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第1章 帝国へ
12話 大渦の龍脈
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豪華な食事の歓迎を受けた次の日。
「ここが『大渦(おおうず)の龍脈』だ」
「ここが……」
目の前には以前入った灼熱の龍脈の倍以上の大きさの扉がそびえ立っている。
その説明をしているのは、昨日助けた龍脈衆隊長のフランツだった。
「この『大渦の龍脈』が帝国で最も大きく重要な龍脈といっても過言ではない。その為、中にはこの国1番の精鋭が存在している」
「それは凄い。是非みたいな」
「私も見たい! 『大渦の龍脈』って言ったら全ての属性が存在するかなり珍しい龍脈なのよね!? 一回ここを調べてみたいと思っていたのよ!」
そうテンション高めに話すアイシャは中のことしか見えていないようだ。
「今は……中に入っても大丈夫か?」
「はい、今の時間は中で龍力の訓練中なので問題ありません」
「よし、行くぞ」
フランツさんが門番に聞いて許可をとってくれた。本当に助かる。
「邪魔だけはしないようにな」
「勿論」
「見るだけよ」
中に入ると、今までで入った龍脈の中で一番広く、七色に変色している不思議な空間だった。
「なんだここ。こんな色の広間は初めて見た」
「ホント、でもずっと見てるとちょっと気持ち悪くなりそう」
「ここは様々な属性が出るからな、一色に統一されるわけではないんだ。それに、壁を見てみろ」
言われるままに見ると、壁に穴が開いている。
「小道が何本もあるのか?」
「ははは、最初はそう思われていたけどな。入ったらただの小部屋になっている。龍が出た時に逃げ込める場所だが、まぁ、ほとんど使われないな」
「これだけ大きくなるとそんな場所もあるのか」
「ああ、そして、中央で訓練をしているのがここの龍脈衆だ」
フランツに言われた方を見ると、そこには水色の鎧を着た30人程のチームが素振りをしていたり、模擬戦をしていて稽古していた。
「中々な腕前だな」
正直に見たままを言う。あれくらい練度の高いチームは初めて見た。
「中々か、そうだな。あれでも帝国1のチームなんだぜ?」
「あれがさっき言っていた」
「ああ、これまでに何体もの龍を倒してきた精鋭だからな。ま、それ相応にプライドも高いが」
「オレ達が1番だからな。プライドが高くて悪いか?」
「うお!」
フランツは後ろから声をかけられて驚いていた。それほどに彼女の気配を消すのが上手だったのだろう。オレと言っているので男かと思ったが何だか違うような気もする。
「パルマ……びっくりさせるなよ」
「オレ達の龍脈で油断している方が悪いんだよ。それで、一体何の用なんだ? 偵察に来るにしては早いんじゃねえか?」
「そういう訳じゃないんだ。このセレットに昨日助けられてな。それで今日はこの城の龍脈を案内しているんだ……って、おい! どこを調べてるんだ! 戻ってこい!」
俺はフランツが叫んでいる方を見ると、アイシャが熱心に壁を見つめて何か考え事をしていた。
「これは……なんで七色に? 何か理由があるのかしら? それとも現れる龍に関係あったり? それとも占拠していた龍の影響とかかしら?」
彼女は一人でブツブツ言っていたので、俺が起こしに行く。
「アイシャ!」
「へ? 何々? どうかしたの?」
「どうかしたのじゃない。説明の途中だっただろうが」
「あ、そっか、ごめんごめん。この壁を見てたら気になってきちゃって……」
アイシャが謝罪しながら帰ってくる。
「魔道具師はそういう奴らだからな。いい。それで、こちらの彼女がこの精鋭部隊、龍脈衆隊長のパルマだ」
「どうも、よろしくな」
