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12話 トカゲサル
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「いっけえええええええ!!!! 『突進』!」
「うほほほほほほおおおおお!!!」
「そんな!?」
私が奴に突っ込もうとすると、奴は大きくバックステップをして、飛びのいた。私は何もない空間を走り抜ける。
「うほほほほほおおおおおお!!!」
奴は再びドラミングをする。すると、さっきまで赤かったオーラが、水色のオーラに変わった。
「あのドラミングって!?」
「バフかも! 何か変わるかもしれないから注意して!」
「分かった!」
私はゴリラの周囲を警戒しながら走り回る。ここの丘の上の広さはさっき戦ったエレクトリカルナマズの時と同じくらいだ。だけど、木などの障害物は一切なく、ただの平らな平地があるだけだ。
「シールドは後30秒よ! それまで耐えて!」
「分かった!」
私は突進のクールタイムを見ると残り30秒程。それを耐えれば突っ込める!
「うほおおおおお!!!」
「え?」
「避けて!」
「!!」
私はこの後どうなるかなんて知ったことかと言うように右側に体を投げだす。
ドオン!
私のいた場所にゴリラの拳が刺さる。
「ひえ」
私は急いで起き上がり、ゴリラから距離を取るために走り出す。奴が地面に刺さった腕を抜くのに隙があったお陰で助かった。
「何で今突っ込まなかったの!?」
「勢いが乗ってなかったから多分無理。アイツには全速力の突進を叩き込まないと!」
「ならスキルは振った!?」
「振ってない! てか余裕が」
「うほほほほおおお!!!」
ドオン!
私は奴から目を逸らさなかった為何とか奴の拳を走りながら回避する。この感じなら何とかなりそうだ!
「うほ」
「!?」
ドオン!
「きゃああああああああ!!!」
私の直ぐ傍に奴の拳が突き刺さった。その衝撃で吹き飛ばされる。
「うほほほほほほほ!!!」
奴は勝ち誇ったように高らかな声をあげている。
「くっそ……。ナツキ。大丈夫?」
「うん……ハルは?」
「何とか……でも体中が重い」
これがダメージを受けるって言うことなのかな。『ぶちかまし』の反動ダメージはこんなものじゃなかったのに……。
私は重い体を置き上げながら何とか起き上がった。そして、ステータスを何とか確認する。
名前:ハル
種族:イノシシ
レベル:15
ステータス
HP:5/97
MP:0/0
STR:80
VIT:31
INT:4
DEX:7
AGI:99
スキルポイント:60
スキル:突進、ぶちかまし、疾走、嗅覚強化、悪路走行、バランス感覚、走行強化Ⅳ、水走
魔法:
たった一発掠っただけで90以上もダメージを食らってしまった。
「来るわよ!」
「! 『疾走』!」
私は驚き『疾走』を使って回避する。
ドオン! ドオン!
すぐ後ろで地面にゴリラの拳が2本突き刺さった音がする。
「スキル使っちゃったの!?」
「ごめん! つい!」
「仕方ないわ! どうするの!? シールドはいけるわよ!」
「今のうちに!」
私はスキルポイントを全て『突進』に振る。
これで私の残りスキルポイントは10。新しいスキルは選べるかもしれないけど、ここでは恐らく無理だろう。そんな時間はない。
「ナツキ! 突っ込むよ!」
「策はあるのね!」
「ある!」
私は半透明のスキルボードを出したままゴリラに突っ込んでいく。
「うほほほほほほっおおおおお!!!」
奴は歓迎するそぶりで私達を待ち構える。そして、少し遠い所で拳を振り上げたと思ったら何かを投げつけてきた!
それは小石が集まったものだったけど、奴の力で投げつけられたら、私の残り少ないHP等消し飛んでしまう。でも、頼れる仲間がいる。
「『胞子シールド』!」
どかかかかかかかか!!!
「耐えきって見せたわよ!」
「流石ナツキ!」
ナツキのシールドが耐えきり、後少しで奴にぶちかませる!
「うっほほほおおおおおお!!」
ぼおおおおおおおおお!!!
「何!?」
「炎!?」
ただのゴリラだと思っていた奴の口から炎のブレスが飛んでくる。
ただ、結構広い範囲だから避けられない!
「突っ込んで!」
「分かった!」
「シールド移動! それと、『癒せ』!」
「『癒せ』!?」
ナツキが叫んだのは回復魔法の名前だった。そして、シールドで何とか炎を耐え、少し漏れてくる分は回復で何とか耐えきる。
「うほほほほほ!!??」
「行くよおおおおお!!!」
私は奴のどてっぱら目掛けて加速させる。半透明のボード越しに奴を睨みつける。
奴は左拳を振りかぶり、私に向って叩きつける。当然来ることは読んでいる! 『突進』!
