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第2章 姫
34話 仕組まれたデート
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宿の前でウテナを待っていると、後ろから声をかけてくる。
「ま、待たせた……」
「全然待ってない……ぞ」
「ど、どうした? 似合っていないか?」
ウテナの声だったので振り返るとそこには、ウテナが恥ずかしそうにしている。その体には赤と黒で作られた少女服を着ていた。
(これは……)
サイズはしっかりとウテナに合わせてあるようだが、それでも大人の女性が着るには少し勇気がいるんじゃないのかと思ってしまう。しかし、そんなことを言えるはずがあろうか。
「に、似合っていると思うぞ」
顔が引くついてしまっているかもしれない。
「ほ、本当か? あまりこういう服は来た事が無いから新鮮で……」
ウテナは思いのほか悪いようには感じていないらしい。
良かった。彼女を悲しませる訳にはいかないからな。しかし、本当にこの服装で行くのだろうか。ちょっと心配になってきた。
通りを歩く人の視線もどことなくウテナを見ているような気がする。というか、大人に子供服はやはり罰ゲームとしか思えない。
自分で好きでやっているならいいんだろうが……。違うよなぁ。
「ど、どうしたんだ? 行かないのか?」
「何でもない。大丈夫だ。取りあえず行こうか」
「ああ、そうしよう」
俺達は並んで歩くが、やはり周囲の人の視線はウテナ一択だ。すれ違う人全員がウテナを見て居る気がして来る。
「なぜだろう。多くの人に見られている気がするんだが……」
「それはきっとウテナが綺麗だからだ。そうじゃ無ければそんなに見られることはないと思う」
「!? そ、そうかな!?」
「そうに決まっている。見てみろあそこにいる女の子を、どう見ても憧れの目を向けているだろう? きっと将来ウテナみたいな綺麗な人になりたいからに決まっている」
とりあえずウテナの思考を服に持っていかれないように、口から何でも言う。取りあえずで話しているのであんまり考えて言っていない。
「そうか? なら声をかけてきた方が……」
「それはやめておこう。ウテナが話しかけたらあの女の子が驚いてしまうかもしれない。それに、今はウテナがちゃんと休まないといけないからな。やるのはあんまり良くないと思うんだ」
「そうだろうか……」
「そうだよ。だから行こう」
「分かった。セレットがそう言うなら」
「ありがとう」
良かった。変な事を言われる前に、他の奴に何か言われる前に移動しなければ。
俺はウテナを連れて適当に進む。そして、困ったことに思い当たる。
(何処に行けばいいんだ……!)
前回来た時は適当な人に話を聞いて、目的地まで一直線に行ってすぐに取って返した。だからほとんどこの街の場所について知らないのだ。
(何とか……何とかする手段は……)
「そうだ、その服は確かオリーブだったか? の服なんだよな?」
「ああ、そうだが……」
「なら汚すとまずいと思うんだ。だから、服屋で新しい服でも買わないか?」
「確かに……しかし、私にはセンスがない。それでも大丈夫だろうか?」
「当然。ウテナなら何を着ても似合うに決まっている」
今着ている服には一切視線を送らない。
「そうか、分かった。まずは服屋に行こうか」
「ああ」
良し、これで適当に歩いていて、開いている服屋があればそこにはいるだけだ。
俺達は適当な大通りを歩く。
「おいおい、お二人さん。何処に行こうって言うんだい!」
「俺らのナワバリでそんな風に歩かれちゃ困るんだよな!」
俺とウテナは振り返ると、そこには柄の悪そうな2人がいやらしい顔をして立っていた。
「なんだ? お前達は」
「おいおい、嬢ちゃんなんでその歳でそんなもん……むぐ!?」
俺は瞬時にそいつに近づき、口を塞ぐ。
奴の目が驚きに支配される。勝手なことを言うやつには黙らせなければならない。
「なんだ? 喧嘩を売りたいのか? そうかそうか。そんなに売りたいならこのまま貴様の口から下を二度と動かない様にしてやろうか? その方が社会の為じゃないか?」
「お、俺達は何も言って……な!?」
「お前まで俺達に喧嘩を売るのかそうかそうか。何。俺は多少強い。お前達の相手位同時にやってやる。ウテナ、少しだけ外す」
「わ、分かった」
俺は奴らの口を塞ぎ、引きずるようにして連れ去っていく。
「んんむむむううううううう!!!」
「ほががっがあああああああ!!!」
俺は直ぐ近くの路地裏に入り込むと、そいつらを地面に投げ捨てる。
そいつらは恐る恐る俺を見るが、めちゃくちゃビビっているのが分かった。
「おい、今回は許してやる。次近寄ってきたら覚悟しろよ」
「す、すいませんでした!」