そういう彼女……彼女? 女の子のような感じだが、口調や仕草は男の子の感じがしている。体型もスラリと背が高いが女性らしいかと言われると……。ただ余り歓迎してくれているような感じではなく、面倒だからさっさと行ってくれ。そんな雰囲気を漂わせていた。
長い黒髪を背中まで垂らして、その背中には彼女の背丈以上もある大剣を背負っていた。浅黒い肌はとても筋肉質で、鍛えられているのがよくわかる。
ただし、見た目は俺よりも若い感じだ。これだけの精鋭をその若さで任せられているのは凄いと思う。
「それで、そっちは?」
「ああ、彼女がアイシャ、ワルマー王国の3英傑の一人、『創製』の2つ名を持っている。そしてこっちが、元龍脈衆隊長のセレットだ。今は上級騎士なんだったか?」
「ああ、といっても何をやっていいのか分からないから、騎士なんて名乗っていいのかわからないけどな」
「そ、ま、見るだけならいいけど、邪魔はすんなよ」
そう言って彼女は訓練に戻って行ってしまった。
「何だか嫌われているのか?」
「あー、そういう訳じゃないんだが……。彼女はこの国1番の龍脈衆のチームってことに誇りを持ってるんだよ。それで、お前が来てその地位も危ういって話が出回っててな」
「そう言うことだったのか」
「ああ、でも悪いやつじゃ無いから仲良くしてやってくれ」
「勿論だ」
むしろ実力主義の場所でならそうなってしまうことも当然かもしれない。
「助かる。それで説明に戻るが、ここで龍力を使ったりする時は、彼らに守られながらの実験になる。さっき言ったあの小部屋が丁度いいからな。そこでやってもらうことになる」
「へー入ってもいいのかしら?」
「ああ、といっても他と大差ないがな」
「行ってくる!」
アイシャはそう言って飛び出して行ってしまった。やっぱり彼女は気になったことがあるとああやって行ってしまう。いつもの彼女のようで安心だ。
俺は俺で聞きたかった事を聞く。
「なぁ、ここの龍力って使って見てもいいのか?」
「ん? ああ、但し少しだけにしてくれよ? ここに出てくる龍は俺達の所で戦ったのがゴロゴロと出てくるからな」
「そんなに凄い龍ばかり出てくるのか?」
「ああ、Aランクの龍が出てくるのは当たり前、時にはSランクの龍も当然のように出てくるからな。本当に危険な場所なんだ」
「わかった。少しだけな」
俺は注意してほんの少しだけ龍力を龍脈から吸い上げる。ほんの一滴、雨粒よりもあるかないか位のほんの少量を体に取り込む。
ほんの少し取り込んだだけだが、それだけで体中に力が漲るのが分かる。
すごい。流石に全属性が入ってるだけある。
「すごいな。たった少しの量でこんなにも力で出てくるとは」
「今龍力を取り込んだのか? 見えなかったが……」
「ん? ああ、節約出来るようにしてるからな」
「マジかよ……」
「そりゃセレットだからね! 使う龍力も龍脈衆の10分の1以下に押さえられるんだから! すごいでしょ?」
「アイシャ、もういいのか?」
アイシャがいつの間にか帰ってきていた。
「うん。早く実験をやりたくって、それでちょっと聞きたいことがあるんだけどいい?」
「ああ、分かることならな」
「ここの属性って全部の属性があるのよね?」
「その通りだ、火、水、土、風、雷、氷、光、闇だな」
「そうよね。っていうことはその属性ってバラバラに出てくるのかしら? それとも順番とかあるのかしら?」
「そう言うことはパルマに聞いた方が早い。おーい! パルマ! 少しいいか!」
フランツが呼ぶと彼女は渋々といった感じでこちらに向かってくる。
「何だよ」
「彼女が少し聞きたいことがあるから答えてやってくれ」
「いいけど……」
「あのね、この龍脈って……」
と、アイシャは躊躇いもなくパルマにガンガンと質問をぶつけていく。
パルマは思い出しながらも何とか答えてくれる。
そんな様子を俺とフランツは見て居ることしか出来なかった。
「お前の彼女、中々すげえな」
「すごいだろ? 昔から頼りになる幼馴染だ。彼女じゃないけど」
「そうだったのか?」
「そんな風に見えたか?」