私は『突進』の急加速を使い、体を右にずらして避けた。そこに、奴は右こぶしを叩きつけて来るところだった。
拳がすぐそこまで来ている。でも、ナツキのシールドは破られたばかり、そして、私も『疾走』も『突進』使ってしまった。ぶちかましを使うほどの体力も残っていない。
後はパッシブスキルのみで急加速出来るスキルは何もない。そう。スキルは何もない。でも、
私はAGIに入れていたスキルポイントを決定する。すると、一瞬速度が上がった。
奴の拳を躱し、後は無防備な腹があるだけだ!
「うほ!?」
「風穴開けろやああああ!!!」
「やっちゃええええええ!!!」
ドオオオオオオオオオン!
「うほほほほほおおおおおおおおおおおお!!!!!!?????」
私は奴のどてっぱらに頭から突っ込む。スピード、体重。全てが乗った正真正銘今の私の最高の一発!
ゴリラは後ろに吹き飛んでいく。その飛び方は少し異様とも言えるくらいに飛んでいる。というか飛び続けている。
「どこまで行くの!?」
「何あれ!?」
奴は吹き飛ばされながら態勢を立て直し、バサッとどこからともなく羽を出していた。
「へ……?」
「うほほ」
奴はやるじゃないか。というような顔をすると、そのままどこかに飛び去って行ってしまった。
「空飛んでいくなんてずるいじゃない! 降りてきなさい!」
「ちょっとハル! いいじゃない! もうこれ以上は戦えないわよ!」
「むぅ」
なんだかここまでにしといてやるって言われたような感じがしてすごく納得が行かないけど、ナツキの言うことは最もだとも思うので素直に引き下がる。すると、アナウンスが聞こえて来た。
『マウンテンドラゴンコングを撃退しました。ハルはマウンテンドラゴンコングからの挑戦状を受け取りました』
「マウンテンドラゴンコング?」
「始めて聞いたわ。というかドラゴンとゴリラを混ぜるってどんな神経をしているのよ」
『ハル はレベルアップしました。Lv15→Lv23になりました。ステータスが上昇しました。スキルポイントを120取得しました』
「えええええええええ!!!???」
「嘘でしょう!? レベル上がり過ぎじゃない!?」
一気に20以上になってしまった。まだ始めて初日なのにこんなにガンガン上がって行くゲームなんだろうか。
「すごい……アイツもっと狩らない?」
「いやー流石に毎回はきついわ。というか。『マウンテンドラゴンコングからの挑戦状』ってのを見てみましょうよ」
「そうだね……どこにあるんだろう?」
「称号の所にあるわよ」
「称号なの?」
ぼやきつつその称号を開いてみると、
『マウンテンドラゴンコングが好敵手と認めた相手に送られる称号。これを所持していると度々マウンテンドラゴンコングに襲撃される。大事な時には空気を読んでそっと帰ってくれる』
「何よこれ!」
ナツキが叫んでいる。
「襲撃されるのって正直嬉しくないよね」
「当たり前でしょ! っていうか何でこんなふざけた称号を作ったのよ!」
「うーん。でもあのゴリラとはまた再戦したいんだよね」
「どうして!?」
「だって、決着つけずに終わっちゃうのって嫌じゃない? それに、なんか空に飛ばれちゃったらどうしようもないっていうか……」
「まぁ、仕様上ずっと飛んでいるとかっていうのは無いと思うから。降りた時を狙うにしても、上空からブレスを放って来るのよ? 流石に厳しくない?」
「そうだけど……なんかこのままは嫌だ!」
「仕方ないわね。それならちゃんとそういうのに対応出来そうな仲間でも集める?」
「いいの?」
私は顔を上にあげると、少し大きくなったようなエリンギがこちらを見ていた。
「当然でしょ。私もシールド破られたままじゃ納得出来ないしね。次こそは奴の素材を剥ぎ取ってやるわ」
「剥ぎ取れるの?」
「それくらいの気概を持ってるってことよ」
倒したら素材は入手していたから、死体からもっと素材をゲット出来るのかと思っちゃった。
「じゃあ、私たちの目標は決まったね」
「ええ、あの生意気なトカゲサルをぎゃふんと言わせることよ!」
「トカゲサル?」
「ドラゴンだからトカゲ、ゴリラだからサル。長いから少しは短くしないと」
「なるほど。じゃあトカゲサルをぶっ飛ばそう!」
「ええ! 私たちならやってやれるわ!」
こうして、私とナツキの共通の目的が出来た。
「うほほほほほほおおおおお!!!」
「そんな!?」
私が奴に突っ込もうとすると、奴は大きくバックステップをして、飛びのいた。私は何もない空間を走り抜ける。
「うほほほほほおおおおおお!!!」
奴は再びドラミングをする。すると、さっきまで赤かったオーラが、水色のオーラに変わった。
「あのドラミングって!?」
「バフかも! 何か変わるかもしれないから注意して!」
「分かった!」
私はゴリラの周囲を警戒しながら走り回る。ここの丘の上の広さはさっき戦ったエレクトリカルナマズの時と同じくらいだ。だけど、木などの障害物は一切なく、ただの平らな平地があるだけだ。
「シールドは後30秒よ! それまで耐えて!」
「分かった!」
私は突進のクールタイムを見ると残り30秒程。それを耐えれば突っ込める!
