっと怖かったかも」
「1人で……そんな冒険者は聞いた事がないですが……。分かりました。一度お会いしてみましょう」
「あ、待って母さん。今は治療したばっかりで、気を失っているから。それに、チェルシーが体を綺麗にしている所だから……」
「ああ、なるほど。では森の件を話しますか」
「森の件? って何かあったの?」
僕が聞くと母さんはすこし眉を寄せて言う。
「森で最近多くの魔物が現れています。最初は勘違いかと思っていたのですが……。そうではないかもしれません。なので、今調査をさせているのです」
「僕に何かできることはある?」
「ありがとう。エミリオ。でもその必要はありません。こうやって魔物が多少増えることは定期的にあることなんです。なので、安全のために森には入らない。それだけで大丈夫ですよ」
「そっか……分かった」
折角森に入って訓練が出来ると思ったのに……。
でも、母さんを困らせることはしたくない。
そんなことを思っていると、母さんが少し顔色を良くして話す。
「ああ、そうそう。森では魔物が多く出ていますが、その代わりに最近沢山のファングボアを狩ったそうです。このままでは無駄になってしまうかもしれない。ということで、収穫祭を行うことにしました」
「収穫祭?」
「ええ、数日後……ではありますが、その時に町の皆に振舞います。エミリオも行きますか?」
「うん! 行ってみたい!」
収穫祭!
町にはまだ数回しか行ったことはないけれど、祭りなんて初めてだ!
一体どれくらい楽しいことが待っているんだろうか。
母さんは微笑みながら続ける。
「ふふ、町ではファングボアの肉をいかに美味しくするのか、ということを今研究しているらしいですよ? 収穫祭まで楽しみにしていてね」
「うん!」
話はそれで終わり、僕は収穫祭の日を楽しみで眠るのが遅れてしまった。
******
コンコン
「どちら様?」
「ジェラルドだ。話があってきた。姫様」
「……」
扉は開かれ、ジェラルドと彼女は部屋の中に入っていく。
どうしたら……と思うけれど、僕は師匠の言葉を思い出す。
「病は待ってくれない……か」
そう。
病は待ってくれないのだ。
僕の病の様に、ずっと長い間苦しめてくる様な奴もいる。
その一方で、人を殺そうとしてくるという病原菌も存在しているのだ。
もしもの事を考えるのであれば、僕は戦う事を選ぶ。
「よし。覚悟は決めた」
僕は少し目を閉じて、魔法を詠唱した。
「氷よ、板と成り我が意に従え『氷板操作』」
氷の板を5枚出す。
3枚を防御様に、残り2枚で挟んで潰す。
先ほど森に行った時の実戦経験が役に立つ瞬間だ。
「シュロロロロロロロ!!!」
奴らは僕に向かって突撃をして来る。
でも、移動速度は速くないので、魔法で捕らえる事は簡単だった。
ブシュッ
1体を潰している間に、他の4体が僕に向かって突っ込んで来る。
「く……」
僕は3枚の氷の板で接近されるのを何とか防ぐ。
「シュロロロロロロロ!!!」
「後ろががら空きだよ!」
奴らの知能はそこまで高くないのか、氷の板に阻まれてもそれを壊そうと攻撃をするだけだ。
乗り越えれば来れるかもしれないのに。
ブシュッブシュッブシュッブシュッ
3枚の板で守っている間に、後ろから全て潰して行く。
「ふぅ……良かった……これで何とかなったかな?」
周囲を確認しても敵性の病原菌はいない。
「あ、ちゃんと治療もしないと」
僕は奴らが攻撃をしていた場所に向かうと、傷つけられた場所からは大量の赤い血が流れ出ていた。
引っかかれたり、削られたり、噛みつかれたような多種多様な傷跡がそこにはあった。
「これは酷い……」
でも、他に敵がいないのであれば、すぐに治せる。
僕は回復魔法を使った。
「根源より現れし汝の礎よ、かの者を呼び戻し癒やせ『回復魔法』」
想像するのは周囲のと同じように元通りに。
周囲と一緒であれば問題ないだろう。
ここの器官は心臓に近いけれど、完全に心臓という訳でもない。
僕がしっかりと治し終える頃には、色艶もそれなりに良くなっていた。
「うん。ここまでやれば大丈夫かな」
周囲と比較しても問題ない。
むしろちょっと艶っとしているかもしれない。
「よくやった」
「!?」
後ろから声をかけられて振り向くと、そこには師匠がいつの間にか浮かんでいた。
「師匠!」
「敵を倒して回復魔法も使ったんだな? いきなり入ってやるとは恐れ入った。普通では出来んぞ」
「あ、ありがとうございます!」
「誇っていい。まぁ驕る事はしてはいかんが、治療した実績は自信になる。これからもしっかりと意識していくといい」
師匠はそう言って、僕の頭を優しく撫でてくれた。
いつもは無愛想な感じの無表情だけれど、ほんのりと口元が笑っている。
「はい。これからも……僕は人を助け続けます」
「ああ、そうしてくれ。と……回収しなければ」
師匠はそれから周囲を見回して、先ほど作っていた剣を取りにいった。
「それは……?」
「これは魔法で作ったとはいえ立派な剣だ。血管の中に放置しておけば、血管の中を傷つける可能性もある。残して行くなよ」
「はい」
師匠はそう言いながら見えないくらいにまで細かくしてしまった。
「よし。お前もあの氷の板を何とか出来るか?」
「あ……」
どうしよう。
今までそうやった事はなかった。
ずっと、外に置きっぱなしにしていて、溶けるのを待っていたからだ。
「では魔法同士をぶつけて細かくしよう。ある程度まで細かくしておけば問題ない」