「ああ、俺と嫁の若い頃にそっくりだ」
「そ、そうか」
そして、アイシャの質問攻めは1時間に及び、パルマが怒るまで続いた。
「ここが『大渦(おおうず)の龍脈』だ」
「ここが……」
目の前には以前入った灼熱の龍脈の倍以上の大きさの扉がそびえ立っている。
その説明をしているのは、昨日助けた龍脈衆隊長のフランツだった。
「この『大渦の龍脈』が帝国で最も大きく重要な龍脈といっても過言ではない。その為、中にはこの国1番の精鋭が存在している」
「それは凄い。是非みたいな」
「私も見たい! 『大渦の龍脈』って言ったら全ての属性が存在するかなり珍しい龍脈なのよね!? 一回ここを調べてみたいと思っていたのよ!」
そうテンション高めに話すアイシャは中のことしか見えていないようだ。
「今は……中に入っても大丈夫か?」
「はい、今の時間は中で龍力の訓練中なので問題ありません」
「よし、行くぞ」
フランツさんが門番に聞いて許可をとってくれた。本当に助かる。
「邪魔だけはしないようにな」
「勿論」
「見るだけよ」
中に入ると、今までで入った龍脈の中で一番広く、七色に変色している不思議な空間だった。
「なんだここ。こんな色の広間は初めて見た」
「ホント、でもずっと見てるとちょっと気持ち悪くなりそう」
「ここは様々な属性が出るからな、一色に統一されるわけではないんだ。それに、壁を見てみろ」
言われるままに見ると、壁に穴が開いている。
「小道が何本もあるのか?」
「ははは、最初はそう思われていたけどな。入ったらただの小部屋になっている。龍が出た時に逃げ込める場所だが、まぁ、ほとんど使われないな」
「これだけ大きくなるとそんな場所もあるのか」
「ああ、そして、中央で訓練をしているのがここの龍脈衆だ」
フランツに言われた方を見ると、そこには水色の鎧を着た30人程のチームが素振りをしていたり、模擬戦をしていて稽古していた。
「中々な腕前だな」
正直に見たままを言う。あれくらい練度の高いチームは初めて見た。
「中々か、そうだな。あれでも帝国1のチームなんだぜ?」
「あれがさっき言っていた」
「ああ、これまでに何体もの龍を倒してきた精鋭だからな。ま、それ相応にプライドも高いが」
「オレ達が1番だからな。プライドが高くて悪いか?」
「うお!」
フランツは後ろから声をかけられて驚いていた。それほどに彼女の気配を消すのが上手だったのだろう。オレと言っているので男かと思ったが何だか違うような気もする。
「パルマ……びっくりさせるなよ」
「オレ達の龍脈で油断している方が悪いんだよ。それで、一体何の用なんだ? 偵察に来るにしては早いんじゃねえか?」
「そういう訳じゃないんだ。このセレットに昨日助けられてな。それで今日はこの城の龍脈を案内しているんだ……って、おい! どこを調べてるんだ! 戻ってこい!」
俺はフランツが叫んでいる方を見ると、アイシャが熱心に壁を見つめて何か考え事をしていた。
「これは……なんで七色に? 何か理由があるのかしら? それとも現れる龍に関係あったり? それとも占拠していた龍の影響とかかしら?」
彼女は一人でブツブツ言っていたので、俺が起こしに行く。
「アイシャ!」
「へ? 何々? どうかしたの?」
「どうかしたのじゃない。説明の途中だっただろうが」
「あ、そっか、ごめんごめん。この壁を見てたら気になってきちゃって……」
アイシャが謝罪しながら帰ってくる。
「魔道具師はそういう奴らだからな。いい。それで、こちらの彼女がこの精鋭部隊、龍脈衆隊長のパルマだ」
「どうも、よろしくな」
そういう彼女……彼女? 女の子のような感じだが、口調や仕草は男の子の感じがしている。体型もスラリと背が高いが女性らしいかと言われると……。ただ余り歓迎してくれているような感じではなく、面倒だからさっさと行ってくれ。そんな雰囲気を漂わせていた。