「うほおおおおお!!!」
「え?」
「避けて!」
「!!」
私はこの後どうなるかなんて知ったことかと言うように右側に体を投げだす。
ドオン!
私のいた場所にゴリラの拳が刺さる。
「ひえ」
私は急いで起き上がり、ゴリラから距離を取るために走り出す。奴が地面に刺さった腕を抜くのに隙があったお陰で助かった。
「何で今突っ込まなかったの!?」
「勢いが乗ってなかったから多分無理。アイツには全速力の突進を叩き込まないと!」
「ならスキルは振った!?」
「振ってない! てか余裕が」
「うほほほほおおお!!!」
ドオン!
私は奴から目を逸らさなかった為何とか奴の拳を走りながら回避する。この感じなら何とかなりそうだ!
「うほ」
「!?」
ドオン!
「きゃああああああああ!!!」
私の直ぐ傍に奴の拳が突き刺さった。その衝撃で吹き飛ばされる。
「うほほほほほほほ!!!」
奴は勝ち誇ったように高らかな声をあげている。
「くっそ……。ナツキ。大丈夫?」
「うん……ハルは?」
「何とか……でも体中が重い」
これがダメージを受けるって言うことなのかな。『ぶちかまし』の反動ダメージはこんなものじゃなかったのに……。
私は重い体を置き上げながら何とか起き上がった。そして、ステータスを何とか確認する。
名前:ハル
種族:イノシシ
レベル:15
ステータス
HP:5/97
MP:0/0
STR:80
VIT:31
INT:4
DEX:7
AGI:99
スキルポイント:60
スキル:突進、ぶちかまし、疾走、嗅覚強化、悪路走行、バランス感覚、走行強化Ⅳ、水走
魔法:
たった一発掠っただけで90以上もダメージを食らってしまった。
「来るわよ!」
「! 『疾走』!」
私は驚き『疾走』を使って回避する。
ドオン! ドオン!
すぐ後ろで地面にゴリラの拳が2本突き刺さった音がする。
「スキル使っちゃったの!?」
「ごめん! つい!」
「仕方ないわ! どうするの!? シールドはいけるわよ!」
「今のうちに!」
私はスキルポイントを全て『突進』に振る。
これで私の残りスキルポイントは10。新しいスキルは選べるかもしれないけど、ここでは恐らく無理だろう。そんな時間はない。
「ナツキ! 突っ込むよ!」
「策はあるのね!」
「ある!」
私は半透明のスキルボードを出したままゴリラに突っ込んでいく。
「うほほほほほほっおおおおお!!!」
奴は歓迎するそぶりで私達を待ち構える。そして、少し遠い所で拳を振り上げたと思ったら何かを投げつけてきた!
それは小石が集まったものだったけど、奴の力で投げつけられたら、私の残り少ないHP等消し飛んでしまう。でも、頼れる仲間がいる。
「『胞子シールド』!」
どかかかかかかかか!!!
「耐えきって見せたわよ!」
「流石ナツキ!」
ナツキのシールドが耐えきり、後少しで奴にぶちかませる!
「うっほほほおおおおおお!!」
ぼおおおおおおおおお!!!
「何!?」
「炎!?」
ただのゴリラだと思っていた奴の口から炎のブレスが飛んでくる。
ただ、結構広い範囲だから避けられない!
「突っ込んで!」
「分かった!」
「シールド移動! それと、『癒せ』!」
「『癒せ』!?」
ナツキが叫んだのは回復魔法の名前だった。そして、シールドで何とか炎を耐え、少し漏れてくる分は回復で何とか耐えきる。
「うほほほほほ!!??」
「行くよおおおおお!!!」
私は奴のどてっぱら目掛けて加速させる。半透明のボード越しに奴を睨みつける。
奴は左拳を振りかぶり、私に向って叩きつける。当然来ることは読んでいる! 『突進』!