「二度とやりません!」
俺はその言葉を聞き、サッサとウテナの場所に戻る。
「待たせたな。話はつけて来た」
「早かったな。というか喧嘩を売っていたか? 確かに柄は悪かったがそんなに悪いようには……」
「いや、アイツらは裏で何かしていたんだ。そう、そうに違いない。だから今回は気にしないでくれ」
「だが、騎士として無実の一般人に何かをするのを見過ごすわけには……」
「ウテナ。大丈夫。本当に何もしていない。だから、大丈夫だから」
「むぅ。分かった。セレットの言うことを信じよう」
「助かる」
何とか納得してくれた。それに、俺だって悪魔じゃない。あれくらいの奴らになら説教位で十分だろう。
歩きながら見つけた適当な服屋に入ろうとした時、店の入り口辺りにいた人達に呼び止められる。
「あんちゃん達、この店に入るには並ばないといけないんだ。勝手に先に行くんじゃないよ」
「そうなんですか? 何でまた」
「知るかい。ただそうなってんだよ。もし急いでるなら他に行きな」
「それでいいか?」
「ああ、構わない」
「そうするか」
俺達は他の店にも行こうとするが、その先々でしまっていたり、商品が売り切れてしまったというような話を聞く。
「どこも開いていないってどういうことなんだ?」
「まぁ……そんな日もあるさ。服のことはいいから何か食べないか? 朝からドタバタしていて空腹なんだ」
「そうだな、もし空いている店があれば入ろう」
そうして、俺達は諦めて食事をしようとする。
「悪いね。さっきので売り切れちまったんだ。新しいの? 仕込むまで時間がかかるんだ、ここで待つのはおススメしないよ」
「この店は満員でね。かなり並ばなきゃ入れないよ」
「すまんなあ、もう今日は閉めるんだ。また明日にでも来てくれ」
俺達は歩き回って、それから1時間ほど歩き回ったのに全てでその様な事を言われて断られてしまった。
「どうなっているんだ」
「セレット、運が悪かったんだ。今日は戻って宿で休もう」
「しかし、ウテナが……」
「いいんだ。私はロネカ様に仕えれているだけで充分満足している。だから、やはり神が私にしっかり働けと言っているのだろう」
「ウテナ……」
ウテナはそう言って寂しく笑っている。だめだ。折角ロネカ姫がくれた休みなのに。彼女の事が楽しめるような風にしなければ。
俺は全身に魔力を回し、感覚を研ぎ澄ませる。
「ま、待たせた……」
「全然待ってない……ぞ」
「ど、どうした? 似合っていないか?」
ウテナの声だったので振り返るとそこには、ウテナが恥ずかしそうにしている。その体には赤と黒で作られた少女服を着ていた。
(これは……)
サイズはしっかりとウテナに合わせてあるようだが、それでも大人の女性が着るには少し勇気がいるんじゃないのかと思ってしまう。しかし、そんなことを言えるはずがあろうか。
「に、似合っていると思うぞ」
顔が引くついてしまっているかもしれない。
「ほ、本当か? あまりこういう服は来た事が無いから新鮮で……」
ウテナは思いのほか悪いようには感じていないらしい。
良かった。彼女を悲しませる訳にはいかないからな。しかし、本当にこの服装で行くのだろうか。ちょっと心配になってきた。
通りを歩く人の視線もどことなくウテナを見ているような気がする。というか、大人に子供服はやはり罰ゲームとしか思えない。
自分で好きでやっているならいいんだろうが……。違うよなぁ。
「ど、どうしたんだ? 行かないのか?」
「何でもない。大丈夫だ。取りあえず行こうか」
「ああ、そうしよう」
俺達は並んで歩くが、やはり周囲の人の視線はウテナ一択だ。すれ違う人全員がウテナを見て居る気がして来る。
「なぜだろう。多くの人に見られている気がするんだが……」
「それはきっとウテナが綺麗だからだ。そうじゃ無ければそんなに見られることはないと思う」
「!? そ、そうかな!?」
「そうに決まっている。見てみろあそこにいる女の子を、どう見ても憧れの目を向けているだろう? きっと将来ウテナみたいな綺麗な人になりたいからに決まっている」
とりあえずウテナの思考を服に持っていかれないように、口から何でも言う。取りあえずで話しているのであんまり考えて言っていない。
「そうか? なら声をかけてきた方が……」
「それはやめておこう。ウテナが話しかけたらあの女の子が驚いてしまうかもしれない。それに、今はウテナがちゃんと休まないといけないからな。やるのはあんまり良くないと思うんだ」
「そうだろうか……」
「そうだよ。だから行こう」
「分かった。セレットがそう言うなら」
「ありがとう」
良かった。変な事を言われる前に、他の奴に何か言われる前に移動しなければ。
俺はウテナを連れて適当に進む。そして、困ったことに思い当たる。
(何処に行けばいいんだ……!)