長い黒髪を背中まで垂らして、その背中には彼女の背丈以上もある大剣を背負っていた。浅黒い肌はとても筋肉質で、鍛えられているのがよくわかる。
ただし、見た目は俺よりも若い感じだ。これだけの精鋭をその若さで任せられているのは凄いと思う。
「それで、そっちは?」
「ああ、彼女がアイシャ、ワルマー王国の3英傑の一人、『創製』の2つ名を持っている。そしてこっちが、元龍脈衆隊長のセレットだ。今は上級騎士なんだったか?」
「ああ、といっても何をやっていいのか分からないから、騎士なんて名乗っていいのかわからないけどな」
「そ、ま、見るだけならいいけど、邪魔はすんなよ」
そう言って彼女は訓練に戻って行ってしまった。
「何だか嫌われているのか?」
「あー、そういう訳じゃないんだが……。彼女はこの国1番の龍脈衆のチームってことに誇りを持ってるんだよ。それで、お前が来てその地位も危ういって話が出回っててな」
「そう言うことだったのか」
「ああ、でも悪いやつじゃ無いから仲良くしてやってくれ」
「勿論だ」
むしろ実力主義の場所でならそうなってしまうことも当然かもしれない。
「助かる。それで説明に戻るが、ここで龍力を使ったりする時は、彼らに守られながらの実験になる。さっき言ったあの小部屋が丁度いいからな。そこでやってもらうことになる」
「へー入ってもいいのかしら?」
「ああ、といっても他と大差ないがな」
「行ってくる!」
アイシャはそう言って飛び出して行ってしまった。やっぱり彼女は気になったことがあるとああやって行ってしまう。いつもの彼女のようで安心だ。
俺は俺で聞きたかった事を聞く。
「なぁ、ここの龍力って使って見てもいいのか?」
「ん? ああ、但し少しだけにしてくれよ? ここに出てくる龍は俺達の所で戦ったのがゴロゴロと出てくるからな」
「そんなに凄い龍ばかり出てくるのか?」
「ああ、Aランクの龍が出てくるのは当たり前、時にはSランクの龍も当然のように出てくるからな。本当に危険な場所なんだ」
「わかった。少しだけな」
俺は注意してほんの少しだけ龍力を龍脈から吸い上げる。ほんの一滴、雨粒よりもあるかないか位のほんの少量を体に取り込む。
ほんの少し取り込んだだけだが、それだけで体中に力が漲るのが分かる。
すごい。流石に全属性が入ってるだけある。
「すごいな。たった少しの量でこんなにも力で出てくるとは」
「今龍力を取り込んだのか? 見えなかったが……」
「ん? ああ、節約出来るようにしてるからな」
「マジかよ……」
「そりゃセレットだからね! 使う龍力も龍脈衆の10分の1以下に押さえられるんだから! すごいでしょ?」
「アイシャ、もういいのか?」
アイシャがいつの間にか帰ってきていた。
「うん。早く実験をやりたくって、それでちょっと聞きたいことがあるんだけどいい?」
「ああ、分かることならな」
「ここの属性って全部の属性があるのよね?」
「その通りだ、火、水、土、風、雷、氷、光、闇だな」
「そうよね。っていうことはその属性ってバラバラに出てくるのかしら? それとも順番とかあるのかしら?」
「そう言うことはパルマに聞いた方が早い。おーい! パルマ! 少しいいか!」
フランツが呼ぶと彼女は渋々といった感じでこちらに向かってくる。
「何だよ」
「彼女が少し聞きたいことがあるから答えてやってくれ」
「いいけど……」
「あのね、この龍脈って……」
と、アイシャは躊躇いもなくパルマにガンガンと質問をぶつけていく。
パルマは思い出しながらも何とか答えてくれる。
そんな様子を俺とフランツは見て居ることしか出来なかった。
「お前の彼女、中々すげえな」
「すごいだろ? 昔から頼りになる幼馴染だ。彼女じゃないけど」
「そうだったのか?」
「そんな風に見えたか?」
「ああ、俺と嫁の若い頃にそっくりだ」
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