私は『突進』の急加速を使い、体を右にずらして避けた。そこに、奴は右こぶしを叩きつけて来るところだった。
拳がすぐそこまで来ている。でも、ナツキのシールドは破られたばかり、そして、私も『疾走』も『突進』使ってしまった。ぶちかましを使うほどの体力も残っていない。
後はパッシブスキルのみで急加速出来るスキルは何もない。そう。スキルは何もない。でも、
私はAGIに入れていたスキルポイントを決定する。すると、一瞬速度が上がった。
奴の拳を躱し、後は無防備な腹があるだけだ!
「うほ!?」
「風穴開けろやああああ!!!」
「やっちゃええええええ!!!」
ドオオオオオオオオオン!
「うほほほほほおおおおおおおおおおおお!!!!!!?????」
私は奴のどてっぱらに頭から突っ込む。スピード、体重。全てが乗った正真正銘今の私の最高の一発!
ゴリラは後ろに吹き飛んでいく。その飛び方は少し異様とも言えるくらいに飛んでいる。というか飛び続けている。
「どこまで行くの!?」
「何あれ!?」
奴は吹き飛ばされながら態勢を立て直し、バサッとどこからともなく羽を出していた。
「へ……?」
「うほほ」
奴はやるじゃないか。というような顔をすると、そのままどこかに飛び去って行ってしまった。
「空飛んでいくなんてずるいじゃない! 降りてきなさい!」
「ちょっとハル! いいじゃない! もうこれ以上は戦えないわよ!」
「むぅ」
なんだかここまでにしといてやるって言われたような感じがしてすごく納得が行かないけど、ナツキの言うことは最もだとも思うので素直に引き下がる。すると、アナウンスが聞こえて来た。
『マウンテンドラゴンコングを撃退しました。ハルはマウンテンドラゴンコングからの挑戦状を受け取りました』
「マウンテンドラゴンコング?」
「始めて聞いたわ。というかドラゴンとゴリラを混ぜるってどんな神経をしているのよ」
『ハル はレベルアップしました。Lv15→Lv23になりました。ステータスが上昇しました。スキルポイントを120取得しました』
「えええええええええ!!!???」
「嘘でしょう!? レベル上がり過ぎじゃない!?」
一気に20以上になってしまった。まだ始めて初日なのにこんなにガンガン上がって行くゲームなんだろうか。
「すごい……アイツもっと狩らない?」
「いやー流石に毎回はきついわ。というか。『マウンテンドラゴンコングからの挑戦状』ってのを見てみましょうよ」
「そうだね……どこにあるんだろう?」
「称号の所にあるわよ」
「称号なの?」
ぼやきつつその称号を開いてみると、
『マウンテンドラゴンコングが好敵手と認めた相手に送られる称号。これを所持していると度々マウンテンドラゴンコングに襲撃される。大事な時には空気を読んでそっと帰ってくれる』
「何よこれ!」
ナツキが叫んでいる。
「襲撃されるのって正直嬉しくないよね」
「当たり前でしょ! っていうか何でこんなふざけた称号を作ったのよ!」
「うーん。でもあのゴリラとはまた再戦したいんだよね」
「どうして!?」
「だって、決着つけずに終わっちゃうのって嫌じゃない? それに、なんか空に飛ばれちゃったらどうしようもないっていうか……」
「まぁ、仕様上ずっと飛んでいるとかっていうのは無いと思うから。降りた時を狙うにしても、上空からブレスを放って来るのよ? 流石に厳しくない?」
「そうだけど……なんかこのままは嫌だ!」
「仕方ないわね。それならちゃんとそういうのに対応出来そうな仲間でも集める?」
「いいの?」
私は顔を上にあげると、少し大きくなったようなエリンギがこちらを見ていた。
「当然でしょ。私もシールド破られたままじゃ納得出来ないしね。次こそは奴の素材を剥ぎ取ってやるわ」
「剥ぎ取れるの?」
「それくらいの気概を持ってるってことよ」
倒したら素材は入手していたから、死体からもっと素材をゲット出来るのかと思っちゃった。
「じゃあ、私たちの目標は決まったね」
「ええ、あの生意気なトカゲサルをぎゃふんと言わせることよ!」
「トカゲサル?」
「ドラゴンだからトカゲ、ゴリラだからサル。長いから少しは短くしないと」
「なるほど。じゃあトカゲサルをぶっ飛ばそう!」
「ええ! 私たちならやってやれるわ!」
こうして、私とナツキの共通の目的が出来た。
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