前回来た時は適当な人に話を聞いて、目的地まで一直線に行ってすぐに取って返した。だからほとんどこの街の場所について知らないのだ。
(何とか……何とかする手段は……)
「そうだ、その服は確かオリーブだったか? の服なんだよな?」
「ああ、そうだが……」
「なら汚すとまずいと思うんだ。だから、服屋で新しい服でも買わないか?」
「確かに……しかし、私にはセンスがない。それでも大丈夫だろうか?」
「当然。ウテナなら何を着ても似合うに決まっている」
今着ている服には一切視線を送らない。
「そうか、分かった。まずは服屋に行こうか」
「ああ」
良し、これで適当に歩いていて、開いている服屋があればそこにはいるだけだ。
俺達は適当な大通りを歩く。
「おいおい、お二人さん。何処に行こうって言うんだい!」
「俺らのナワバリでそんな風に歩かれちゃ困るんだよな!」
俺とウテナは振り返ると、そこには柄の悪そうな2人がいやらしい顔をして立っていた。
「なんだ? お前達は」
「おいおい、嬢ちゃんなんでその歳でそんなもん……むぐ!?」
俺は瞬時にそいつに近づき、口を塞ぐ。
奴の目が驚きに支配される。勝手なことを言うやつには黙らせなければならない。
「なんだ? 喧嘩を売りたいのか? そうかそうか。そんなに売りたいならこのまま貴様の口から下を二度と動かない様にしてやろうか? その方が社会の為じゃないか?」
「お、俺達は何も言って……な!?」
「お前まで俺達に喧嘩を売るのかそうかそうか。何。俺は多少強い。お前達の相手位同時にやってやる。ウテナ、少しだけ外す」
「わ、分かった」
俺は奴らの口を塞ぎ、引きずるようにして連れ去っていく。
「んんむむむううううううう!!!」
「ほががっがあああああああ!!!」
俺は直ぐ近くの路地裏に入り込むと、そいつらを地面に投げ捨てる。
そいつらは恐る恐る俺を見るが、めちゃくちゃビビっているのが分かった。
「おい、今回は許してやる。次近寄ってきたら覚悟しろよ」
「す、すいませんでした!」
「二度とやりません!」
俺はその言葉を聞き、サッサとウテナの場所に戻る。
「待たせたな。話はつけて来た」
「早かったな。というか喧嘩を売っていたか? 確かに柄は悪かったがそんなに悪いようには……」
「いや、アイツらは裏で何かしていたんだ。そう、そうに違いない。だから今回は気にしないでくれ」
「だが、騎士として無実の一般人に何かをするのを見過ごすわけには……」
「ウテナ。大丈夫。本当に何もしていない。だから、大丈夫だから」
「むぅ。分かった。セレットの言うことを信じよう」
「助かる」
何とか納得してくれた。それに、俺だって悪魔じゃない。あれくらいの奴らになら説教位で十分だろう。
歩きながら見つけた適当な服屋に入ろうとした時、店の入り口辺りにいた人達に呼び止められる。
「あんちゃん達、この店に入るには並ばないといけないんだ。勝手に先に行くんじゃないよ」
「そうなんですか? 何でまた」
「知るかい。ただそうなってんだよ。もし急いでるなら他に行きな」
「それでいいか?」
「ああ、構わない」
「そうするか」
俺達は他の店にも行こうとするが、その先々でしまっていたり、商品が売り切れてしまったというような話を聞く。
「どこも開いていないってどういうことなんだ?」
「まぁ……そんな日もあるさ。服のことはいいから何か食べないか? 朝からドタバタしていて空腹なんだ」
「そうだな、もし空いている店があれば入ろう」
そうして、俺達は諦めて食事をしようとする。
「悪いね。さっきので売り切れちまったんだ。新しいの? 仕込むまで時間がかかるんだ、ここで待つのはおススメしないよ」
「この店は満員でね。かなり並ばなきゃ入れないよ」
「すまんなあ、もう今日は閉めるんだ。また明日にでも来てくれ」
俺達は歩き回って、それから1時間ほど歩き回ったのに全てでその様な事を言われて断られてしまった。
「どうなっているんだ」
「セレット、運が悪かったんだ。今日は戻って宿で休もう」
「しかし、ウテナが……」
「いいんだ。私はロネカ様に仕えれているだけで充分満足している。だから、やはり神が私にしっかり働けと言っているのだろう」
「ウテナ……」
ウテナはそう言って寂しく笑っている。だめだ。折角ロネカ姫がくれた休みなのに。彼女の事が楽しめるような風にしなければ。
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