「分かりました」
僕は自分で作った魔法をぶつけ合い、師匠の許可が出るまで小さくした。
「よし。これでいい。体内で戦えるような魔法を覚えてもいいかもしれないな」
「そうですね……。この魔法でやり続けるのは少し考えた方がいいかもしれません」
「考えることは必要だ。よし。戻るぞ」
「はい」
それから僕達は、魔力を切り、元の体に戻る。
******
元の体に戻って周囲を見ると、目の前には静かに寝息を立てている森から連れ帰った女性がいる。
けれど、それよりも直ぐ近くに正座しているサシャに目が行く。
「サシャ……なんで正座しているの?」
「いえ……これには深い訳が……」
サシャはそこまで言って口をつぐむ。
師匠の鋭い視線を受けたからだ。
僕は師匠の顔を見て、おかしなことに気が付く。
「師匠。その腫れた顔はどうしたんですか?」
「気にするな。とりあえずここはいい。奥方に呼ばれているらしいからな。行くぞ」
「母さんが?」
「ああ、れい……寝ている彼女の事は後でいい。他のメイドを呼んで服や体を綺麗にさせるんだ。後は安静にさせておくだけでいい」
「分かりました」
僕と師匠は正座したままのサシャをその場に残して母さんがいるであろう執務室に向かう。
その途中、チェルシーとすれ違ったので寝ている彼女の事を頼んだ。
「畏まりました」
チェルシーはそう言って客間に向かってくれた。
「根源より現れし汝の礎よ、かの者を呼び戻し癒やせ『回復魔法』」
それと同時に、師匠は自身の顔に回復魔法を使っている。
腫れが引いていくまで続けていた。
ただ、何があったのかは聞きにくい。
「……」
「……」
師匠の機嫌があんまり良くない。
そのことを考えると、サシャが何かやったのだろうか。
そんな風に思わなくもないけれど……。
コンコン
1人悶々と思案していると、いつの間にか母さんの部屋に到着していた。
師匠が部屋をノックする。
「どうぞ」
「入るぞ」
「失礼します」
僕と師匠で部屋の中に入ると、ちょっと疲れたような表情を浮かべた母さんがいた。
「母さん。どうしたの?」
「エミリオ……それと、ジェラルド様。今日、森に行ったと聞きましたが、事実ですか?」
どうしよう。
何か不味いことでもしてしまったのだろうか。
不安になるけれど、師匠は躊躇いなく答えた。
「事実だ」
「それで、森の様子はどうでした?」
「おれはここの森に入った事がない、なのでここの通常は知らない。だが、普通の森に比べて、魔物の数が通常よりは多かった様に感じた」
「魔物の種類は?」
「おれたちが見たのはゴブリンやグレイウルフ。既に倒された後だったが、ゴブリンナイト等もいたはずだ」
そんなのいたっけ?
と思うと、師匠が教えてくれる。
「あの女が先に倒した死骸の中にあった」
「なるほど」
納得していると、母さんが眉をひそめる。
「あの女? とは誰の事ですか? サシャですか?」
「違うよ。紫の長い髪をした人だった」
「紫の髪……? 誰でしょう? 少なくとも私の知り合いではないようですが」
さっきの女性の事を思い出し、僕は予想を話す。
「きっと冒険者の人だと思う。すごく大きな剣でゴブリンを斬りまくっていたし、強い冒険者なんじゃないかな」
「その人は1人で戦っていたのですか?」
「うん。1人で笑いながら戦ってたよ。ちょっと怖かったかも」
「1人で……そんな冒険者は聞いた事がないですが……。分かりました。一度お会いしてみましょう」
「あ、待って母さん。今は治療したばっかりで、気を失っているから。それに、チェルシーが体を綺麗にしている所だから……」
「ああ、なるほど。では森の件を話しますか」
「森の件? って何かあったの?」
僕が聞くと母さんはすこし眉を寄せて言う。
「森で最近多くの魔物が現れています。最初は勘違いかと思っていたのですが……。そうではないかもしれません。なので、今調査をさせているのです」
「僕に何かできることはある?」
「ありがとう。エミリオ。でもその必要はありません。こうやって魔物が多少増えることは定期的にあることなんです。なので、安全のために森には入らない。それだけで大丈夫ですよ」
「そっか……分かった」
折角森に入って訓練が出来ると思ったのに……。
でも、母さんを困らせることはしたくない。
そんなことを思っていると、母さんが少し顔色を良くして話す。
「ああ、そうそう。森では魔物が多く出ていますが、その代わりに最近沢山のファングボアを狩ったそうです。このままでは無駄になってしまうかもしれない。ということで、収穫祭を行うことにしました」
「収穫祭?」
「ええ、数日後……ではありますが、その時に町の皆に振舞います。エミリオも行きますか?」
「うん! 行ってみたい!」
収穫祭!
町にはまだ数回しか行ったことはないけれど、祭りなんて初めてだ!
一体どれくらい楽しいことが待っているんだろうか。
母さんは微笑みながら続ける。
「ふふ、町ではファングボアの肉をいかに美味しくするのか、ということを今研究しているらしいですよ? 収穫祭まで楽しみにしていてね」
「うん!」
話はそれで終わり、僕は収穫祭の日を楽しみで眠るのが遅れてしまった。
******
コンコン
「どちら様?」
「ジェラルドだ。話があってきた。姫様」
「……」
扉は開かれ、ジェラルドと彼女は部屋の中に入っていく。
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